「オンライン授業化するのは大変そう」
「オンライン授業化するデメリットは無い?」
と、これからオンライン授業を導入する学校や学習塾は、不安を感じる部分もあるでしょう。オンライン授業を開始するためには、指導側も生徒側もさまざまな物品を用意する必要があります。そのため、準備を万全にしてからオンライン授業をスタートしたいですね。
この記事では、オンライン授業を取り入れるメリットやデメリット、オンライン授業を始めるために必要な物品、オンライン授業にありがちなトラブルをわかりやすく紹介します。
目次:
- オンライン授業とは?
- オンライン授業の問題点
- オンライン教育サービスは市場規模が伸び続けている
- オンライン授業の形式
- オンライン授業の進め方
- オンライン授業が導入されうる教育現場
- オンライン授業における学校側のメリット・デメリット
- オンライン授業における事業者(学習塾)のメリット・デメリット
- オンライン授業における学習者(生徒、受講生)のメリット・デメリット
- オンライン授業と対面授業の違い
- オンライン授業における保護者のメリット・デメリット
- オンライン授業を成功させるためのポイント
- オンライン授業前に準備すべき必要なツール
- オンライン授業が導入される場面例
- オンライン授業の実施方法・やり方
- オンライン授業にありがちなトラブル・注意点
- オンライン授業を成功させるために必要な準備
- 海外でのオンライン授業の取り組み
- 文部科学省実施のオンライン授業の実態に関するアンケート結果
- オンライン授業に関するよくある質問
- オンライン授業の方法や実情まとめ
オンライン授業とは?
オンライン授業とは、ネットワークを介してパソコンやタブレット、スマートフォン等の端末を活⽤して実施される遠隔授業のことです。オンライン授業の特徴は、時間や場所にとらわれずに、いつでも・どこでも・何度でも授業を受けることが可能な点があげられます。オンライン授業の活⽤⽅法は以下の通りです。
- 学校や塾等の学びを強⼒にサポートする
- 過疎化が進む地域や病気療養や不登校など、さまざまな事情で通学の教育を受けられない者の教育格差解消を担う
- 専門家や外部人材の登用で教育指導の幅を広げる
(別紙3)パンフレット「学びを止めない!これからの遠隔・オンライン教育」普段使いで質の高い学び・業務の効率化へ
(参考)新型コロナウイルス感染症による臨時休業に伴いやむを得ず学校に登校できない児童生徒に対するオンラインを活用した学習指導に関する事例
オンライン授業の目的
新型コロナウイルス蔓延を機に、様々な教育機関で定着したオンライン授業ですが、オンラインで授業が実施される目的は大きく2つあります。1つ目は、感染症拡大の防止です。オンラインを用いることで、あらゆる感染症へのリスクを最小限に留めつつ、学びを継続できる状態を維持します。
2つ目は、地震や洪水など長期に渡る緊急災害などの際に、教育を続けるための役割を果たすことが期待されています。
いずれにしても緊急時において学びを断絶させないことを目的に置き、オンライン授業が実施されるようになりました。
また副次的な目的として、不登校児童の学習リハビリ・帰国子女に向けた慣らし授業など、オンラインの特性を活かした活用が進んでいます。
通信教育とオンライン授業の違い
通信教育は、オンライン授業と異なりインターネットを使用しません。通信教育は遠隔授業の一種であり、ユーキャンやキャリカレなどのサービスが有名です。学習者は課題を学習し、郵送で送り、添削を受けることが特徴です。添削された課題が届くまでには、さらに時間を要するでしょう。その一方、オンライン授業はその場で採点することも可能であるため、時間のロスが無い点がメリットとして挙げられます。さらに、オンライン授業はスマートフォンやタブレットがあれば、時間と場所を選ばずに学習することが可能です。
オンライン授業がなかなか普及しない理由
広く普及し始めているオンライン授業ですが、導入の程度には差があります。オンライン授業を活用している学校や地域がある一方、行っていないところもあるそうです。実施しない理由はさまざまで、例えば家庭ごとの通信環境の違いがあげられます。現状のままオンライン授業を導入しても、利用できない家庭があり不平等が生じるため実施しないのだそうです。現場では導入の準備を進めているにもかかわらず、管理職からOKが出ないため実施できないこともあるでしょう。
またオンライン授業をしたけれど、双方向のやり取りが十分にできない点や、機器やインターネットを使った授業に不慣れな点から不満がたまり、やらなくなったケースもあるそうです。
オンライン授業は現在続いているのか
オンライン授業はもともとコロナ禍の休校により広まった学習形態です。休校によりこれまでのように授業を実施できない期間が続いても、学びが止まることがないよう導入されました。しかしコロナ禍が収まったとしても、なくなることはないでしょう。さまざまなメリットがあると分かってきているからです。例えば何らかの理由で学校への登校が難しい場合でも、オンライン授業なら学習を続けられます。また離島や山間部にある学校での学習の充実にも役立てられるでしょう。また予期せぬ災害が起きたときにも、通信環境さえ整えば授業を継続可能です。
小学校・中学校・高校
新型コロナの流行が始まり、2年以上が過ぎた現在(2022年9月)、小学校・中学校・高校では対面授業が再開し、通常登校となっています。各学校の感染状況によっては学級閉鎖となり、オンライン授業が一部実施されることもありますが、普段は感染症対策を行いながら学校生活を送っています。
大学
大学では、対面授業が再開したところも多くありますが、オンライン授業が継続されているところもまだあります。令和4年に実施した文科省の調査によると、すべてが遠隔授業というわけではなく、一部を実施しているというところが多いようです。参考:文部科学省「大学等における令和4年度前期の授業の実施方針等に関する調査及び学生の就学状況(中退・休学)等に関する調査の結果について(周知)」
