※ 本コンテンツにはプロモーション(PR)が含まれています。
※ 当サイトは、有料職業紹介(許可番号13-ユ-316281)の厚生労働大臣許可を受けたGMOメディア株式会社が運営しています。
SESで働く中で「将来が不安」「希望と違う仕事が多い」と感じ、転職を考えるエンジニアも少なくありません。
この記事では、SESからの転職を成功させるコツやキャリアプラン、おすすめの転職エージェントを詳しく解説します。
SESからの転職を決意する前に知っておきたい項目
クライアント先に常駐して技術力を提供するSES(システムエンジニアリングサービス)は、多様なプロジェクトに携われるのが魅力的です。しかし、キャリアパスや労働環境に悩みを抱えるエンジニアも少なくありません。
「このままで良いのだろうか」「もっと自分に合った働き方があるのではないか」と感じて転職を考え始める方もいるでしょう。
勢いで転職活動を始めて後悔しないためには、まずSESの働き方やご自身の状況を客観的に見つめ直さなければなりません。
この章では、SESからの転職を決意する前に、改めて確認しておきたいポイントを解説します。
SESの働き方のメリット・デメリット
SESは、エンジニアが所属企業からクライアント企業へ派遣され、そこで技術的な支援を行う契約形態です。派遣契約と混同されがちですが、指揮命令権が所属企業にある点や、成果物ではなく労働時間に対して報酬が支払われる点が異なります。
とはいえ、実際の現場ではその境界が曖昧なケースも見受けられます。
まずは、SESの働き方の一般的なメリットとデメリットを再確認し、ご自身の経験と照らし合わせてみましょう。
観点 | メリット | デメリット |
経験・スキル | ・多様なプロジェクト経験を積める ・短期間で幅広い経験とスキルを習得できる ・大手・有名企業の案件に携われる |
・会社の都合やタイミングに左右されやすい ・スキルアップの停滞リスクがある |
労働環境・待遇 | ・IT業界未経験者でも実務経験を積みやすい | ・労働条件常駐先のプロジェクト状況によって変動する ・評価制度が不透明 ・商流が深くなるほどエンジニアへの還元率が低くなる |
人間関係・帰属意識 | ・社外の人脈を広げやすい | ・会社への帰属意識が薄れがち ・常駐先での疎外感 |
これらのメリット・デメリットは、所属するSES企業や常駐先の環境によって大きく異なります。
ご自身の状況を客観的に把握し、何が不満で、何を求めているのかを明確にするのが、転職活動の第一歩です。
SESからの転職のベストタイミング
SESで働く中で、「スキルアップが見込めない」「正当に評価されていない」「将来のキャリアが描けない」と不満や不安を感じ、転職を意識し始めるのはごく自然です。しかし、本当に「今」がベストなタイミングなのか、一度立ち止まって考えてみましょう。
焦って転職活動を進めてしまうと、情報収集が不十分だったり自己分析が浅かったりして、結果的にミスマッチな転職をしてしまう可能性があります。
以下の点を自問自答し、転職のタイミングを見極める参考にしてください。
- 現在のプロジェクトで学べる点はもうないか?
契約期間やプロジェクトの区切りなども考慮に入れると良いでしょう。
- 短期的な感情に流されていないか?
冷静になるまで時間をおいて、長期的な視点でキャリアを考える意識が大切です。
- 転職で解決したい課題は明確か?
給与、業務内容、働き方、企業文化など、何を最も改善したいのか優先順位をつけましょう。
- 市場価値を高めるための経験は積めているか?
経験が浅すぎると、かえって選択肢を狭めてしまう恐れもあります。
- 転職活動に割ける時間とエネルギーはあるか?
現職が多忙すぎる場合は、十分な準備ができず、妥協した転職になりかねません。
もし、今のSES企業でもキャリアアップの機会があるのであれば、上司に相談したり、社内制度を活用したりするのも一つの選択肢です。
それでも状況が改善しない、あるいは明確な目標があって実現のためには転職が不可欠だと判断できるのであれば、本格的に転職活動へ舵を切るベストタイミングと言えるでしょう。
「SESはやめとけ」は誤解?SES経験の価値とは
インターネット上では「SESはやめとけ」「SESはIT土方」「SESは底辺」といったネガティブな意見を目にする機会があります。確かに、前述したようなデメリットや、一部の劣悪な労働環境を提供する企業が存在するのも事実です。
しかし、SESでの経験がすべて無駄になるわけではなく、むしろ貴重な価値を持てる機会も少なくありません。
「SESはやめとけ」という言葉に惑わされず、ご自身の経験が持つポジティブな側面に目を向けてみましょう。
SES経験には以下のような価値が見出せます。
短期間で様々なクライアント先やプロジェクトチームにジョインするため、新しい環境や人間関係に順応する力が自然と身につきます。
・幅広い技術・業務知識の習得
多様な業界のシステム開発に携わることで、特定の技術だけでなく、関連する業務知識や業界知識も吸収できます。
この経験は、キャリアチェンジを考える際にも有利に働く可能性があります。
・実務経験による問題解決能力の向上
特に経験の浅いエンジニアにとっては、OJT形式で実務経験を積みながらスキルアップできる貴重な機会となります。
現場で発生する様々な課題に対応すると、実践的な問題解決能力が養われます。
・顧客折衝や調整能力
クライアントと直接コミュニケーションを取る機会も多く、要件のヒアリングや仕様調整といった経験は、上流工程を目指す上で不可欠なスキルです。
SESでの実務経験は、「多様な環境で業務を遂行できる基本的なITスキルと経験がある」と証明できます。
特に、具体的なプロジェクト内容やそこでの役割、成果を明確に伝えられれば、即戦力として評価されやすくなります。
重要なのは、SESでの経験を「やらされた仕事」と捉えるのではなく、「どのようなスキルを習得し、どのように貢献してきたか」を主体的に語れるように整理しておくことです。
ネガティブな側面に囚われず、SES経験から得た強みをしっかりと自己分析し、自信を持って次のステップに進みましょう。
実際に、SESで培った経験を活かして、自社開発企業やSIer、社内SE、さらにはITコンサルタントなど、多様なキャリアパスを実現しているエンジニアは数多く存在します。
客先に常駐して働くエンジニア職である「SES(システムエンジニアリングサービス)」。業界未経験者に対しても門戸が開かれており魅力も多い一方で「やめとけ」といったネガティブな意見が聞かれることも珍しくありません。これからSESになろうと考えている人にとっては不安になることと思います。この記事では「なぜSESはやめとけと言われているの?」という疑問に応えるべく、ダメな理由とデメリットをまとめました。
2025/05/26 16:43
SESからの転職で描ける多彩なキャリアパス詳細解説
SESエンジニアとしての経験は、多様なプロジェクトや業界知識を積んだり、折衝能力や問題解決能力などのポータブルスキルを磨いたりする絶好の機会です。ポータブルスキルがあれば、SES以外のキャリアでも活躍できる可能性が十分にあるでしょう。
厚生労働省では、ポータブルスキルは「職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキル」と定義されています。
常駐先で身につけた経験とスキルは、次のキャリアステージで大きな武器となり、あなたの市場価値を高めてくれるでしょう。
ここでは、SES経験者が描ける多彩なキャリアパスを、具体的な選択肢とともに詳細に解説します。
ご自身の志向や目標、そしてSESで培った経験をどのように活かしたいかを考えながら、最適な道を見つけましょう。
参考:厚生労働省「ポータブスキル見える化ツール」
技術力を追求する道:専門性を高められる転職先
「もっと深く技術を突き詰めたい」「特定分野のスペシャリストとして市場価値を高めたい」などの強い技術志向を持つSES経験者には、専門性を高められる環境への転職がおすすめです。SESで培った幅広い技術知識や多様な開発環境での経験を土台に、より専門的なスキルを磨き、業界をリードするエンジニアを目指せます。
特定の技術に特化したSES企業
近年、クラウド(AWS、Azure、Google Cloud)、AI、機械学習、サイバーセキュリティ、IoTといった特定技術に特化したSES企業が増えています。特定技術に特化したSES企業では、最先端技術を用いたプロジェクトに参画し、専門知識を深められるでしょう。
SESの働き方は継続しつつも、より専門性の高い案件に携わることで、技術者としてのスキルアップとキャリアアップを同時に目指せます。
これまでのSES経験で培った顧客折衝能力や環境適応力も、大いに活かせるでしょう。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・特定技術分野の専門性を集中的に高められる ・高単価案件や最新技術案件に携わるチャンスが多い ・同じ技術志向を持つエンジニアと切磋琢磨できる |
