「これってどんな仕事をする人だろう?」
「うちの子に関わりのある先生なのかしら?」
と思ったことはありませんか。実はママパパ世代が子どものころと比べて、小学校で働くスタッフはとても多様になっています。「副校長」「栄養士」などはイメージしやすいですが、中には分かりにくい職名のスタッフもいます。それは、職名がアルファベット表記や、略称になっているスタッフです。
「ALT」や「JTE」は英語の授業に関わる先生たちのことを指します。
この記事では、
・ALTとJTEの意味
・必修化した 小学校英語
・ALTとJTEの勤務体系
・今どきキッズの英語あれこれ
をご紹介します。
ALT・JTEとは英語の先生のこと
小学校のスタッフの中で、「ALT」「JTE」とは、英語の授業にかかわるスタッフのことです。ここでは、それぞれの特徴や違いについて見ていきます。ALTとはどんな人?
ALT(エーエルティー)は、Assistant Language Teacherの略で、「外国語指導助手」「英語指導補助」のことをいいます。子どもたちにとっては「英語の先生で外国人の人」というイメージです。ALTは必ずしも英語圏出身とは限りません。かつては、アメリカやイギリスにルーツのある方が多かったですが、現在はフィリピンや中国、アフリカなどの出身の方も多いです。文部科学省の通知によると、ALTはあくまでも“助手”や“補助”という立ち位置ですので、ALT一人で授業をすることはできません。学級担任や英語担当教員といっしょに授業をすることになります。このように、メインで指導する先生と補助的に指導する先生で協力して授業することを「ティーム・ティーチング」といいます。
学級担任または教科等担当教員(以下「担当教員」という。)とALTとのティーム・ティーチングにおけるALTの役割は以下のとおり。「(別紙) 文部科学省が一般的に考える外国語指導助手(ALT)とのティーム・ティーチングにおけるALTの役割」
○ALTは基本的には担当教員の指導のもと、担当教員が行う授業にかかる補助をする。
文部科学省 初等中等教育局 国際教育課 外国語教育推進室
ALTのお仕事には、
・授業の打ち合わせ
・教材作成の補助
・授業中の発音、活動の説明、子どもたちとの対話
・授業の振り返り
などがあります。
どんなレッスン内容にするか考え、それに合わせた教材を準備するのは学級担任や英語担当教員のお仕事です。授業内での進行役や発音は主にALTが担っているのが一般的です。
JTEとはどんな人?
JTE(ジェーティーイー)は、Japanese Teacher of Englishの略で、「日本人英語指導者」のことをいいます。子どもたちにとっては、「日本人で英語がペラペラな先生」というイメージです。JTEは、とても範囲が広いのが特徴です。小学校での英語指導について専門的に学んできた方をJTEとして採用する自治体があるのに対して、地域で英語が得意な方を学校独自で招くパターンもあります。
授業での役割はALTと同様です。JTE一人で授業を担当することはなく、学級担任や英語担当教員と共に指導にあたります。
その他、英語に関するスタッフ
その他にも、英語に関するスタッフが配置されている学校があります。①英語専科の正規教員
ここ数年、採用が増えているのが、英語専科教員です。ある程度の学級数がある学校には、音楽の先生や図工の先生がいますよね。それと並ぶ形で、英語の先生が配置されている学校があるのです。
正規教員ですので、担任の先生たちと同様にフルタイム勤務で、異動もあります。小学校教員と中学英語教員の2つの免許を持っている方が担当することもあります。
②英語ボランティア
英語の授業をサポートするボランティアを募っている学校もあります。地域の方や保護者、卒業生などが参加することが多いです。
必修化した小学校英語
2020年度から必修化された、小学校での英語教育。今年度で3年目になります。小学校中学年と高学年では、英語授業の性質が異なることをご存じですか。2つの違いを見てみましょう。参考:英語教育いつから
中学年は「外国語活動」
必修化されたのは、小学3年生からです。小3・小4は「外国語活動」で、年間35コマ(週1回程度)の授業があります。「英語に親しむ」ことを目的としています。テキストを使って授業をする自治体もあれば、歌やゲーム中心の活動をするという自治体もあります。
高学年は 教科「外国語」
小5・小6は教科「外国語」となりました。年間70コマ(週2回程度)に授業回数が増えました。「英語によるコミュニケーションスキルを養う」ことを目的としています。“教科”ですので、教科書を使いますし、評価もつきます。評価については、多くの学校ではA・B・Cなどの評価ではなく、文章でのコメントとされているようです。ALT・JTEの勤務体系は?
