お客さまはSNSの情報を見て、信頼できそうな人か、講座を受講したらどんな効果がありそうかを確認します。講師の見た目や、経歴や実績、どのような思いで講師をしているかは、第一印象に大きな影響を与えます。
今回は、信頼されるSNS発信の整え方として、プロフィール画像やプロフィールの書き方、SNS連携時の注意点などについて詳しくご紹介しましょう。
信頼されるプロフィール画像とは
「顔が見える」ことの安心感
プロフィール画像は、顔全体がしっかり見えているものを選んでください。講師は、対面でもオンラインでも受講者の顔を見て話す職業ですね。初めて受講することを検討する際に、講師がどんな人なのか知らずにサービスに申し込むのは不安があります。顔が見えることが安心に繋がるのです。メインで利用しているSNSは、必ず顔の見える写真を選んでください。メディアによって使い分けても良いですが、匿名性の高いTwitterのようなメディアでも、アイコンの写真はなるべく顔の見える写真が良いでしょう。
複数人で写っている写真は、どれが講師なのかわかりにくので避けてください。
加工や修正はほどほどに
アプリで加工した写真を使用すると、実際に講座で講師に会った時に違和感を持ってしまう場合があります。きれいに見られたい、素敵な印象を与えたいという気持ちは誰しもあると思いますが、加工しすぎて本人かどうかわからなくなるほどだと、信頼性に欠けてしまいます。写真の加工をするにしろ、プロのカメラマンに撮ってもらうにしろ、実際の本人のイメージから離れてしまうような写真は避けましょう。髪型や服装、メイクを整えて素敵に撮ってもらうのはもちろん良いですが、講義の時の顔とのギャップが開いてしまわないよう注意してください。普段から身だしなみを整えることは大切です。
写真を変えるタイミング
髪型で雰囲気が変わることは、よくありますね。実際に初めてオンライン講座に参加した時に受講者が違和感を感じないよう、雰囲気が変わったなと思ったらプロフィール写真も最新のものに変更しましょう。写真の撮り方
撮影場所の選び方
室内照明で明るい写真を撮るのは難しく、不自然な光の当たり方になったり顔に影ができたりして、自然光の入る場所で撮影した写真よりも暗い印象になります。自然光のたくさん入る場所か屋外で撮影すると良いでしょう。また、背景も重要です。建物が映り込まない壁などを背景にするか、屋外で花や木が背景に写っているかでかなり印象は変わります。講座の内容によって、写真から受ける印象を考慮して背景をどのようにするか選びましょう。
例えば、ビジネス系や語学系、法律など専門性の高いセミナーでは知的な印象を与えたいなど、具体的なイメージがあると思います。そういった場合は、屋外の公園で撮るよりも本棚の前で撮った方が知的な感じになりますよね。
講座の内容に合う場所を選ぶか、背景のない壁の前などで写真を撮るか、好みもありますが自分らしさを表現できる場所で撮影することをおすすめします。
講座の内容に合わせるなら、例えばヨガレッスンの講師ならスタジオ、生け花講師ならお花に囲まれて、料理教室の講師ならキッチンで、などが挙げられます。
目線はカメラに
ビジネス用のプロフィール写真では、表情はしっかり見えた方が良いので横顔や後ろを向いてしまうポーズでの撮影はおすすめしません。眼差しから受ける印象は大きく、目線の合った写真は「目力」のきいた力強く信頼できそうなイメージの写真になるでしょう。ただ、カメラ目線は圧力が強いと好まない方もいらっしゃいます。プロのカメラマンにお願いすると、わざと視線を少し外して自然な表情の写真を撮影してくれることもありますが、プロフィールの写真は目線のあった写真を使用するのが一般的です。
可能なら、カメラ目線や目線を外すなど、さまざまな構図で写真を撮影し、自分らしく信頼されそうな写真を選びましょう。
姿勢良く、自然な笑顔で
猫背は姿勢が悪く自信がなさそうな感じになり、良い印象を与えません。真顔は怖そうな印象を与えることがあるのでNGです。顎を引いて背筋を伸ばし、口角を上げて笑顔で撮りましょう。笑いすぎて口の奥が見えてしまわないよう、自然な笑顔を心がけてください。
