生徒一人ひとりの興味や目標に寄り添いながら、実践的なスキルの習得をめざすのがN Code Laboのポリシー。「プログラミングを学ぶ」だけでなく、その先にある可能性を追求しているのです。
楽しみながら技術を探究し、アプリストアへの公開やコンテスト入賞を果たす生徒たち。その経験は、進学や就職への確かな道筋となっていきます。
今回のコエテコ取材班は、新しい時代の学びのカタチを体現する「N Code Labo」を取材しました。たくさんの写真と共に紹介します。教室見学をするような気持ちで、ぜひご覧ください。
N Code Labo(エヌコードラボ)に行ってみた!
N Code Labo(エヌコードラボ)は、N高等学校で培ったプログラミング教育のノウハウを活かし、幅広い年齢層や経験レベルに対応した授業を展開するスクール。首都圏3拠点と大阪、そしてオンラインで、次世代のプログラマーたちを育成しています。
秋葉原校の教室は広々としたラウンジのような雰囲気。スタート時間よりも早くから席についてパソコンをいじっている生徒さんもいれば、大きなリュックを背負って入室してきた生徒さんは、受付にいたスタッフと話し込みながら、時折くすくす笑っています。
やがて、全員が席につき、講師の方々も揃いました。
開始時刻と共に、講師からごく簡単な挨拶と連絡事項のアナウンス。そのあとは基本的に、各テーブルで個別に学習が進むようです。
N code Laboの特徴はいくつかあります。
- 少人数制・個別指導
- 優秀な講師陣
- 自由なスタイルで自分のやりたいことに合わせて学習
- 進路や就職まで見据えた実践的なスキルの習得
- 定期的に開催される「LT大会」でプレゼンテーション力アップも期待できる
ここからは、学校法人角川ドワンゴ学園の教育管理室室長であり、放課後事業運営部 業務推進部 スキル教育推進部で部長も務める佐藤維人さんとともに、秋葉原校の様子を一緒に見ていきましょう。
少人数制・個別指導だから学びが止まらない!
ご覧の通り、テーブルにはひとりの先生、そして生徒さんが多くてもふたりまで。まさに少人数指導です。
講師はバランスよく、ふたりの生徒さんの進捗を見ながらアドバスをし、質問に答え、手が止まったり悩んだりしている様子に気づくと、すぐに「どうした?」と声をかけます。
印象的だったのは、講師の生徒への接し方です。
机の前に膝をついて目線を合わせ、モニターの画面を一緒に見ながら熱心に説明する姿。時には冗談を交えながらフランクに話しかけ、教室には生徒と講師の明るい笑い声が響きます。
また、生徒が難しい問題にぶつかった時は、講師も腕を組んで一緒に考え込み、「あ、そうか!」と閃いた瞬間から、わかりやすい解説が始まる。活気があり、全体的に熱気があふれているのです。そんなライブ感のある学びの光景が、N Code Laboの日常なのですね。
実は理系の人って、話好きが多いんです。
ここへ来る生徒さんは、さぁ、プログラミングやるぞ!というモードになっています。吸収したい、これをやりたい、そんな思いでいっぱいの生徒さんに、自分が持っているすべての知識を与えようとする理系講師ならではのコミュニケーションの手法がピタッとはまるんです。
先生も貪欲だし、生徒さん達も貪欲で、だからとても活発な雰囲気なのだと思います。
講師の採用はすべて私自身が行っていますが、理系や工学に精通しているだけでなく、人に教えるのが大好き!という人を選んでいます。そのため、N Code Laboの講師は、持っている経験やスキルをわかりやすく伝えることができる講師ばかりです。
プログラミングは楽しいものですが、どうしても難しい部分はあり、テキストを開いて真似をするだけでは習得できません。ですから、1対2という少人数で、緻密な個別指導にこだわっているのです。
丁寧なチュートリアル+自由課題で、やりたいことを実践的に学べる
N Code Laboには規定のチュートリアルがあり、それに沿ってプログラミングを学べるようになっています。しかし、見ていると、どうやらチュートリアルをただ進めるだけではない様子です。チュートリアルどおりに進めている子がいる一方で、講師と相談しながら自分のアイデアでアプリ開発をしたり、ゲーム制作をしたりする子もいるのです。
驚くのは、生徒さん達の集中力です。
基礎から学びたい子やステップを踏んで進みたい子達は、チュートリアルを活用して、スキルを習得します。
一方で、はじめから作りたいものがある子は、講師が相談にのり、実際に開発をしながら必要なスキルを身につけていきます。
