オウンドメディアディレクターとは?トレンドに対応した自社コンテンツを

オウンドメディアディレクターとは?トレンドに対応した自社コンテンツを
テレビや雑誌といった従来のメディアが伸び悩み、企業の広告媒体がCMなどから移り変わっている今、注目が集まっているのがオウンドメディアです。オウンドメディアというと聞きなれないかもしれませんが、「watashi +」や「スキンケア大学」「MERY」などは誰もが一度は検索結果で記事を見かけたことがあると思います。

また、時流に乗ってオウンドメディアを立ち上げる企業も年々増加していて、ある日突然、勤務先のWeb担当やオウンドメディアの運営を任されるということも「あるある」な状況です。

この記事では、今後さらに私たちの身近なものになっていくことが予想されるオウンドメディアの概要、運用の指揮をとるディレクターの仕事内容、なり方等を紹介していきます。

オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、一貫性のあるコンテンツを作成して、自社サービスの潜在的な顧客である読者呼び込み、最終的にサービスの購買へと結びつけるコンテンツマーケティングの一種で、企業が自社で所有しているブログやパンフレット、メルマガといった各種メディアのことです。

一般的に「オウンドメディア」というと、自社から情報を発信し、情報を蓄積しているコラム型のwebサイトを指すことが多く、この記事でも主にwebサイト型のオウンドメディアを取り上げていきます。

オウンドメディアを運営する目的としては、企業のPR、自社サービスやコンテンツの顧客獲得、採用強化、自社のブランディングなど様々で、その目的によってサイトに掲載されているコラム記事の傾向も異なります。

他のメディアとの違いは?

オウンドメディアとよく比較されるのが、ペイドメディア(TV・新聞・ラジオ・雑誌・Webなど外部にお金を払って出すタイプのいわゆる広告)と、アーンドメディア(各種SNS)です。

従来型の広告であるペイドメディアは、広告を出す媒体の規模が大きいため、効果も大きく即効性はある反面、獲得した顧客が離れやすく、広告費も高くつきます。また、アーンドメディアは拡散性が高く、バズるとコンテンツとしてかなり強いのですが、肝心の「バズる」をコントロールすることが難しく、さらに情報の更新スピードがかなり速いため、発信した情報が埋もれやすい難点があります。

一方で、オウンドメディアは企業が自社で運営するメディアのため、認知度の向上や自社サービスの購買といった、目に見える効果が出るまでに時間がかかります。しかし、良質なコンテンツが継続して提供できている場合は、検索エンジンからの永続的な新規流入が見込め、サイトから獲得した顧客が離れにくいという特徴があります。また、コンテンツが有益な情報ならSNSでの拡散も狙えるなど、口コミ層の獲得も可能です。基本的に企業自身で運営を行うため、広告費の削減も実現でき、コスト的にもメリットは大きいと言えます。

なぜオウンドメディアが注目されるの?

オウンドメディアが注目される背景には、スマホの普及によって検索文化が一般化した影響が大きいです。自分から欲しい情報を検索し、直接情報を獲得していく層へアクセスするためには、従来型の広告では効果がやや弱く、新しい方法を考える必要がありました。

そこで、企業の自社サービスや製品の直接的な宣伝はしないものの、サービスや製品と近い領域の記事を展開し、継続的に提供し続けるオウンドメディアが登場します。企業が提供する良質な情報は、欲しい情報を求めてネットで検索を行う層に対して極めて有効です。

情報を求めてメディアのファンになったユーザーが、ゆくゆくはサイトを運営している企業に興味を持ち、顧客になっていくというのが、オウンドメディアから顧客獲得への一連の流れになっています。

こうしたオウンドメディアは企業の積極的なPRよりも、コンテンツとして魅力的であることが重要で、サイト名も企業名やブランド名をそのまま使用していることは少なく、連想できなくもないがそこまで直接的ではないようなネーミングがされていることが多いです。

オウンドメディアディレクターってどんな仕事?

オウンドメディアディレクターはオウンドメディアの運用を指揮する仕事です。立ち上げから関わる場合は開発や設計に関わることもあり、仕事は多岐に渡ります。

業務内容のどこまでを1人でカバーするかは企業やサイトの方針によって異なりますが、ここではサイトがすでに完成している状況で繰り返し行う業務について取り上げます。

企画

どんな記事を掲載するかといったテーマの選定、インタビュー記事の取材先の選定などのサイトに掲載する記事の企画を考えます。
読み手が欲しい!と思う情報が詰まった記事が作れるように企画を練るのが大切です。

コンテンツの制作&進行管理

記事を作成するライターやカメラマンなどのスタッフへの作業の依頼、記事作成のスケジュール管理などを行います。納品された記事のチェックもディレクターの仕事の一つです。

この作業は雑誌の編集作業に似ているため、ディレクターの募集要項に雑誌編集経験者を歓迎する旨を記載している企業もあります。

分析・SEO対策

SEOパフォーマンスを管理するGoogle Search Consoleや、アクセス解析ツールのGoogle Analyticsを利用して、検索順位や検索流入、滞在時間、サイトでのユーザーの行動を分析し、既存記事の加筆・修正「リライト」を行います。こうした細かい改善を行い、検索順位を地道に上げていくことがアクセス数の向上や顧客の獲得につながります。
また、検索エンジンで記事が上位に表示されるように、ライターに向けて記事内で使用するキーワードの選定を行うこともあります。

オウンドメディアディレクターになるには?

