特にLINE公式は、情報発信の他に受講生とのやりとりが簡単におこなえるので、講座後のアフターフォローにも使えます。
今回は、LINEのメッセージ配信サービスについて詳しくまとめました。
LINE公式アカウントとは
LINE公式アカウントとは、LINEを通して企業や個人事業主、店舗とユーザーが簡単にコミュニケーションをとることができるサービスです。LINE公式の主な機能は、
- メッセージ配信(ユーザーに直接メッセージを送る)
- LINEチャット(ユーザーと1対1でやり取りするチャット機能)
- LINEコール(無料で利用できる音声通話やビデオ通話)
- 応答メッセージ/AI応答メッセージ(ユーザーからチャットへ送られたメッセージに自動返信する機能)
- リッチメッセージ(画像や文章を1つのビジュアルにまとめる機能)
- リッチメニュー(トーク画面下部に固定で表示されるメニュー)
- カードタイプメッセージ(複数の画像をまとめて配信する機能)
- LINE VOOM(LINEのトークリスト以外で投稿できる場所。フォロワー以外のユーザーでも閲覧可能。旧タイムライン。)
- ショップカード(商品購入時や来店時などにポイントを付与できる機能。)
- クーポン(LINE上で使用できるクーポン機能。)
- 友だち追加広告(「友だち追加」をLINE公式アカウントのWeb版管理画面から簡単に出稿できる機能)
アカウントの開設自体は無料で、アカウントの種類に
- 認証アカウント(審査を通過したアカウントで、認証済みのバッジがつき、検索結果に表示されるなどメリットがある)
- 未認証アカウント(審査を受けていない、通過していないアカウント)
認証アカウントになるとアカウント名が変更できなくなりますし、未承認アカウントでも十分運用できるので、オンライン講師の方はまず未認証アカウントから始めると良いでしょう。法人で登録されている方は最初から認証アカウントで開設しても良いですが、未認証から始めて認証のリクエストを送ることも可能です。
LINE公式アカウントを利用するメリット・デメリット
LINE公式を利用するメリット
LINEは、- 月間アクティブユーザー9200万人(2022年6月末時点、LINE公式より)
- SNS利用者中86%(2021年7月調査)
- 利用率は10〜20代で90%以上、30〜50代で80%以上、60代で76.4%、70代で69%(2021年一般向けモバイル動向調査参照)
LINE公式アカウントを作成するメリットは、幅広い年代で利用率が高いので、受講生とのコミュニケーションツールとしても情報発信して集客するにも使いやすいツールです。
スマートフォンで手軽に情報を受け取ることができるので開封率がメールマガジンより高く、一般的にメールマガジンの開封率が10%ほどと言われていますがLINEは開封率60%と言われています。
講座後のアフターフォローとして、LINEを使って情報発信するのは顧客教育にもつながります。
講座のアフターフォローについてはこちらの記事も参考にしてください。
オンライン講座はアフターフォローが大切|顧客のリピートとシェアの仕組みを整えよう
オンライン講座を運営していく中で重要なことの1つに、アフターフォローがあります。講座開催後にどのようにアプローチするかで、リピーターが獲得できるか・他の人に紹介やSNSでシェアしてもらえるのかが変わってきます。口コミやSNSでのシェアは、顧客が顧客を呼ぶ仕組みに繋がります。今回はどのようなアフターフォローをしたらよいのか、具体的にお伝えしましょう。
この記事をcoeteco.jp で読む >LINE公式を利用するデメリット
LINE公式の種類は、- 無料でメッセージを月1000通まで送れるフリープラン(追加メッセージ不可)
- 無料で月15,000通まで送れるライトプラン(追加メッセージ5円)
- 無料で月45,000通まで送れるスタンダードプラン(追加メッセージ〜5円)
友だち登録者が多くなっていくと無料プランではメッセージ送信数が上限を超えてしまうため有料のプランへ切り替える必要があり、コストがかかるのがデメリットです。
LINE公式は登録するとLINE official account manager にログインしてメッセージの配信設定やリッチメニューの設定をおこなうことができますが、複雑なステップ配信を組んだり友だち登録の経路ごとに登録URLを分けたりできません。
LINEの配信サービスを利用すると複雑なステップ配信や登録経路の設定などさまざまな機能が使えますが、配信サービスの利用料金もかかるのがデメリットです。
ただ、配信サービスの機能は充実しており、LINEで決済をおこなったりzoom URLを送る設定ができたりと、利用することでのメリットも十分あるので、LINEの配信サービスについて調べてみました。
LINEの配信サービスとは
配信サービスを利用するとどのようなことができるのか