オンライン授業の問題点
授業の質や進めやすさが通信環境に依存してしまう
授業や講師の質が良くても、通信環境の悪さによってオンライン授業がスムーズに進められないことがあります。各家庭の通信環境によっては「講師の声が聴き取りづらい」「画質が悪い」といった不具合が懸念されるでしょう。また集団授業の場合、一人の通信状況が悪いとその他の生徒の進度に影響することもあります。スマートフォンやタブレットを利用する場合、通信制限の有無についても確認が必要です。
講師側・受講側の双方に負担がかかる
オンライン授業の場合、だらけてしまう生徒は集中力が途切れやすかったり落ち着いて授業を受けられなかったりといった問題が考えられます。休憩タイムやディスカッションを取り入れるなど、対面の授業よりも講師側の工夫が必要です。生徒によってはパソコンの操作や印刷物の準備といった授業外の取り組みをフォローする必要があり、オンライン授業ならではの負担が双方に増えると考えられます。
オンライン教育サービスは市場規模が伸び続けている
株式会社矢野経済研究所が実施した国内eラーニング市場について調査によると、国内のeラーニング市場規模は、BtoB・BtoC共に新型コロナウイルスの影響もあり拡大が続いています。またアフターコロナに移行するフェーズとなった2022年においても、その市場は引き続き伸びることが予想されています。(2021年時点)
新型コロナウイルスの影響により、多くの教育機関においてオンラインが導入されました。
オンラインの利便性は教育サービスの魅力や可能性をさらに増大させると期待されており、今後もオンライン教育市場は大きく伸び続けると言えるでしょう。
引用:株式会社矢野経済研究所『eラーニング市場に関する調査を実施(2022年)』
オンライン授業の形式
オンライン授業には、4種類の授業形式があります。それぞれの特徴を理解したうえで、どの授業形式を導入するかを決めたいですね。授業形式 | 授業方法 |
オンデマンド形式 |
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ライブ形式(集団) |
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ライブ形式(マンツーマン、個別) |
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ハイブリッド形式 |
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オンデマンド形式
オンデマンド形式は、あらかじめ収録した授業を配信する授業形式を指します。公式サイトにアクセスすることで、繰り返し動画を視聴することも可能です。リアルタイムで授業を行う必要がないため、講師のスケジュールに合わせて収録しやすいことが特徴です。オンデマンド形式の授業は、学習者側にとっては時間や場所が縛られないことがメリット。好きなタイミングで動画を視聴できますが、その場で質問できないことが難点だといえるでしょう。コンテンツのなかから苦手科目のみを重点的に視聴し、学習を深めることも可能です。
ライブ形式(集団)
教室で授業を受けているような臨場感が味わえるのは、集団で行われるライブ形式の授業です。学習者側が授業に参加できる双方向授業であるため、ほかの生徒の意見を聞いたり発言したりすることもできます。授業のスケジュールが組まれるため、先生と生徒が時間を守って授業を始める必要があります。また、ライブ授業で黒板やホワイトボードが見えづらい場合には、GoogleドキュメントやWordを活用するなど、教師側が工夫することが大切です。
ライブ形式(マンツーマン、個別)
マンツーマンのライブ形式では、教師と生徒の顔やノート、ホワイトボードなどが画面に映し出されて行われる授業を指します。リアルタイムでやり取りするため、生徒の疑問を残さずに授業を進めることが可能です。常に手元の映像が映し出される授業形式なら、生徒の集中力が持続しやすいことがメリットです。苦手科目のみを集中的に学習したり戻り学習をしたりするなど、1人の生徒のペースに合わせられることが特徴。しかし、授業料が高額になりやすいことが難点だといえるでしょう。
ハイブリッド形式
学校に通学する対面式の授業とパソコンを使用するオンライン授業を組み合わせたのが、ハイブリッド形式の授業です。ハイブリッド形式には、対面授業と同時にオンライン授業が受けられるハイフレックス型や、対面授業・学習動画・オンラインライブ授業を組み合わせたブレンド型があります。ハイブリッド形式は、コロナ禍が収束した後に多くの小学校で取り入れられました。オンライン授業か登校するかを選べるなど、オンライン授業のなかでも自由度が高い方法だといえるでしょう。なお、ハイブリッド形式の授業は、小学校において欠席扱いにならないことがほとんどです
オンライン授業の進め方
オンライン授業は以下の手順で進めます。1.事前に授業用のURLへアクセスが可能か不良がないか確認
2.生徒の入室後に出席を確認
3.事前に準備した資料やスライドを使用しながら授業を実施
それぞれの工程の具体的な内容を見ていきましょう。
1.事前に授業用のURLへアクセスが可能か不良がないか確認
オンライン授業を行うときには、授業用の参加URLを生徒へ知らせます。ZoomやGoogle Meetなど使用するツールでURLを作成しておきましょう。授業を行うときには、定刻より10~20分早くログインしておくとスムーズです。問題なくURLへアクセスできることを確認し、生徒の出席を待ちます。
2.生徒の入室後に出席を確認
生徒が入室し始めたら、名前を確認し参加を許可します。全員が入室したら改めて出席を確認しましょう。普段の授業と同じように点呼しても良いですし、参加者一覧をスクリーンショットで撮影しておく方法もあります。3.事前に準備した資料やスライドを使用しながら授業を実施
