Google広告認定資格とはどのような試験?取得方法から勉強法まで解説
Web広告の運用能力をGoogle社が公式に証明するもので、ディスプレイ広告をはじめ全部で9分野の資格があります。
Google広告認定資格について、「Google広告を運用するには資格が必要?」「資格の取得方法がわからない」などの疑問を持っている人は多いでしょう。
この記事では、資格の種類から取得方法、勉強法、メリットに至るまで解説していきます。取得を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
Google広告認定資格とは?
Google社公式のGoogle広告認定資格は、Google広告に関する知識や理解度を客観的に証明するものです。広告運用に資格は必須ではないものの、専門的な知識がなければ実際は難しく、就職や転職の際に自分の力量を明示することができれば有利に働きます。そのようなときに、しっかりと知識を身につけた証として、Google広告認定資格は大いに役立ちます。
もちろん、職場で広告やマーケティングに携わっている人のスキルアップやキャリアアップにも有効です。
資格は、ディスプレイ広告、広告測定、ショッピング広告、動画広告、検索広告、アプリ広告、広告クリエイティブ、オフラインの販売促進、AIを活用したパフォーマンス広告の9分野があり、名刺や履歴書に記入することもできます。資格取得の数が多いほどGoogle広告の運用に関する熟知度の高さを示せるので、就職・転職時やキャリアアップのプラスになるでしょう。
Google広告認定資格のメリットとデメリット
Google広告認定資格の主なメリットは、以下の5つです。-
1.誰でも無料で学習できる
オンライン上で学べる無料の学習プログラムがあるので、時間や日にちを気にすることなく自分のペースで学習を進められます。 -
2.誰でも無料で試験が受けられる
オンラインで24時間365日、無料で受験できます。受験は1日1回と制限がありますが、何度でもチャレンジできるので、諦めずに勉強を続けることで合格が可能です。 -
3.22言語に対応している
試験は、日本語・英語(米国・英国)・フランス語・中国語(簡体・繁体)など、22言語に対応しています。世界中の人々が学び、受験しているグローバルな資格です。 -
4.最新の知識を手に入れられる
広告運用の進歩に伴い内容が随時アップデートされるため、継続して受験することで新しい知識を得られます。 -
5.所属企業のサポートにつながる
Google広告を管理する企業に向けた「Google Partners」というマーケティングプログラムでは、企業がプログラムに参加して一定の条件を満たすと、Googleから高い評価を得た企業とみなされ、「Google Partners認定バッジ」を得られます。バッジを得る条件に関わるのが5つの分野(検索広告・ディスプレイ広告・動画広告・ショッピング広告・アプリ広告)の認定資格取得者の人数です。
一方、デメリットとして挙げられるのは、認定資格の有効期限がわずか1年ということです。Google広告は随時機能がアップデートされ、試験の内容も更新されます。
1年前に受験したときの知識では効果的な運用ができなくなるおそれがあるため、勉強を継続し、新しい知識を身につけ、毎年試験に合格しなければなりません。
Google 広告の認定資格は、Google 広告に関する基礎および上級レベルの知識を持った個人に Google が授与するプロフェッショナルの認定基準です。 この認定資格を提示することで、Google に認められたオンライン広告のエキスパートであることを証明できます。Google 広告の認定資格は、スキルショップの Google
https://support.google.com/google-ads/answer/9702955?hl=ja >
Google広告認定資格試験の概要

- ディスプレイ広告※
- 広告測定
- ショッピング広告※
- 動画広告※
- 検索広告※
- アプリ広告※
- 広告クリエイティブ
- オフラインの販売促進
- AIを活用したパフォーマンス広告
9分野ぞれぞれに「認定試験」があり、これに合格することでGoogle広告認定資格が授与されます。各資格の試験時間は75分、問題数は49〜50問です。
正解率80%以上(アプリ広告のみ70%以上)で合格となり、不合格でも24時間後に再受験が可能。
Google広告認定資格の難易度は受験者のリテラシーレベルによって異なります。職場で広告やマーケティングに携わっている方にとっては容易な試験かもしれません。一方、広告やマーケティング未経験者にとっては言葉の意味から理解しなければならず、難易度は高く感じるでしょう。
Google広告認定資格は基本的にGoogle広告のサービスの理解を証明する資格なので、どちらにせよ、学習セクションを行ない対策すれば、ある程度、太刀打ちできると思います。
取得した認定資格は1年間有効です。認定資格を更新するには再度、各分野の認定試験に合格しなければなりません。
