このまま区域の公立中学に進み、高校受験……と思っている親にとっては、子どもから中学受験を言い出されるとびっくり仰天です。そもそも親が方向性を考え、比較的早くから準備している家庭が多いのが「中学受験」。親にとっては唐突にも思える「中学受験したい」の言葉にどうしたものか、困惑するご家庭が多いのもうなずけます。
今回の教育トピックでは前半は、子どもがいきなり中学受験したいと言い出したら、親はどう対応し、何を具体的に考えるべきか、後半では突然の申し出に「受験に突入した」「悩んだが、やめさせた」それぞれの結論を出したママ・パパたちの体験談を紹介します。
子どもが「中学受験したい」と言い出したら最初にするべきこと
まず「すべきこと」
- 子どもと話し合うこと
- なぜ受験したいのか子どもの本心を把握すること
- 中学受験にかかる費用・私立中学に通学させる学費の捻出が可能なのか
次に「すべきこと」
- 中学受験の流れについて理解すること
- 中学受験の情報を集めること
- 中学だけでなく高校や大学、進路全体について考えること
- 実際に塾を体験してみる、私立中学の説明会などに参加してみる
問いたださずにじっくり子どもの話を聞こう
子どもが中学受験をしたいと言い出したとき、とりあえず親は理由を聞くでしょう。ここでちょっと落ち着きたいですね。「え?中学受験?なに?どうしたの?」
畳みかけるように問いただすと、子どもは最初から中学受験に反対されている、とりつくしまもない印象を持ってしまい、口を閉ざしてしまうかもしれません。
「中学受験かぁ~、なるほど~」
と、共感を示しつつ、まずは子どもが中学受験を思いついたきっかけや、親に話すまでの流れをじっくり聞きましょう。親に話すうちに自分の気持ちが整理されていき、子ども自身が気づいていなかった隠れた理由が出てくることもあります。
親としては落ち着いて、ゆっくり子どもと話し合う時間を持ちたいですね。
中学受験したいと言い出した子どもの理由とは
① 友だちが受験するので
② 通う予定の公立中学に行きたくない
③ 塾へ行くうちに受験の気分に!?
④ スポーツや芸術などで行きたい学校がある
子ども自身が受験したいと言い出す理由として、実際に多いのが、仲良しの友だちが受験のために塾へ通い出し、いろいろな話を聞いているうちに「だったら自分も」と思うケースです。
③のケースも同じ傾向で、とりあえず成績アップのために塾に通ううちに、受験コースの様子を見たり聞いたりして、意欲がわいてくるわけです。
お友達に影響されているときは、何度も繰り返し子どもと話して「本当に自分が望んでいることなのか」を親子で一緒に見極めていくことが必要です。
幼児期からスポーツや芸術分野に夢中な子どもにとっては、進学予定の中学に希望の部活がない場合や、強豪校でもっと力を試したいと考え、結果的に中学受験を望むことも。子ども同士で意外と情報を交換していたり、チームやスクールで指導者から「こういう学校があるよ」と聞いて興味を持つケースもあります。
才能を伸ばすのは環境も大切なのは事実ですから、親が子どもの「やりたいことへの熱意」を受け止めた上で、その希望をどう実現させていけるのか、さざまな選択肢があることも教えてあげましょう。たとえばスポーツならクラブチームへ、美術なら専門の教室へ、音楽なら個人指導という方法もあります。
子どもは選択肢を知らないことが多いわけですから、こういう方法もあるよ?といろいろな道すじを示してあげたいですね。
進学予定の公立中学校に行きたくない場合
理由として他と大きく違うのは「進学予定の公立中学校に行きたくない」から受験したいケースです。上記の調査でも中学受験を選択した理由として(複数回数)地元の中学に行きたくないが20%ありますね。
地域によっては区域内なら他の公立中学を選択できるところもありますが、それができない場合や子どもなりに「この地域の学校に行きたくない」と思い、消去法的に「だったら私立中学へ」というパターンです。
たとえば、いじめを受けたお子さんが、いじめた子たちが進む中学に行きたくないという気持ちは充分に理解できます。
また明らかないじめではなかったとしても、子ども自身が「どうしても、あの子たちと同じ学校はイヤだ!」ということも少なくありません。
環境も一新したい気持ちから、だったら受験したいと言い出すケースも実は多いということも知っておきましょう。
中学受験させるか迷ったら
この時点で「中学受験どうするか?」と結論がでなかったら、受験をするために実際にどんなことをどのように勉強するのか、より具体的に子どもに理解させましょう。
本当に中学受験をするとなれば、1日4時間から6時間くらい勉強する子も普通にいますし、土日はお弁当を2個もって塾を掛け持ちする子もいます。そうした「勉強漬けになるかもしれないこと」をちゃんと理解しているでしょうか?
