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【9月の教育トピック】私立と公立の違いは?格差は本当か「コロナの影響と中学受験を考える」

新型コロナウイルスの影響をうけて中学受験や高校受験の動向が変わるのではないかといったニュースを見かけるようになりました。比較的多いのが「経済状況が悪化する中、公立人気が高まる」という推測です。いっぽうで「休校期間にいち早く家庭学習の対応をした私立」への関心が高まっているという記事も見ます。いったい、どちらが本当なのでしょうか?

都心部を中心とした傾向ではありますが、小学生の子を持つ親の一定数が「公立と私立、どちらがいいのか」とふと考えることもあるでしょう。中学受験を視野に入れていなくても「進学予定の学区にある中学の評判が気になる」人は多いのではないでしょうか。

今回の記事では「公立と私立」その違いやコロナ禍の影響などを踏まえて、中学進学について考えていきたいと思います。

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公立と私立の違いとは

そもそも公立中学校と私立中学校ではどんな違いがあるのでしょうか。すべての学校にあてはまるわけではありませんが、大きくわけると次のような違いがあります。


公立中学校 私立中学校
学費 かからない 高い
学費以外の出費 あまりかからない お金がかかる
年間の授業時間数 1015時間 1100〜1400時間
先生の異動 数年ごとに異動 あまり異動がない
子どもの多様性 さまざまな子がいる 似た環境で育った子が多い
* 授業時間数は公立中は文部科学省中学校学習指導要領より、私立中学校は学校資料等より平均値を概算

授業時間数は、公立学校でも上記の標準より多いケースもよくあり、一概には比べられません。確実に違うのは学費です。

公立中学と私立中学「年間の学費(学習総合費用)」

学習費総額平均
公立中学校 488,397円
私立中学校 1,406,433円
参考:平成30年度子供の学習費調査の結果について/文部科学省

学習費とは、授業料の他に給食費、塾や習い事など校外活動費も含めた「子どもの学習にかかった費用」です。年間の学費でこれだけ違いがあるのですから、3年間で考えると大きな差になることは念頭に置いておきましょう。

休校中の対応で見えてきた「公立・私立の違い」

公立と私立の違いは「お金がかかるかどうかってことくらい、わかってるわ」と思ったかもしれません。しかし2020年の新型コロナウイルスの影響で現場からは違った声もあがってきています。

今現在、公立の中学校に通っているお子さんを持つ保護者に聞くと「これまであまり考えたことはなかった公立と私立の違いをコロナ禍で実感した」と答える人が増えています。どんな違いを実感したのか、保護者の声を紹介します。
公立中に通っているが、休校が始まってしばらくは学校から一斉メールの連絡が入るだけ。梅雨時期に入ってからようやくプリントの宿題が出たが勉強の遅れが非常に気になった(Nさん/子ども・中2)
周囲で私立中に通学しているママから、オンライン授業がスタートしたとか、教科書やワークブックが郵送され動画で解説があって解くといったことを聞き驚きました。子どもの通う公立中では教科書も配布されないまま4月がスタートし、テレビ放送の一覧表と無料でダウンロードできるプリントのサイト紹介があって、個人個人で学習しておくようにと連絡があっただけ、受験もあることですし学習の後れが心配です(Kさん/子ども・中2)
受験があるのに学習がどんどん先送りになり、購入したドリルや参考書をもとに勉強させた。上の子は私立高校に通っているが、附属の中学も含めて学校独自のネット上でホームルームもあり、先生が毎日子どもの学習状況をチェックしていた。その分お金を払っているからとも言えるけど、オンライン授業なども専門家を招いてすぐに環境を整えた私立の動きの速さは、公立とは比べものにならない(Iさん/子ども・中3)
あるお母さんは「私立と設備などで差があるのはしかたない。それに公立には公立の良さがある。でも、コロナ休校中の対応の差はあまりに大きい」とため息をつきました。

公立と私立「オンライン授業」の差は本当にあったのか

親が感じている「休校中の対応、オンライン授業や配信動画の実施に差がある」のは本当なのでしょうか?

