赤ちゃんが言葉を話すのはいつから? 喋るのが遅いときの対処法は?

赤ちゃんが言葉を話すのはいつから? 喋るのが遅いときの対処法は?
赤ちゃんはどのようにして言葉を身につけていくのでしょうか。また、どのような段階を踏んで話す力を伸ばしていくのでしょうか。親がどの段階でどのように接するかも含めて、赤ちゃんの言葉の獲得過程について紹介していきます。

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赤ちゃんが言葉を話し始める月齢/年齢の目安

「周りと比べて遅いのでは」と焦る前に、まず赤ちゃんが言葉を話し始める時期には個人差があることを認識しておきましょう。

一般的には、生後3カ月~7カ月頃にかけてが、「アー」や「ウー」という「喃語(なんご)」を話す時期といわれています。児童発達支援事業所あいさいわかばの心理士通信によると、0歳はことばを話す準備段階「ことばを覚える時期」で、クーイングと呼ばれる機嫌の良い声を出し、徐々に声を出して笑うようになり、意味のないことば「喃語」が出始めるようです。

9カ月頃には「バイバイ」などの動作や、10カ月頃には大人のことばを理解し始め、11カ月ごろには「まんまんまんまん」や「ぱっぱっぱっ」など、短く区切って声を出せるようになってくるとか。

現役保育士が監修するポータルサイト「保育のひきだし」では、早い子であれば1歳前後で単語が出始め、1歳半くらいになると「ママ」「パパ」「ワンワン」など意味がある言葉を話し出すと説明しており、「ミルク、もっと」と、2つの言葉を組み合わせる赤ちゃんもいるようです。

赤ちゃんの言葉の発達段階

年齢による言葉の発達段階の目安はどのように理解しておけば良いのでしょうか。児童発達支援事業所あいさいわかばの心理士通信や、愛知県犬山市が作成した 0歳児~5歳児の言葉に関する目安の資料、保育専門求人サイトの「保育パートナーズ」に掲載された保育士の経験を持つ佐藤愛美さんの記事「言葉の発達段階の目安」などを参考にまとめました。

・0~1歳(喃語)

「うー」「あーあー」といった母音から始まる言葉が出てくる時期で、親の声の区別ができます。ママやパパなど身近な大人の顔を見ると、うれしそうに喃語で話しかけてきます。
参考:0歳の赤ちゃんに習い事は必要?

・1歳~1歳6か月ごろ(一語文)

喃語と意味が一致し始め、「まんま」「ブーブー」「わんわん」など意味のある単語を使い出します。大人の言葉に対して首振りなどの動作で応えるだけでなく、自分の気持ちを一語文で伝えようとします。
参考:1歳~1歳半の子どもはどれくらい言葉を話す?教え方も解説

・1歳6か月~2歳ごろ(二語文)

大人の言葉をオウム返しすることが増え、「これ、ちょうだい」など2つの単語を使って、話ができるようになります。自我が芽生え、自分のことを名前で言い始める時期でもあります。
参考:1歳におすすめの習い事

・2歳~2歳6か月ごろ(三語文)

「くるまの、ごほん、よんで」など3つの単語を使い、より意味のある言葉を話すようになり、問いと答えの関係が成立するようになってきます。「なんで?」「どうして?」と疑問に思うことも増えてきて、質問してくる場面も増えてきます。

だんだん自己主張や意思表示をするようになりますが、「あのね~、あのね~……」のあとが続かないこともまだまだよくあり、ゆっくりと言葉に慣れていく段階です。
参考:2歳におすすめの習い事

・2歳6か月~3歳ごろ(模倣)

発音がしっかりし始め、親など大人のまねをしたがったり、簡単な言葉の意味に興味を持って使いたがったりするようになる時期です。自分のことを一人称で話し、自分の気持ちを短い言葉で伝えられるようになります。

・3歳~4歳ごろ(複文)

2つ以上の述語を組み合わせた複文を使い始める時期で、自分の意思を理由とともに主張するようになります。「それ」や「あれ」といった代名詞や、「〜を」「〜が」「〜に」といった助詞を使い、大人と同じように話せるようになってきます。
参考:3歳~3歳半の子どもはどれくらい言葉を話す?三語文とは何かも解説

・4歳~5歳ごろ(コミュニケーション)

自分が経験したことを思い出しながら「そして」や「でも」と言った接続詞を使って話し始めます。話す意欲が強まり、友だち同士でも会話を楽しむようになり、言葉で自己主張して、自分の思いを伝えて解決しようとする場面も増えてきます。