子どもの気持ちは何より大切ですが、受験は「気持ちだけではできない」もの。
大手進学塾の模擬テストを受けたり、候補の私立中学を見学したり(状況によって見学が難しいのであれば資料を取り寄せたり、オンライン説明会に参加してみましょう)、親子でリアルな中学受験の現実と私立中学の様子を見てみましょう。
模擬テストで偏差値が出てくると親子ともに、中学受験のリアルさが実感できます。塾の体験会に参加し先生と話してみると、おおまかな流れや最近の動向もわかります。
子どもにとっては目先の「中学」がどうしても大きく映りますが、親は高校大学まで考えた進路を改めて夫婦で話し合うことも必要ですね。
中学受験はいつから?6年生からでも間に合うの?
一般的に中学受験の準備は小3の2月ころから本格化します。
しかし子どもがいきなり「受験したい」と言い出すケースでは、もうちょっと後のことが多く、たとえば5年生や、あるいは6年生になってから言い出すことも。
結論から言えば、小学校6年の1月~2月にテストがあることを考えれば、さすがに1ヶ月前では難しいでしょうが、6年生からでも中学受験はできます。実際に小6から受験に舵を切った家庭も少なくありません。
しかしこれは、あくまで「間に合う」であって、希望通りの学校に行けるかどうかはそもそもの成績やどれだけ頑張れるかにもよります。
めざすレベルや子どもの成績、状況によるので、「いつ」をあまり意識しすぎる必要はありません。ただ、普通以下の成績で小6の夏から受験勉強をして、いわゆる難関校などに合格というのは実際にはかなり厳しいと言えます。
小学校1年・2年・3年で「中学受験したいな」と言い出したら
小学校低学年では、子どもはなんらかの影響を受けて「中学受験」という言葉を口にすることがほとんどです。早い家庭では入学時から中学受験を前提に学習方法を決めていることもあるので、こうした家のお友達から情報を得ていると、かなりリアルなことを言うときも。「○○ちゃんはじょしがくいんってがっこういくんだって」
あからさまな志望校の名前を出されてびっくり仰天したママも。
いずれにしても中学受験の王道コースは小3の2月からスタートします。もともと中学受験など考えていない家庭では、ひとまず子どもの意思を確認しながら様子見をしているケースが多いですね。
そもそも中学受験をさせられるのか?学費・教育費の捻出
さて、親としては実はもっとも重要なのが「中学受験の塾費用を出せるか」そして「私立中学の学費を出せるか」です。
中学受験は塾の費用がどうしてもふくらみます。
今回取材した中でも「小6の夏は結局、夏期講習も含めて15万支払った」「冬休みの特訓が7万ちょっと。最後の最後になるともう塾の言うままに講習を受けるからお金に羽がはえたように飛んでいく」受験は本当にお金がかかるという声は実際に多かったですね。
しかし大切なのはそこではありません。学費です。
中学受験はあくまで入るまでの話しであって、経済的なことで家計により大きな負担がかかるのは入学後です。
なぜなら授業料は毎年かかり、中学で3年間続きます。そして一般的には私立中から私立高(附属・中高一貫)へと進むでしょうから、そして国立よりも私立大学へ行くほうが多いでしょうから、10年間、毎年「学費や教育費」を払い続けていかなければなりません。
上記のように、私立中学は公立中学の約3倍のお金がかかります。
公立中高一貫校は無料ではありません
実際には高校は私立でも年収によりますがある程度の助成金が出ますが、こうした政策もいつ変わるかわかりません。公立中高一貫校であれば学費はかなり抑えられます。とはいえ都立中高一貫校は年間20万円〜30万円といったところで、無料というわけではありません。
そもそも、公立中高一貫校(都立中高一貫校)は倍率が非常に高いことは念頭においておきましょう。東京都教育委員会が2021年2月に発表した倍率では、区内10校の平均が約5倍、高いところは7倍近くです。
子どもが中学受験を言い出した時、学費の問題があるため「公立中高一貫校のみに絞る」とした場合、いわゆるすべりどめや第二志望の私立中学を選択肢にいれないのであれば、頑張って勉強しても結果的に区域の中学へ進学する可能性が高いであろう認識は持つべきです。
いずれにしても受験のための費用と進学の教育費あわせて家庭で用意できるのか、しっかりと夫婦で話し合い、確認をしましょう。
そもそも中学受験するだけの成績なのか?