講座の内容に合った清潔感のある服装で
どんな服装で撮るかも大切です。例えば、ヨガ講師ならレッスン時の服装やスポーティな服装、パン教室や料理教室はエプロン、座学の講座はシャツやジャケットなど、講座のイメージと合っていて清潔感がある服装を選ぶと良いでしょう。服の色が反射して顔色が悪く写ってしまうこともあります。ライトを当てる、反射板を置くなど、顔が明るく見えるように工夫をしてみましょう。
自撮りは避けて、他の人に撮影してもらう
必ずしもプロのカメラマンに撮影してもらわなくても良いですが、できるだけ自撮り感の少ない写真をおすすめします。自撮りは、ナルシストな印象を与えることがあります。普段の投稿の写真は自撮りでも良いですが、プロフィール写真は上半身かバストアップの写真が好ましいとされているので、顔のアップではなく少し離れたところから撮りましょう。
プロフィールの与える印象
自己紹介とプロフィールの違い
自己紹介もプロフィールも、自分を表現するという点では同じです。ただし、自己紹介は自分のことを知らない人や興味がない人に知ってもらうために、多くの場合口頭で説明するためのものです。それに対してプロフィールは、もともと知っていて興味を持ってくれた人が自分から「この人はどんな人なのかな」とより深く知るために確認しにいくもので、文章で表現することがほどんどです。ここが大きな違いです。
ビジネスプロフィールの役割
ビジネスプロフィールは、見込み顧客が講師の信頼性を確認するために自分から読みにきてくれるところです。読みやすいプロフィールをこころがけることは、講師自身や講座に対して興味を持ってくれた人に対する思いやりになります。講師の主観ではなく、信頼に繋がるような実績のデータなど客観性のあるプロフィールをなるべく目指しましょう。
プロフィールの書き方
講師のビジネスプロフィールに載せた方が良い内容
ビジネスプロフィールに載せた方が良い内容として、- 肩書
- 経歴
- 実績
- なぜその講座をやっているのか、どんな思いで講座をしているのか(簡潔に)
- 講座を受講することで受講生が得られるメリット
また文末は、「です・ます調」は丁寧な印象を与えますが、「である調」や体言止めの方が淡々と事実を書いているような感じに捉えられ、ビジネスプロフィールには向いています。
肩書
講師の肩書は「セミナー講師」だけではありません。資格をとってスキルやノウハウを提供できるようになった方は、所有している資格を肩書にした方がわかりやすいこともあります。重要なのは、自分が何のスキルを提供できる専門家なのかということです。「食事と美容のスペシャリスト」など専門分野がわかるような肩書や、「15分で日常英会話をマスターさせる英語コーチ」などキャッチコピーをつけた肩書を使用する方もいます。
資格を持っていない人は、「起業支援コンサルタント」など、肩書を作っても良いです。他の講師がどのような肩書で活動しているか参考に見てみるのもおすすめです。
経歴の羅列はNG
プロフィールは経歴の羅列ではありません。なぜその講座の講師になったのか、経緯をわかりやすく書くのは良いですが、出身学校や職務経歴にこだわりすぎて文章が長くなると、読みにくくなります。例えば、
- 大学卒業後に〇〇に就職。そこで〇〇のスキルを学ぶ。
- 妊娠、出産を機に退職。育休中に始めたフラワーアレンジメントに魅了され、講師を目指したいと思い資格を取得。
- 鍼灸院の専門学校を卒業後、市内の鍼灸院に就職。○○年に独立し〇〇治療院を開院。コロナ禍をきっかけに「自宅でできるセルフお灸講座」を開催。
実績はなるべく数字で
すでに講師の経験がある方は、今までに開催した延べセミナー回数◯◯◯回、受講した延べ人数◯◯◯◯人、講師歴◯年など具体的な数字がある場合は、しっかり数字で書きましょう。例えば、受講した人の90%以上が売上アップ、受講者の95%が満足したと答えた、リピート率80%以上なども、実績のある方は「ほとんどが」などと曖昧な書き方をせずに数字もしっかり書いてください。普段から実績を数値化できるように、データをとって残しておくことが大切です。