主なデメリット | ・特化する技術のトレンドに将来性が左右される可能性がある ・他の技術分野へのキャリアチェンジが相対的に難しくなる場合がある |
向いている人 | ・特定の技術分野に対する強い探求心がある人 ・その分野のスペシャリストを目指したいと考えている人 ・継続的な学習意欲が高い人 |
技術志向の強い自社開発企業
自社開発企業の中でも、特に技術力を重視し、エンジニアが主役となってプロダクトを成長させている企業は、技術志向の強いSES経験者にとって魅力的な転職先です。このような企業では、最新技術の導入に積極的であったり、エンジニアドリブンな文化が根付いていたりするケースが多く、技術的な裁量権を持って開発に取り組める可能性があります。
SESでの多様なプロジェクト経験は、自社プロダクトの改善や新機能開発において、多角的な視点を提供できる強みとなります。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・自社プロダクトに深く関われる ・企画から開発、運用まで一貫して携われる可能性がある ・技術選定の自由度が高い場合がある ・エンジニアが尊重される文化で働ける |
主なデメリット | ・求められる技術レベルが高い傾向にある ・企業により技術的負債の解消やレガシーシステムの保守が主な業務となる可能性がある |
向いている人 | ・自らプロダクトを創り上げたい人 ・育てていきたい情熱のある人 ・新しい技術を積極的に学び、プロダクトに活かしたい人 |
IT系への就転職によって安定的な収入やスキルアップを目指す人が増えていますが、そこで重要なのが企業選び。さまざまな企業のなかで「自社開発企業」が話題です。今回は事前に知っておきたいIT系企業の種類やメリット・デメリットを解説します。自社開発企業への就職・転職でおすすめのプログラミングスクール3選も紹介しているので最後までご覧ください。
2025/05/30 11:56
研究開発職
大学や企業の研究機関、大手メーカーの研究開発部門などで、次世代技術や未踏の領域に挑戦する研究開発職も、技術を極めたいエンジニアにとっての選択肢の一つです。AI、ロボティクス、量子コンピュータ、新素材開発など、専門分野は多岐にわたります。SESで培った論理的思考力や問題解決能力、粘り強さは、長期的な視点が求められる研究開発業務においても活かせるでしょう。
ただし、求人数は限られており、修士号や博士号といった学歴が求められるケースも少なくありません。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・最先端技術や基礎研究に携われる ・社会に大きなインパクトを与える可能性がある ・知的好奇心を満たせる |
主なデメリット | ・求人が少なく競争率が高い ・実用化までに時間がかかる場合が多い ・専門分野の深い知識と高い学歴が求められる場合がある |
向いている人 | ・強い探求心と知的好奇心を持っている人 ・未知の分野に挑戦することに喜びを感じる人 ・長期的な視点で物事に取り組める人 |
マネジメント・上流工程を目指す道:リーダーシップを発揮できる転職先
「プロジェクト全体を俯瞰し、成功に導きたい」「チームを率いてより大きな成果を出したい」という志向を持つSES経験者には、マネジメントスキルや上流工程の経験を積めるキャリアパスが適しています。SESで経験した多様な関係者とのコミュニケーションや折衝、複数のプロジェクトでの実務経験は、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントといった役割で大いに活かせるでしょう。
SIer(プロジェクトマネージャー候補)
システムインテグレーター(SIer)は、官公庁や金融機関、大手企業などの大規模なシステム開発プロジェクトを請け負う企業です。SESからSIerへ転職し、プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダー(PL)を目指すのは王道の一つ。
要件定義、設計といった上流工程から関わり、プロジェクト全体の進捗管理、品質管理、コスト管理、リスク管理などを担えます。
SESでの現場経験は、開発工程の理解やメンバーとの円滑なコミュニケーションに役立つでしょう。
特に元請けSIerであれば、顧客と直接対話し、プロジェクトを主導する経験を積めます。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・大規模プロジェクトや社会貢献性の高いシステム開発に携われる ・上流工程の経験を積み、マネジメントスキルを体系的に学べる ・年収アップが期待できる |
主なデメリット | ・責任範囲が広く、業務負荷が高い傾向がある ・企業の体質により多重下請け構造の一部になる可能性がある ・長時間労働になる可能性もある |
向いている人 | ・リーダーシップを発揮したい人 ・大規模プロジェクトを動かすことにやりがいを感じる人 ・折衝能力や調整能力に自信のある人 |
IT活用が進む昨今において、その需要が右肩上がりのIT人材。中でも比較的挑戦しやすい職種として「SIer(システムインテグレータ)」があります。業界未経験者にも人気が高い一方で「本当に未経験からでも就職できるの...?」と疑問に感じている人もいるのではないでしょうか。この記事では「そもそもSIerとは?」「未経験からでも就・転職できる?」「SESとどっちがいい?」といった内容について徹底解説...
2025/06/01 20:56
ITコンサルティングファーム
ITコンサルティングファームでは、企業の経営課題や事業課題に対し、IT戦略の策定からシステム導入、業務改革までを支援するのが一般的です。SESで培った技術知識や多様な業界でのプロジェクト経験は、クライアントの課題を的確に把握し、実効性のある解決策を提案する上で強みとなるでしょう。
技術的なバックグラウンドを持つITコンサルタントは需要が高く、経営層に近い立場でビジネスに貢献できるやりがいがあります。
論理的思考力やプレゼンテーション能力、高度なコミュニケーション能力は必須スキルと言えるでしょう。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・企業の経営課題解決に直接貢献できる ・多様な業界・業種のプロジェクト経験を積める ・高い論理的思考力や問題解決能力が身につく ・高年収が期待できる |
主なデメリット | ・業務負荷が高く、激務になるケースが多い ・常に最新の技術トレンドやビジネス動向を学び続ける必要がある ・高い成果が求められるプレッシャーがある |
向いている人 | ・ビジネス視点でITを活用できる人 ・企業の成長に貢献したい人 ・知的好奇心が旺盛で新しい知識やスキルを学ぶのが好きな人 ・高いコミュニケーション能力と論理的思考力を持つ人 |
企業の経営戦略や事業ビジョンに沿ったIT投資計画、必要ツール導入などの支援を行うITコンサルタント。 企業のDXやIT化に伴い、注目の集まる仕事です。 しかしインターネットなどで「ITコンサルタントはやめとけ」という口コミや投稿を見かける人も多いのではないでしょうか。 本記事では、「ITコンサルタントはやめとけ」と言われる理由を解説します。
2025/05/30 11:57
事業会社のIT企画部門
メーカー、小売、金融、サービスなど、様々な事業会社のIT部門(情報システム部門)で、自社のビジネス戦略に基づいたIT戦略の立案やシステム企画、導入推進を担うキャリアパスです。社内の各部門と連携し、業務効率化や新規事業創出のためのIT活用を推進します。
SESで様々な企業のシステムに触れた経験は、自社のIT環境を客観的に評価し、最適なソリューションを選定する際に役立つでしょう。
ユーザー部門との距離が近く、自社の成長に直接貢献できる実感が得やすいキャリアです。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・自社ビジネスの成長にITで貢献できる実感を得やすい ・経営層に近い立場でIT戦略に関与できる可能性がある ・比較的安定した労働環境で働ける場合が多い |
主なデメリット | ・ベンダーコントロールや社内調整が主な業務になる場合がある ・企業規模やIT投資への姿勢により担当できる業務範囲や裁量権が異なる |
向いている人 | ・特定の業界や自社サービスに愛着を持っている人 ・腰を据えて貢献したい人 ・ビジネスとITの架け橋となりたい人 ・社内外との調整や折衝が得意な人 |
働き方を変える道:ワークライフバランスや自由度を重視する転職先
「プライベートの時間をもっと大切にしたい」「通勤時間に縛られずもっと柔軟な働き方を実現したい」と考えるSES経験者にとって、ワークライフバランスを改善したり、自由度の高い働き方ができる転職先は非常に魅力的です。SESでの経験やスキルを活かしつつ、より自分らしいライフスタイルに合わせた働き方を選択するとよいでしょう。