配信サービスを利用すると、セグメント配信が簡単にできます。セグメント配信とは、性別や年齢、居住地などユーザーの属性に分けてメッセージ配信することで、ユーザーのニーズに合わせた配信ができる機能です。属性に分けるためのグルーピングに使う機能がタグ付け(グループを表すラベルのようなものを付けること)です。
LINE公式のLINE official account manager(管理画面)でも友だち登録後に手動でオーディエンスを設定(タグ付け)してセグメント配信できますが、配信サービスを使うと友だち登録と同時にタグ付けされたり、質問ボタンのタップでタグ付けされたりと、タグ付けが自動化できるのでセグメント配信が簡単にできるようになります。
他にも、例えば7日間かけてちょっとしたノウハウを提供しながら顧客教育をするメールマガジンのステップメールのような配信を、LINEでもおこなうことが可能です。これがステップ配信です。
他にも、商品決済機能や流入経路の分析、ウェビナー機能、メール配信システムとの連携機能など、多様な機能があります。
配信サービスの選び方
LINEの配信サービスは数多くあり、料金プランや使える機能はさまざまです。配信サービスを選ぶ際は、自分にとってどのような機能が必要か考えながら選んでください。例えば、
- 集客に利用するなら、友だち登録経路ごとに登録URLを分ける機能があると分析できる(登録経路ごとにタグ付けしてメッセージの反応を見るなどマーケティングに使える)
- コエテコカレッジやストアカ、ココナラのような講師と受講生をつなぐサービスを利用していれば、LINEでの決済機能は必須ではない
- メールマガジンの配信と合わせて一括管理したい場合は、メール・LINEの連携機能があるサービスが便利
- 機能はシンプルで良いが、利用料金を抑えたい
また、サポート体制があるかどうかも重要なポイントです。チャットで相談できる、LINEで相談できるなど、サービスにより対応はさまざまですが、使い方がわからないときや困ったときにどのように相談できるのか確認しておくのをおすすめします。
どのような配信サービスがあるのか
LINEの配信サービスは、- Lステップ
- かんたんLINEステップ
- エキスパ
- エルメ
- プロラインフリー
- eリンク
Lステップ
料金プラン
Lステップは初期費用無料で月額料金プランは3つあります。(価格は2022年8月現在)LINEでステップ配信や興味関心に合わせたセグメント配信、顧客管理までできるLステップの使い方から、基本となるLINEマーケティングのこともご紹介。
この記事をlinestep.jp で読む >- スタートプラン:2,980円
- スタンダードプラン:21,780
- プロプラン:32,780円
使える機能は次の項で説明しますが、各料金プランで使える機能の種類と月間配信数に違いがあります。
月間配信数は、以下の通りです。
- スタートプラン:1000通まで
- スタンダードプラン:15,000通まで
- プロプラン:45,000通まで
使える機能
基本機能として、- シナリオ配信(ステップメッセージの配信、シナリオ分岐も可能)
- 一斉配信
- セグメント配信(タグ付けされた友だちに絞って配信)
- キーワード応答(設定したキーワードが送信されるとそれに応答してメッセージを送る機能)
- テンプレート(1:1トーク・シナリオ配信・一斉配信・自動応答・リマインダなどで使用できるテンプレートを登録・管理する機能)
- 回答フォーム(フォームのURLを送信し回答が入力されると、タグ付けや友だち情報の書き換えを自動で行う機能)
- リマインダ配信(個別相談や講座への申し込み後に送るリマインドメッセージの配信)
- タグ管理(登録やボタンタップなどの際にタグ付けする機能)
- 友だち情報欄管理(ボタンタップや回答フォームの選択などで設定した情報を集計する機能)
- カスタム検索管理(名前や友だち登録日、シナリオ、流入経路などに条件をつけて検索する条件の保存)
- 予約管理(イベント作成後友だちにURLを送信しフォームに入力することで予約できる機能とカレンダーで空いている日付から日時指定で予約できる機能)
- アクション管理(スケジュール実行なし)
- データ移行(タグ・シナリオ・テンプレートなどの設定を他のアカウントに引き継ぐ機能)
- オペレーター機能(チャットで相談できる機能)
スタートプランはメッセージ配信に関する基本機能のみ、スタンダードプラン以上になると以下のような機能が利用できます。
- セグメントリッチメニュー(特定の友だちグループや特定のシナリオ購読している人にリッチメニューを切り替える)
- アクション管理(スケジュール実行あり)
- URLクリック測定(URLをクリックした人の人数やクリック率を測定)
- コンバージョン(コードをサイトに埋め込んでそのサイトを訪れたユーザーに自動でタグ付け、テンプレートを送信する機能)
- サイトスクリプト(Webサイトに埋め込むJavaScriptコードの管理、URLを登録して友だちのサイト滞在時間を計測、滞在時間に応じてタグ付け)
- クロス分析(タグや友だち情報の任意の条件を掛け合わせ、友だちの数をクロス集計分析する機能)