私立中学といってもレベルはさまざまです。都心部は特に私立中学の数は多いですから、はっきり言えば多少なりとも勉強をすれば合格できる学校もあります。
とはいえ、中学受験は高校受験や大学受験とも違う、特殊なスタンスがあるのも事実。「中学受験はテクニック」と言い切る人もいるくらい、小学校で習う範囲ではカバーしきれない試験問題が出るのが普通です。
仮にお子さんが学校のプリントテストで毎回、50点以下というのであれば、そこから一定のレベルまでいくのは大変です。宿題をこなすのもひと苦労で親が手伝わなくてはできない、となると、よほど親子共に努力しないと難しいですね。
今回、取材した中学受験経験者の保護者もほとんどが
「学校で一番とかではなかったけど、まぁそれなりに良い成績」
と回答しています。また「難関校は特別で、いわゆる御三家レベルとなるとちょっと子どものデキが違うなと感じる」保護者が多いようです。
中には学校や先生とあわず、小学校のテストはさんざんだが塾のテストでは全国トップ10といったこともありますが、いずれにしても「受験したい」と言い出したときの成績が、どう考えても「低い」のなら、お子さんにも率直に受験するならたくさん勉強しなくてはならないことや今の成績では難しいことも話す必要はあります。
小学校の内申が悪い?中学受験に学校の成績が悪いのは影響するのか
小学校から提出される調査票、あるいは成績表のコピー、また自己申告書のような形で自分で記入して出すなど、多くの学校が「小学校の様子」を確認できる資料を求めてはいます。しかし、いわゆる内申が合否に一定の影響を与えるのは国立/公立中高一貫校、一部の私立のみです。
学校のカラーによって、試験の結果重視なのか、学校の成績も加味されるのか、あるいは個人の資質も評価されるのか、まちまちです。ですから、どの学校を志望するかによっても違います。
しかし、かなりおおざっぱに言えば「当日の試験の点数」が合否の決定を左右する中学が実際には多いと言えるでしょう。
偏差値が低い私立中学なら行く意味がないって本当?
わざわざ受験勉強をし高いお金を払って義務教育である中学を私立に行かせるのだとしたら、それなりのレベルの中学や附属校でなければ意味がない、という話はよく耳にします。しかし、意味があるかどうかは、各家庭が考えることであって、誰かの意見が重要なのではありません。また子どもが行きたい理由にもよります。
中学受験=難関校受験とは限りません。外野の意見に惑わされずに「うちでは」「うちの子は」と家庭の考えをしっかりと一本化しておくことが大切。ブレるようでは中学受験はできません。
子どもが中学受験をしたいと言い出した時、偏差値が低い学校なんて行ってもしょうがない!と断言はせずに、もしそのような考え方を方針としているのであれば「今の状況だとこのくらいの学校をめざすことになる。それよりも公立の中学で頑張って勉強して、もっと高いところをめざそう」と、進路の道筋をしっかり子どもに示してあげましょう。
中学受験したいと言われたが「断念させた」家庭の意見
なんとなく受験だけは避けたかったから
中学受験したいと言い出した時と理由は娘が中学受験したいと言い出したのが小5の夏休み直前。地域的に中受(中学受験のこと)の子が多く、仲良しグループのほとんどが塾で忙しくなり遊べなくなって、「私もみんなみたいに受験したい」と言い出したんですね。
何度か話すうちに、要するに「みんなと同じことがしたい」のだと思って、たとえば塾に行き受験しても、行く先はみんなバラバラになることや、誰かがやっているからではない「受験してでも行きたい学校があるのか」ママやパパを説得してみて、と言いました。
従姉妹が中学受験組なので、その子にいろいろ話してもらったら「学校から帰ってきてスグ塾いって9時まで、帰宅してからも塾の宿題やるんだって……」「土日は朝8時から5時までだけど、日曜は夜に家庭教師がきてたって……」リアルすぎる内容に(従姉妹は難関校狙いでしたからかなりハードだったはずですが)次第に本人の熱も覚めたようです。
先輩ママ・パパからのアドバイス