IT業界に就職したものの、様々な理由から異業種への転職を考える人は少なくないでしょう。 IT関連の職種は1つの専門に特化しているケースも多く、「他の仕事ができるのか?」と不安を感じ、悩んでいる人もいるかもしれません。 今回はIT業界からの転職を考えている人に向けて、IT業界から異業界転職の可能性やおすすめの業界、転職を成功させるためのポイントについて解説いたします。
2025/05/30 11:57
社内SE(安定・定時退社)
事業会社のIT部門や情報システム部門で働く社内SEは、自社内のシステム開発・運用・保守、ヘルプデスク業務などを担当します。一般的に、客先常駐のSESと比較して納期やノルマのプレッシャーが少なく、定時で退社しやすい傾向があるため、ワークライフバランスを重視する方に人気です。
SESで培った幅広い技術知識やトラブルシューティング能力は、社内システムの安定稼働や社員サポートに直結します。
ユーザーである社員から直接感謝される機会も多く、やりがいを感じやすい職種です。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・ワークライフバランスを保ちやすい ・自社の業務に深く関わり貢献を実感しやすい ・ユーザーとの距離が近く直接感謝される機会がある |
主なデメリット | ・最新技術に触れる機会が少ない場合がある業 ・務範囲が広く時にはIT以外の雑務も発生する可能性がある ・企業によりスキルアップの機会が限られる恐れも |
向いている人 | ・安定した環境で働きたい人 ・プライベートの時間を確保したい人 ・自社の業務をITで支えることにやりがいを感じる人 |
エンジニアの中でも、自社システムの開発や運用保守、ネットワーク管理等を主な業務とする「社内SE」。自社勤務で安定して働けるため人気も高い一方で「やめとけ」といったネガティブな意見が散見されているのも事実です。この記事では「社内SEはやめとけ」と言われている具体的な理由を解説していきます。社内SEに向いている人の特徴や「普通のSE(社外SE)とどっちがいいの?」という疑問についてもまとめました。
2025/05/30 11:58
フルリモート可能な自社開発企業・SES企業
近年、働き方の多様化に伴い、フルリモートワークを導入する自社開発企業やSES企業が増加しています。通勤時間を削減し、自宅や好きな場所で業務に集中できるため、生産性やライフスタイルの充実度をアップさせることが可能です。
SES経験者であれば、自己管理能力やコミュニケーション能力を活かして、リモート環境でもスムーズに業務を遂行できるでしょう。
企業によっては、地方在住のままでも都市部の企業の案件に参画できるチャンスが広がっています。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・通勤時間がなくなり時間を有効活用できる ・働く場所の自由度が高い ・集中して業務に取り組める環境を自身で構築できる |
主なデメリット | ・高い自己管理能力が求められる ・コミュニケーションの工夫が必要 ・孤独感を感じやすい場合もある ・自宅の作業環境整備が必要 |
向いている人 | ・自己管理能力が高い人 ・自律的に業務を進められる人 ・オンラインでのコミュニケーションに抵抗がない人 ・自由な働き方を実現したい人 |
フリーランス(業務委託)
SESで培った高い技術力や豊富なプロジェクト経験、そして人脈を活かして、フリーランスエンジニアとして独立する道も有力な選択肢です。企業に所属せず、個人事業主として業務委託契約を結び、プロジェクト単位で仕事を受けます。
自身のスキルや実績に応じて高単価案件を獲得できる可能性があり、働く時間や場所、案件内容を自分で選べる自由度の高さが魅力です。
ただし、案件獲得のための営業活動や契約・経理といった事務作業も自身で行う必要があり、収入が不安定になるリスクも伴います。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・スキル次第で高収入を目指せる ・働く時間や場所、案件を自由に選択できる ・得意な技術や分野に特化して仕事ができる |
主なデメリット | ・収入が不安定になるリスクがある ・案件獲得のための営業活動や事務作業も自分で行う必要がある ・社会的信用を得るのに時間がかかる場合がある ・福利厚生がない |
向いている人 | ・高い専門スキルと豊富な実務経験を持つ人 ・自己管理能力と営業力に自信のある人 ・自由と自己責任を重視する人 |
稼げるフリーランスエンジニアになるには?この記事では、ITフリーランスエンジニアの年収・案件相場や独学・未経験からのなり方、在宅勤務のしやすさ、準委任契約(SES)と請負契約の違いなど、気になる情報をわかりやすくお伝えします。
2025/06/09 22:55
エンジニア以外の道:コミュニケーション能力や知識を活かす転職先
「開発業務から離れたいけれど、これまでのIT知識や経験は活かしたい」「技術をバックグラウンドに、もっと人と直接関わる仕事がしたい」と考えるSES経験者には、エンジニアとしての知見を活かせる非開発職へのキャリアチェンジも有望な選択肢です。SESで日常的に行ってきた顧客とのコミュニケーションや、多様な立場の人との折衝経験は、エンジニア以外の職種でも大きな強みとなります。
IT業界に就職したものの、様々な理由から異業種への転職を考える人は少なくないでしょう。 IT関連の職種は1つの専門に特化しているケースも多く、「他の仕事ができるのか?」と不安を感じ、悩んでいる人もいるかもしれません。 今回はIT業界からの転職を考えている人に向けて、IT業界から異業界転職の可能性やおすすめの業界、転職を成功させるためのポイントについて解説いたします。
2025/05/30 11:57
セールスエンジニア/プリセールス
セールスエンジニア(またはプリセールスエンジニア)は、営業担当者と協力し、技術的な専門知識を活かして顧客に自社製品やサービスを提案・販売する職種です。顧客の技術的な課題やニーズをヒアリングし、最適なソリューションを設計・提案したり、導入支援を行ったりします。
SESで培った幅広い技術知識、システム構成の理解、顧客折衝能力は、この職務で直接的に活かせるでしょう。
技術とビジネスの両面に深く関われる点が魅力です。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・技術知識とコミュニケーション能力の両方を活かせる ・顧客の課題解決に直接貢献できる ・最新の製品や技術動向に詳しくなれる |
主なデメリット | ・営業目標(ノルマ)が設定される場合がある ・技術的な説明と営業的なアプローチのバランスが難しい場合がある |
向いている人 | ・技術的な知識を人に分かりやすく説明するのが得意な人 ・顧客の課題解決に貢献したい意欲の高い人 ・人とコミュニケーションを取るのが好きな人 |
IT教育・研修講師
ITスクールや企業内研修などで、プログラミングやIT技術を教える講師として活躍する道もあります。SESでの実務経験は、受講者に対して実践的で分かりやすい指導を行う上で、高く評価してもらえるでしょう。
特に、新人エンジニアや未経験者向けの研修では、現場で直面する課題やその解決方法を具体的に伝えられるため、説得力のある講義が可能です。
人に教える機会があれば自身の知識も深まり、後進の育成に貢献できるやりがいを感じられます。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・自身の知識や経験を活かして人材育成に貢献できる ・人に教える機会があれば自身の理解も深まる ・プレゼンテーション能力や説明能力が向上する |
主なデメリット | ・常に最新の技術トレンドをキャッチアップし続ける必要がある ・教材を更新し続ける必要がある ・受講者のレベルや理解度に合わせた指導が求められる |
向いている人 | ・人に何かを教えることや伝えることが好きな人 ・後進の育成に情熱を持てる人 ・自身の技術知識を体系的に整理し、分かりやすく説明できる人 |
テクニカルサポート/カスタマーサクセス
テクニカルサポートは、自社製品やサービスを利用している顧客からの技術的な問い合わせに対応し、問題解決を支援する職種です。一方、カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを最大限に活用し、成功体験を得られるように能動的に支援する役割を担います。
どちらの職種も、SESで培ったITに関する幅広い知識、トラブルシューティング能力、そして顧客対応スキルが活かせます。
顧客満足度向上に直接貢献できるため、達成感を得やすい仕事です。
特徴 | 詳細 |
主なメリット | ・顧客の問題解決に直接貢献して感謝される機会が多い ・製品やサービスに関する深い知識が身につく ・コミュニケーション能力や問題解決能力が向上する |