参加予定の生徒が全員問題なく出席していると確認できたら授業開始です。準備していた資料やスライドを使いながら授業を進めます。表示する資料を変更するときには、画面へ問題なく映し出されているか、その都度確認しましょう。確認しながら進めることで、生徒側からは資料が見えていなかったといった事態を防げます。
オンライン授業が導入されうる教育現場
ここでは、オンライン授業が導入されうる教育現場について解説します。学校
山間部や離島の学校は、少子化の影響により存続が危ぶまれています。過疎地に住んでいる生徒は、オンライン授業が導入されることで都心部に住んでいる生徒と同様の授業を受けることが可能になります。新型コロナウイルス感染症対策のために、全国的に学校の授業がオンライン化された時期もありました。オンライン授業の活用法として、大分県の佐伯市立松浦小学校では、佐伯氏立切畑小学校とWeb会議システムでつながり、互いの地域における発見を発表し合うという取り組みを行いました。オンライン授業が学校と家だけではなく、学校と学校をつなぐツールとしても導入され始めています。
参考:大分県教育委員会
塾
塾から離れている地域に住んでいる生徒でも、オンライン授業を利用すれば質の高い授業を受けることが可能です。たとえば、東進ハイスクールは人気講師の映像授業を配信していることが特徴。オンライン授業の先駆けとして、数多くのメディアで取り上げられたことでも有名です。授業は配信から6ヵ月間は繰り返し視聴することが可能であるため、隙間時間に学習できることがメリットです。授業毎の確認テストや月末の月例テストなどで、知識が身に付いているかを確認できます。難関大学への合格率も高く、全国の受験生から支持されているオンライン塾です。
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塾に通う手間が省けることから、オンライン授業の家庭教師を導入する家庭も増えている傾向があります。オンライン家庭教師を利用すると、全国各地から質の高い先生を選べる点や他人を家に呼ばなくて済むなどの点がメリットだといえます。画面越しにマンツーマンで指導し、学習法の提案や宿題の確認などを行っているオンライン家庭教師もあります。LINEでの24時間サポートやオンライン自習室を利用できる点なども、嬉しいポイントです。
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この記事をcoeteco.jp で読む >オンライン授業における学校側のメリット・デメリット
オンライン授業が学校側にもたらすメリット・デメリットは、以下のようなものがあげられます。形式 | メリット | デメリット |
オンデマンド形式 |
|
|
ライブ形式(集団・マンツーマン) |
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集団で授業を行う際に、オンライン授業化することで「感染予防」になることは最も大きなメリットです。ここからは、メリット・デメリットの詳しい内容を紹介していきます。
学校側のメリット
学校側にとって準備が必要な部分もありますが、授業をオンライン化するメリットは数多くあります。ここでは、学校側の3つのメリットを説明します。対面授業に準じた教育を提供しやすい
リアルタイムで視聴できる同時双方向型のオンライン授業では、学校で受ける授業と同等の教育を提供しやすいことがメリットです。講師と生徒がコミュニケーションを取れることで、その場で疑問点も解消しやすいでしょう。教室で授業を行っているような臨場感を体験できるため、教師や生徒にとって、集中力を持続しやすいことが特徴です。生徒の理解度を確認しやすい
オンライン授業では、生徒の反応がダイレクトに返ってきます。1人1人の表情を画面上で確認でき、理解が進んでいない生徒にも声をかけやすい利点があります。さらに、オンライン上で二者面談などを実施して、生徒の学習面やメンタル面のサポートを手厚くすることもできるでしょう。オンラインによる校外学習を実施できる
オンライン授業を導入している学校のなかには、オンライン上で校外学習を実施している学校もあります。地域で働く人や施設などにインタビューを行い、話を伺う様子をオンライン配信することで校外学習を体験できます。オンラインで配信することで、その場で生徒から質問もできるでしょう。学校側のデメリット
大人数の生徒を対してオンライン授業を行うことは、さまざまなデメリットを生むこともあります。ここでは、学校側のデメリット3つを説明します。学校側の通信環境を整える必要がある
学校に通信環境が整備されていなければ、通信環境を整えたうえで、必要物品などを1から準備する必要があります。オンライン授業で最もネックとなるのは、「声の聞こえづらさ」だといわれています。講師の声を明瞭に届けるためには、1~2Gbpsの高速回線を利用するなど、十分な準備をすることが重要です。オンラインでは体験や実技を実施することが難しい
PCの画面上で進められるオンライン授業では、家庭科や図工のような実技、理科の実験などを実施しづらいことが難点です。体験や実技を自宅で行ってもらう場合には、見本や必要物品などが見やすいよう、手元を鮮明に映すなど工夫する必要があります。生徒の不正行為に気付きづらい
大勢の生徒を対象にオンライン授業を行う場合、生徒の手元が映せなければ不正に気付くことが難しいケースがあります。スマートフォンで解答を検索していたとしても、画面越しではわからないこともあるでしょう。生徒が隠れてスマートフォンやゲームを触っていたとしても、オンライン授業では確認できないことが難点だといえます。オンライン授業における事業者(学習塾)のメリット・デメリット
塾などの事業者がオンライン授業にするメリット・デメリットは以下のようになっています。形式 | メリット | デメリット |
オンデマンド形式 |
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ライブ形式(集団・マンツーマン) |