オウンドメディアの運用を行うディレクターになるには、主に2つの方法があり、勤務先の企業で担当に任命される場合と、オウンドメディア の立ち上げや運用を専門に行っている企業にディレクターとして就職する場合があります。
基本的にパソコン仕事のため、企業によっては在宅勤務が可能で、自分のライフスタイルに合わせて仕事をすることができます。

また、これも企業によりますが、専門的にオウンドメディアの運用ができる人材がまだまだ少ないせいか、ディレクターとして採用するものの、最初は見習いやライターとしてオウンドメディアのチームに配属し、業務を通して育成していくという方針で採用を行なっている企業もあります。条件によってはスキルがなくても飛び込める場合もあるので、気になる方は求人を探してみてもいいでしょう。

他にも、フリーランスのWebデザイナーやWebライターがコンテンツマーケティングを勉強して、ディレクターを兼業する場合もあります。

独学でもなれるの?

オウンドメディアディレクターは独学でなることは不可能ではありません。

しかし、勉強の参考になる講座は情報が古く、流行りのジャンルの割には講座自体があまり存在しないなど、学習がやや困難です。また、実際に運用するメディアが手元にないと、運用のイメージが湧きにくく、スキルの習得や理解にも時間が掛かります。

ただ、オウンドメディアは旬の媒体であるため、オウンドメディアをテーマにしたオンラインや対面のセミナーが開かれていることは多いです。講座や書籍に加え、そういったセミナーに参加することがディレクターへの近道かもしれません。
オウンドメディアを勉強する講座としては、Udemyやデジマナ、Winスクールなどでオンライン講座が開催されています。費用は約2000円~5000円ほどです。

ネットの声

I love Bjork and outing and my daughterさんは勤務先からの突然の指示で、ディレクター候補に!
会社でZOOM面談があり「数年後にWebディレクターを目指して」と言われ業務中に課題をやることに😲
昨日のお題はコンテンツマーケティング、オウンドメディアの強みでレポート一枚を一時間で提出💪
在宅でのん気にしてたが急にキタわね👀
早く東都の田んぼに行きたいな〜。
北区こどもとおでかけ好きなライター😃@sherry_turtle(https://twitter.com/sherry_turtle/status/1352759593089175552?s=20
おおしまりえ/コラムニストさんはライター兼ディレクターで、意欲的に活動されています。ライティング能力もディレクターには必要です。
オウンドメディアの案件を受ける時、だいたい戦略立案もするディレクター&ライター業務で受けるんだけど、 昨日ふと、マーケ戦略をもっとメインでやりつつディレクションして、成果を出してみたいなーって思った。 あと立ち上げとかリニューアルにガッツリ絡む案件とかとか。探そう…
おおしまりえ/恋愛ジャーナリスト・フリーライター@utena0518(https://twitter.com/utena0518/status/1308581553539178501?s=20
Fumiya/Webディレクターさんはディレクター業務の他に、画像制作も行っているようです。色々なスキルが求められる仕事のようですね。
ディレクターですがオウンドメディアのSNS投稿用の画像作成をすることになった。画像サイズに対して文字文字しくならないように考え中(´-`).。oOタイポグラフィって頭に入ってこないな、、、
Fumiya/Webディレクター@fm_fmy(https://twitter.com/fm_fmy/status/1377766785823297542?s=20
ゆー@オンラインで副業する会社員さんはライターとしてWord Pressの操作法を勉強中のようです。
会社のオウンドメディア、
サイトオープン日が近くてワードプレスの入稿を覚えないといけなくなった✍️
(ディレクターさんがいるので入れ込み?打ち込み?のみ)
わーどぷれす…
ずっと逃げてたわーどぷれす…
白目むきながらがんばる…💀
ゆー@オンラインで複業する会社員@yuraryyurary(https://twitter.com/yuraryyurary/status/1327199228628660225?s=20
たけむら@WebディレクターさんはWebディレクターについてこんなことを。オウンドメディアディレクターも確かにあまりヒットしませんね。
Twitterのタイムラインで
#Webデザイナーと繋がりたい
のハッシュタグよく見ると思ったので
#Webディレクターと繋がりたい
を検索してみた
検索結果が1件だった😭

まとめ

オウンドメディア は中・長期的に育てる倉庫のような蓄積型のメディアで、結果が出るまで時間が掛かります。しかし、しっかりと継続し、サイトの中身を充実させていくことができれば、自然検索で顧客の流入が望める、優秀な営業マンの役割を果たしてくれます。

また、注目度の割りにはノウハウや教材が少なく、運用の勉強が難しい面もありますが、まだ専門スキルを持った人材は少なく、運用ディレクターの仕事は将来性が高いです。

Web関係の仕事をしていてスキルアップをしたい方や、ライターからもう少し踏み込んだ仕事がしてみたい方は、コンテンツマーケティングを始めとしたオウンドメディアディレクターを目指してみてはいかがでしょうか?

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