ゴールデンエイジとは?爆発的に運動神経を伸ばす?

ゴールデンエイジとは?爆発的に運動神経を伸ばす?
子どもの身体能力が発達しやすい時期「ゴールデンエイジ」を知っていますか。近年、子どもの運動不足や体力低下といった問題からゴールデンエイジ期の子どもへの働きかけが注目されています。

今回は乳幼児期から12歳ごろまでの子ども達のおすすめの運動遊びや運動能力が向上する環境づくりなどについてご紹介します。「ゴールデンエイジ期を逃したくない!」と考えている方やこれから運動系の習い事を検討している人はぜひ最後までご覧ください。

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 ゴールデンエイジとは?何歳を指す?

ゴールデンエイジは9~12歳頃を差し、この時期に運動経験を積むことで飛躍的に運動能力が向上するといわれています。年齢の定義には諸説あり、期間別に「プレゴールデンエイジ(5~8歳頃)」「ポストゴールデンエイジ(13歳~15歳頃)」といわれる年代もあります。


アメリカの医学者であるスキャモンは「発達・発育曲線」を発表し、神経機能は5歳頃までに約80%、12歳頃にはほぼ100%形成されると提唱しています。つまり神経期間が著しく発達するゴールデンエイジ期はもちろん、乳児期からあらゆる運動や遊びを体験させることが大切といえるでしょう。

また日本サッカー協会では10~12歳の子ども達を以下のように位置付けています。
集中力が高まり運動学習能力が向上し、大人でも難しい難易度の高い動作も即座に覚えることができます。サッカーに必要なあらゆるスキル(状況に応じて技術を発揮すること)の獲得に最適な時期として位置づけられています。
引用:JFA「U-8,10 ハンドブック

ゴールデンエイジ期の爆発的な成長はスポーツ界でも注目されており、ゴールデンエイジの子どもたたち向けのキッズスクールも続々と開講されています。

さらに運動は身体の成長に繋がるだけでなく生活への意欲や自己肯定感を育み、心の発達も促します。より飛躍的な心身の成長を目指す場合には、子ども一人ひとりの発達段階に合ったスポーツや遊びを提供することも重要です。

ゴールデンエイジは3段階ある?

ゴールデンエイジは次の3つのステージに分かれています。

  • プレゴールデンエイジ
  • ゴールデンエイジ
  • ポストゴールデンエイジ

プレゴールデンエイジ

プレゴールデンエイジは、ゴールデンエイジ(9歳〜12歳)前の5歳から8歳の子どもたちを指し、特に神経系の発達が著しい時期です。

この時期にいろいろな体の動かし方を覚え、運動能力の基礎を作ることが大切。体を動かすことが楽しい!と感じられるように、運動遊びを中心に、たくさんの運動体験の機会を与えてあげましょう。

ゴールデンエイジ

9歳から12歳頃のゴールデンエイジは、神経系の発達が完成に向かう段階で、体の動かし方や技術を習得するのにベストなステージです。

この時期の子どもたちは一度の体験で技術を習得し(即座の習得)、しかも学んだ動作や技術は一生身につくスキルになります。たとえば、子どもの頃に泳ぎを覚えたり、自転車に乗れるようになったりすると、おとなになってからも普通にできますよね。まさに「体が覚えている」状態になります。

大きく成長する可能性に満ちたゴールデンエイジこそ、運動能力を開花させるチャンス。ただし筋力についてはまだ未発達のため、「スピード」「強さ」よりも、基本となる技術の習得が推奨されています。

ポストゴールデンエイジ

ポストゴールデンエイジは13歳から15歳、いわゆる思春期にあたります。

筋力や骨格の発達が著しく、プレゴールデンエイジ・ゴールデンエイジで得た運動能力や技術を磨きあげる、質の高いトレーニングが重要と言われています。一方で神経系の形成は完成に近づき、新たなテクニックの習得は難しくなってくるでしょう。その分、戦略や戦術といった頭脳面での理解が深まる年齢です。

体格や身長はもちろんのこと、精神面も含めて成長の個人差が大きい時期でもあり、一人ひとりに合った適切な指導が必要です。

ゴールデンエイジが注目されている理由

文部科学省の「体力・運動能力調査」によると日本の子ども達の体力は昭和60年頃から低下傾向で、「走る」「ジャンプする」「投げる」といった運動機能を獲得していない子どもが増えていることが課題として挙げられています。体力がある子どもと体力がない子どもの格差も広がっているようです。