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「オンライン授業はハードルが高いかもしれない」と、オンライン授業の導入に二の足を踏む学習塾も少なくありません。PCや通信機器の扱いに慣れていない講師は、機器の扱いに慣れるために時間を要するケースもあるでしょう。
ここからは、それぞれのメリット・デメリットを見ていきます。
事業者(学習塾)のメリット
新型コロナウイルスが流行したのを機に、全国的にオンライン塾が増えている傾向があります。塾を運営するうえで、オンライン授業を導入する際のメリットを理解しておきたいですね。教室運営費のコスト削減になる
広いスペースを必要としないオンライン授業は、賃料を抑えやすいことがメリット。賃料だけではなく、人件費や講師の交通費、水道光熱費なども抑えられます。教室運営費が抑えられることで、生徒を集めるための広告費に回すこともできるでしょう。授業品質の均一化ができる
オンライン授業は、高い品質の授業を生徒全員に提供しやすい点がメリットとして挙げられます。オンライン授業は後から内容を確認することもできるため、講師へのフィードバックに活用することも可能です。その結果、講師の質の向上にもつながり、授業品質が高まりやすいことが特徴です。集客対象が広くなる
対面方式の塾と比較して、オンライン授業は生徒の対象が全国へと広がります。集客対象が全国各地となることで、集客できるチャンスは大きくなります。さらに、これまで家から通える距離になく塾がなく、通塾を断念してきた地方に住む生徒も集客対象となることが利点です。授業者(学習塾)のデメリット
ここでは、事業者(塾)にとってのデメリットをチェックしましょう。通信環境を整えるためのコストがかかる
オンライン授業を導入するためには、照明やカメラ、マイクやパソコンなどさまざまな物品が必要になります。個人塾であれば、必要物品を揃えるために運営費を圧迫することもあるでしょう。オンライン授業を継続する場合には、通信費がかかることも念頭に置く必要があります。通信環境や端末のトラブルを対策する必要がある
通信環境や端末が不具合を起こせば、オンライン授業を継続することはできません。ライブ授業であれば、大勢の生徒を長時間待たせてしまうこともあるでしょう。そのため、接続テストを事前に行っておくなど、トラブルを未然に防ぐ必要があります。トラブルが起こることを想定したうえで、授業のスケジュールには余裕を持たせたいですね。生徒とコミュニケーションを取りづらい
通学塾では休憩時間に生徒とコミュニケーションを取ることができますが、オンライン授業ではきめ細やかなコミュニケーションを取りづらい部分があります。そのため、生徒が気軽に質問できるチャットや掲示板などを導入することも1つの方法です。生徒の学習満足度をアップさせ、学習が継続できるようサポートすることが重要です。参考:中学生向け集団塾おすすめ
参考:高校生向け集団塾おすすめ
オンライン授業における学習者(生徒、受講生)のメリット・デメリット
学習者のオンライン授業のメリット・デメリットは以下のものがあげられます。形式 | メリット | デメリット |
オンデマンド形式 |
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ライブ形式(集団・マンツーマン) |
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ここからは、学習者のメリット・デメリットについて説明していきます。
学習者(生徒、受講生)側のメリット
なかには、「学校や塾に直接通った方が子どものためになるのでは?」と感じる保護者もいるでしょう。オンライン授業には、通学することでは得られないメリットもあります。ここでは、学習者側のメリットを説明します。参考:オンライン塾おすすめ
参考:オンライン家庭教師おすすめ
登校が難しい生徒でも学習しやすい
オンライン授業が導入されることで、感染症対策になるだけではなく、病気やケガ、不登校などの悩みを抱える生徒も学習しやすいことが特徴です。不登校から学校復帰したいと考えても、教室に飛び込むことは勇気が要るものです。オンライン授業なら、自宅から授業やクラスの雰囲気をつかむ機会も得られるでしょう。
不登校の子ども向けの学習塾もありますので、まずはそこで慣れていくことも良いかもしれません。下記記事にて詳しく解説しておりますので、是非参考にしてみてください。
不登校の生徒は珍しいものではありません。この記事では、不登校は決して悪いものではないということと、学校に行かなくても十分に勉強ができる世の中になっていることを解説・説明しつつ、その手助けとなる不登校向け塾を7つご紹介します。
この記事をcoeteco.jp で読む >授業を繰り返し視聴でき理解が深まりやすい
事前に収録されているオンデマンド授業だけではなく、ライブ授業でも録画できるケースが多くあります。授業中に疑問に感じた部分も、動画を繰り返し視聴することで反復学習しやすいでしょう。疑問点を解消したうえで、次回の授業に臨みやすいことがメリットです。交通費の節約になる
通学費がかかっていた場合は、オンライン授業を利用することで交通費を節約できます。保護者が車で送迎をしていた場合は、ガソリン代の節約にもなるでしょう。さらに、移動時間の負担がないため、習い事などで忙しいお子様でも授業に取り組みやすいことが利点です。学習者(生徒、受講生)側のデメリット
ここでは、学習者(生徒、受講生)にとってのデメリットをチェックしましょう。孤独感が増しやすい
自宅で1人きりでオンライン授業を受けていると、孤独感を感じるケースが少なくありません。先生や仲間とコミュニケーションを取れる機会が減ることで、学習に対する張り合いを感じなくなる場合もあるでしょう。そのため、オンライン授業を導入する際には、生徒のメンタル面のフォローが大切です。機器の管理が難しい場合がある
