低学年の子どもたちの好奇心に満ちた、まっすぐな視線!マウスを持つ手に力が込められているのがわかります!
いっぽう、IoT開発からのプレゼンテーションに向けた準備に励む生徒さん達が集まるクラスでは、ハイレベルな授業が進行中。もうすでに、教室の魅力が伝わってくるようですね。
というわけで、今回ご紹介するプロ・テック倶楽部は、プログラミング的思考の基礎からPython(プログラミング言語)によるIoT開発、さらには仲間とチームを組んで大きな大会へ挑戦するなど、小学生から高校生までの幅広いお子さまがステップアップしながら学べるスクールです。運営するのは、30年以上の実績ある科学実験教室のパイオニア「サイエンス倶楽部」なのだとか。
この記事ではそんなプロ・テック倶楽部について、たくさんの写真と受講生+先生方のインタビューとともにレポートします!
プロ・テック倶楽部の基本情報
スクール名 | プロ・テック倶楽部 |
受講コース | キッズコース 年中〜小1(推奨学年) 90分・月2回 |
ジュニアベーシックコース 小1〜小4(推奨学年) 90分・月2回 | |
ジュニアアドバンストコース 小4〜高3(推奨学年) 90分・月3回 | |
Bee-laboコース Pythonでのプログラミング経験、電子工作の基礎知識がある 90分/月3回 | |
料金 | キッズコース:¥9,570/月(税込) ジュニアベーシックコース:¥14,080/月(税込) ジュニアアドバンストコース¥14,080/月(税込) Bee-laboコース:¥16,170/月(税込) ※入会金あり |
教室 | 中野本部・豊洲駅前・自由が丘・板橋・西葛西・つつじヶ丘 町田・国立・横浜・藤沢・稲毛海岸・船橋・松戸・南浦和 |
運営会社 | 株式会社サイエンス倶楽部 |
プロ・テック倶楽部「小学生低学年向け」クラスを見てみよう!
今回、取材をさせていただいたのはプロ・テック倶楽部の「中野本部教室」です。教室に足を一歩踏み入れると、大きな廊下にはところ狭しと理科や科学、プログラミングに関する書籍が並び、イベントの告知から新しい科学の話題といったポスターや切り抜きが張り出されています。
「サイエンスとテクノロジー」の世界がスクール中に満ちていて、なんだかワクワクしますね!
まず、私たち取材陣が向かったのは、ジュニアアドバンストコースです。
ちょうど教室が始まるところで、まずみんなが起立してあいさつからスタート。
「いい感じだね!そうしたら紙芝居を作ろうか」自分が作ったゲームに夢中になっている男の子に声をかけた下馬場先生。子どもたちは画用紙に、
① 作ったプログラムの題名
② どうして作ろうと思ったのか
③ 工夫したところ
をまとめ、それを持って発表するのだそう。ホワイトボードにはひらがなで今日のミッションが書かれ、「見本」も貼ってあります。
先生は「紙に作ったプログラムの題名を書いて、つぎに、どうして作ろうと思ったかを書きましょう。これを持って発表をするんだよ。ちょうど紙芝居みたいな感じですね」と解説しています。紙芝居と言われ、子どもたちはすぐに納得した様子。とてもわかりやすい説明です。
女の子が加藤先生のアドバイスを受けながら一生懸命書いていたのは「へびからことりをまもりきれ!」というゲームのタイトル。文字ひとつひとつを「へび」風にしているところなんか、大人顔負けのグラフィックデザインです!
一方で、下馬場先生はまずは発表のお手本を熱演中。
男の子は、先生の見本をまねしながら一生懸命に「発表」を練習しています。時々、ことばが詰まってしまうけれど、下馬場先生は急かしません。
「大丈夫、とっても上手にできているよ」
とてもフランクに話しながらも「発表はね、みんなにわかるようにお話するのが大事です」とポイントを指摘。男の子は「えーとえーと」そこで気持ちを奮い立たせるように片手をギュッと握りしめて「ぼくが作ったのは」と話し出しました!