0歳から5歳ごろにかけて「喃語」→「一語文」→「二語文」→「三語文」→「模倣」→「複文」→「コミュニケーション」という段階を踏んでいくのが一般的と考えられていますが、あくまでこれも1つの目安。

言葉を習得する時期には個人差が大きいといわれています。仮に目安の時期より遅れているとしても、あまり不安に思わず、温かく寄り添ってじっくり言葉を待つことが大切ですしょう。
参考:4歳(年中)の男の子・女の子におすすめ習い事
参考:5歳児(年長)の男の子・女の子におすすめの習い事

親が赤ちゃんに話しかけるときのチェックポイント

「ベネッセ 教育情報サイト」で「アメリカのワシントン大学とコネチカット大学の共同研究によって、赤ちゃん言葉で話しかけられた赤ちゃんの方が、早く、かつたくさんの言葉を覚えるということがわかっている」と話したのは、教育評論家の親野智可等さんです。

研究によれば赤ちゃん言葉を使った親と使っていない親の子たちを2歳児時点で比較した際、親の赤ちゃん言葉に触れていた子たちのほうが約2.6倍の語彙力を身につけていました。

赤ちゃん言葉は「わんわん」「まんま」「ねんね」「たっち」など、ほとんどが簡単なもの。「一語文」を身につける1歳~1歳6カ月ごろの赤ちゃんもまねしやすく、話せたことを褒められることで言葉を話す喜びを感じ、言葉の獲得意欲につながった、というのが研究結果をもとにした親野さんの意見です。

赤ちゃん言葉は使ってもいい? 

豪・メディア「The Conversation」に掲載された、研究者キャサリン・E・レイングさんの記事では、赤ちゃんが言葉を覚える初期の段階では、ゆっくり話した内容や、耳にする頻度が高い言葉ほど、発音できる可能性が高くなると述べられています。

例えば、「わんわん」「にゃーにゃー」といった赤ちゃん言葉の繰り返しは、強い脳活性が示されるとも言われ、生後数カ月の赤ちゃんにとっては覚えやすい言葉であると考えられているようです。

大人と同じように適切な言葉を使用することが大切だという意見もありますが、赤ちゃん言葉には聞き取りやすさや真似しやすさといった覚えやすさがあると考えられます。

はっきり、ゆっくり、たくさん、正しく、ポジティブに

まねるという意味では、赤ちゃん言葉をそのまま真似るのではなく、親が正しい文法で、はっきりゆっくり、イントネーションを誇張しながら、高い声で話しかけることが、赤ちゃんの言葉の獲得を促進するという見方もあります。どちらにしても、赤ちゃんが理解しやすい方法で、葉に触れる機会を増やしてあげることが大切といえるでしょう。

幼児教育を展開している「七田式研究」によると、赤ちゃんが生後最初に発達するのは聴覚であり、たくさん喋りかけてあげることが言葉の吸収に結びつくといいます。また、ポジティブな言葉で話しかけられると、子どもの脳の動きはより活発になり、良い方向に反応するともいわれています。

ポイントは、わかりやすい言葉で、はっきり、ゆっくり、たくさん、ポジティブに、できるだけ正しい文法で語りかけることでしょう。そうすることで、赤ちゃんは耳で聞いた言葉をまねしやすくなり、それが赤ちゃんの言葉の発達につながると考えられそうです。

赤ちゃんが言葉を喋り始めるのが遅いときはどうする?

言語の習得時期には個人差があります。とはいえ、「周りより話すのが遅いかな?」と不安を抱く親心も当然のもの。同じ月齢や年齢でよく喋る子がいれば少し心配になってしまうかもしれません。が、やはり焦りは禁物でしょう。

中田家庭保育所施設長で保育士の中田馨さんが「AERA dot.」に寄稿したコラムでは、「赤ちゃんの言葉を引きだす5つの方法」を示しています。

「赤ちゃんの指さしに見たままの一言を」
「赤ちゃんの感覚になってみる」
「赤ちゃんの気持ちを代弁する」
「赤ちゃんの言葉に一言プラスα」
「本来の言葉を一言プラスα」

これは、親が赤ちゃんに代わって言葉を話したり、付け加えたりすることで、言葉の発達を促すということ。

また、言語聴覚士の中川信子さんは、NHKの「すくすく子育て情報」のなかで、言葉の発達が心配なときに注意するポイントとして下記の3点をあげています。

「耳は聞こえているか」
「言われていることに注意が向くか」
「指さしをして同じものに注意が向くか」

これらを確認して問題なければ、話し出すのは時間の問題だと考えても良いのではないでしょうか。

それでも不安な場合は、かかりつけの小児科医や各区市町村の子育て支援センターなどに気軽に相談しましょう。専門家のアドバイスを聞いて、ゆっくりとわが子の成長を支えてあげましょう。

同年代の赤ちゃんと遊ばせるのも効果あり?

