(書評)本格ゲーム作りを学ぶなら!『Scratchの達人 ゲーム作りに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』
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そんなScratchのテクニックを教えてくれる1冊が、『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』。Scratch初心者を脱した方向けの書籍で、ゲームづくりを通してテクニックを習得できます。
今回は、本書籍の特徴や魅力を紹介。ライターが子どもと取り組んだ感想もお伝えしていきます。
『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』概要

書籍名:Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド
発行日:2022年12月22日
著者:麻生 菜乃
発行:株式会社技術評論社
著者の麻生 菜乃さんについて
麻生 菜乃(あそう なの)本書籍では、タイトル通り「Scratch(スクラッチ)」というプログラミング学習ツールを使って学びます。
ゲーム会社勤務。
ゲーム開発にプログラマーとして多数参加。
Coder Dojoメンター。
引用:『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』
Scratchでは、キャラクターを設定し、指示の書かれたカラフルなブロックを組み合わせることでプログラミングができます。ほとんどキーボードを使わずに、マウス操作でプログラミングができるため、まだパソコンにあまり触れたことのないお子さんも取り組みやすいのが特徴です。(無料なのも嬉しいポイント!)
小学校でのプログラミング教育必修化を前に、家庭で何かさせてみようかな?と考える方もいるでしょう。無料で使えるMITメディアラボ開発の「Scratch(スクラッチ)」はその一歩に最適!どんなことができるのかまとめました。
2025/03/18 10:50
ただ、Scratchはかんたんに取り組めるぶん、できることが限られてしまうという側面も。さまざまな作品を作るうちに、物足りなく感じてしまう方もいるでしょう。本書は、そんなScratchの初心者を脱した方や、Scratchで本格的なゲーム開発をしたい方に向けた1冊となっています。
【見どころ1】本格ゲームづくりができるようになる
本書の特徴は、Scratchでの本格ゲームづくりに取り組むことができ、テクニックを学べるということです。Scratchはブロックを組み合わせるだけでかんたんにプログラミングができますが、ゲームによくある「画面スクロール」や「二人プレイ」といった機能を取り入れるのは難しいでしょう。例えば「スプライト(キャラクター)を右に動かし続ける」だけであればわかりやすいですが、それではゲームになりませんし、プログラミングの楽しさもわかりませんよね。

「右に動かしつづける」のようなことは簡単でも、本格的なゲームを作るのはかなり難しい……。

通常のScratchの背景は絵のみだが……(下画像に続く)

本書では背景画像にスプライトを重ね、マップ上の障害物にする方法を学べる。
そこで、本書『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』の出番です。先述した画面スクロール、二人プレイの方法などを、ゲームを作りながら学べます。
Chapter1 固定画面で、自機をゴールに移動させるひとり用ゲームこのテクニックを取り入れたり、組み合わせたりすることで、単純にブロックを組み合わせるだけでは作れない、より本格的なゲームづくりができるようになるでしょう。
Chapter2 横スクロール画面で、自機をゴールに移動させるひとり用ゲーム
Chapter3 左右に分割した画面を縦にスクロールさせ、ふたりで競争するゲーム
Chapter4 左右に分割した画面を縦横にスクロールさせ、ふたりで撃ち合うゲーム
引用:『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』
【見どころ2】プログラミング用語や考え方を学べる
プログラミングの用語や考え方を学べるのも、本書の特徴です。例えば「フローチャート」と呼ばれるプログラムの流れをわかりやすくした図に関する説明があったり、バグを見つけて取り除くこと(=デバッグ)についてなども解説があったりと、プログラミングに興味があるお子さんにはぴったりです。
書籍を通して、フローチャートが情報の整理や伝達に役立つことを学べる。
【見どころ3】Scratchの理解を深められる
『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』は、本格的にゲームづくりを始めたい方に向けた本です。それだけに、Scratch内の処理の流れやScratchのフレーム数(1秒間で表示される画像の枚数)など、Scratchの仕様に関する理解をしっかりと深められる内容となっています。例えばScratchにはスプライトをクローンできる機能がありますが、基本的にはクローンをした順番と同じように指示も実行されます。このような機能は、Scratchで本格的なゲームを作っていくときに、ぜひ知っておきたい機能です。
ライターコメント
今回ライターも小6の娘と一緒に、Scratchで本格的なゲームづくりにチャレンジしてみました!ちなみに、娘はプログラミングスクールでの学習歴が2年以上あり、ライター自身もScratchを一通り操作できます。
書籍の流れとしては、まずは完成形をプレイし、キャラクターの動きなどの全体像のイメージをわかせてから1ステップずつ取り組む、という感じです。
また、ゲームはすべて最初から、自力で作っていくわけではありません。書籍内のURLから、各ステップのプログラムが70〜80%ほどできあがった「サンプルプログラム」をダウンロードして読み込ませる→残りの足りないところを作りながら学んでいく構成です。
ダウンロードしたサンプルプログラムをScratchで読み込む。
それでは、いざゲームづくりスタート!まずは「座標系をあつかいやすくしよう」から取り組みます。これは、0を基点に+(プラス)と-(マイナス)、X軸(横軸)とY軸(縦軸)で分かれる座標の位置をわかりやすくするための方法として、すべて+(プラス)表記にするというもので、スムーズに取り組めました。

「この難易度ならばっちり取り組めそう!」と思っていたライターと娘。ですが、Chapter1で本格的なゲームづくりとなってびっくり!
例えば「当たり判定」です。Scratchには、当たり判定に使えるブロックがありますが、本書は本格的なゲームにするために、それは使いません。「リスト」と呼ばれる機能を使うことで、自然な当たり判定を作り出します。
このあたりは複雑かつ内容も盛りだくさんで、正直理解が難しいところも……。ですが、書籍でも以下のように書かれていたため、そのまま進めました。
難しい説明が続くと思ったときは、読み飛ばしてしまってかまいません。分からないことが出てきたときに、読み返せばだいじょうぶです。何度も読み返し、お手本を見ながら完成させたゲームがこちら!
中略
作れば作るほど、プログラムの理解は深まります。
引用:『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』

Chapter1で完成したゲーム。理解が難しいところがありながらも、なんとか完成!
【ライターの感想】
- Scratchで作る作品の幅を広げられる/完成度を高められる
- 「脱初心者向け」ということもあって、難易度は高め。小学校高学年〜のお子さんにおすすめ
- とりあえず手を動かして作ってみること、何度も繰り返し作ることが大切!
まとめ
Scratchは直感的に、かんたんにプログラミングができるのが大きな魅力です。ただ、かんたんゆえに、使える機能が限られ、表現も制限されてしまうという側面もあります。ですが、『Scratchの達人 ゲームづくりに強くなるプログラミングテクニック攻略ガイド』なら、より複雑な表現や、普段プレイするようなゲームに近い表現ができるようになります。本書を通して身についたテクニックを組み合わせることで、自分の想像したゲームも実現できるようになるでしょう。
「かっこいい、本格的なゲームを作ってみたい!」そう思っているなら、ぜひ本書を手にとってみてはいかがでしょうか。
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