端末のセッティングをお子様自身が行えなければ、オンライン授業が行われるたびに保護者の手を借りる必要があります。機器の管理に苦手意識を持っている場合には、オンライン授業をスムーズに始められないこともあるでしょう。そのため、低学年にオンライン授業を導入する際には、簡単なマニュアルなどを用意したいですね。集中力を持続しづらい
学校で授業を受けると友達や先生が同じ空間にいることで、やる気が出やすいお子様もいるでしょう。しかし、自宅はスマートフォンやゲームなどの誘惑が多く、集中することが難しいケースも少なくありません。そのため、子ども部屋ではなくリビングでオンライン授業を受けるなど、環境を工夫する必要がありますオンライン授業と対面授業の違い
続いて、オンライン授業と対面授業の違いを紹介します。移動時間が減るため少し時間の融通が利きやすくなる
オンライン授業の場合、学校や塾などの学習(教育)機関に足を運ぶ必要がなくなります。移動に割かれる時間がなくなるため、時間の融通が利きやすくなります。
そのため、部活動や他の習い事との両立が図りやすくなる、通塾・通学の負担が軽減されるなどのメリットを感じられるでしょう。
さらに住んでいるエリアや、授業・講義が開催される場所問わず授業に参加できる点も、対面授業と大きく異なる点と言えるでしょう。
授業内容などは大きく変わらない
オンライン授業であっても、対面授業と内容が大きく変わることはありません。「学びが遅れてしまう」「理解が深まりにくい」などの懸念を抱く人も多いかもしれませんが、近年はオンライン授業の精度も上がり対面と同様に授業が進行されるようになりました。そのため、オンライン授業であっても、対面授業と同様の学習効果を得ることができるでしょう。
むしろオンライン授業のほうが、「全国から学習者に合った授業・講師を選べる」「通塾・通学の負担がない」などのメリットがあり、対面より高い学習効果を得られるケースもあります。
オンライン授業における保護者のメリット・デメリット
ここでは、オンライン授業における保護者のメリットやデメリットについて解説します。保護者側のメリット
オンライン授業を導入すると、保護者には以下のようなメリットがあります。- 不登校や病気など学校へ行けない子どもへ学習の機会を作ることができる
- 学校や塾などへの通学時の安全を確保できる
不登校や病気など学校へ行けない子どもへ学習の機会を作ることができる
不登校や病気などが原因となり、学校へ行けない子どもは少なくありません。2022年度の全国小中学校の不登校児童生徒数は24万人を突破しており、不登校の子どもが年々増加傾向となっていることが現状です。そのような環境下の子どもでも、オンライン授業が導入されれば自宅で授業を受けることが可能になります。自宅での家庭学習がつまづいてしまった場合でも、オンライン上で教師とやりとりができれば疑問点を解消しやすい点もメリットです。オンライン上でグループワークができれば、クラスメイトと交流するきっかけにもなるでしょう。
参考:日本財団ジャーナル
学校や塾などへの通学時の安全を確保できる
お子様が1人で塾に通う場合、通学時に事件に巻き込まれることを心配するケースもあるでしょう。共働きの保護者にとっては、オンライン授業が導入されることで、塾へ送り迎えする必要がなくなります。さらに、自宅で子どもの安全を確保しながら、質の高い授業を受けることが可能になります。通学時の安全を確保するほかにも、通学時間を短縮できる点もメリットとして挙げられるでしょう。通学費用を節約でき、子どもの安全を守れることから、オンライン塾が選ばれている傾向があります。
保護者側のデメリット
オンライン授業を導入すると、保護者側には以下のようなデメリットがあります。- 安定したインターネット環境を用意する必要がある
- 子どもが学習に集中できる環境を作る必要がある
安定したインターネット環境を用意する必要がある
オンライン授業を受ける際には、パソコンのほかにも安定したインターネット環境を用意することが重要です。通信速度が速く接続も安定したインターネット環境を用意したい場合は、光回線がおすすめです。光回線は容量制限がないため、オンラインの授業中に映像や音声データを送受信した場合でも、通信遅延が起きづらい点がメリット。ただし、光回線を開通するまでには、2週間から1ヵ月ほどかかることが一般的であるため早めに準備しておきたいですね。なお、光回線を選ぶ際には、IPv6の接続方式を選べば、回線混雑の影響を受けにくくなります。
子どもが学習に集中できる環境を作る必要がある
お子様が学習に集中するためにも、自宅の環境を整えておく必要があります。子ども部屋でオンライン授業を受けるなら、スマートフォンやゲームは持ち込まないなどのルールを決めておくと良いでしょう。リビングでオンライン授業を受ける場合は、集中できる学習コーナーを作るなどの工夫をしておきたいですね。また、学習机の上には、学習に必要なパソコンや筆記用具以外は乗せないようにすることもポイントです。オンライン授業は猫背になりやすいことが難点ですが、首や肩に負担をかけないためにも、パソコンやタブレットの位置を高くすることがおすすめです。
オンライン授業を成功させるためのポイント
オンライン授業を成功させるために、以下2つのポイントを抑えておきましょう。講師側・受講者側のどちらも授業前に通信不良がないかチェックする
オンライン授業を行う前に、必ず通信環境を最適な状態にしておきましょう。大容量通信や速度の速さを求める場合、無線LANよりも有線ケーブルを使った通信方法がおすすめです。ただし利用する回線によっては工事が必要なため、早めに通信環境をチェックしておきましょう。受講側はもちろん、講師側も安定した通信状況を作っておくことが必須です。
できるだけオンラインでも理解が簡単になるような授業スタイルにする
講師が話し続けるだけのオンライン授業では理解が深まらないことがあるため、なるべく相互的な会話や発信の機会を組み込みましょう。講師は授業内容を伝えることに集中しがちですが、授業の合間で生徒の理解度や通信状況を把握するよう心掛けることで、理解しやすい授業になります。生徒の表情や仕草に目を向ける意識を持つことも効果的です。
