この記事では、プリスクールにお子様を通わせるメリットやデメリット、おすすめのプリスクール3選などをわかりやすく紹介します。
プリスクールの特徴
プリスクールは、英語環境のなかで未就学児の保育を行う施設を指します。プリスクールは認可外の保育施設であり、児童福祉法などに定められた基準には該当しません。保育園や幼稚園がお子様を17時頃まで預かるのに対し、プリスクールは一般的に14~18時頃までが保育時間となっています。さらに、週に2日間だけのスクールもあれば、週に5日間通えるスクールもあります。プリスクールにおける日常生活では、ほとんどが英語のコミュニケーションをとることになります。そのため、プリスクールには、ネイティブの講師や海外留学をした経験がある日本人などが在籍しています。
また、プリスクールのなかには、入園後から一貫して英語のみでコミュニケーションをとる場合もあれば、年齢が上がるにつれて英語のコミュニケーションへと移行する場合も。そのため、お子様の英語への関心度に合わせて、最適なプリスクールを選びたいですね。
プリスクールに通うメリット・デメリット
ここでは、プリスクールに通うメリットとデメリットを説明します。プリスクールに通うメリット
プリスクールに通うメリットは、以下の通りです。幼少期から英語に触れることができる
幼少期から日常的に英語に親しむことで、英語に苦手意識を持ちづらくなります。さらに、ネイティブの発音を幼少期から耳にすることで、ネイティブの正しい発音を吸収しやすくなる点もメリットとして挙げられるでしょう。幼稚園や保育園とは別に英会話教室に連れて行くことも、幼少期から英語に触れられる1つの方法です。しかし1週間に1回や2回程度だけでは、なかなか英語は身に付きません。
プリスクールであれば、英語漬けの環境が得られるため、英語習得において将来的に大きなアドバンテージとなるでしょう。
異文化に触れることができる
異文化に触れることができる点も、プリスクールの魅力。プリスクールでは、様々な国籍出身の先生が在籍しています。肌や目、髪の色など日本人には無い特徴を持つ先生と触れ合える点も魅力。先生とのコミュニケーションを通じて異文化に触れられる他、カリキュラムの中に異文化体験を導入しているプリスクールもあります。
世界の食事・文化・風習など、幼少期から世界観を広げられる体験ができるでしょう。
世界標準の教育が受けられる
プリスクールの多くが、海外の幼児教育カリキュラムを基軸にしています。特にイギリスなど、幼少教育に注力している国の教育カリキュラムを参考にしているケースも。また完全に海外の幼児教育カリキュラムに依るのではなく、日本の幼児教育の良いところをブレンドしたオリジナルカリキュラムを提供しているプリスクールもあります。
いずれにしても一般の幼稚園よりも高い水準の幼児教育カリキュラムが組まれているため、幼少期から多様な可能性を引き出せるでしょう。
給食に多国籍メニューが出ることがある
プリスクールでは、必ずしも給食が用意されるわけではありません。お弁当持参を求められるプリスクールもあります。しかし給食を提供しているプリスクールでは、月に1回程度他の国の食文化を知るため、多国籍メニューが提供されることもあります。家ではなかなか準備が難しい多国籍メニューを食べられる点は、子どもの視野を広げてくれるだけではなく、海外への興味・関心にもつながってくるでしょう。
外国に対して興味を持ちやすくなる
プリスクールでは、常に世界の時事に触れられる環境があります。また常に外国籍の先生が側にいるため、“海外”が身近で当たり前の存在になります。そのため、外国に対して興味を持ちやすくもなるでしょう。外国に対しての興味・関心は、グローバル社会で活躍するための基盤と言っても過言ではありません。
また幼少期から外国に対して興味を持つことができれば、英語力の向上の大切さについても子どもなりに目的・意図を持ち取り組めるようになるでしょう。
コミュニケーションスキルがアップしやすい
“英語”を用い“外国人”とコミュニケーションを図ることは、簡単なことではありません。しかし幼少期から自然と英語を活用する環境や、外国人と触れる機会に恵まれていれば、英語での会話に対してもハードルの高さを感じることはないでしょう。プリスクールでは、このように幼少期からハイレベルなコミュニケーションを繰り返し行います。またカリキュラムも自ら考え、自身の言葉でアウトプットするような内容が盛りだくさん。そのため、自然と自分の考えを言語化する能力も鍛えられるでしょう。