男の子も一度話し始めると、すっかり緊張が解けた様子です。練習したことで「もっと何が必要か」を考え始めたようで、さらに続きの部分を書き直したり、わかりやすいようにイラストを入れたり工夫していました。
このクラスには年長さんから小学校3年生の生徒さんまでいます。
下馬場先生が低学年向けクラスで気をつけていることのひとつが「難しい専門用語に少しずつ慣れるようにする」こと。
たとえば、クリックするときは「カチッってやってみて。『クリックする』ってことね」と両方の言葉を使います。
きちんとした専門用語を使用しつつ、子どもが「?」とならないように、わかりやすく親しみやすい言葉で表現しています。
子どもたちは互いに感想を言い合い、助け合いながらカリキュラムを進めていきます。みんなが誰かの「助っ人」になることがよくあって、そんな姿を見ていると嬉しくなります!
にぎやかな教室の中で特に印象に残ったのは、「やり直しかぁ」「大変なんだよなぁ」という子ども達の小さなつぶやきが漏れてきた時のことです。すると下馬場先生はにっこりと笑顔で
「失敗しても大丈夫。前よりもっと良くなるんだから、それは『やり直し』ではなくて『バージョンアップ』です。かっこいいよね」
こう、おっしゃいました。それを聞いていた子どもたちも一斉にうんうんとうなずいています。バージョンアップという響きのかっこよさと、やり直しをして「より良く改善していく」意義を知り、子どもたちのモチベーションも急上昇したようです。
プロ・テック倶楽部の先生方は、子どもたちの質問に「回答」はしません。それはきっと、「回答は子どもたち自身で見つけるもの」と考えておられるからでしょう。
それと同時に、決してネガティブな言葉も口にしません。プログラミングは試行錯誤の連続、うまくいかないことはよくありますが、とても自然に子どもたちの集中を高め、前向きに挑戦する姿勢へと導いています。
ここは研究室!?レベルアップしたクラスはパワーポイントで資料を作成中
さて、よりステップアップしたクラスをのぞいてみましょう。
こちらはうってかわって、カチカチとキーボードを打つ音が響きわたり、食い入るようにモニターを見つめる姿がずらりと並びます。その光景は、さながら研究室か企業の開発部のよう。このクラスもプレゼンテーションに向けて資料を作成中です。
小さなお子さん達のクラスは3ステップ「紙芝居方式」でしたが、こちらは「パワーポイントを使用したスライド」を作成します。
① タイトル
② 制作した理由
③ どのように動くか
④ 工夫したところ
⑤ 難しかったところ
⑥ 実演
⑦ 感想(まとめ)
7つのステップがポイントとなり、プレゼンの内容もかなり高度です。
担当する甲原先生は、「プレゼンの資料は、的確にわかりやすくまとめるのが大事です。フローチャートはとってもわかりやすいのでぜひ入れたいですね。実演の部分は動画でもいいし、当日に実際に動かしてもいいんだけど、大切なのは無言にならないこと。実演のポイントを箇条書きにしておいて頭の中に入れておくと、実際のプレゼンで焦らずに話せますよ」とかなり具体的なアドバイスをしていました。
クラスにいる女の子に声をかけてみました。
実は妹さんもプロ・テック倶楽部に通っている彼女、開発したのはなんと「姉妹さぼり監視機」。「わたしも妹もすぐさぼっちゃうから、それを直してくれる監視システムを作りました」と、ハキハキ説明してくれました。なんたるユニークかつ豊かな発想力でしょう!