また、どの年代においても一日の運動・スポーツ時間が長ければ長いほど運動能力が高いという結果も発表されています。子ども達の身体づくりにおける課題が浮き彫りになっていることや外遊びの機会が減っていることなどから、ゴールデンエイジ期の意識的な働きかけが注目されているといえるでしょう。

参考:文部科学省「子どもの発達段階に応じた体力向上プログラム

【年齢別】ゴールデンエイジの時期にやっておくべき運動・遊び・習い事

ゴールデンエイジ期には身体的・知的な力が育つ運動遊びがおすすめです。持久力や支持力、跳躍力やバランスなどさまざまな力が身に付くものがありますが、特におすすめの遊びを年齢別にご紹介します。
参考:幼児教室おすすめ

0歳児:赤ちゃん体操

赤ちゃん体操には運動機能の発達を促す効果があります。股関節や腕、手先や足の裏に触れたり動かしたりすることで、身体に刺激を与えることができます。

また親子でスキンシップができるので安心感を与えたり情緒の安定に繋がったりするでしょう。赤ちゃん体操をしながら目を見て話しかけたり、わらべ歌を歌ったりするのもコミュニケーションになります。
参考:0歳の習い事

1~2歳頃:追いかけっこ、動物になりきり遊び

一般的に1歳前後から歩くようになるといわれており、2歳頃には「走る」「跳ぶ」といった力強い動きができるようになります。「まてまて~」と大好きな大人と追いかけっこをするのも楽しくなるでしょう。また段差をジャンプで降りるようになったら、少し難易度の高い両足跳びにも挑戦してみましょう。

動物になりきって柔軟な動きに挑戦するのもおすすめです。四つん這いのかえるになって足をピョンと跳ねさせてみたり、地面に這いつくばるワニになって足先で床を蹴りながら進んでみたり。集団で楽しめるようになると友達を真似するようになり、動きの幅が広がります。
参考:赤ちゃんにおすすめの習い事
参考:1歳の習い事
参考:2歳の習い事
参考:2歳女の子におすすめの習い事

3~5歳頃:鬼ごっこ、だるまさんが転んだ

簡単なルール遊びが理解できるようになってくると、鬼ごっこだるまさんが転んだなどの遊びで友達との関わりを楽しみながら運動ができるようになります。公園の広さや障害物の多さ次第で難易度が変わるので、子どもの理解度や体力に合わせて場所を設定するのも良いでしょう。

またルール遊びを通して友達の意見に気づいたり、ルールに対して葛藤したりすることもあります。遊んでいる最中に違和感があれば自分たちでルールを作り直すこともあります。ルール遊びに夢中になるうちに、子どもの社会性や協調性が育まれるでしょう
参考:3歳の習い事
参考:年少におすすめの通信教育
参考:4歳の習い事
参考:5歳の習い事

6~8歳頃:器具を使った運動

ボールやフラフープ、縄跳びや竹馬、一輪車といった器具を使った運動遊びであらゆる動きに挑戦してみましょう。器具を使うことで新たな筋力がついたり非日常的な動作を体験したりといったメリットがあります。

たとえば小学校にもある跳び箱や鉄棒、平均台では、「懸垂」「逆さ姿勢」「跳び下り」「回転」などさまざまな運動刺激が加わります。難易度別にさまざまな技があると、向上心を持って運動に取り組むきっかけにもなるでしょう。
参考:6歳の習い事

9~12歳頃:サッカー、バスケット、水泳

まさにゴールデンエイジといわれる9~12歳頃には、全身を大きく使うスポーツや心肺機能を刺激する運動がおすすめです。習い事でも人気のあるサッカーバスケット、水泳といった特定のスポーツに取り組んで技術的な向上を楽しむこともできるようになります長距離走やサーキットトレーニングなど、持久力を高める運動にも挑戦しましょう。

ゴールデンエイジの子どもに大切な親の働きかけ

ゴールデンエイジやプレゴールデンエイジの子ども達にとっては、楽しんで運動ができる環境づくりが大切です。遊びの要素を取り入れた運動から始めることで、夢中になって身体を動かすことができるようになるでしょう。