一時的なこともあるとは思うので、まずはお子さんに何度もさまざまな方向から、問いかけるのが大事かなと。夕飯や休みの日や散歩してる時とか、買い物の途中に「そういえばさ~」「あ、あれ○○私立中の制服だね」となにげなく会話をし、何度も気持ちを確かめる。「みんながやるから」なんとなく受験はよくないと思う。
ちなみに周囲では親のほうが「AさんちもBさんちも中受なのね、やっぱりウチも受けさせてみるかな」というなんとなく受験がけっこういて、あれはどうなのかな?と個人的には違和感を覚えました。
サッカー強豪校を受験しなくてもクラブチームを提案
中学受験したいと言い出した時と理由は小4の終わり頃ですね。春休み前くらいです。
中学受験したい理由は最初はサッカーでした。進学する公立中学ではサッカー部がないからです。しかしサッカー部だけで100名いるような中高一貫校に万が一、受かったとしても、本当に彼にとってよいことなのか?と悩んだ末に、本人にも率直に伝えました。
ただ、サッカーに夢中なのは尊重したかったので、それなら、公立中学に進み、クラブチームに入ればと違う道を提案してみました。
クラブチームの体験会に参加すると、納得した様子で結果として公立中へ進学しました。
先輩ママ・パパからのアドバイス
受験したい理由が「○○をやりたい」とハッキリしているのなら、中学受験以外に代わりに子どもが納得する提案を出すのが良いと思います。スポーツに限らず、たとえば吹奏楽とか美術とかアートなことも専門の教室があるわけですし。
ただ、本人がどうしても「この学校で思いっきり○○をやりたい」とそれこそ目標をしっかりと持っているのなら、経済的に許すなら親としては協力してやりたいなとは思います。
経済的に中学受験が無理なときは率直に話すしかない
中学受験したいと言い出した時と理由は小4の夏休みに、学童が終了し、周りの友だちが塾に通いだした頃からチラチラと受験について口にするように。その後、学童がわりと思って受験用ではない地元の個人塾に入れました。わりと成績が良かったのと塾でテコ入れしたことで、本人は「僕のほうができるのに」と変な自信を持ってしまい、小5になってから「受験したい受験したい」と言い出しました。
3人兄妹で平等に進路を考えるとなると、年収800万のわが家で全員を私立中学に通わせるなんて無理。お金がないと言うのは親としては嫌なものですが、それが現実。
私は通帳を見せて学費を貯めていることや、私立中学にかかる費用を見せて淡々と話しました。
さらに「いい学校に行きたいなら公立トップクラスの高校から国立大学へ行けばいい、努力すればできる」と夫が話しました。
最初のうちは「お金ないからダメなのか」と親がガックリくるようなことを口にするので正直、悲しくもありイライラすることもありましたが、実際に中学に進学すればすっかり受験のことなんて忘れます。今は公立難関校に向けて勉強しているけど、本人も少しは大人になったのか「塾は中2の終わりからでいい、それまでは通信教育でなんとかなる」と言っています。
先輩ママ・パパからのアドバイス
中学受験をさせた知り合いが「お金よ」と言っていました。「受験はビジネスパックになっていて、効率的に合格できる方法はひとつのプロダクトなの。お金を払って良いパックを変えば、ある程度の学校なら合格するのよ」と冷めた意見を聞いて、驚きと同時に妙に納得しました。
経済的な理由はどうにもなりません。お金の話を子どもにするのはタブーのようなことも耳にしますが、ウソをつくよりハッキリとできない理由を話したほうがいいのではと思います。
中学受験したいと言われて「やらせた」家庭の意見
いじめの環境を一新したい娘の気持ちを考えて賛成
中学受験したいと言い出した時と理由は小6のゴールデンウィーク中に、中学受験を急に言いだしたのでわけがわからず、何度も話しましたがハッキリしない。悩んだ私が母に愚痴まじりに話すと、娘を買い物に誘ってくれて色々と話をしてくれました。
そこでわかったのが、今の仲良くしているグループがある子をいじめていること、自分はそれをとめることもできず、また、自分自身がいじめをうけるのではと不安なこと、その子たちが本当は大嫌いなのにつきあっていることが大きなストレスであることなどがわかりました。