なお、認定試験は「認定試験」と「理解度テスト」の2つの名称が使われています。どちらも認定試験なので安心してください。ただし、「理解度チェック」は認定試験ではなく、認定試験の簡易的な模擬試験です。本番の試験よりも問題数が少なくなっています。「理解度チェック」を受けただけでは資格取得にはならないので注意してください。
ディスプレイ広告の認定資格
Googleディスプレイ広告への投資による効果を最大化する知識や、1つのマーケティング目標を十分に達成する力があることの証明が可能です。認定試験名 | Google広告「ディスプレイ広告」認定試験 |
問題数 | 49問 |
合格ライン | 80%以上(40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・キャンペーンタイプの区別 ・ユーザーへのリーチ ・自動入札 ・パフォーマンスプランナーの使い方 など |
理解度チェックの有無 | あり |
Google Partnersの認定の人数要件 | ○ |
広告測定の認定資格
Googleの測定ソリューションを活用して、デジタル広告キャンペーンのパフォーマンスを測定し、最適化する能力があることを証明できます。認定試験名 | Google広告「測定」理解度テスト |
問題数 | 50問 |
合格ライン | 80%以上(40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・ビジネスの目標をマーケティング目標に転換する方法 ・測定対象の数値化 ・コンバージョントラッキングの活用 ・戦略の展開 など |
理解度チェックの有無 | あり |
Google Partnersの認定の人数要件 | × |
ショッピング広告の認定資格
リーチやコンバージョンを最大化するためのショッピングキャンペーンの作成や、広告を運用して最適化する知識や能力があることを証明できます。認定試験名 | 「ショッピング広告」理解度テスト |
問題数 | 50問 |
合格ライン | 80%以上 (40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・小売ビジネスの拡大 ・ショッピング広告の仕組み ・適切なショッピングキャンペーンの選択 など |
理解度チェックの有無 | あり |
Google Partnersの認定の人数要件 | ○ |
動画広告の認定資格
優れたクリエイティブ戦略を実施し、GoogleとYouTubeとの動画広告ソリューションで成果を上げられる能力があることを証明できます。認定試験名 | Google広告「動画広告」理解度テスト |
問題数 | 50問 |
合格ライン | 80%以上 (40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・動画キャンペーンの作成 ・動画広告のフォーマット ・リーチプランナーの使い方 など |
理解度チェックの有無 | なし |
Google Partnersの認定の人数要件 | ○ |
検索広告の認定資格
Google広告の検索キャンペーンを作成し、最適化する方法について、高度な知識や能力があることを証明できます。認定試験名 | Google広告「検索広告」認定試験 |
問題数 | 50問 |
合格ライン | 80%以上 (40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・広告でビジネス拡大する方法 ・広告の有効性 ・自動入札 ・オーディエンスソリューションの特長 など |
理解度チェックの有無 | あり |
Google Partnersの認定の人数要件 | ○ |
アプリ広告の認定資格
効果的なアプリキャンペーンの作成ができ、ビジネスを促進させる知識や能力があることを証明できます。認定試験名 | Google広告「アプリ」認定試験 |
問題数 | 49問 |
合格ライン | 70%以上 (35問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・アプリキャンペーンの作成方法 ・アプリキャンペーンの成果向上の方法 など |
理解度チェックの有無 | あり |
Google Partnersの認定の人数要件 | ○ |
広告クリエイティブの認定資格
動画キャンペーンやディスプレイキャンペーンなどのために、効果的な広告を作成する能力を証明できます。認定試験名 | Google広告クリエイティブ認定試験 |
問題数 | 50問 |
合格ライン | 80%以上 (40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・動画キャンペーンのための広告作成 ・ディスプレイキャンペーンの広告作成 ・アプリキャンペーンの広告作成 など |
理解度チェックの有無 | なし |
Google Partnersの認定の人数要件 | × |
オフラインの販売促進の認定資格
購買プロセス全般にわたって、買い物客と商品やサービスを結びつける能力を証明できます。認定試験名 | 「オフライン販売促進」認定試験 |