双方向型オンライン授業の実施
公立中学校 10%
私立中学校 72%
* 参考:新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた公立学校における学習指導等に関する状況について(文科省)
首都圏模試模試センター「3月~6月の私立中のオンライン活用状況」についてのアンケート調査結果

オンライン授業でも、双方向(先生と生徒がやり取りできる)型授業に対する期待が大きい中、実施した学校を比べると上記のようにかなり「差」があります。動画配信などを加えたオンライン学習となると、私立中では90%以上が実施していると言われています。

公立中学校でも秋から本格的にICT環境(情報通信技術)を整えてスタートしているところもあります。また、首都圏模試センターの調査は、都市部でアンケートに協力した私立校が対象なので、数字の差だけを見ることはできませんが、いずれにしてもオンライン学習については、公立と私立で大きな開きがあるのは事実と言えそうです。

コロナのような状況だけに限らず、今後はプログラミング教育が中学・高校と本格的になり将来においても必要不可欠なスキルと言われています。実際に小学校でのプログラミング教育も必修化となりました。「私立のオンライン授業・プログラミング学習の充実」に関心を寄せる保護者が増えているのも当然と言えるかもしれません。

私立中学の特色と公立中学の多様性

違いといえば、私立中学はそれぞれ特色を出しているところが多いですね。たとえば中学から英語に力をいれ、第三外国語も学ぶなどグローバル教育に強い学校があります。あるいはサッカーや野球、吹奏楽などいわゆる「強豪校」として有名なところもあります。サイエンスやプログラミングを積極的に学べるよう、かなりの設備が整った学校もあります。

私立中学の特色と、子どもが希望することが一致した場合には進学先として良い選択と言えそうです。好きなことを存分に学び、伸ばしてもらえるからです。

いっぽうで公立中学はよく言われるようにさまざまなタイプの子がいます。金銭感覚にしても、ある子はたくさんのお小遣いをもらい、ある子は苦しい家計を見て育っていることもあるでしょう。社会の縮図として見れば、私立中学よりも「当たり前の環境」であり、世の中が不公平であることや、理不尽なことを実感するのは決して悪いことではなく、それが子どもの心を育てることもあるでしょう。

経済状況の変化による私立人気・中学受験への影響

結論から言うと、コロナ禍による経済的な打撃は実際にあるとはいえ、一定レベルの私立中学あるいは公立でも中間一貫校の人気は保たれるのではないかと感じます。

そもそも中学受験で六大学附属や難関校といわれる中高一貫校を志望する家庭は、幼児期から親が準備をしています。もともと経済的に余裕があって中学受験を視野に入れているので、コロナ渦の影響を受けても受験に対するスタンスはあまり変わりありません。

あるいは小さいうちから「私立にいれたい」希望があり、私立中~大学まで進めるよう、早いうちから学費を貯めている家庭もあります。さらに少子化で祖父母が孫の学費ならと援助するケースも少なくありません。つまり、もともと私立校受験志向の家庭は今回のコロナ渦でもさほど計画を変えていないということです。

塾の動向からわかる「上位クラスの私立志望は変化なし」

これは塾の動向を見てもわかります。個人経営の塾は学習の補助が中心で、受験をするにしても偏差値がさほど高くない層を志望している子どもが中心と言われています。コロナ渦の後、こうした個人経営の塾はやめる子が続いたり、新たに入塾する子もへり、苦しい状況のところも増えているようです。



上記の表では具体的な塾はわかりませんが、小規模の塾は在籍者数の減少が目立ち、いっぽうで100人以上が在籍する中~大規模塾になると在籍者数の減少は小さく、それどころか増えているところもあります。

いわゆる大手進学塾であるサピックスや日能研などに子どもが通塾している保護者に聞いてみると「やめた子はいないと思う」「低学年向けのクラスはわからないけど、難関クラスの子たちで塾をやめた子はいない」といった回答がほとんどです。

この手の進学塾は、中堅以上、難関校をめざす子ども達が通っているわけで、この層にはあまり影響がないことがわかります。

* 引用/参考:2020年4-7月学習塾の行状調査結果について/公益社団法人全国学習塾協会
学習塾大手7者全体の最終損益4~6月期/日本経済新聞

「小学4年・5年生」2021年以降の中学受験は変化する!?

経済面でいうとコロナ禍とリーマンショックがよく比べられます。印象ではコロナによる経済的な影響がより大きいと感じますが、リーマンショック時の進学状況をふりかえってみると今後の動向は少し見えてきそうです。

中学受験数
* 引用:森上教育研究所

上記の表を見ると、リーマンショックがあった2008年には影響はありませんが、翌年以降の中学受験は減っています。リーマンショックだけが理由ではないにせよ、社会情勢が受験に影響を及ぼすのは翌年以降です。つまり現在の小学校3年、4年、5年生の保護者は多少の差こそあれ、コロナ禍の影響を受ける可能性が高くなります。