プリスクールに通うデメリット
一方プリスクールに通う際には、次のようなデメリットが考えられるでしょう。教育費が高額になる
プリスクールは、文部科学省や厚生労働省といった省庁の管轄に含まれない教育機関です。自治体の認可や公的助成金を受けられないため、入園や通園にかかる費用が高額になる傾向にあります。一般的には、1年間で100万円~200万円近くの保育費がかかるといわれています。
また保育費以外にもバス代・給食費・行事費など、保育費に含まれない費用も上乗せされます。
もちろん、制服・教材費など通園・カリキュラムに必要なグッズにも費用がかかるため、総額するとかなり高額になることが分かります。
日本ならではのマナーや風習を習得できない場合がある
プリスクールによっては、海外文化をそのままカリキュラムに取り入れているケースもあります。その場合、日本のマナーや季節の行事、わらべ歌などに触れられる機会を持てないことも。
カリキュラムを確認した上で、日本の文化・風習に触れる機会が少ないと感じる場合は、保護者が日本の文化や日本語の習得などを丁寧にサポートする必要があるでしょう。
アフターフォローがない場合は英語を忘れることもある
プリスクールで英語が身に付くことは確かです。しかしどんな言語であっても使わなければ忘れてしまいます。特に幼少期は、英語以外にも様々な勉強に取り組んだり、常に新しい物事に触れたりするため、プリスクール卒業後に英語に触れる機会がなければすぐに英語を忘れてしまうでしょう。
プリスクールでは、英語の完全マスターではなく、あくまでも導入であることを忘れてはなりません。
英語の習得を目指すのであれば、アフターフォローや卒業後の継続学習が肝要であることを覚えておきましょう。
長期休みの期間が保育園や幼稚園と異なる
プリスクールの中には、春休みや夏休みなど小学校と同じ期間ほど休みが設けられているケースもあります。サマースクールなどオプションで通園可能になっているプリスクールもありますが、「サマースクール代が高額」という声も少なくありません。しかし中には、1週間程度の休みに限っているプリスクールもあります。
プリスクール探しの時は、長期休みのシステムについて確認しておくと良いでしょう。
日本語の習得がおろそかになる場合がある
プリスクールでは日常的に英語を耳にするため、日本語の発音を正しく習得しづらいと感じるケースもあるようです。また3歳・4際頃は、日本と英語が均衡状態になってしまっており、2つの言語が混ざってしまうことも良くあるとか。ただ、小学校に進学すれば、日本語は年齢相当に成長するため過度な心配は要らないでしょう。
しかし、お受験を考えている場合は、日本語での質疑面接が実施されるケースもあるため、状況に応じて対策が必要になります。
プリスクールは意味ない?
「プリスクールは意味がない」と言われる大きな理由として、「卒業後の英語力維持対策の必要」と「習得できる英語力のレベル」にあると考えられます。プリスクールで英語を身に付けることはできますが、プリスクールに数年間通った程度では完全に英語をマスターできるわけではありません。プリスクールにかかった費用も高額であることから、プリスクールでの学びを活かせない場合は、“意味がない”と捉えられてしまうこともあるでしょう。
しかしプリスクールでの学びをしっかりと継続できる環境があれば、プリスクールに通う意味があると言えます。
特にプリスクール卒業後にインターナショナルへの進学や保護者の仕事の関係で海外での生活を予定している人にとっては、インターナショナル・海外生活での基盤形成につながります。このように卒業後の進路によって、プリスクールでの生活・学びが存分に活きてくるケースもあるでしょう。
プリスクールのおすすめの選び方
プリスクールは、「何を重要視するか」を明確にしてから選ぶことが重要です。カリキュラム内容や日本語のサポートの有無などは、プリスクールによって異なります。講師の質もさまざまであるため、入学前に気になるポイントは必ず確認しておきたいですね。
プリスクールを選ぶときには、ぜひ以下のポイントを確認しましょう。
教育方針
プリスクールは、スクールによって教育方針が様々です。「ひとりひとりの個性を大切にする」ことを重視するスクールもあれば「グローバル社会で活躍できる人材の育成」など、教育に力を入れるスクールもあります。
このように施設によって打ち出している教育方針は全く異なるため、プリスクールの方針に賛同できるのかしっかりと見極めておくことが大切です。