主なデメリット | ・時にはクレーム対応も必要になる ・ルーティンワークが多くなる場合がある ・常に冷静かつ丁寧な対応が求められる |
向いている人 | ・人の役に立つ行動に喜びを感じる人 ・問題解決やトラブルシューティングが好きな人 ・丁寧で粘り強いコミュニケーションが得意な人 |
SESからの転職を成功させるための戦略的5ステップ
SESからのキャリアアップ転職を成功させるためには、行き当たりばったりの行動ではなく、戦略的なステップを踏むことが不可欠です。ここでは、あなたの理想の働き方を実現するための具体的な以下5つのステップを詳細に解説します。
STEP1:徹底的な自己分析とキャリアゴールの設定
STEP2:市場調査とターゲット企業・業界の選定
STEP3:アピール力を高める職務経歴書・ポートフォリオ戦略
STEP4:面接突破のための準備と実践
STEP5:転職エージェントとの効果的な連携方法
5つののステップを着実に実行できれば、転職成功の確率は格段に向上するでしょう。
STEP1:徹底的な自己分析とキャリアゴールの設定
転職活動の第一歩は、「自分自身を深く理解する」ことです。SESでの経験を通じて何を得て、これから何を成し遂げたいのかを明確にできれば、転職の軸が定まり、後悔のない選択が可能になります。
このステップを疎かにすると、転職後に「こんなはずではなかった」とミスマッチが生じるリスクが高まるでしょう。
過去のプロジェクト経験の深掘り
SESエンジニアとしての価値は、これまでに参画してきたプロジェクト経験に凝縮されています。単にプロジェクト名を列挙するだけでなく、それぞれのプロジェクトで具体的な役割や使った技術、どんな成果に貢献したのかを詳細に振り返りましょう。
以下の点を整理すると、あなたのスキルセットと実績が明確になります。
項目 | 確認すべき内容 | 具体例 |
プロジェクト概要 | ・プロジェクトの目的 ・期間 ・クライアントの業種 ・チームの規模 |
大手金融機関向け基幹システム刷新プロジェクト(2年間、約50名体制) |
担当業務・役割 | ・担当したフェーズ ・具体的なタスク ・リーダー経験の有無 |
詳細設計、Javaを用いたバッチ処理機能の開発、単体・結合テスト、若手メンバー2名の指導 |
使用技術・ツール | ・プログラミング言語 ・フレームワーク ・データベース ・OS ・クラウド環境 ・バージョン管理ツール ・コミュニケーションツール など |
Java (Spring Boot), Oracle DB, AWS (EC2, S3), Git, Slack, Jira |
成果・実績・貢献 | ・定量的な成果 ・定性的な貢献 |
担当モジュールの処理速度を15%改善、新規開発ツールの導入によりテスト工数を10%削減 |
課題と解決策 | ・プロジェクトで直面した課題 ・どのように課題を乗り越えたか ・工夫した点 |
仕様変更が頻発する中、アジャイル的なアプローチを一部導入し、柔軟に対応。 顧客との定例会を増やし認識齟齬を解消。 |
深掘り作業は、後の職務経歴書作成や面接対策において、あなたの強力な武器となります。
強み・弱み、価値観の言語化
プロジェクト経験の棚卸しと並行して、自身の強み・弱み、仕事で大切にしたい点などの価値観を言語化しましょう。SESでの多様な顧客先での経験は、コミュニケーション能力、適応力、問題解決能力など、ポータブルなスキルを磨く絶好の機会だったはずです。
以下を参考に、強み・弱み、価値観を客観的に把握してみましょう。
・過去に上司や顧客から褒められた点、評価された点
・自分自身が「これは得意だ」「これをやっている時は楽しい」と感じるポイント
・困難な状況を乗り越えた経験と、その際に発揮した能力
強みを伝える際は、具体的なエピソードを伴わせると説得力が増します。
例えば、「コミュニケーション能力が高い」だけでなく、「A社常駐時、仕様理解に苦しむ顧客担当者に対し、専門用語を避け平易な言葉で粘り強く説明し、認識齟齬を防いだ結果、プロジェクト遅延を回避できた」のように具体的に述べましょう。
【弱みの認識と改善努力】
弱みを正直に認めると、自己成長への意欲を示すアピールにも繋がります。
ただし、単に弱みを述べるだけでなく、弱みを克服するためにどのような努力をしているかをセットで伝えることが大切です。
例えば、「新しい技術のキャッチアップに時間がかかる可能性がある」という弱みに対して、「毎朝30分を技術ブログのチェックに充て、週末にはオンライン講座で学習している」といった具体的な行動を示しましょう。
【価値観の明確化】
あなたが仕事を通じて何を得たいのか、どのような環境で働きたいのか価値観を明確にすると、企業選びのミスマッチを防げます。
「技術力をとことん追求したい」「チームで大きな目標を達成したい」「ワークライフバランスを重視したい」「社会貢献性の高い仕事がしたい」など、あなたにとって譲れない軸を特定しましょう。
既存記事で触れられているように、ストレングスファインダー®や各種の価値観診断テストを活用するのも有効な手段です。
キャリアコーチングサービスを利用するのも賢い選択でしょう。
5年後、10年後のキャリアビジョン
短期的な目標だけでなく、5年後、10年後にどのようなエンジニアになっていたいか、どのような働き方をしていたいか長期的なキャリアビジョンを描くのも重要です。ビジョンが明確であれば、今回の転職がその達成に向けた適切なステップであるかを判断できます。
例えば、以下のような視点で考えてみましょう。
- 技術スペシャリストとして特定の分野を極めたいか?
- プロジェクトマネージャーとしてチームを率いたいか?
- ITコンサルタントとして企業の課題解決に貢献したいか?
- 自社サービスの開発に企画段階から携わりたいか?
- フリーランスとして独立し、自由な働き方を手に入れたいか?
キャリアビジョンは、面接で「将来のキャリアプランは?」と聞かれた際の回答の核となります。
SESでの経験が、そのビジョン達成にどう活かせるのかを論理的に説明できるように準備しておきましょう。
STEP2:市場調査とターゲット企業・業界の選定
自己分析とキャリアゴールが明確になったら、次は転職市場の現状を把握し、あなたの希望に合致する企業や業界を選定するステップです。SESからの転職先は多岐にわたるため、やみくもに応募するのではなく、戦略的にターゲットを絞り込むことが成功の鍵となります。
求人動向と求められるスキルセットの把握
まず、現在のITエンジニア市場において、どのような技術や経験を持つ人材が求められているのかを調査します。求人サイトや転職エージェントの情報を活用し、SES経験者が評価されやすいポイントや、逆に不足しがちと見られるスキルを把握しましょう。
特に以下の点が注目される傾向にあります。
Java, Python, JavaScript (React, Vue.js, Node.js), Ruby, Go, PHPなど。
クラウド関連技術(AWS, Azure, GCP)の経験も市場価値が高い傾向です。
・上流工程の経験
要件定義、基本設計などの経験は、SIerや事業会社のIT企画部門への転職で有利になります。
・マネジメント経験
小規模でもリーダー経験があればアピールポイントになります。
・特定ドメインの業務知識
融、製造、医療など、特定の業界知識は専門性を高める上で強みとなります。
SESでの経験は、多様な環境での実務経験や顧客折衝能力として評価される一方、特定のプロダクトやサービスに関する深い知識、自社主導での開発経験が不足していると見なされる可能性もあります。
自身のスキルセットと市場のニーズを照らし合わせ、アピールポイントと補強すべき点を明確にしましょう。
企業文化や働き方のリサーチ
求人票の条件面だけでなく、企業の文化や実際の働き方について深くリサーチする手順が、入社後のミスマッチを防ぐために非常に重要です。SESとは異なる環境を求める場合、特に念入りな調査が必要となるでしょう。
リサーチ方法としては、以下のようなものがあります。
企業理念、事業内容、社員インタビューなどを確認します。
・社員の口コミサイト
転職会議、OpenWork(旧Vorkers)などで、現社員や元社員のリアルな声を確認します。ただし、情報の偏りに注意し、複数の情報源を参照しましょう。
・SNSや技術ブログ
企業の公式アカウントや社員が発信している情報をチェックし、社風や技術への取り組み姿勢を感じ取ります。
・会社説明会やカジュアル面談
直接社員と話す機会を得て、疑問点を解消し、職場の雰囲気を肌で感じます。
・転職エージェントからの情報収集
エージェントは非公開情報や企業の内部事情に詳しい場合があります。
特に、「チームの雰囲気」「評価制度」「残業時間の実態」「キャリアパスの柔軟性」「福利厚生」などは、働きやすさに直結する重要なポイントです。
自分が何を重視するのかを明確にし、優先順位をつけて企業を選定しましょう。
「客先常駐なし」を希望する場合は、自社開発企業や社内SEといった選択肢が中心になります。