漠然と中学受験を考えていた家庭が経済的な打撃を受けたとすれば、あえて私立校を選ぶことはしなくなります。3年〜5年生ならば「いったん受験はやめて」高校受験でがんばろうとハンドルを切り直しやすい面もあるでしょう。ボーナスが減少した、妻のパート勤めが減った、貯金を切り崩した、といった影響は半年、1年後のほうが厳しく迫ってくるのも事実です。

私立中学・公立中を選んだ理由を聞いてみた

では、なぜ私立中学受験をさせたのか、あるいは公立中学校に進学させたのか、保護者の意見を見ていきましょう。

私立中学を選んだ理由

・中高一貫教育だがカリキュラムがしっかりしていて大学受験にかなり有利に思えたから。
・夫婦ともに附属育ち。公立が悪いとは思わないが、子どもも同じような学校生活を送って貰いたいと思い、わりと早いうちから中学からは私立と決めていたので。
消去法。近隣の公立中を見たらけっこう荒れていて、通学する生徒の振る舞いを見ても不安だらけ。それならあまり遠くないところの私立のほうがいいと思った。
・高校受験をしなくてすむ。思春期の6年間こそ、部活でもなんでも好きなことに没頭したり、仲間と過ごす楽しさを味わってほしいと思い夫婦で話し合い、本人に私立の良さを伝えてその気にさせた。
・小学校でイジメを受けていた。加害者の子たちが揃って進む区域の中学は絶対にイヤだというのでどうせ越境させるなら、中学からみんな新しい顔ぶれになる私立がよいのではと思い、いくつか見学をした。子どもも気に入ったところがあり、受験をさせ私立校に進ませた。
公立中には娘のやりたがっていた本格的なマーチングバンドがなかった。強豪校を探すと公立もあるのだがどこも遠く、一番近いところが私立だった。思春期は夢中になれるものがあったほうが絶対にいいと思うから、受験をさせてでも行かせてよかった。
・本人の強い希望。小5のはじめに制服図鑑とか見て興味を持ち、塾に行ってる友達の話も聞いて、その子たちの学校見学にも一緒についていくうちに「どうしても行きたい」と希望が強く、塾に入れてみると本当に必死に勉強して成績をあげたので決めた。教育費に多少の不安があったが、細かくマネープランをたてて「大学まで出せる」と夫を説得した。義父母、特に義母が教育熱心でわたしや娘に賛成し、その後も制服購入や寄付金などで何かと助けてくれて本当にありがたい。まさか受験がきっかけで義母との距離感が縮むとは思ってもいないことだった。

公立中学を選んだ理由

・ズバリお金。3人の子ども達がいるわが家では私立は問題外。
・ものすごいデキる子で御三家とかに行くならわかるが、どうでもいいレベルの私立にいれても……。義務教育なんだからあえて低いレベルの学校にお金かけて行かせなくてもと思う。
・コロナになってから電車を乗り継ぎ通学する高校生の長男が心配だった。災害時のことなどを考えても、やはり徒歩圏内の学校が安心。
・中学くらいまでは、地域になじみ、さまざまな家庭を見たほうが子どものためと思う。
・勉強が嫌いな子に無理矢理、親の希望を押し付けるのはどうかと思う。小学生のうちなら親の言うことを聞くかもしれないが、それで私立に入って嫌なことでもあったら「別に自分が行きたいわけでもなかったのに」となる(私自身がそうだった)。親のエゴで受験させると子どもも辛いので、本人の意思がはっきりする高校受験の時点で進路を真剣に考えればよいと思っている。
・私立の学費ならなんとかなると思ったが、私立に行かせてる知り合いから、普段の交際費なんかもかかるし、部活の道具なんかでも高いものを持たせている家庭が多く、見えない出費はかなりものと聞いて考え直した。できないことはないが、かなりきつい思いをしてまで私立中学に行かせるメリットもない。本人がどうしてもと言えば考えただろうが、友達が行くから程度の気持ちだったので、理由を話したら、あっさりあきらめた。

東京では4人に1人が私立中学へ

東京 私立中学進学率
* 引用:一般財団法人東京私立中学高等学校協会

東京都は私立中学校の数も群を抜いて多いため、私立中学への進学率も高くなっています。4人に1人は私立中へ進学していると聞けば「え、そんなにいるんだ」というのが正直な感想です。しかし逆に考えると75%の子どもは公立中に進んでいます。私立か公立か、悩む保護者が多いのも当然かもしれません。

公立・私立中学の「ウソ・ホント」

公立か私立かといった話題が親の間にのぼると、かならずといっていいほど「まことしやかなお話」が出てきます。4つの「ウソかホントか」公立中・私立中の〝あるあるネタ〟を深掘りしてみましょう!