オンライン授業前に準備すべき必要なツール
オンライン授業をスタートするためには、さまざまなツールを揃える必要があります。教育者側 | 学習者側 |
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ここからは、オンライン授業に必要となるツールを一つずつ説明します。
パソコン
パソコンを購入する際に注目したいポイントは、以下の通りです。- OS(Windows、iOS)
- 性能(CPU、メモリ)
- ディスプレイのサイズ
- 価格
なお、上記のスペックを搭載しているパソコンは、10万円前後かかることが一般的です。
カメラ
オンライン授業で使用するカメラは、鮮明に写りやすい100万画素ほどのカメラを選びましょう。クリアに見える解像度は4K(3840×2160)が有名ですが、オンライン授業ならフルHD(1920×1080)あれば十分でしょう。また、広範囲を写したいなら、画角が大きいレンズが採用されたカメラを購入する必要があります。オートフォーカス機能があれば、授業中に動いてもピントが自動で合うことが特徴です。
マイク
マイクの音の拾い方には、以下のような種類があります。- 単一指向性
- 全方位指向性
オンライン会議ツール
オンライン会議ツールは、学校だけではなく企業の会議やテレワークなどにも幅広く活用されています。豊富な種類のオンライン会議ツールが存在しますが、広く利用されているのは、ZoomやGoogle Meetです。ここでは、それぞれの特徴を詳しく解説します。Zoom
世界各国で75万人以上から利用されているのは、米国で開発されたZoomです。Zoomには、無料版と3種類の有料版があります。大人数で利用しても、安定して接続できることが最たるメリットです。通信環境に左右されづらいため、大人数の会議や学校の授業などにも活用しやすいでしょう。さらに、Zoomには、以下のような機能があります。
- レコーディング機能
- ブレイクアウトルーム機能
- 画面共有機能
- ダッシュボード機能
- ユーザー管理機能
Google Meet
Google Meetはアプリが存在せず、Google Chromeなどのブラウザで利用することが特徴です。最大参加人数は250名となっているため、大人数の授業にも対応しやすくなっています。Zoomとは異なり、ウェビナー機能が搭載されていないため、聴講者同士はコミュニケーションをとれません。参考:GoogleMeeとは?Zoomと比較
学習管理システム(LMS)
学習管理システム(LMS)はLearning Management Systemの略称であり、学習進捗の管理や受講者と教材の管理などを行えます。教師側が管理するだけではなく、学習者が管理内容をチェックでき、学習目標を達成しやすいことが特徴です。ほかにも、連絡事項や提出物などを管理したり学習者同士のコミュニティシステムとして活用することも可能です。学習管理システムを効果的に利用することで、学習者のモチベーションを高めやすいことがメリットです。
オンライン授業が導入される場面例
オンライン授業が導入される場面としては、次のような現場例があります。- 学校教育
- 学習塾や予備校
- 大学・大学院のサテライト校
- 社内研修
- 社会人学習(リカレント教育)
紹介の通り、オンライン教育の場は教育機関に留まらず、社会人になっても会社の研修やリカレント教育など、年代問わず幅広く普及しています。
新型コロナウイルスの影響で定着したオンライン教育ですが、今後も年代問わず多くの場面でオンライン教育を受ける機会に遭遇すると考えられるでしょう。
オンライン授業の実施方法・やり方
ここでは、オンライン授業のそれぞれの形式にともなう事前準備や実施方法、注意点を具体的に解説します。オンデマンド形式
オンデマンド形式は、Web会議ツール上で行う場合と事前に授業内容を撮影する場合の2パターンを解説します。授業の資料や進行内容が決まったら、以下の手順でオンライン授業を進めましょう。- 「Zoom」や「Google Meet」などのWeb会議ツール上で行う場合
STEP2:事前に作成した授業の資料(PowerPointやWordなど)を画面共有
STEP3:準備が整ったら画面録画を開始する
STEP4:録画終了ボタンをクリックして所定の保存先に動画が保存されているかを確認
STEP5:YouTubeやGoogleドライブ、学校のウェブサイトなどにアップロードして受講者に共有
STEP6:動画へのアクセス履歴や授業の感想・課題提出で受講状況を確認
- 事前に授業内容を撮影する場合
STEP2:試し録画をして音声や撮影範囲に問題がないかを確認
STEP3:授業を撮影して必要に応じて動画編集を行う
STEP4:YouTubeやGoogleドライブ、学校のウェブサイトなどにアップロードして受講者に共有
STEP5:動画へのアクセス履歴や授業の感想・課題提出で受講状況を確認
オンデマンド形式の効果的な使い方
オンデマンド授業は、録画された動画を好きなタイミングで視聴できることが特徴です。そのため、プログラミング学習の時間がとれない忙しい人でも、学習を継続しやすいことがメリット。苦手な分野を繰り返し視聴し、理解できるまで学習することも可能です。ただし、双方向授業ではないため、わからない箇所がある場合にはチャットなどで質問する必要があります。そのため、オンデマンド形式の授業を効果的に受講するためには、質問に対し素早く回答を得られるスクールを選ぶと良いでしょう。
ライブ形式
STEP1:ホストは授業開始の10〜20分前にはライブ用のURLへアクセス接続に問題がないか確認STEP2:順次アクセスしてくる受講者名の確認を行い、参加を許可をクリック
※表示名の誤りやニックネームといったケースがあるため注意が必要です。
STEP3:参加者名簿を使って受講者の出席を確認
※参加者一覧の画面をスクリーンショットでとっておく方法もあります。
STEP4:事前に準備しておいた資料を共有しながら授業を開始