言葉を喋り始めるひとつのきっかけとして、「同年代の赤ちゃんと遊ばせる」方法が有効だという意見もあります。

家族以外の人と出会う、同年代の子と触れ合うことは、子どもにとって非日常的で刺激的な体験です。言葉はコミュニケーションのツールでもあります。話したい、伝えたい、と思える相手が現れることで、言葉を話し始める可能性が高まるかもしれません。

赤ちゃんの知育におすすめの習い事

これまで見てきたように、言葉の発達には親の関わり方が大切です。その点、習い事は、他の大人が親の代わりを務める場でもあります。赤ちゃんの知育に役立つスクールは少なくありません。「知育」「英語」「リトミック」「絵本読み聞かせ」といった4つの観点から、おすすめの教室を紹介します。どの教室も説明会や体験の申し込みむができます。
参考:【月齢・年齢別】赤ちゃんにおすすめの習い事

①知育|ベビーパーク

「ベビーパーク」は「親子の絆」を大切にしながら「子どもを豊かに伸ばす教育法」を行っている乳幼児親子教室です。対象は生後2カ月~3歳までの赤ちゃんで、全国で教室を運営しています。

3歳までに脳の80%と人格の土台が作られる、という考えのもと、5、6組の親子と講師1人で行うグループレッスンを実施しています。数百種類のアクティビティを通じて子どもたちの能力や意欲を伸ばす根底にあるのは「叱らなくても済む育児」という考え方。講師やスタッフは約9割が教育熱心なお母さんで、50分×年間42回のレッスンには、母親たちが育児ノウハウを学ぶ「マザーリング」という時間も設けられています。

「乳児が言葉を獲得するのは『模倣反射』のおかげ」と考えており、様々なアクティビティを通した親子の絆による言葉の発達が期待できます。


ベビーパークはこちら

➁知育|こどもちゃれんじ


こどもちゃれんじは、ベネッセグループが提供する生後0ヶ月から受講できる乳児・幼児向け通信教材です。

各年齢に合わせた「ちょっとがんばればできる」が叶う教材である点が魅力。さらに年齢や発達に合わせた多彩なテーマが用意されているため、子どもの可能性を広げたり、新たな興味・関心の発見に繋がったりすることもあるでしょう。言葉に関するコンテンツには、「ことば」「ひらがな」「人と関わる力」などが用意されており、成長や発達に合わせて学びをステップアップさせていくことができます。

そんなこどもちゃれんじは、昔から人気の高い通信教材ですが、時代の変化に合わせた教材の開発に取り組んでいる点にも注目です。子ども1人でもスキマ時間に取り組める設計になっているため、保護者も大きな負担を感じることなく知育に取り組めるでしょう。

こどもちゃれんじはこちら

➂英語|ラボ・パーティ

「ラボ・パーティ」は「ことばがこどもの未来をつくる」という理念を掲げる英語スクール。全国で約2000の教室を展開しており、「豊かな母語・生きた英語」に加え、「コミュニケーション力」や「社会力」を育むことをめざしています。単純な英語教室というよりは「音と絵」「英語+母語」「ことばとカラダで表現」「異年齢の交流」「国際交流」を重視した知育教室と言えるかもしれません。

乳幼児の学びの場も充実しており、赤ちゃんであれば0歳〜満3歳の3月までを対象とした「プレイルーム」への参加がおすすめ。親子で楽しむコースで、英語だけでなく日本語も使いながら、子守唄や絵本、スキンシップを通して親子関係を築いていきます。

「親が赤ちゃんに話しかけるときのチェックポイント」で触れたとおり、親子の密接な関わり合いは、赤ちゃんの言葉の発達に好影響を及ぼすはず。

➃リトミック|リトミック教室 ウィズダムアカデミー

習い事つきの民間学童「ウィズダムアカデミー」では、東京都内で3カ所のリトミック教室を運営、池尻三軒茶屋校、二子玉川校、駒沢桜新町校で、年少から小学生を対象に、リズム運動ともいわれるリトミックを毎週1回、1時間行っています。