STEP3:アピール力を高める職務経歴書・ポートフォリオ戦略
自己分析と企業選定が完了したら、いよいよ応募書類の準備です。特に職務経歴書は、あなたのSESでの経験とスキルを企業に伝える最も重要なツールと言えます。
採用担当者の目に留まり、面接に進むためには、戦略的にアピール力を高める必要があるでしょう。
実績を数値で示す具体的な記述方法
職務経歴書において、実績は可能な限り数値で具体的に示すのが鉄則です。抽象的な表現では、あなたの貢献度やスキルレベルが採用担当者に正しく伝わりません。
数字や具体例を伴わないアピールは、「根拠が薄く信憑性に欠けます」と指摘されるでしょう。
以下の表を参考に、具体的に改善するのがベストです。
改善前(抽象的) | 改善後(具体的・数値的) |
システムのパフォーマンスを改善しました。 | SQLチューニングにより、特定バッチ処理の実行時間を30分から5分へと約83%短縮し、月間運用コストを5万円削減しました。 |
開発効率の向上に貢献しました。 | 共通ライブラリを開発・導入し、類似機能の開発工数を平均20%削減。チーム全体の開発効率向上に寄与しました。 |
多くのプロジェクトに参画しました。 | 過去5年間で12件のプロジェクトに参画し、うち3件ではサブリーダーとしてメンバー3名を指導しました。 |
プロジェクト経験を記述する際は、STEP1で深掘りした内容を基に、以下のポイント(STARメソッド)を守っって論理的かつ分かりやすく記述するのがおすすめです。
- どのような課題に対し(Situation)
- どのような役割・目標で(Task)
- 具体的に何を行い(Action)
- どのような成果が出たのか(Result)
また、ポートフォリオ(GitHubアカウントや個人開発したアプリケーションなど)があれば、積極的に提示しましょう。
特に自社開発企業や技術志向の強い企業では、コードの質や技術への探求心を示す上で非常に有効です。
応募企業に合わせたカスタマイズ
職務経歴書は、一度作成したら終わりではなく、応募する企業ごとに内容をカスタマイズしなければなりません。企業の事業内容、求める人物像、募集職種の業務内容を深く理解し、それに合わせてアピールポイントや強調する経験を変えましょう。
例えば、以下を参考にしてみてください。
- 技術力を重視する企業には、使用した技術の詳細や困難な技術的課題を解決した経験を厚めに記述する。
- マネジメント能力を求める企業には、リーダー経験やチームへの貢献、顧客折衝経験を強調する。
- 特定の業界知識を求める企業には、その業界のプロジェクト経験や業務知識を具体的に記述する。
企業のホームページや求人票を隅々まで読み込み、企業求める人材を徹底的に分析し、経験の中から最も響くであろう要素を選び出してアピールするのが、書類選考通過率を高める秘訣です。
履歴書も同様に、志望動機欄は各企業に合わせて具体的に記述しましょう。
STEP4:面接突破のための準備と実践
書類選考を通過すれば、次はいよいよ面接です。面接は、企業があなたの人柄やコミュニケーション能力、そして企業文化との適合性を見極める場であると同時に、あなたが企業を評価する場でもあります。
万全の準備で臨み、自信を持って自分をアピールしましょう。
想定される質問への対策と模擬面接
面接でよく聞かれる質問には、ある程度の傾向があります。特にSESからの転職の場合、以下のような質問が想定されるため、自分自身の言葉で一貫性のある回答を準備しておきましょう。
- 自己紹介とこれまでの職務経歴
- 転職理由(なぜ今の会社を辞めたいのか、なぜSESから転職したいのか)
- 志望動機(なぜ当社なのか、当社のどこに魅力を感じたのか)
- SESでの経験で得た最大の学びやスキルは何か
- 客先常駐という働き方についてどう思うか
- これまでのプロジェクトで最も困難だった経験、それをどう乗り越えたか
- あなたの強みと弱み
- 5年後、10年後のキャリアプラン
- 当社でどのような貢献ができるか
- 希望年収とその根拠
回答を準備する際は、STEP1で行った自己分析やSTEP3で作成した職務経歴書の内容と矛盾がないように注意しましょう。
具体的なエピソードを交えながら話すと、話に深みと説得力が増します。
準備した回答をスムーズに話せるように、模擬面接を繰り返し行うのがおすすめです。
友人や家族、キャリアアドバイザーに面接官役を依頼し、フィードバックをもらえれば、話し方や表情、態度などの改善点が見つかります。
オンラインの面接練習サービスを利用するのも良いでしょう。
逆質問で意欲と企業理解を示す
面接の最後に設けられるケースが多い「何か質問はありますか?」という逆質問の時間は、あなたの入社意欲や企業への関心の高さを示す絶好の機会です。事前に企業について深く調べている情報をアピールできるような、質の高い質問を準備しましょう。
逆質問を通じて、企業文化や働きがい、キャリアパスなど、あなたが重視する点について深く理解することも重要です。
STEP5:転職エージェントとの効果的な連携方法
SESからの転職活動において、転職エージェントは非常に心強いパートナーとなり得ます。多くの求人情報を持ち、企業とのパイプも太いため、個人で活動するよりも効率的に、かつ有利に転職活動を進められる可能性が高いでしょう。
複数のエージェントを比較検討する際のポイント
転職エージェントは数多く存在するため、自分に合ったエージェントを選ぶのが重要です。複数のエージェントに登録し、それぞれの特徴を比較検討しましょう。
比較検討するポイントは、以下の表を参考にしてください。
比較ポイント | 確認すべき内容 |
得意分野・業界 | ・IT・エンジニア専門か総合型か ・SESからの転職支援実績が豊富か ・特定の技術領域(例:Web系、インフラ系)や業界(例:自社開発、SIer)に強みがあるか |
求人の質と量 | ・保有求人数 ・非公開求人の割合 ・自分の希望条件に合う求人が多いか ・大手企業だけでなく、優良な中小・ベンチャー企業の求人もあるか |
キャリアアドバイザーの質 | ・担当アドバイザーの業界知識や専門性 ・親身に相談に乗ってくれるか ・的確なアドバイスをくれるか ・レスポンスの速さ ・相性 |
サポート体制 | ・書類添削 ・面接対策の充実度 ・企業との年収交渉や条件交渉を代行してくれるか ・転職後のフォローアップはあるか |
大手総合型エージェントとIT特化型エージェントを複数併用することで、それぞれのメリットを活かせます。
エージェントに伝えるべき希望条件とキャリアプラン
転職エージェントを効果的に活用するためには、あなたの希望条件やキャリアプランを正確かつ具体的に伝えることが不可欠です。曖昧な伝え方では、エージェントも適切な求人を紹介できません。
- 転職理由:なぜ転職したいのか、現職の何に不満があるのか、転職で何を実現したいのか。
- 希望するキャリアパス:どのような職種、役職、働き方を目指しているのか(STEP1で明確化したキャリアビジョン)。
-
希望条件:
- MUST条件(譲れない条件):例)年収500万円以上、自社開発企業、リモートワーク可など。
- WANT条件(できれば叶えたい条件):例)残業月20時間以内、新しい技術に挑戦できる環境、服装自由など。
- スキル・経験:これまでの職務経歴、得意な技術、実績(職務経歴書を見せながら説明すると良い)。
- 強み・弱み:自己分析の結果。
- 転職活動の状況:他に受けている企業、選考の進捗状況。
正直に、そして具体的に伝えることで、エージェントはあなたの市場価値を正しく把握し、最適な求人を紹介してもらいやすくなります。
また、推薦状の作成や企業へのプッシュにおいても、より効果的なアピールが期待できるでしょう。
定期的に連絡を取り合い、進捗状況や心境の変化を共有することも大切です。
SESからの転職におすすめのエージェント8選
ここでは、SESからの転職におすすめのエージェントを紹介します。参考:ITエンジニア転職エージェント
テックゴー

テックゴーは、ITエンジニア専門の転職エージェントです。キャリアアップにコミットしてもらえるから、「キャリアアップしたい」「年収を上げたい」と考えている方におすすめ。転職しやすいフローが用意されているため、SESで多忙な日々を送る方でもスムーズに転職活動を進められるでしょう。1Day選考会での内定率は平均50%超えしており、週末1日で転職も夢ではありません。
業界トップクラスの内定率を誇っているのは、独自の模擬面接を無制限で提供しているからです。無償なので、費用を気にせず納得のいくまでサポートしてもらえます。
現場経験豊富なキャリアアドバイザーが在籍しており、SESの内情を踏まえて求人を紹介してもらえるのも嬉しいポイントです。エンジニア・ITコンサル経験者が多数いるため、効果的なアドバイスを受けられるでしょう。
Findy

Findyは、IT技術者に特化した転職支援サービスです。
