「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」 の目的
本プロジェクトでは、育成していきたい人物像を「渋谷に集積した大手IT企業の支援による社会につながる・ 開かれた学習を通して、自らのアイディアを自由に表現する力としてプログラミングの技能を養い発展的に社会に 活用する意欲を持つ人材」と定め、教育課程内で重視される「プログラミング的思考」に加え、「実践的な知識・技 能=手段としてのテクノロジー」および「それを活用しようとする意志」を養うことを重視し、公教育支援を行います。2020年度は本プロジェクトが渋谷区の重点項目として選定されており、渋谷区立小中学校に対し、4月から、各社が開発したプログラミング授業メニューの提供に加え、企業4社や東急グループのリソースを活用した講師やサポートスタッフの派遣支援、プログラミング関連のワークショップの開催、教員研修などを行います。
「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」2020年度の渋谷区立小中学校への支援内容の詳細
支援内容
実施内容 | 取り組み方法 |
---|---|
教員研修 |
プログラミング教育の充実に向け、教員に必要となる知識やツール利用方法に ついてのサポート研修、授業例のデモンストレーションの実施 |
カリキュラムの開発・提供 |
小学校において各社が開発したカリキュラムを授業例として提供するほか、中学校の「技術・家庭」で例示されているプログラミング教育のカリキュラム開発の実施 |
講師派遣 |
授業やクラブ活動などへ、IT企業各社・東急グループスタッフの講師・サポート役としての参加 |
ワークショップ・イベント開催 |
プログラミングへの興味喚起を目的とした楽しみながら学べる各種イベントの開催 |
キャリア教育 |
企業訪問や職場体験の実施、および授業支援による企業人との交流機会の提供 |
授業メニュー・内容について
本プロジェクトを通じて育てたい人物像の育成を目指し、学習指導要領に例示される内容に留まらず、総合的にプログラミングを学ぶためのさまざまなメニューを用意しております。以下は授業例です。
① プログラミング的思考を学ぶ対象として教科書に掲載されている授業(学習指導要領に例示されているもの)
例:プログラミング学習アプリを利用した「正多角形をプログラミングでかこう」(小学5年・算数)プログラミングを用いて、いろいろな角数の正多角形を試行錯誤して描くことで正多角形と円の関係を理解する。
② 単元の内容に沿いながらプログラミングを学ぶ授業
例:プログラミング学習アプリを利用して自分の絵に自由に動きをつける「どうぶつさんといっしょに」(小学2年・ 図画工作)児童自ら動物や自分の絵に動きをつけるプログラミング活動を通して、児童が想像したり、 発想したりする力を高めるとともに、プログラミング的思考の育成をする。
③ 総合的な学習の時間などを利用した授業
例:ビジュアルプログラミング言語 Scratch を利用した「プログラミングを学ぼう(基礎編)」(小学3~6年・総合)簡単なゲームづくりを通してプログラミングの意味を知るとともに、プログラミングなどの IT技術が社会を便利 にしていることに気づき、身の回りのさまざまなものがプログラミングによって制御されていることを理解する。
2019年度の取り組み実績
昨年度は、2020年度から始まる小学校におけるプログラミング教育必修化を見据えて、下記の取り組みを実施しました。「プログラミングサマーキャンプ2019」開催
2019年の夏休み期間を利用して、渋谷区在住・在学の小中学生を対象に、IT 企業各社のオフィスにて、プログラミング体験と、エンジニアの職業紹介、社内見学を行うプログラミングサマーキャンプを開催しました。定員の6倍超のご応募をいただき、参加者の小中学生や保護者、見学にいらした学校の先生方からも「子供が興味、 関心をもつきっかけになったと思う」など、好評でした。
中学校への課外活動支援トライアル
渋谷区立中学校において理数教育重点校となっている渋谷区立鉢山中学校の中学1~3年生の希望者約25名に対し、ミクシィによるプログラミング教材を使った問題解決型学習や、論理的思考力育成のための全6回のプログラミング講座を実施しました。「渋谷タブレットの日」公開授業支援
タブレット端末を導入して3年目を迎える渋谷区の実践・研究内容を広く全国に発信することを目的に、2019年11月8日に渋谷区教育委員会が開催した「渋谷タブレットの日」において、メイン会場である上原小学校・中学校にて実施した公開授業へ講師やサポートスタッフを派遣する支援を実施しました。授業支援・教員研修トライアル
渋谷区立小中学校の一部における授業支援を実施しました。ライターコメント
プログラミングの体験授業などは増えてきておりますが、実際に企業の人に話をきくことができる機会はあまりないですよね。昨年、コエテコでも取材をさせていただいたのですが、職場見学をしている子どもたちの興味津々な様子が印象的でした!
また、実際に企業で働いているエンジニアさんから「プログラミングを使ってどういうサービスが作られているのか」を教わる場面もあり、学校では経験できない学びだと感じました。
自分が取り組んでいる学習が社会でどのように活用されているのかを知ることで、学習のイメージがつきやすいですし、モチベーションにもなりそうです。
今回のサマーキャンプのような企業主体のイベントがもっと増えていくといいなあと思います!