問題数 | 50問 |
合格ライン | 80%以上 (40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・住所データソースの作成 ・オンラインからオフラインへの誘導方法 ・オムニチャネル入札戦略の使用方法 など |
理解度チェックの有無 | なし |
Google Partnersの認定の人数要件 | × |
AIを活用したパフォーマンス広告の認定資格
GoogleのクロスチャネルAIソリューションについての理解と、これらのキャンペーンを作成し、ビジネス目標を達成する方法の専門知識を証明できます。認定試験名 | Google広告「AIを活用したパフォーマンス広告」の認定試験 |
問題数 | 50問 |
合格ライン | 80%以上 (40問以上) |
制限時間 | 75分 |
出題範囲 | ・AIについて ・キーワード戦略 ・P-MAXの使い方 など |
理解度チェックの有無 | なし |
Google Partnersの認定の人数要件 | × |
Google広告認定資格の受験手順と注意点
受験するためには、まずGoogleアカウントの作成が必要です。アカウントの取得後に、認定試験のページへ進み、9種類ある資格の中から受験したいものを選びましょう。受験手順
Googleアカウントの作成から資格取得までの流れを解説します。- 1.Googleアカウントを作成
ログインページ内の「アカウントを作成する」を選択し、手順に従って手続きを進めます。 - 2.Google社が無償で提供するビジネス向けオンライン学習サービス「スキルショップ(Skillshop)」内の「Google広告」を選択
- 3.Google広告ページ内の「Google広告の認定資格」を選択
- 4.Google広告の認定資格ページ内で受験したい資格を選択
免責事項を読んだ後、試験が始まります。 - 5.各資格ページ内の「理解度テストに合格して認定資格を取得する」もしくは「認定試験に合格して認定資格を取得する」を選択
認定試験を受けます。問題数は約50問と多いので、時間切れにならないよう、どんどん解いていきましょう。ただし、一度解答した問題の訂正や、見直しができないので、注意が必要です。 - 6.解答し終えるとすぐに採点されて合否が表示され、合格点に達していれば、その場で認定資格が授与されます。証明書は発行されません。取得した認定資格の確認は、プロフィールページで行えます。
受験の注意点
いったん認定試験が始まると中断できず、一度解答すると前の問題に戻れません。また、画面を閉じたりインターネットの接続が切れたりすると、制限時間がゼロになってしまいます。インターネットの通信状況が不安定な場合は、できるだけ環境を整えておきましょう。
Google広告認定資格の勉強方法

- 1.Google広告の認定資格ページから学習したい資格を選択し、各認定資格ページの一番下にある「学習する」のセクションで学びます。所要時間は次の通りです。
- 2.認定資格ページ内にある「理解度チェック」を実施して、学習した内容がきちんと理解できているかを確認します。ある程度広告を活用している人は、1の学習セクションを省略し、理解度チェックからスタートするとよいでしょう。
なお、理解度チェックがない資格もあるので、その場合は、4へ進んでください。 - 3.理解度チェックで習得度を確認し、勉強が不十分だと感じたら再度学習セクションで学びます。
自信が持てるようになったら、認定試験を受けてみましょう。 - 4.各認定資格ページ内にある認定試験を受けて、資格取得を目指します。
たとえ不合格になっても繰り返し試験を受けられますが、問題の見返しができません。問題をコピーペーストやスクリーンショットなどでとっておくと、復習に役立てることができます。
これらのステップを踏まえて、スキルを身に付けていきましょう。
なお、Google広告認定資格と同じように、無料で学習して資格を取得できるGoogleの公認資格に「Googleアナリティクス個人認定資格」があります。詳細はこちらから。
Googleアナリティクス認定資格(Google Analytics Certification)は、世界トップクラスの検索エンジンを持つGoogleの公認資格。Google ...
https://college.coeteco.jp/blog/archives/7486/ >
まとめ
Google広告認定資格を得ることで、広告運用に必要な専門知識の保有を証明することが可能です。既存顧客だけではなく、見込み顧客やクライアントの信頼を得られるので、取得しておくメリットは大きいでしょう。Google広告は日々進化しています。随時新機能が追加されるため、利用する側も追いついていけるよう勉強し続けることが重要です。
学習も受験もすべて無料で受けられるので、費用はかかりません。広告運用のプロフェッショナルを目指している方は、ぜひチャレンジしてみてください。
WRITERこの記事を書いた人
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