『やりたいことをやっている』だから、みんなとても集中しているし、熱意が感じられるのです。
コエテコ取材班が感心していると、佐藤さんがこんなお話をしてくださいました。
進路や就職まで見据えた実践的な指導
私たちは単に『プログラミングを学ぶスクール』をめざしているわけではありません。
今、小学生の子たちは学校でScratchを使い、ゲームやアニメーションを作っています。Scratchは子どもでも扱いやすいビジュアルプログラミングですから、入口としてはとてもいいツールだと思います。
でも、そこで終わってしまったら、将来につながらないんですよ。
考えてみてください。幼児期や小学校低学年では、簡単でわかりやすいドリル形式の教室に通うことが多いですよね。
でも、もっと上をめざすなら、いわゆる進学塾へ通って、難関大学をめざす勉強に取り組まなければなりません。N Code Laboはまさにその位置付けで、大学や専門学校へつながるハイレベルな学びができる場所なんです。
ここで学んだスキル、開発をした経験は、就職にも役立ちます。N Code Laboは、それだけ高いレベルをめざす本格的なスクールなんです。
高橋君が開発した「バテシェア」は、スマートフォンのバッテリー残量を活用した新発想のSNSです。
私たちが日常的に目にする、スマートフォンの「バッテリー残量」。高橋君はそれを、友達とコミュニケーションを取るための手段として活用することを思いついたのです。
たとえば、残量が急激に減少していると動画視聴やゲームをしている可能性が高いでしょうし、充電中なら自宅でゆっくりしているかもしれません。バッテリー残量の変化から友だちの日常生活を推測し、それに合わせて自然なコミュニケーションを取れるというわけです。
シンプルな情報を独創的な視点で活用したSNS!コエテコ取材班も、その高度な性能とアイデアに驚きです。
N中等部に通う高橋君はまだ中学2年生です。
高橋君は「アプリの開発は本当に楽しい」「これからバックエンド(ユーザーに見えないサーバー側のシステム)まわりも学びたい」と語ってくれました。なにしろ、自分の部屋にはホワイトボードがあって、浮かんだアイデアや設計を書き出しているそうですから、すごいですね!
次は、Swift Student Challenge(Appleが主催する学生向けのSwiftを使ったアプリ開発コンテスト)に挑戦すると話してくれた高橋君。がんばってくださいね!
高津先生から紡ぎ出される「エンジニア物語」
N Code Laboでは、かつての生徒が講師として活躍することもあるのだとか。そのひとりが、こちらの吹谷先生です。
iPhoneアプリの開発に興味を持った吹谷先生は、Swift(iOS・macOS向け/オープンソースなプログラミング言語)を学べる場所を探してN Code Laboの体験授業に参加し、先ほどの高津先生に出会いました。
「技術力はもちろんですが、話していて面白くて。絶対にこの先生から習いたいと思った」そう。その一期一会の出会いが、吹谷先生の人生を大きく変えることになります。
高津先生のもとでSwiftのチュートリアルを学び、中級レベルに到達した吹谷先生は、自主制作に挑戦します。
最初の作品は、同じテーブルで学ぶ年下の生徒との共同開発。「いらない(実用性のない)アプリでも作ってみない?」そんな何気ない会話から生まれたのが、世界中の時間をランダムに表示するアプリでした。「いらないアプリを作ろう」という発想に、高校生らしい遊び心が光ります。
その後も創作意欲は衰えず、N Code Labo在籍中に「猫ミームアプリ」を開発。卒業直前、N Code LaboのLT(ライトニングトーク)大会で発表するまでに至りました。実際にアプリストアでも公開されているこちらのアプリは、なんと30万ダウンロードもされたそうです。
大学生となった吹谷君は、今度は教える側として母校のN Code Laboに戻ってきました。「自分の好きなことを教えて、喜んでもらえるのがとても嬉しい」。かつて高津先生から受けた温かな指導を、今度は自身が新しい生徒たちに伝えています。
この循環は、N Code Laboが単なるプログラミングスクールではなく、人と人とのつながりを大切にする学びの場であることを物語っているのかもしれません。
高橋君も吹谷先生も、高津先生をロールモデルとして、ここまで歩んできました。ぜひ、高津先生のお話も聞いてみてください!
「生徒に合わせて柔軟な指導を行う」高津先生にも話を聞いてみた!
