(似た言葉の「アクティブラーニング」についてはこちら)
アクティブラーニングとは?文部科学省が推進している理由や事例を紹介
教育が変わろうとしています。先生が一方的に授業をし、生徒は受け身で聞くだけ......というパッシブ(受動的)な学びではなく、生徒がみずから学ぶアクティブ(能動的)な授業に変わろうとしているのです。この記事ではアクティブラーニングについてくわしくご紹介します。
この記事をcoeteco.jp で読む >文科省は、アダプティブラーニングを主体的・対話的で深い学びであるアクティブ・ラーニングと同様に推進しています。
学校教育においても重要なものとして示されています。
「適応学習」とも訳されるアダプティブラーニングでは、個々の能力や適切な学習方法を提案するためにICTやAIが活用されることも多く、Edtechの一分野としても注目を集めています。
アダプティブラーニングとは?
アダプティブラーニング(Adaptive Learning ) は個々の能力や適性に合わせた学習です。文科省が推進しているアクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び)による授業実現するためには、児童生徒一人一人 の理解度や興味・関心、性格などを考慮した学習活動の充実が必要であると考えられるようになりました。
学習者一人一人に対するきめ細やかな配慮が重要視される背景もあり、アダプティブラーニングの導入が注目されています。
また、学習者の個々の状況を把握するとなると、現場の先生の過度な負担が予測されます。
そのため、文科省はEdTechを効果的に活用することを推奨しています。
アダプティブラーニングの学習ツールの例
すらら
株式会社すららネットによる「すらら」はゲーム感覚で学ぶことのできる、対話型の学習教材です。子どもたちの苦手分野などを分析する「つまずき診断」で着実に復習ができるデジタル教材です。
また、学習状況が可視化されているので、指導者や保護者が個々に合わせた学習計画を立てやすいことも特長です。
Qubena
株式会社COMPASSの「Qubena」は人工知能を活用したデジタル教材です。また、2018年度グッドデザイン賞を受賞しています。
子どもたちによって間違い方や解き方もクセがあります。それらを人工知能で分析し、適切な問題へ誘導してくれます。
さらに、文字認識や図の認識にも優れていることが特長。
これまでのタブレット教材では課題だったコンパスや分度器の作図や関数のグラフの作成も、実際に紙の上で書くときのように再現してくれます。
https://qubena.com/
classi
株式会社classiの「classi」は2校に1校が導入しているという教育プラットフォームです。「コミュニケーション」「ポートフォリオ」「学習動画」などで先生や保護者の負担を減らします。
また、ベネッセのテストに連動した学習教材で個々に合わせた自学自習ができることも魅力的です。
https://classi.jp/about/
アダプティブラーニングのメリット・導入例は?
アダプティブラーニングに関する次世代学校支援モデル構築事業実証地域である渋谷区では、タブレット等を活用した際の学習履歴と、教員が校務事務で入力したデータなどを分析・見える化した取り組みを行っています。成績情報・運動能力値・教師アンケート結果などの教員が持つデータと、各児童・生徒についてのドリル学習の結果・ICT活用状況・家庭学習状況・児童生徒アンケート結果などを照らし合わせることで、相関的なデータが可視化されるようになりました。
例えば、学習支援ソフトの活用時間は長いが試験の正答率が低いといった児童生徒を抽出することで、該当する児童生徒に対して授業や家庭における学習支援ソフトのより効果的な使い方を個別指導することができます。
このように、可視化されたデータで学習の課題や困りごとの要因を把握することができます。
実際の現場の先生の目だけでは、見つけることのできない子どもたちの問題を発見するきっかけになるそうですね。
また、子どもたちの学習習熟度の傾向を把握することで個別の指導が充実したものになりますし、過去のデータを参照・活用することでより効果的な指導にもつながるのではないでしょうか。
参考資料:学校教育におけるICT、データの活用
アダプティブラーニングのデメリット・リスクは?
では、アダプティブラーニングのデメリットやリスクにはどのようなものが考えられるでしょうか。アダプティブラーニングを効果的に行うには各学校でのWi-Fiの準備やタブレット端末の準備などが必要になります。
予算の関係で十分な環境を用意するのが難しい事例もありそうですね。
また、ICTに慣れていない先生たちが新しいツールを活用するための学習コストが負担になる場合も考えられます。
さらに、学校現場の先生は多忙ですので、データを活用した個別指導が難しい状況も考えられそうですね。
まとめ
この記事ではアダプティブラーニングについて取り上げました!学校現場でもこれから普及していくであろう個に応じた教育ですが、学校以外でも個人でも使える学習ツールや学習塾などでも取り入れているところは増えているようです。
これからお子さんの学校探しや塾探しをする際に、決め手となる観点の1つにアダプディブラーニングを導入しているかどうかを加えてみるのも良さそうです。