また発達段階ごとの動きの目安を知っておくと、子どもの次の一歩をサポートすることができます。逆に発達段階を意識しすぎて目の前の子どもの姿を置き去りにしてしまうことがないように気を付けましょう。「なんでできないの」と子どもを叱ってしまうと、子どもの動きが萎縮し、親に認められることが目的になってしまうことがあります。

発達段階はあくまでも目安で、子ども自身が楽しんで取り組んでいるかどうかが重要です。ときにはうまくいかない子どもの葛藤も受け止めながら心身の成長を見守りましょう。

ゴールデンエイジを対象とした子ども向けのスクール

9歳〜12歳までのゴールデンエイジの時には、ゴールデンエイジを対象としたスポーツスクールに通うと効果的に運動について学べるので、さらに運動能力を高めることができます。本項目では、ゴールデンエイジを対象としたおすすめのスポーツスクールについて紹介します。

biima sports

biima sportsは、7種類以上のスポーツを総合的に行う総合スポーツプログラムと、複数人でコミュニケーションを取りながら行うプロジェクトラーニングなどを用いた非認知開発プログラムを実施することで、子どもたちそれぞれの基礎運動能力と非認知能力の向上を目指しているスクールです。対象年齢は3歳~11歳となっており、バランス能力や識別能力など様々な運動能力を高めることができます。

ゴールデンキッズ

ゴールデンキッズは、5歳〜12歳までのゴールデンエイジを対象とした、「運動能力×人間力」の2つの能力を高めることができるキッズスポーツスクールです。ゴールデンキッズでは、ゴールデンエイジの時期に運動神経を最大限に伸ばすよう訓練することで、子どもの自己肯定感や協調性などを育てることができます。

コナミスポーツクラブ

コナミスポーツクラブは、幼少期から運動を始めることで子どもの運動能力や可能性を育てていくスポーツスクールです。自分の身体を思い通りに動かすために必要な能力「コーディネーション能力」を育てるカリキュラムがあり、カリキュラム受講により全身を上手に動かす力、上手な身のこなし方などが身につき、将来のスポーツ全般に活かすことができます。

ゴールデンエイジが手遅れになった場合どうすればいい?

「でも、うちの子はすでに中学生。ゴールデンエイジを逃してしまった!」、そんな場合にはどうしたらいいのでしょうか。

確かにプレゴールデンエイジからゴールデンエイジは、運動能力を育てるのに最適な時期です。しかし、それ以外の時期が「スポーツを行うのに不適切な時期」というわけではありません。

実際に中学・高校の部活で一気に運動能力が開花するケースもあります。保護者は特に意識していなくても、子どもが学校や遊びの中で自然とプレゴールデンエイジやゴールデンエイジに基本的な体の動かし方を習得していることも珍しくありません。

子どもの意欲があれば、まだまだスポーツの力を伸ばせる可能性はあります。

ゴールデンエイジは学力にも関係する?

ゴールデンエイジ 運動神経 学力
引用:運動ができる子は、勉強もできる! スポーツ庁「体力と学力の関連についての分析事業」調査結果より/多治見市教育委員会

スポーツ庁「体力と学力の関連についての分析事業」を受け、岐阜大学と多治見市(ほか3市)が共同で行ったレポートでは、本調査の統計データに現れた傾向として「小学生は、体力が高いほど学力も高い傾向にあるので、小学生期の運動やスポーツは重要」としています。

このレポートは、ただ単に運動すれば学力が上がる、あるいは勉強すれば運動能力も上がると結論づけているのではありません。

大切なのは、子どもの生活習慣の中に、適切な運動習慣・学習習慣を定着させることです。

何でも吸収するスポンジのような脳を持つゴールデンエイジは、こうした「習慣づけ」を行うのに最適な時期と言えるでしょう。

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ゴールデンエイジの時期は親が子供をサポートしよう

ゴールデンエイジの年齢は9~12歳頃で、この期間にスポーツや運動に取り組んだ子どもは急速に運動能力が発達するといわれています。さらにゴールデンエイジといわれる時期だけではなく、0歳からの運動遊びや心の発達を積み重ねることが爆発的な成長のカギです。追いかけっこや鬼ごっこ、跳び箱やサッカー、長距離走など、あらゆる運動の中から子どもの発達に合った運動を体験することが成長を促すポイントです
 
ゴールデンエイジの子どもをもつ親は、子どもが楽しんで取り組めるような声かけや情緒的な関わりによって子どもの育ちをサポートしてあげましょう。

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