私がそんな子たちは友だちじゃない、いじめについては学校に話すといきりたったのですが、まずいじめにどう対処するかと進路は別の話ととらえ、親子3人で話しました。本人が自分ですでにいくつか中学を探していること、みんなが初対面の中学からの私立で新しいスタートを切りたいとハッキリ希望を口にしたので、真剣な思いに応えるべきかも、と考え、最終的に受験に賛成しました。
先輩ママ・パパからのアドバイス
進学予定の公立中学で人間関係について大きな悩みを抱えているなら、いっそ中学受験を選んでもよいと思います。教育委員会に相談すれば他の区域の中学に進学できる可能性はありますが、環境を一新させるという意味では面倒見の良い私立中学を見つけることも選択肢のひとつ。
ただ、どこへいっても「友だちとうまくいかない」ことはあるのでそこはきちんと話しておくべき。
いじめについては後から後悔するくらいなら、他人に過保護と言われようが噂されようが一切スルーして、親子で「これがきっと最善の道」を見つけるのがいいと思います。娘はさほど偏差値の高くない私立の中学に入れましたが、美術部で仲間ができ、楽しく過ごしています。
勉強好きな子の姿を見たら応援するしかないと思った
中学受験したいと言い出した時と理由は小6になってすぐ、中学受験したいと言われました。
「勉強が好きだから勉強ができる学校に行く」と言われて、遊ぶことしか頭になかった私はビックリ。確かに成績はよかったのですが、普通に公立中学へ行き、高校受験すればいいじゃないと言うと「勉強が好きで成績がよくて本ばっかり読んでる子って嫌われるんだよ」と言うのです。
都内に隣接する地域に住んでいますが、あまり教育に対する関心が高い親はいなくて、常に100点をとり、伝記や日本文学の本を持ち歩くわが子はちょっと浮いている存在だったよう。頭が良い子というレッテルは決して「居心地のよいものではない」環境でした。
先輩ママ・パパからのアドバイス
勉強はできるほうでしたが、いざ塾に入るとやはり中学受験は別モノ。特に理科と社会に苦労しました。でも、自分から言いだしただけあって、本当に驚くくらい勉強していたので、初めは「受験?」と半信半疑で塾の言いなりだった私もだんだんと熱が入ってしまいました。
好きこそものの上手なれ、勉強も「好き」なら、やれるだけやらせてあげると考えてみては?
中学受験を親子二人三脚で!良い体験になった
中学受験したいと言い出した時と理由は一番仲良しの子が受験すること、一応塾には行っていたので受験コースの子たちの姿をみたり、中学の学校案内を塾で見ているうちに、どうしても行きたい学校があると言い出しました。小4の夏休み前でしたので、受験組としてはまぁなんとか追いつくところ、私自身は中学受験組、夫は地方出身で公立組なので「そんな理由で?」とあまり乗り気ではなかったのですが、やりたいと言う子に「やらせない」というのもどうかな、と。
正直なところ、年収はさほどではないのですが、親から譲られて自宅があることで「家のローンを払うつもりなら学費も出せる」という感じで。
「本人がやりたいことはなるべく挑戦させよう」と小さい時から夫婦で話していたので、まさかそれが中学受験とは思わなかったのですが「だったら、とことんやらせよう」と決意しました。
先輩ママ・パパからのアドバイス
中学受験の理由は流れというか、軽いところからでしたが、やるからには「やりとげる」と最初に約束させました。
もし受験で全落ちしたとしても、小学校で必死に勉強することは財産になると思います。遊ぶ時間もなくなり、他の習い事もやめて塾漬けの日々。でも頑張って偏差値が上がったり、試験の点数が上がったりすると、親子で喜び、うまくいかない時は励ましたり慰めたり、本当に二人三脚の日々。
中学受験はかわいそうという声もありますが、私はそうは思いません。本人が言いだしたのならなおさら、親子でひとつの目標をめざす貴重な経験になるのではないでしょうか。
塾は最初の面談は良いことを言いますよ〜。お子さんならやればできます的な言葉に流されないように!