私立は塾に行かせなくていいはウソ・ホント?

ライター・大橋
ライター・大橋

私立でも塾に行かせている子はけっこういますよ〜

「うちで全面的に大学受験まで面倒を見ますよ」と公言している学校でさえ、実際には子どもを塾に通わせている家は少なくありません。これは学校がウソをついているのではなく、「補習を受けていてもついていけない」「苦手教科だけはマンツーマンで見てもらう」「学校の成績をあげて大学進学を有利にしたい」といった理由で保護者が「やっぱり塾かな」という結論に至る場合が多いからです。

どんなに面倒見が良い学校でも、在籍する子どもに成績がつく以上は「後ろのほう」になる子がいるわけで、そうなるとやはり塾に行かせようかなとちらつくわけです。

受験勉強をいくら頑張っても、それで家庭学習の習慣がつく子と、そこで「終わった!」と羽を伸ばしてしまい、そこそこの成績なら問題なしとあぐらをかいてしまう子がいますしね。ちなみにわが家の次男は後者のほう。ええ、つまり、塾に通っていますとも(涙)

公立中ならたくましく育つはウソ・ホント?

ライター・大橋
ライター・大橋

一部あたってるかな

さまざまな環境で育った子どもがいる公立中は、一般的に似た環境・バックグラウンドを持つ子が集まる私立中よりも「たくましく育つ」と言われます。公立中のメリットとして多様性があげられます。ちょっと乱暴な子も面倒なタイプも含め、いろいろな子と関わりを持つことで、どう対処していくかを学ぶ良い機会であると捉えるわけですね。

社会に出たら、本当にいろいろな人と関わり合っていくわけですから、家庭環境が似たり寄ったりの子が集まる私立中よりも、公立中で「もまれる」ことで処世術を学ぶほうが将来のためというのも、あながちウソではないと思います。

しかし、だから「たくましく育つ」かどうかは、やはり個人の個人の問題ではないでしょうか。

私立中は面倒見がよいはウソ・ホント?

ライター・大橋
ライター・大橋

その分お金払ってるんですからね……

私立中は確かに教員数も公立中学より多かったり、学習サポートも優れている部分はあるでしょう。そりゃそうです、ハッキリ言えばその分お金を払っているのですから。

もともとひとりでもしっかり学習できる子は公立であってもトップクラスの成績をとるでしょう。どこへいってもデキる子はデキるのです! でも、そうでない子の方が多いし、デキがいまいちだからこそ「お金を払ってでも面倒見のよい私立へ」と思うのもまた、親心ってもんです……。

公立中の評判は毎年変わるのはウソ・ホント?

ライター・大橋
ライター・大橋

コレはホントだと思う!

公立中は校長先生をはじめ、先生方は一定の年数(3~7年が多い)で異動します。校長先生はいわば「社長」のような立ち位置ですから、校長先生が替わるとガラリと学校の雰囲気が変わることは実際によくあります。

そのため、「隣の○○中はすごくいいらしい」という話も今年から違う可能性はあります。実際に校長先生が替わったらイジメが増えたとか、ベテランの主任クラスがいなくなったとたんに問題が増えるといったことはあります。またその逆で「悪いと聞いていたけど、新しい校長先生が熱心で雰囲気が変わった」なんてこともよくあります。

公立中学校では先生の異動は毎年当たり前にあることで、それによって学校全体の雰囲気が変わることは充分にあり得ます。

わが子にとって「何が最適か」を考えるしかない

最適な学びの環境は、ひとりひとり違います。公立か私立か、という大枠ではなく、もう少し絞りこんで「わが子が実際に通う区域の公立中学」がどうなのか、行きたいと思える私立中学校はどうなのか、もっと個別に考える必要があるのではないでしょうか。

学校がどのように見えても、実際に通学するまでわからないのが現実です。これは公立でも私立でも変わりません。

だから言葉は悪いのですが、学校選びは一種の「賭け」でもあります。ただ、明らかに向いていない、子どもが辛いだろうと思う進路ははずし、その上でベターな進路を考えていくしかありません。塾や学校の先生の意見だけを鵜呑みにせず、周囲の情報に流されず、常に「わが子」に視線を置いてわが子中心に考えるべきなのが進路です。

プログラミングスクールで、転職に有利なスキルが学べる!

公開日:2020.09.24

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