英語の授業は、5・6年生で週に2回、3・4年生で週に1回が基本です。ですので、ALTやJTEは、毎日その学校でフルタイム勤務しているとは限りません。一人で3つの学校を担当している方もいます。ここでは、そんなALTやJTEの勤務体系についてご紹介します。
派遣会社から派遣される
ALTやJTEの派遣会社から派遣されるパターンです。区市町村などの自治体が派遣会社と契約し、その会社のコーディネーターが担当のALTを割り振ります。授業のスケジュール管理、授業プランや使用教材についても、派遣会社を通じてやりとりをしていきます。
時間講師
フルタイムではなく、時給制やコマ給制で勤務する先生を、時間講師と呼びます。ALTやJTEは、授業の時間が限られますので、担当する授業の時間だけ出勤するという形です。コーディネーターはいないので、副校長先生を通じて連絡をとったり、担任の先生が直接スケジュール管理をしたりします。
小学校の英語あれこれ
今どきっ子の英語力は昔よりも高い?
ママパパ世代の中には、「中学・高校と毎日英語の授業を受けてきたのに結局しゃべれるようにならなかった」という方もいますよね。「自分の子どもには、英語が話せるようにさせたい」と感じている方も多いと思います。実は、今どきっ子の英語力は、ママパパ世代のころよりもかなり向上しているんです。下のグラフは、中学生では英検3級レベル、高校生では英検準2級レベルの英語力をもっている生徒の割合を示したものです。年々上昇してきているのがわかります。しかもこの調査を受けている生徒たちは、小学校時代に必修化の授業を受けていない世代です。今後はますます上昇していくものと予測されます。「令和元年度「英語教育実施状況調査」概要 (PDF:3907KB)」
人との距離が気になるコロナ禍でも安心して学べるオンライン英会話は、子供の英会話レッスンの中でも人気。今や多くのオンライン英会話教室が開講されています。 この記事では、子供・キッズ向けオンライン英会話はどこがいいのかおすすめについてわかりやすく解説。
この記事をcoeteco.jp で読む >子ども向け英語番組も進化
NHK Eテレの「えいごであそぼ」にも、今どきっ子の英語力が表れています。「えいごであそぼ」は何度もバージョンアップを繰り返しながら、継続している番組です。現在の「えいごであそぼ」には、似たような発音の単語を聞き分けるアクティビティや、英語の発音独特の舌の使い方にフォーカスしたコーナーなどがあります。日本語で訳すことなく進んでいくコーナーもあり、今どきっ子が英語に抵抗感なく、聞き慣れていることが伺えます。1年生から外国語活動を実施している自治体が多い
英語が必修化されたのは小3から、とご紹介しましたが、実は小1から英語の授業を取り入れている自治体が過半数以上!できるだけ早い段階から、ネイティブな英語に触れさせることが良いと言われています。小1は、ひらがなやカタカナ、たしざんひきざんを学ぶ頃です。そこにアルファベットの習得まで加えてしまったら、きっと混乱してしまいますよね。低学年では、英語の歌、ゲーム、英語絵本の読み聞かせ、英語で簡単なお絵描きや工作をするなどの活動が多く設定されます。たくさん英語のシャワーを浴びて、楽しい雰囲気の中で英語に慣れる活動が多いです。
お子さんの英語授業の実態は?
小学校でも当たり前になりつつある、英語の授業。担任の先生や英語担当の先生だけでなく、多くの方のサポートで成り立っています。ALTやJTEの授業は、よりネイティブな英語に触れ合うチャンス!学校公開などで見る機会があればぜひ見てみてくださいね。英語力を鍛えたい小学生には子ども向けオンライン英会話がおすすめです。子どもにおすすめの英会話スクール
ここでは、子どもにおすすめの英会話スクールを厳選してご紹介します。産経オンライン英会話Plus
産経オンライン英会話Plusは、日常会話からビジネス英語まで、1800種類以上の無料教材を定額で学び放題のオンライン英会話スクールです。家族割(夫婦・親子・兄弟)を利用すれば、1つのプランで最大6人の家族とシェアできるため、家族全員で効率よく英語スキルを向上を目指せます。授業はコイン制を採用しており、朝5時から深夜25時までの間に好きな時間で受講が可能。予約も5分前までできるため、忙しい日常の中でもスキマ時間を活用してレッスンを受けられます。また全プランで講師を自由に選べるのも魅力で、ネイティブ講師や日本人講師から自分に合ったスタイルで学べます。
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