- 流入経路分析(登録経路ごとに登録QRコードを発行する機能)
かんたんLINEステップ
料金プラン
かんたんLINEステップは、初期費用無料で月額料金プランは2つあります。(価格は2022年8月現在)- ライトプラン:9,800円
- スタンダードプラン:29,800円
使える機能は次の項で説明しますが、各料金プランで使える機能の種類はほぼ同じです。リマインド配信やリッチメニュー、各種フォーム、テンプレートのなど、ライトプランでは設定できる個数の制限がありますが、スタンダードプランでは制限がありません。
月間配信数は、料金プランに関わらず無制限です。
使える機能
使える主な機能は- LINEサポート(LINEで使い方の相談からビジネスの相談も可能、ビジネスの相談は追加オプション)
- 動画メッセージ
- メッセージテンプレート(送信するメッセージのテンプレートを作成する機能)
- キーワード応答(設定したキーワードが送信されるとそれに応答してメッセージを送る機能)
- タグ設定(登録やボタンタップなどの際にタグ付けする機能)
- ステップ配信(ステップ配信の移動でシナリオ分岐も可能)
- リマインド配信(個別相談や講座への申し込み後に送るリマインドメッセージの配信)
- リッチメニューの設定
- 登録元判定機能(登録経路ごとに個別の友だち登録QRコードを発行し、タグ付けすることでどの経路からの登録かわかる機能)
- ウェビナー機能(Vimeoにアップロードした動画を利用してウェブセミナーを公開する機能、Vimeoの有料アカウント:月700円が別途必要)
- 個別相談フォーム
- アンケートフォーム
- セミナーフォーム
- 商品決済(クレジットカード決済作成機能)
- LINE自動化テンプレート(業種別に見込み顧客を集めた後に必要なステップ配信やリマインド配信、タグ、決済フォームなどの各種設定を自動で導入できるテンプレート)
- オリジナル自動化テンプレート(ライトプランはなし、スタンダードプランのみ5個設定可能)
LINE自動化テンプレートのようなビジネスの自動化に必要な機能をシンプルに使えるのが特徴です。
エキスパ
料金プラン
エキスパは、メール配信と連携できるのが大きな特徴です。料金プランはメール配信によって設定され、各プラン共にLINE連携が無料です。(価格は2022年8月現在)メール、LINE、SMSの連動配信が可能。無料機能も充実で、サイト作成、商品販売、サロン運営、セミナー開催などネットビジネスが完結します。
この記事をex-pa.jp で読む >- 無料プラン(初期費用無料、月額利用料無料:50通/日 1500通/月)
- 5千通プラン(初期費用5,000円、月額利用料3,800円:5千通/日 15万通/月)
- 1万通プラン(初期費用5,000円、月額利用料8,140円:1万通/日 30万通/月)
- 2万通プラン(初期費用5,000円、月額利用料16,170円 :2万通/日 60万通/月)
使える機能
エキスパのLINEの配信機能は、- ステップ配信
- 絞り込み配信(友だちを絞って配信)
- 連携URL作成(連携用の置換文字を本文内にいれて配信するとメールアドレス、LINE登録、電話番号など配信登録用のURLが自動生成される機能。)
- 短縮URL(長いURLを短縮しメール本文にすっきりと表示できる機能)
- ポイント機能(ユーザーがクリックするとポイント付与できる機能)
- クリック情報変更(URLをクリックしたユーザーの情報を自動で変更する機能。クリックでフラグ付けできる)
- URL有効期限設定
- クリック率測定
- ブラックリスト設定
- 添付ファイル送信(別途オプション契約が必要)
- 通知メッセージ表示
- 質問機能
- 位置情報表示
リストマーケティング(メールアドレスや友だち登録といった「リスト」に対して直接セールスをかけるマーケティング手法)がおこなえるシンプルな機能に特化しています。
メール配信、LINE配信、ショートメール配信を組み合わせて使うことも可能で、メルマガ配信とLINEを一括管理できること、費用が安いことが特徴です。LINE配信以外の機能も充実しており、継続決済型ビジネス運営(オンラインサロン機能)やサイト作成、決済・販売なども可能です。
サポートとして、マンツーマンZOOMコンサル(トリプル配信に関する設定の相談、無料プランでは30分1回まで、有料プランでは30分2回まで無料)が利用できます。
まとめ
LINEの配信サービスを使うと、公式LINEの料金に加えて配信サービスの利用料金がかかるので、月額利用料が高額になることがデメリットですが、顧客教育ツールとしてLINE公式を利用したいなら配信サービスを利用するのも良いでしょう。ただ、多機能な配信サービスを契約しても使いこなせず終わってしまう方もいらっしゃいます。
コストを抑えて申し込みから講座開催までスムーズにおこないたいなら、コエテコカレッジやストアカなどの講師と受講生をつなぐサービスを利用するのがおすすめです。
この記事を、ご自身に必要なツール選びの参考にしていただければ幸いです。