※表示する資料を変更するたびに問題なく映し出されているかを受講者に確認しましょう。
STEP5:課題の内容や提出方法、次回の授業をアナウンス
※ツール内のチャット欄に課題用ファイルを配布したり、授業終了後にメールなどで案内する方法もあります。
ライブ形式の効果的な使い方
ライブ形式の授業は、インターネットを利用して対面授業に近い授業を受けられることが特徴。講師や生徒間でリアルタイムでやり取りを行うことができるため、その場で質問をしたい人に向いています。効果的にライブ形式の授業を行うためには、授業を予習しておくことが大切です。あらかじめ知識をインプットしておくことで、授業の際にアウトプットすることができ、効果的に知識やスキルを身に付けられます。
ハイブリッド形式
ハイブリット形式は対面授業とオンデマンド形式とライブ形式を組み合わせた方法なので、それぞれの基本手順は変わりません。- 対面授業×ライブ形式の場合
・対面授業×オンデマンド形式の場合
対面の受講者からの質問や回答も録画に残しましょう。講師がピンマイクで対面の受講者の音声を拾えない場合は、講師が対面の受講者の発言を復唱するなどの工夫が必要です。
ハイブリッド形式の効果的な使い方
オンデマンド形式とライブ形式を組み合わせたハイブリッド形式では、オンデマンド形式で知識をインプットしておくことが重要です。あらかじめオンデマンド形式で予習しておくことで、ライブ形式の授業でわからない問題が明確になり、質問しやすくなります。「大人数の授業だと質問しづらい……」と感じる場合には、マンツーマンや少人数制のライブ形式を採用しているスクールを選びたいですね。また、マイペースに学べることがオンデマンド形式のメリットですが、学習を後回しにしているとライブ形式の授業についていくことが困難になることも。そのため、ハイブリッド形式では学習の習慣を身に付ける必要があります。
オンライン授業にありがちなトラブル・注意点
「オンライン授業はさまざまなトラブルが起こるもの」と捉え、準備する必要があります。ありがちなトラブルを理解したうえで、授業の準備を進めたいですね。ここでは、オンライン授業にありがちなトラブル3選を説明します。通信トラブルが起こりやすい
オンライン授業において、通信がつながらないトラブルは少なくありません。通信トラブルは、パソコンやWi-Fiルーターに問題があるケースも。また、有線接続でつながらない場合には、LANケーブルが正しくつながっているかなどを確認しましょう。生徒側がマイクをオフにしない
生徒側がマイクをオフにしなければ、授業中にハウリングしたり生活音がもれたりと、集中しづらい環境になる可能性があります。そのため、授業開始前にマイクをオフにする点をアナウンスすることが重要です。意見を出すときや質問するときにマイクをオンにするなど、ルールを設けることで授業がスムーズに進みやすくなります。目や肩の疲れが慢性的に起こりやすい
オンライン授業が長時間に及べば、教師側も生徒側も目や肩に疲れを感じやすくなるでしょう。その結果、集中力を持続することが難しくなるケースもあります。授業中に小休止を入れるよう教師が促すなど、授業中のリフレッシュを工夫して行うことが大切です。オンライン授業を成功させるために必要な準備
オンライン授業のトラブルを聞くと「オンライン授業を実施するのは大変なのでは」と感じてしまうかもしれません。しかし事前の準備などによって、多くのトラブルを回避・対処できて、安心して授業に取り組むことができます。最初は大変に思うかもしれませんが、次回以降のオンライン授業にも同じ準備やルールを適用できるので、負担も減るでしょう。
ここからは、オンライン授業を成功させるための方法をご紹介します。
事前準備やシミュレーションを徹底して行う
オンライン授業を実施する前には、余裕を持って事前準備や本番を想定したシミュレーションをしておくことが大切です。準備・シミュレーションによって、トラブルを回避できたり、授業をより良いものにできたりします。重要な事前準備の一つとして、通信環境のテストがあげられます。講師・受講者で本番と同じように事前に接続をしてみて、問題なく参加できそうか確認しておきましょう。
通信が不安定になって聞き取れない、機器の操作方法がわからず参加できない、そもそもインターネットに接続できない、などのトラブルにも余裕をもって対処できるので、当日慌てずに授業をスタートできます。
またオンライン授業前には、入念なシミュレーションも大切です。
授業で使う資料やマイクを準備して、画面越しでも文字が読めるか、資料等の共有は問題なく行えるか、音声がはっきりと聞こえるか、などを講師同士等でチェックしておきましょう。こちらも事前に行っておくと、資料の改善や、代替のカメラやマイクを準備できるので、安心してオンライン授業に臨めるようになります。
トラブルが起こったときの対処法を考えておく
オンライン授業のトラブルは、入念に準備をしていても起こってしまうこともあります。トラブルが起こった場合を想定して、対処方法を考えておきましょう。例えば、以下のような対処方法があります。
- 通信環境が悪くて参加できない、機器のトラブルで見えない・聞こえない受講者がいることを想定し、録画しておく
- トラブル時の対処方法をあらかじめ案内しておく(ログインできない・接続できない場合の対処方法や連絡窓口など)
成績に関わるルールを決めておく
オンライン授業は、生徒がきちんと授業を聞いているか・しっかりと参加しているのか見えにくいことがデメリットです。画面越しで人数も多いと、一人ひとりの様子を確認することは難しいですよね。
そのため、成績についてルールをあらかじめ決めておくことが必要となってきます。例えば授業を見なければわからない課題の設定や、授業内容のレポート作成などの方法があります。
海外でのオンライン授業の取り組み
日本では、新型コロナウイルスの影響によりオンライン授業の導入・定着が急速に進みました。一方で海外でのオンライン授業の取り組みはどのようなものなのでしょうか?