最初は、具体的なビジョンや希望を持っていなくても、様々なプリスクールを見比べるうちに、特色が見えてくるハズです。その上で改めて家庭の教育方針を整理し、家庭の方針とマッチするプリスクールを選ぶようにしましょう。
カリキュラムの内容
カリキュラム内容も、プリスクールによって異なります。プリスクール期間中に文字・数字などを学ばせてくれるスクールもあれば、英語教育に注力しているスクールもあります。また日本文化と海外文化を半分ずつ取り入れたスクールなど様々です。
プリスクールに入園させる目的を改めて整理し、希望に沿ったカリキュラムを提供しているスクールを選びましょう。
日本語のサポートがあるか
日本語サポートの有無も確認しておきたいところ。プリスクールの方針には「完全英語」「日本語サポートあり」「年齢が上がるにつれ英語の割合を増やす」と、大きく3つに分けられます。特に4歳・5歳など途中で編入を考えている場合、どこまでサポートしてもらえるのか確認しておくようにしましょう。
また保護者に対してのコミュニケーションもどの言語で行われるのか確認しておくと安心です。
延長保育があるか
最近は夫婦共働きの世帯も増えてきました。ご家庭によっては、延長保育が必須となる場合もあるでしょう。
延長保育の有無を確認すると共に、「何時まで預かりが可能なのか?」「延長保育の申し出は柔軟に受け入れてくれるのか」など、事前にしっかり確認しておきましょう。
また延長保育の料金も調べておきましょう。
30分・1時間単位での請求になりますが、積み重なると総額も大きくなります。延長保育は費用面の負担も考慮しておきましょう。
送迎サービスの有無
入園希望のプリスクールが遠方にある場合、送迎サービスの有無も確認しておきましょう。また送迎サービスを利用する際は、バスの巡回時間も併せて聞いておきましょう。バスの時間と毎日の生活スタイルが合っているのかイメージしておくことも大切です。
送迎サービスを利用する場合、遠方からでも少ない負担で通園可能です。しかし万が一発熱などでお迎えが必要になった時は、保護者がプリスクールまで迎えに行かなければなりません。さらにバスを乗り逃した時も保護者の送迎が必要です。
入園すると毎日プリスクールに通うことになります。
子どもの負担なども考慮した上で、プリスクールの立地が遠すぎると感じた場合は、近場のプリスクールを探し直ことも検討しておきましょう。
参考:民間学童
ネイティブ講師の有無
プリスクールだからと言ってネイティブ講師が在籍しているわけではありません。フィリピン人など英語を第二言語とする国籍の講師が中心に在籍しているケースもあります。
ネイティブの発音に触れたいと考えているのであれば、在籍講師についても尋ねてみましょう。
ただし、講師は常に入れ替わります。
タイミングによってはネイティブ講師が在籍していない場合もあるかもしれません。
参考:ネイティブ講師在籍オンライン英会話
アフターフォローの有無
プリスクール卒業後は英語に触れる機会がどうしても減ってしまいます。そのため「プリスクール卒業後に英語力が下がってしまった」と感じる保護者も少なくないでしょう。
プリスクールで身に付けた英語力を継続したいのであれば、卒業後も英語に触れる機会を設けることが大切です。
プリスクールによっては、卒業後に提携校やグループ校のアフタースクール・英語学童を紹介してもらえる場合もあります。入学金が無料になる、初年度の保育料が割安になる、などのサービスを受けられることもあります。
卒園生の進路
「私立小学校」「インターナショナルスクール」への進学を検討している人は、卒園生の進路にも注目しておきましょう。特にインターナショナルへの進学を検討している保護者は、インターナショナル入学に必須となる英語力を養えるのかチェックしておきたいところ。また私立小学校への進学に関しては、プリスクールで必要な勉強を全てまかなえるわけではありませんが、別途お受験対策用のカリキュラムを用意しているスクールもあります。
またプリスクールは、私立小学校やインターナショナル進学を目指す家庭が比較的多いため、情報を得る場としても有効です。
一方で公立小学校に進学する子どももいます。
それぞれの進学割合は、プリスクールの方針やどのような教育方針を持つ保護者が多いのかによって大きく異なるため、家庭の方針に近いプリスクールを選ぶと良いでしょう。
参考;私立中学学費
参考:私立と公立の違い
プリスクールおすすめ4選
ここでは、コエテコが厳選するおすすめのプリスクールを紹介します。キッズデュオ