こちらの男の子は、じゃんけんゲームを開発。どのように動くか仕組みをフローチャートに落とし込んだり、工夫した点をまとめたりするのは、なかなか難しいところです。
こちらのクラスでは、先生がひとりひとりの生徒さんを「子ども扱い」せず、社会に出たときに役立つスキルが身につくよう丁寧な解説をしている点が印象に残りました。
たとえば「それぞれのパートは100文字程度にしましょう。なぜかと言うと、簡潔にまとめたほうが相手に伝わりやすいから。それと実際にプレゼンで話すときはどうしても長くなりがちだからね」と、ポイントと「なぜそうなのか」理由も必ず伝えています。
ただ「このポイントどおりにやりましょう」ではなく、「なぜこのポイントが重要なのか」を説明することで、子どもたちは納得した上で自ら考えて、内容を練り上げていけます。
そしてこのクラスでも、先生が「ポジティブな思考」で生徒さん達に声がけするのは共通しています。
生徒さんのひとりがエラーが出たことについて悩んでいるときには、
「エラーは悪いことではないですよ。エラーが出ることで、どこで問題が起きているか分かりますからね」
「困るのは、エラーは出ていないのに求めていない動きをするときで、これがいわゆる『バグ』ですね」
と先生。ひとつの質問にからめて、関連するIT用語やシステムについても触れるため、子どもたちはどんどん新しい知識を吸収していきます。
発表会はもうすぐ。先生も熱心なら、生徒さん達の集中力も高く、90分間ずっとキーボードを打つ音が響きわたっていました。さぁ、次は本番です。どちらのクラスも発表会が待ち遠しいですね。
保護者にとって「プログラミング教室って、結局、何をしているのかよくわからない」なんて気持ちになりがちですが、学んだ成果を間近で見られる発表会があることで、子どもの成長を感じられるのは嬉しいことです。
今日の授業は「発表会への準備」でしたが、たくさんの「ひらめいた!」瞬間、たくさんの「できた♪」満足げな表情、たくさんの「全集中」まっすぐな瞳、そしてたくさんのたくさんの「笑顔」が見られました。
今回、クラスを担当していた先生方です!
まず楽しむこと。楽しみながら、多くの知識やスキルを身につけてほしいですね。
最初は「すごーい!なんだこれ?面白い!」から始まって、子どもの新しい発見に寄り添いながら、生き抜く力を育み、将来力強く最前線で活躍できる子ども達が増えるように力添えをしていきたいと思っています。
プロ・テック倶楽部に通う姉妹と保護者の方にインタビュー!
教室に通う感想を聞いてみると、ふたりとも声を合わせて「楽しい!」と答えてくれました。
「自由に自分が考えたものが作れるところが楽しいです」(姉)
「とにかく楽しい、教室に来るのが楽しみ!」(妹)
では、保護者の方はいかがでしょうか。
「学校でもプログラミングの授業は始まっていますが、正直なところ内容もよくわかりません。実際に通わせてみて、プログラミングだけでなく、子どもたちの思考力を伸ばしてくださるカリキュラムがとても良いと感じています。子どもたちはよく考えて、どうしたらよいかを自分で見つける力がついてきたようです。何より楽しく通っているのが親としては嬉しいですね。これからも続けていくつもりです」
姉妹の成長について、優しい笑顔で語ってくださいました。
プロ・テック倶楽部がめざしているものとは
さまざまな体験を通じて、数多くの驚きや発見や感動に溢れる科学実験「サイエンス倶楽部」の世界から、さらにプログラミングとものづくりに特化した「プロ・テック倶楽部」。センサーやモーター、電子回路などの仕組みについて学び、プログラムとモノの関係をものづくりで体験しながら実際にコーディングのスキルまで得られます。
でも何より大切にしているのは、「目標を達成する力」だと、広報担当責任者 教室運営SVの鈴木さん。次のように語ってくださいました。
プロ・テック倶楽部の学習テーマは100以上あります。マウス操作だけでロボットを楽しく動かすことから始まり、ゲーム作りなど段階を経て、ロボット開発やIoT開発を行えるようになっていきます。実際に教室では、年中のお子さまから高校3年生まで在籍しています。
スクールでは、自分で目標を作り、達成する力を育むことに力を入れています。
①基礎を習得
②問題を解きパターンを身につけ知識やスキルの定着を図る
③自由制作
3ステップを繰り返すことで、何事にも理論的に解釈し、解決していく考え方と粘り強い精神力が身につくと考えています。
子どもたちが大人になり社会の最前線に立つ頃、人工知能が人類の知能を上回る「シンギュラリティ」が起きると予測されています。実際にどうなるかは誰にもわかりません。そんな世の中だからこそ、お子様たちには「どんな時代でも生き抜く力を持ってほしい」「世の中に必要とされ貢献できる人間になってほしい」というのがスクールの思いであり、子どもたちと向き合っている先生方全員に共通している思いです。
もうすぐ「発表会」があるので、プレゼンテーションのために資料を作成したり、練習したりしているんです。