「日本のオンライン教育は遅れを取っている」とコメントするニュースを耳にする機会も少なくありません。
世界においては、意外にもアメリカやEU諸国よりオンライン教育を牽引する国として中国が例に挙げられるケースがあります。
「第45次 中国互聯網絡発展状況統計報告」によると、2020年3月までのオンライン教育サービスの利用者数は4憶2296万人であるとの報告結果が公表されています。中国においては国民人数が大きく影響しますが、世界の各国も自国のスタイルに合わせてオンライン授業を積極的に導入しています。
今後は多くの自治体で海外の姉妹・友好都市とのオンライン教育交流が行われたり、様々な教育現場で海外と繋がったオンライン教育が展開される可能性も十分に考えられるでしょう。
引用:中国インターネット網情報センター『中国インターネット発展統計報告』
文部科学省実施のオンライン授業の実態に関するアンケート結果
文部科学省実施が実施したオンライン授業に関するアンケートによると、令和2年度後期に授業を履修した大学生のうち「オンライン授業がほとんど、またはすべてだった」と回答した学生は全体の6割。オンライン授業に関するアンケート結果から、現状や今後の課題が浮かび上がりました。良かった点
オンライン授業の良かった点としては、以下のような項目が挙げられました。- 自分の選んだ場所で授業を受けられた
- 自分のペースで学習できた
悪かった点
悪かった点としては、以下の回答が多いようです。- 友人などと一緒に授業を受けられず寂しい
- レポートなどの課題が多かった
引用元:文部科学省『オンライン授業に係る制度と新型コロナウイルス感染症の影響による学生等の学生生活に関する調査』
オンライン授業に関するよくある質問
本項目では、オンライン授業に関するよくある質問を紹介します。遠隔授業とオンライン授業の違いは何ですか?
遠隔授業とオンライン授業は混同されがちですが、両者には大きな違いがあります。オンライン授業とは、インターネット回線に接続した状態で実施される授業を指します。
Web会議ツールなどを活用し、学習者と講師がオンラインでつながった状態、つまりリアルタイムで進められる授業のことを言います。オンラインを介す点以外はほぼ対面と同様に授業が進められます。
そのため、学習者は分からないことがあれば、その場で講師に質問ができます。また講師も学習者の様子をリアルタイムで把握することができます。
一方遠隔授業は、必ずしもインターネットを介する授業が提供されるとは限りません。
電話で授業を実施するケースもあれば、指定された資料をダウンロードし学習に取り組むこともあります。また録画動画を視聴するオンデマンド授業なども遠隔授業に該当する場合があります。
通信教育も遠隔授業に含まれることもあるでしょう。
両者の違いを理解し、申し込みをする授業が自身のイメージに沿った形式なのか事前に確認しておくと安心です。
オンライン授業の強みは何ですか?
オンライン授業の最大の強みは、場所の制約がない点です。講義を実施する会場・教室から遠隔地に住む人であっても、授業に参加できます。
また複数の教室に同じ授業・講義を提供できるだけではなく、国内外の学習者同士の交流も可能にします。
地域や国の枠を超えて交流できる点は、対面では成し得ないオンラインならではの強みと言えるでしょう。
オンライン授業が普及しない理由は何ですか?
様々な教育機関でオンライン授業が導入される中、なかなかオンライン授業が普及しない自治体・教育機関があるのも事実。オンライン授業が普及しない理由は様々ですが、主に次のような理由が考えられます。
- 各家庭における教育意識への格差
- オンライン導入が難しい金銭面的な問題
- 自治体の財政力格差
- ITリテラシーを持つ指導者の確保問題 など
紹介のように、オンライン授業が普及しない理由は1つではありません。
現場によっては、様々な要因が重なっていることもあります。
オンライン授業の方法や実情まとめ
オンライン授業が広く浸透してから、メリットやデメリットが徐々に浮き彫りになってきました。天災や感染症の流行などに左右されづらいオンライン授業は、今後も普及率が高まることが予想されます。そのため、今後オンライン授業を導入することを検討しているなら、必要物品やありがちなトラブルを理解することが大切です。