講座への思い
なぜその講座をおこなっているのか、そこには講師の熱い思いがあることでしょう。ここはしっかりアピールしたいところではありますが、長くなりすぎないようわかりやすくまとめてください。例えば、
- ヨガに出会って自分自身が健康的になり、同じように体調不良で悩む人の役に立ちたいという気持ちからヨガレッスンを開始。
- 売上0、実績0で苦しんだ経験から、同じように苦しむ人を応援したいという思いで起業初期の人を支援するビジネスコンサルタントに。
- 子育てに悩んでいた時に出会ったアンガーマネジメントで自分と家族の笑顔が戻ったことに感動し、これをもっと広めたいとセミナー講師に。
受講者の得られるメリット
講座を受講することでどのような成果が得られるのか、プロフィールに入れられるようでしたら入れてみましょう。例えば、
- 5分でブログ記事を1記事書き、伝えたいことが伝えられるようになる【ライティングセミナー】を開催。
- 相手の心を掴みプレゼンが上達するスキルを90分で手に入れる【話し方セミナー】を開講。
- 知らないと損する「お金がお金を呼ぶ仕組み」を学ぶ【マネーセミナー】を開催中。
保有資格は参考程度に
プロフィール本文に保有資格を羅列するのも避けましょう。保有資格は、ある程度その資格の知識がある人ならわかることもありますが、名前を見ただけではどんな内容の資格なのかわからないものも多く、たくさん書いてあっても読んでもらえないことも多いのです。キャリアコンサルタント、フラワーコーディネーター、カラーコーディネーターなど、一般的で肩書に使用できる資格は良いですが、一般的にあまり浸透していない資格は参考程度にプロフィール本文の下に記入しておくくらいに留めておくのをおすすめします。
資格がある、保有資格が多いのは権威性に繋がることもありますし、頑張って努力して学んだ証にもなります。ただ、資格認定団体があまり知られていない場合は、権威性に繋げるのは難しいでしょう。
資格の有無よりも、現在どういう講座をおこなっていて、受講したらどんな成果が得られるのかの方が重要です。
簡潔にまとめる
一般的にビジネスプロフィールは300〜400文字ほどが望ましいと言われています。一気に読める文章の長さがだいたいこのくらいと言われているからです。ブログのプロフィールはこのくらいの長さにまとめましょう。SNSによっては、プロフィールの文字数が決まっているものもあります。Facebookの自己紹介は100文字、Twitterは160文字、Instagramは150文字です。
まずブログ用のプロフィールを作成し、その後SNS用に言葉を削ぎ落とすようにすると、まとめやすいでしょう。一貫性も出しやすくなります。他のSNSやブログと連携する場合は、この一貫性が重要なポイントになります。
SNS連携、ブログとSNSの連携における注意点
FacebookページとInstagramを連携すると、一度に両方投稿をアップできるので便利です。またブログとSNSのボタンを埋め込むとブログからすぐにSNSへ飛んで情報を確認することがきます。特に複数のメディアで情報発信されている方は、各SNSやブログで整合性を取れていて、他のSNSでは印象が違う、とならないように注意しましょう。写真が大きく違ったり、プロフィールが全然違うと、受講者が戸惑ってしまいます。
同じプロフィール写真を使用する必要はありませんが、同じような雰囲気の写真を選んでください。プロフィールの文章も一貫性を持たせて、受ける印象が大きく変わらないようにするのをおすすめします。
まとめ
プロフィール写真やプロフィールはSNSにおいて「初めましてのご挨拶」のようなもの。第一印象を左右する大切なところです。この人なら信頼できそう、この人の講座を受講してみたい、と思われるようなプロフィール写真やプロフィールかどうかで、申し込み率が変わってきます。今回の記事を参考に、プロフィール写真やプロフィールを見直してみてください。