若くして生徒たちの憧れとなっている高津先生。指導ではどのような点に気をつけているのかを聞いてみました。
「生徒さんと心を開いて話せる関係を作ることを、とても大切にしています。生徒と先生というよりは、何でも相談できる友達のような感覚で接していますね」
「生徒さんが何を求めているのかを、まず理解することから始めます。技術を探究したい子にはとことん技術を教えますし、まだあまり関心がない子には、プログラミングの楽しさを感じてもらうことから始めます。教材通りに進めなければいけない、という固定的なルールはここにはありませんから」
高橋くんや吹谷先生のような、意欲的な生徒に対するアプローチについても興味深い話を聞かせてくれました。
「高橋くんや吹谷くんのように、意識が高く技術もある生徒に対しては、生徒/先生というよりも、エンジニア文化で一般的なメンター/メンティー(相談者・相談対応役)の感覚で接しています。コードの書き方をただ教えるのではなく、『これを実装するにはこういうライブラリがあるよ』というレベルで話し合うんです」
高津先生は、中学時代から独学でプログラミングを学び、N高校に進学。その頃からN Code Laboで指導を始めたという異色の経歴の持ち主です。
「教えることの面白さに気づいたんです。教えていると、自分自身も勉強しなければならないので、自然とスキルアップできます。そういう良いサイクルを日々感じています」
最後に、教育者としての想いを語ってくれました。
「僕自身、プログラミングとの出会いで人生が変わったと実感しています。だからこそ、ここに来てくれる生徒さんにも『人生が少し変わった』と思ってもらえたら嬉しいですね。人生を変える授業を提供できるよう、最大限、生徒さんに寄り添っていきたいです」
その言葉からは、技術者としてだけでなく、教育者としての深い熱意が感じられました。
N Code Laboでは、決まったカリキュラムを順番に進めるのではなく、「今日は何をやろうか」と生徒の意向を聞くところから授業が始まります。前回の続きをしたい、新しいことに挑戦したい——生徒の興味や気持ちを大切にしながら、学びが展開されていくのです。
また、生徒と講師との相性を重視している点も特徴的です。
最初はさまざまな講師と交流する機会が設けられます。隣の円卓にいる講師と気軽に話をしたり、他の先生に質問したりと、リラックスした雰囲気の中で自然と相性の良い組み合わせが見つかっていきます。この柔軟な環境づくりが、生徒一人ひとりの成長を支えているのです。
外部コンテストへの挑戦にも。N Code LaboのLT大会とは
そういえば、吹谷先生のお話に「LT大会」というものが出てきました。これは一体、どのような機会なのでしょうか?佐藤さんに聞いてみましょう。
N Code Laboでは、作品ができたら、定期的に開催している『LT大会』で発表してもらいます。LTは『Lightning Talk』の略で、5分くらいで自分の成果を発表するものです。プログラマの世界では、一般的な文化なんですよ。
LT大会を経験して自信がついてきたら、外部のコンテストにも挑戦してもらいます。初めからコンテストへの挑戦はちょっと…という生徒さんでも、身近な範囲、かつ短時間のプレゼンで練習を重ねていけば、自然とプレゼン力が身につきます。
実はこれ、進学にもすごく効果的なんです。
というのも、コンテストで上位に入賞すれば、専門学校や大学の総合型選抜でアピールできるからです。
実際に、ここで作った作品をきっかけに、専門学校の学費が半額になる選抜に合格した生徒や、特待生に選ばれた生徒もいます。さらに就職活動のときも、自分のポートフォリオとして大きな強みになります。そういう実績が着実に増えてきているんです。
「たとえば今、学校になじめない子であっても、プログラミングという武器を手に入れれば、新しい可能性が開けるかもしれません。進学・就職につながるのはもちろん、世の中を見渡せば、中学生や高校生の時点からプログラミングを武器に収入を得ている子もいます」
「たとえ学校の勉強には関心が持てない子でも、プログラミングというスキルを身につければ、社会課題をテクノロジーで解決したり、新しい形で社会と関わったりする道が開けます。未来を見据えて学びたい人は、ぜひN Code Laboに来てください」
佐藤さんの言葉には、テクノロジーを通じて若者たちの可能性を広げたいという強い思いが込められていました。
N Code Laboは楽しさと専門性を両立させた新しい学びの形
取材を終えて印象に残ったのは、N Code Laboならではの教育哲学です。「楽しみながら学ぶ」という入り口の柔らかさと、「実践的なスキルを身につける」という出口の確かさを、見事に両立させていました。
N中・N高等の先進的な教育実績を持つN高等学校グループの一員として、N Code Laboは単なるプログラミング体験の場ではなく、本格的なスキル習得の環境を提供しています。小学生から高校生まで、それぞれの目標に合わせて学びをスタートできるのも魅力的です。
プログラミングを通じて新しい可能性を見つけたい方は、まずは体験授業から始めてみてはいかがでしょうか。きっと、従来の学習塾とはひと味違う、創造的な学びの空間に出会えるはずです。
では、最初に当校の特徴である「少人数制個別指導」にフォーカスして、見ていきましょう!