子どもたちが親しんでいる自然や動物、または乗り物などをテーマにイメージを膨らませ、テンポや拍子、フレーズ感といった音楽の要素を体験。音に合わせて全身で表現したり、音楽を注意深く聴いたりするなかで、音感やリズム感だけでなく、想像力や創造力、注意力や集中力も養われます。

教室から直線距離で半径2キロ圏内を対象に、お迎えお送り付添いサービスを実施している点も特色です。


参考:おすすめのリトミック教室

⑤絵本読み聞かせ|知育ラボ

「知育ラボ」は原則マンツーマンのみの手厚いレッスンを行う知育教室です。子どもたち一人ひとりとしっかり向き合い、個性を評価しながら、様々なアクティビティを通じて、自己肯定感、信頼感、好奇心、協調性、意欲、やり抜く力といった「非認知的能力」を伸ばす指導を特色としています。

「フラッシュ読みで100冊絵本読みます会」は乳児向けのコースです。0歳から2歳が対象で、絵本を1回約100冊読み聞かせ、本好きになるための素地作りをするものです。優れた絵本をたくさん読むことは、言葉や知識に加え、感動することも学べるという考え方のもと、親子での参加によるプライベート形式で開催されています。入会金は不要で、1レッスン5000円で受講できます。

埼玉県福祉保育医療専門学校の研究によると、絵や記号の書いてあるカードをリズムに合わせてテンポよく見せるフラッシュカードは、知覚や感性を司ると言われている右脳を鍛える効果や、瞬時の暗記力、物の名前を覚えることにも有効なほか、それにプラスして集中力も養えることがわかったといわれています。「フラッシュ読みで100冊絵本読みます会」も同様の効果が期待できるかもしれません。

まとめ

一般的に乳幼児は、0歳から5歳ごろにかけて「喃語」→「一語文」→「二語文」→「三語文」→「模倣」→「複文」→「コミュニケーション」とステップを踏み、徐々に言葉が発達していきます。ただし、運動能力などと同様に、言葉の獲得過程には個人差があります。

周りと比較して焦るのではなく、親としては、わかりやすい言葉で、はっきり、ゆっくり、たくさん、正しく、ポジティブに喋りかけ、言葉の吸収をじっくり見守ってあげることが大切でしょう。

赤ちゃんは周りをまねすることで話す力を伸ばしていくという見方もあります。習い事など家庭とは別の環境で、言葉の成長を促す選択肢もぜひ検討してみましょう。幼児タブレット学習を習い事にすることもおすすめです。

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  • 質問 幼児教室・幼児教育は実際にどんなことをするのでしょうか?

    答え 年齢や受験対応など、教室の方針によって異なります。例えば年少クラスは、遊びやゲームの延長のような内容でペーパーをあえて使わないところも。幼稚園受験や小学校受験を目的にした教室では、入試情報に基づき適切なカリキュラムが組まれており、学校選びから面接対応まで様々なサポートをしてくれます。また、レッスン内容や受験のことだけではなく、ご家庭での子育てについての相談も気軽にできるので、発達段階をふまえた関わりのコツを教えてもらうことも可能です。

  • 質問 先生はどのような経験を持った方が多いですか?

    答え 保育士や幼稚園教諭、小学校や中学校教諭などの子どもの教育に関する有資格者はもちろん、資格がなくても幼児教育のエキスパートとして活躍する講師の方もいらっしゃいます。採用基準は教室によって異なるため、一概には言えませんが、お子様に寄り添った指導ができる方や教養のある方が多いと言えるでしょう。教室によっては、受験対策であえてピリピリとした雰囲気の中で授業を進めるところもあります。お子様に合った指導をしてくれる教室を探しましょう。

  • 質問 幼児教室に通いつつ、家庭での学習も必要になりますか?

    答え はい、教室の方針によりますが、家庭学習や親子の関わり合いを重視しているところが多いです。低年齢のお子様には、まず生活習慣をきちんとつけることからアドバイスがあるでしょう。授業でおこなった内容について、家庭で復習を推奨している教室では、苦手分野があれば克服できるよう指導も。お子様の成長過程やお受験などの目的に合わせて、家庭での学習内容も変化するものです。わからないことがあればレッスンが終わった後や、面談で気軽に相談しましょう。

  • 質問 小学校受験を考えている場合、何歳から教室に通うべきですか?

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