主に経験者向けのサービスにはなりますが、ユーザーの使っているGitHubの公開リポジトリを独自に解析してスコアリングしたスキル偏差値を算出してくれる点が特徴であり、自身のスキル価値を客観的な視点が把握することができます。
さらにZennやQiita、noteなどの統計データを取得し、Findy独自のスコアリングアルゴリズムに基づき、ユーザの発信力スコアを算出してくれる点も特徴の一つ。
スコア偏差値と発信力に基づき自身の価値観を把握できるため、より納得感のある転職を実現できる可能性が期待できます。
加えて、エンジニア転職に精通したキャリアアドバイザーが一人ひとりの技術や希望をヒアリングした上で最適な求人を選定してくれるとのこと。
キャリアアドバイザーの質にも定評があり、価値観の整理から転職後のその先を見据えた支援まで提供してくれます。
今のエンジニア人生に不安や悩みがある方は、まずはキャリア相談から受けてみてはいかがでしょうか。
年代:30代男性 職業:経営者・役員 業界:娯楽・レジャー 職種:エンジニア・プログラマー 実務経験:1~3年
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
- ハイクラスにおすすめ
技術を評価してもらえるところと、ITエンジニア専門なので採用している企業も良かったりすると思います。マッチングサービスみたいにお互いがいいねしないと会話できないのもいいですね。 ...続きを読む
とても良いと思います。自分では求人見つけるの大変なのでこういったプラットフォームがあると良いですね。
投稿日:2024/06/11(火) 12:08
年代:30代男性 職業:会社員(正社員) 業界:IT・メディア 職種:エンジニア・プログラマー 実務経験:5~10年
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
- ハイクラスにおすすめ
最初の面談がとても丁寧で、その後もチャット欄で定期的にお勧め求人の紹介やカジュアル面談の状況確認などしていただき、好印象を持っています。 面接対策、書類対策、コーディング試験対策や、選考を受けた人からの対策アドバイスなどを共有していただけるともっといいと思います。 ...続きを読む
自分の中で整理しきれていなかったことを話すことで整理できたり、転職に対してやる気を出すきっかけになると思うので、転職を迷っている方はとりあえず面談を受けてみるのがいいと思いました。
投稿日:2024/08/31(土) 20:08
MyVision

MyVisionは、IT職に特化した転職エージェントです。
開発職はもちろんですが、コンサルティングやプロジェクトマネジャーなど、非開発職や管理職案件も豊富に取り扱うため、SESから新たなキャリアを切り拓きたいと考える人にピッタリ。また、求職者1人ひとりの「経験」 と「将来のキャリアビジョン」に応じた最適な求人を厳選紹介しているため、中長期のキャリア形成を見据えた転職が可能になるでしょう。
さらにMyVisionが取り扱う求人は、年収水準が高く、転職によって高年収を実現できる可能性も期待できます。
中には、年収300万円以上もアップした求職者もいるとか。年収アップを目的に転職しようか迷っている人にもおすすめのサービスと言えるでしょう。
マイビジョン(MyVIsion)の評判・口コミ、利用の流れ、特徴などがバッチリ!フリーランス・転職・副業サービスで自分に合ったキャリアを選択しましょう!
https://coeteco.jp/career/services/my-vision >
マイナビIT AGENT

マイナビIT AGENTは、IT・Webエンジニア向けの転職エージェントです。
同サービスは、姉妹サービスである『マイナビAGENT』と案件を共有しているため、IT・Web業界以外の案件紹介も受けられます。
そのためSESから異業種・異業界への転職も視野に入れている人にとって、使い勝手の良さを感じられるでしょう。
またマイナビIT AGENTでは、専任制のアドバイザーが伴走型の転職支援を提供してくれます。
応募書類の添削・模擬⾯接などを丁寧に実施してくれるため、選考通過率の向上を図ることもできるでしょう。
ユーザーのアドバイザー支援に対する評価は非常に高く、「後悔のない選択ができた」「価値観やライフスタイルニーズに沿った提案もしてくれた」といった声も多々聞かれます。1人ひとりに合った多様な選択肢を提供してくれるマイナビIT AGENTであれば、後悔のない転職を実現できるでしょう。
マイナビITエージェントの評判・口コミ、利用の流れ、特徴などがバッチリ!フリーランス・転職・副業サービスで自分に合ったキャリアを選択しましょう!
https://coeteco.jp/career/services/mynavi-agent-it >
社内SE転職ナビ

社内SE転職ナビは、社内SEに特化した転職支援サービスです。
本サービスの母体は、IT人材に向けた転職支援を主軸に事業を展開するアイムファクトリー株式会社。業界に精通した企業が運営していることもあり、業界理解の深い細やかな転職支援を期待できるでしょう。
なお、在籍するキャリアコンサルタントは、全員IT業界に精通しているとのこと。
社内SE業界の実態を熟知したコンサルタントがスキルや経験、希望するキャリアや働き方など、様々な観点から要望に合う案件を選定してくれるため、理想の働き方を手にできる職場へと転職を実現できるでしょう。
SESでの経験を活かしつつも社内SEとして働きたいと考える人は、ぜひ利用を検討してみてください。
参考:社内SE転職ナビの評判
年代:20代女性 職業:会社員(正社員) 業界:IT・メディア 職種:エンジニア・プログラマー 実務経験:3~5年
- 未経験におすすめ
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
アドバイザーさんの手厚いフォローがあったため、比較的スムーズに転職活動することができた。初めてで不安だったが、思い切ってエージェント登録して良かった。 ...続きを読む
投稿日:2024/04/01(月) 12:17
年代:20代男性 職業:会社員(正社員) 業界:IT・メディア 職種:エンジニア・プログラマー 実務経験:5~10年
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
サービス名のとおりIT系の求人に強いサービスでITエンジニアとしてステップアップを目指して転職する際に非常に有用と感じた。エージェントさんも業界知識を豊富に持っており、お互い目線を揃えて転職活動することができた。 ...続きを読む
自身のスキルや経験を第三者の目線から客観的に評価してもらうことで、身の丈に合った求人を探すことができたと感じた。
投稿日:2024/04/01(月) 12:17
レバテックキャリア

レバテックキャリアは、エンジニアとしてのキャリアの停滞感を感じている人の支援に長けたITエンジニア特化型の転職エージェントです。
「年収を高めたいけれど具体的に何をすれば良いか分からない」「上流工程に関する経験を積みたいけれど、したいことが具体化していない」といった人にも丁寧なカウンセリングを実施し、明確なキャリア軸を定めてくれます。
もちろん、SES職からの転職に向けてもIT職に精通したキャリアアドバイザーが多角的に支援を提供してくれるでしょう。
また、利用者の5人に4人が年収アップを叶えているため、転職の機会に収入アップを実現したい人にもおすすめ。今のキャリアに悩むのであれば、ぜひ利用を検討してみましょう。
年代:30代女性 職業:無職・求職中 業界:デザイン 職種:デザイナー 実務経験:10年以上
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
- ハイクラスにおすすめ
高収入・有名企業の会社さんが多く記載されていたので、探しているときはワクワクしていましたが、求められている求人像が高すぎたので実力不足を感じました…。 デザイナー系を探していた私にはあまりマッチしませんでした。 ...続きを読む
自分の価値が分かることが一番勉強になりました。 業界がどういった人物を求めているかだいたい分かります。自分の技術・経験不足が分かったので、苦しい反面もっと力をつけねばと感じました。
投稿日:2024/07/03(水) 11:14
年代:30代男性 職業:会社員(正社員) 業界:IT・メディア 職種:エンジニア・プログラマー 実務経験:5~10年
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
- 第二新卒におすすめ