キッズデュオは、やる気スイッチグループが運営する英語で預かる学童保育/プリスクールです。
スクール事業を主軸とするやる気スイッチグループがバックボーンに構えているだけあり、カリキュラムの質・指導の安定性は群を抜いています。2023年2月時点で全国に210以上の実教室を構え、多くの子どもの英語指導に携わってきました。
Kids Duoでは、音楽・工作・ゲーム・外遊びなど知的好奇心を刺激するプログラムが特徴です。
新しい知識や経験との出会いを提供し、英語力だけではなく、思考力・コミュニケーション力・協調性・創造力といった複合的に子ども達の可能性を広げる教育を軸に置いています。
なお対象年齢は、3歳~小学6年生までとなります。
放課後の学童保育としての利用を目的にした『小学生コース』と、幼少期から英語の習得を目指す『幼児コース』があります。
利用料金は、送迎の有無や利用回数によって異なるため、最寄りの教室に問い合わせることをおすすめします。
ローラスインターナショナルスクールオブサイエンス
都内に6校設立されているのは、ローラスインターナショナルスクールオブサイエンスです。2016年に設立された初等部は、国際認定組織のケンブリッジ認定を取得しました。サイエンス教育を中心に、お子様に科学や自然体験に積極的に触れてもらうことを教育方針としています。保育時間は8:30~18:00となっており、対象年齢は1歳半~3歳となっています。なお、コースは以下の2種類に分けられています。
- フルデイ・コース:8:30~18:00
- 5時間コース:9:00~14:00
キンダーキッズインターナショナルスクール
年齢に合わせた指導を丁寧に行うのは、キンダーキッズインターナショナルスクールです。卒園までの期間に、小学校2年生レベルまでの読み・書き・会話ができるようになることがメリット。週2~5日間のなかで、何日間通うかを選択できます。なお、クラスは以下の3種類に分けられています。
- ベイビークラス:0歳児~
- ナーサリークラス:満1歳~
- トドラークラス:2歳~
Kids On Air
講師全員が救急技能の視覚を有しているのは、Kids On Airです。お子様の安全を最優先に、安心して英語に触れられる環境を整えていることが特徴。レッジョ・エミリア教育を取り入れており、お子様の個性や興味を尊重するカリキュラムを組んでいます。Kids On Airでは、2~6歳までのお子様を対象にしています。なお、6~10歳のクラスが隣接しているため、幅広い年齢のお子様とコミュニケーションをとれることがメリットです。
プリスクールは何歳から何歳まで通うべきか
プリスクールは、2歳~6歳まで受け入れているケースが多いようです。ある程度の意思疎通や日常会話ができる程度の英語力を習得したいと考えているのであれば、少なくとも2年間はプリスクールに通いたいところ。そのため3歳・4歳ごろから通い始めるのがベストと言えるでしょう。
ただし、人気の高いプリスクールは、2歳児からの進学もあり3歳・4歳の入園となると間口が狭まる可能性も考えられます。いざ3歳・4歳で入園しようと思っても、定員に達しており入園できなかったというケースもあります。
希望年齢から英語学習を始められるよう、早めの入園も検討しておいたほうが良いでしょう。
インターナショナルスクールとプリスクールの違い
プリスクールと似た保育サービスを提供する施設に「インターナショナルスクール」があります。インターナショナルは、海外生活歴のある帰国子女や仕事のために日本に渡航してきた外国人ワーカーの子ども、国際的な教育環境を求める子どもたちを対象にしている施設です。プリスクールよりも国際性が強く、グローバル人材への育成に力を入れている傾向が見られます。
一方のプリスクールは、遊びながら日々の生活の中で英語習得を目指す施設です。
日本と欧米でのプリスクールの違い
欧米でのプレスクールが5歳未満の未就学児が通う幼稚園や保育所に対して使われるのに対し、日本ではカリキュラムの大半を英語で行う施設を意味することが多いです。日本では子どもの受け入れ年齢、預かり時間などは施設によって異なりますが、週に2日間だけというところもあれば、0歳から受け入れを行なっている施設もあります。また、スクールによっては入園してから卒園するまでほぼ英語のみ使うところと、日本語と英語の両方を使うところも存在します。
日本でプリスクールを探す時には、通う日数や、日常的に使用する英語の頻度などを良く調べた上で比較検討してから選びましょう。