レバテックはITに特化しており、専門性の高いエンジニアやクリエイター向けの求人が多かったです。 面接前に企業の傾向と対策を行ってくれるので、面接に自信がない方にもおすすめですので、機会があれば一度利用してみてください。 ■レバテックの利用背景 IT業界でSESで10年近く働いておりできることが増えた反面、責任も増えていくが下請けの下流工程メインの会社だったので毎年の昇給少なく給料への不満、将来への不安が生まれたため転職を決意した。 そこで給料UPだけでなくキャリアアップも視野に入れていたため、IT企業を中心とした転職エージェントを利用した方が自分に合った仕事がもらえる可能性が高いと思い利用を開始した。 初めての転職だったので自分が調査した内容と実際との乖離が起きることに不安を感じたため、興味がある企業の実態を転職エージェントに確認する道を選んだ。 ・サポート体制(メールやチャットサポート)が充実してる →迅速なレスポンスで、丁寧なサポートが受けられる。(メールやチャットでの対応が早く、質問や相談に対して適切な回答が得られる。) ...続きを読む
初めてキャリアサービスを利用する多くの人は転職活動で具体的に何をすべきかよくわからないという不安を少しでも解消するために始めるのではないかと思ってます。 なので転職活動についての考え方等、壁打ち相手としてエージェントに思ったことをぶつけ、第三者の視点から物事を言って下さるので今の自分を客観視することができます。 それによって転職活動における行動指針(この場合はAをすべき/この場合は何をしないべきという基準)を決めたうえで行動し振り返りができるのでダメなことを継続せず良い結果を出すための行動に集中できるきっかけを作れるのがメリットだと感じました。 ・検索機能が使いやすい →ユーザーが自分に合った求人を簡単に見つけられるように設計されているため、スキル/職種/勤務地などの細かい条件で求人を絞り込むことができる。 ・エージェントサービスの質がITに特化していて良い →IT業界に精通したエージェントが多いため、的確なアドバイスを提供できる専門知識を持ったエージェントが多く、キャリア相談や面接対策が充実している。
投稿日:2024/08/05(月) 15:34
WorX(ワークス)

WorXは、異業種転職に特化した新しい形の転職エージェントです。
“スキル支援とキャリア支援を両立する”と謳うだけあり、200時間の独自カリキュラムを受講した後、転職支援を受けるシステムを用意しています。
なお、独自カリキュラムには、次の3つのコースが設けられています。
- ノーコードエンジニアコース
- ITコンサルコース
- ソリューションセールスコース
さらに専任コーチによるキャリア支援を受けられるため、確実に異業種転職を成功させることができるでしょう。
SESから別の業種に転職を検討している人は、まずは無料カウンセリングから実施してみてはいかがでしょうか。
※利用対象年齢は32歳まで
年代:20代男性 職業:会社員(正社員) 業界:小売・卸 職種:販売 実務経験:5~10年
- 未経験におすすめ
- 女性におすすめ
支援内容から料金体制まで、最終的な結果から考えると満足いくサービスだったと考えているから。たしかに、得た内容が面接に生きた度合いでいえば実務経験ではないため少ないかもしれないが、入社後の安心感とギャップ撲滅にはすごく効いている。総じて後悔がない機会だった。 ...続きを読む
現役で業種経験をしている人とのコミュニケーションは、働くイメージやギャップを無くすためにも有益と感じた。
投稿日:2024/02/21(水) 14:04
年代:20代女性 職業:無職・求職中 業界:前職を退職後に利用(=無職)だったため該当するものがありません 職種:前職を退職後に利用(=無職)だったため該当するものがありません
- 未経験におすすめ
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
- 第二新卒におすすめ
- 女性におすすめ
業界業種ともに未経験の転職はWorXを利用しなければできなかったことだと思いますので、大変満足しております。 ...続きを読む
なんといっても手厚いサポートがあることだと思います。何かわからないことや不安なことがあった際にはいつでも相談できます。また、過去にWorXを利用して転職成功した方のお話が聞けたり、コミュニケーションをとる機会があったりしたのはとても良かったです。
投稿日:2024/06/17(月) 12:10
Green

Greenは、IT業界を中心に15,000件以上の案件を掲載している転職支援サービスです。
自身のレジュメを公開していれば、レジュメを読んだ企業の担当者からスカウトが届きます。そのため、予想していなかった企業との出会いも期待できるでしょう。
なお、Greenには、未経験歓迎の求人も多数掲載されています。
ポテンシャルを重視する企業も多いため、SESから違う業界・業種に転職したいと考えている人も、きっと理想の働き方を叶えられる企業の案件が見つかるでしょう。
さらに企業への興味を気軽に伝えられる「気になる」と呼ばれる機能もあります。
マッチングすればカジュアル面談の場が設けられるため、企業の雰囲気・業界について理解を深めた上でエントリーできる点も嬉しいポイントと言えるでしょう。
年代:30代女性 職業:個人事業主・フリーランス 業界:IT・メディア 職種:デザイナー 実務経験:5~10年
- 未経験におすすめ
- 経験者(実務経験あり)におすすめ
- 新卒におすすめ
アプリケーションのデザインも見やすく、職種なども細かく書かれているので、初心者やあまり技術的な言葉がわからない場合も応募しやすく、わかりやすいかなと感じます。割と企業様の対応も早く助かっています。 ...続きを読む
フリーランスの仕事が波があるときに、とても大変に思うことが多いので、このようなアプリケーションを作ってくれたり、普段から経歴を準備しておいてくれることがとても助かっています。企業様の対応も早く、一度登録しておくと、仕事があまり入らなくなったときに、すぐに応募できます。またメールマガジンを登録しておけば、定期的に届くようになっているので、忘れる心配もありません。
投稿日:2024/05/27(月) 17:21
SESからの転職で注意すべき点と回避策
SESからの転職は、キャリアアップや働き方改善の大きなチャンスですが、いくつかの注意点も存在します。事前にこれらのポイントを理解し、対策を講じることで、転職後のミスマッチや後悔を防ぐことができるでしょう。
ここでは、SESからの転職で特に注意すべき点とその回避策について詳しく解説します。
転職先の企業文化とのミスマッチを防ぐ
SESエンジニアは客先常駐が多いため、自社の文化よりも常駐先の文化に慣れ親しんでいる場合があります。そのため、転職後に新しい企業の文化に馴染めず、「思っていた雰囲気と違う」と感じるケースは少なくありません。
企業文化のミスマッチは、モチベーション低下や早期離職に繋がる可能性があるため、事前のリサーチと対策が非常に重要です。
企業文化の事前リサーチ
転職活動において、企業のカルチャーフィットは成功の鍵を握る要素の一つです。以下の方法で、多角的に情報を収集し、自分に合った企業文化かを見極めましょう。企業の公式情報だけでなく、社員や元社員の声を参考にする
企業の公式ウェブサイトや採用ページは、企業の理想像や良い面が強調されがちです。実際に働いている、あるいは過去に働いていた社員のリアルな声が集まる口コミサイトや、企業の評判を発信しているSNSアカウントなども参考にしましょう。
ただし、情報源によっては偏った意見もあるため、鵜呑みにせず多角的な視点を持つことが大切です。
面接での逆質問を積極的に活用する
面接は、企業があなたを評価する場であると同時に、あなたが企業を見極める絶好の機会です。「社員同士のコミュニケーションはどのように行われていますか?」「チームの雰囲気や平均年齢層について教えてください」「評価制度において、どのような行動や成果が重視されますか?」といった質問を通じて、社風や働きがいについて深く掘り下げましょう。
面接官の回答の仕方や表情からも、企業の雰囲気を感じ取れます。
カジュアル面談やOB・OG訪問を依頼する
選考とは別に、現場で働く社員とカジュアルに話せる機会を設けてもらうのも非常に有効な手段です。企業のリアルな日常業務、職場の雰囲気、社員が感じているやりがいや課題などを直接聞ければ、入社後のイメージをより具体的に掴めます。
転職エージェント経由であれば、エージェントに依頼してセッティングしてもらうことも可能です。
企業のイベントや勉強会、ミートアップに参加する: 企業が主催する技術勉強会やミートアップ、会社説明会などのイベントに参加することで、社員の雰囲気や企業の技術に対する姿勢、社風の一端に直接触れられます。
オンラインイベントも増えているため、気軽に参加してみましょう。
企業のイベントや勉強会、ミートアップに参加する
企業が主催する技術勉強会やミートアップ、会社説明会などのイベントに参加することで、社員の雰囲気や企業の技術に対する姿勢、社風の一端に直接触れられます。オンラインイベントも増えているため、気軽に参加してみましょう。
ミスマッチを感じた場合はすぐに対処する(入社前・入社後)
どれだけ慎重にリサーチしても、実際に働いてみないと分からないこともあります。万が一、選考過程や内定後、あるいは入社後にミスマッチを感じた場合の対処法を知っておくことも重要です。タイミング | 対処法 | ポイント |
選考中・内定後(入社前) | 人事担当者や面接官に、感じた懸念点や疑問点を正直に伝え、再度確認する。 | 疑問や不安を抱えたまま入社するのは避けるべきです。納得できるまで質問し、場合によっては内定辞退も視野に入れる勇気も必要です。 |
入社後(初期) | まずは直属の上司や人事に相談し、感じている違和感や困っていることを具体的に伝える。部署異動などで改善の余地がないか確認する。 | 入社直後は誰でも新しい環境に戸惑うものです。すぐに諦めず、まずは社内で解決策を探ることが大切です。客観的な意見を聞き、誤解がないか確認しましょう。 |
入社後(改善が見込めない場合) | 状況が改善せず、心身に不調をきたすようであれば、早期の再転職も検討する。 | 自身のキャリアと健康を守るための決断も時には必要です。ただし、短期間での離職は次の転職活動に影響を与える可能性もあるため、慎重な判断が求められます。転職エージェントに相談し、客観的なアドバイスをもらうのも良いでしょう。 |
給与交渉で失敗しないためのポイントを把握しておく
SESからの転職では、多くの方が年収アップを期待するでしょう。しかし、給与交渉はデリケートな問題であり、進め方を誤ると希望通りの条件を得られないばかりか、企業からの印象を損ねてしまう可能性もあります。
適切な準備と戦略をもって交渉に臨むことが、満足のいく結果を得るために不可欠です。
自身の市場価値を正しく把握する
給与交渉を有利に進めるためには、まず自身のスキル、経験、実績が現在の転職市場でどの程度の価値を持つのかを客観的に把握することが大前提となります。- 同業種・同職種の求人情報を徹底的にリサーチする
地域差も考慮に入れるとより精度が上がります。
- 転職エージェントにキャリア相談し、客観的な評価を得る
キャリアアドバイザーに職務経歴書を見てもらい、客観的な市場価値や適正年収についてアドバイスを求めましょう。
複数のエージェントから意見を聞くことで、より多角的な視点が得られます。
- オンラインの年収査定サービスを活用する
これらを参考に、大まかな相場観を掴めるでしょう。
自身の市場価値を正確に把握することで、現実的かつ企業側にも納得感のある希望年収額を提示でき、交渉をスムーズに進められます。
交渉のタイミングと伝え方に気をつける
給与交渉を行うタイミングは、一般的に内定が出た後、または内定通知と共に労働条件が提示された際が適切です。選考の初期段階や面接の途中で性急に給与の話を持ち出すと、「待遇面ばかり気にしている」という印象を与えかねないため注意が必要でしょう。
交渉時の伝え方には、以下のポイントを意識しましょう。
- 希望給与額とその明確な根拠を具体的に伝える
入社後は△△といった分野で貢献できると考えております」のように、自身のスキルや経験が企業にどのような価値をもたらすかを具体的に示し、希望額の妥当性をアピールしましょう。
- 企業の給与水準や規定を尊重する姿勢を見せる
一方的に高額な要求をするのではなく、企業の状況も理解し、歩み寄る姿勢を示すことが円滑な交渉には不可欠です。
「貴社の給与レンジも理解した上で、これまでの実績を考慮していただき、〇〇円程度を希望しております」といった伝え方が効果的です。
- 最低希望額と理想額(目標額)を事前に設定しておく
- 謙虚かつ自信を持った態度で臨む
自身のスキルと経験に自信を持ちつつも、相手企業への敬意を忘れず、冷静かつ論理的に交渉を進めましょう。
年収以外の条件(福利厚生・手当など)も総合的に考慮する
提示された基本給が希望額に届かない場合でも、すぐに諦める必要はありません。給与交渉では、年収総額だけでなく、月給の内訳(基本給、固定残業代の有無と時間数)、賞与(ボーナス)の支給実績や算定基準、昇給制度、各種手当(住宅手当、家族手当、資格手当など)、福利厚生(退職金制度、学習支援制度、リフレッシュ休暇など)などの総合的な待遇を確認。
交渉の余地がないか検討しましょう。
例えば、家賃補助が手厚ければ可処分所得が増えますし、充実した研修制度があれば自己投資の費用を抑えられます。
必要な要素をトータルで比較検討することが重要です。
内定承諾前に確認すべきことリスト
内定の通知は転職活動における大きな喜びですが、その勢いで詳細な条件を確認せずに承諾してしまうと、後々「こんなはずではなかった」という事態に陥りかねません。内定を承諾する前には、必ず以下の項目を書面(労働条件通知書や雇用契約書など)で細部まで確認し、疑問点は全て解消しておきましょう。
口頭での約束は「言った・言わない」の水掛け論になりやすく、法的な効力も期待できないため、必ず書面での確認を徹底してください。
労働条件の最終確認:書面で細部までチェック
労働条件通知書(または雇用契約書)は、あなたの権利を守るための非常に重要な書類です。以下の項目を中心に、隅々まで目を通し、少しでも不明な点や面接時の説明と異なる点があれば、遠慮なく人事担当者に確認しましょう。
確認項目 | 主なチェックポイント |
契約期間 | ・正社員(期間の定めなし)か、契約社員・嘱託社員(期間の定めあり)か ・有期契約の場合、契約更新の有無、更新の基準、通算契約期間の上限など |
就業場所 | ・勤務する具体的な場所(本社、支社、事業所など) ・転勤や異動の可能性、その範囲や頻度 ・SESからの転職の場合、自社内開発か客先常駐か ・常駐先が変わる可能性や頻度 ・勤務地の選択肢についても再確認 |
従事すべき業務内容 | ・面接で説明された業務内容と相違ないか ・具体的な職務範囲 ・担当するプロジェクトの種類や規模 ・使用技術、期待される役割などを明確にする |
始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇 | ・始業・終業時刻、休憩時間(長さと時間帯) ・フレックスタイム制や裁量労働制 ・シフト制の有無とその詳細(コアタイム、フレキシブルタイム、みなし労働時間など) ・年間休日日数(週休2日制、祝日、夏季休暇、年末年始休暇など) ・年次有給休暇の付与日数、取得ルール、計画的付与の有無 ・慶弔休暇などの特別休暇制度 |
時間外労働・休日労働 | ・時間外労働(残業)や休日労働の有無 ・見込み時間 ・固定残業代(みなし残業代)制度の有無 ・含まれる残業時間数 ・それを超えた場合の割増賃金の支払いについて ・36協定の内容 |
賃金(給与) | ・基本給 ・諸手当(役職手当、職務手当、資格手当、住宅手当、家族手当、通勤手当など)の具体的な金額と内訳 ・固定残業代が含まれる場合はその金額と対応する時間数 ・賃金の計算方法、支払方法、締切日、支払日 ・賞与(ボーナス)の有無、支給基準(業績連動、個人評価など)、支給回数など ・昇給の有無、昇給率や評価基準、昇給のタイミング |
退職に関する事項 | ・自己都合退職の場合の申し出期限(例:退職日の1ヶ月前など) ・定年制の有無と年齢 ・解雇の事由や手続き |
試用期間 | ・試用期間の有無 ・期間の長さ(通常3ヶ月~6ヶ月程度) ・試用期間中の労働条件(給与、待遇、社会保険の加入などが本採用時と異なるか) ・試用期間満了時の本採用の基準 |
入社日と現職の退職交渉の段取り
内定を承諾したら、次に入社日を確定させる必要があります。現職の企業との円満な退職交渉も考慮し、双方にとって無理のないスケジュールを設定することが重要です。
- 現職の就業規則(退職規定)を必ず確認する
引き継ぎ期間を十分に確保し、現職に迷惑をかけない円満退社を心がけることが、社会人としてのマナーです。
- 有給休暇の消化計画を立てる
- 後任者への業務引き継ぎを丁寧に行う
内定先企業には、現職の退職交渉や引き継ぎに必要な期間を正直に伝え、双方合意の上で入社日を決定します。
安易に「すぐにでも入社できます」と伝えてしまい、退職手続きが間に合わずトラブルになるケースもあるため、現実的なスケジュールを提示することが大切です。
その他(福利厚生、社内制度、企業風土など)
給与や労働時間といった基本的な条件以外にも、働きやすさやキャリア形成に影響する以下の点について、改めて確認しておきましょう。- 社会保険・労働保険
- 退職金制度
- 育児・介護支援制度
- 研修制度・キャリア支援
- その他の福利厚生
- 社内の雰囲気やコミュニケーション
これらの情報を総合的に吟味し、すべての疑問点や懸念点を解消した上で、納得して内定を承諾することが、後悔のない転職を実現するための最後の重要なステップです。
まとめ
SESからのキャリアアップ転職は、決して不可能ではありません。本記事で詳述した自己分析、市場調査、そして戦略的な選考対策を実践することで、理想のキャリアパスを描くことが可能です。
SES経験で培ったスキルを最大限に活かし、転職エージェントのような専門家の力も借りながら、後悔のない選択をしてください。
あなたの挑戦が実を結ぶことを願っています。