WEBセミナー必携?|実際に使ってみたら・イヤホンマイク・ヘッドセットを選ぶポイント
今回は、オンライン講師の方向けに、イヤホンマイクとヘッドセットについて調査しました。
Webセミナーで重要なのは「聞き取りやすさ」
座学のウェビナーでもワークショップ形式のオンラインセミナーでも、講師の説明が聞き取りにくいと受講者はストレスを感じてしまいます。受講者の理解を深めるために、伝えたいことをしっかりと届ける必要がありますね。受講者の立場に立ち「いかに講座の内容を聞き取りやすくするか」を考えるのは、満足度の高いオンラインセミナーを開催するために重要なことでしょう。
話し方だけではない!ツールによる違い
講師の説明の聞き取りやすさは、話し方だけでなくどのようなツールを使用しているのかによっても変わってきます。声がこもって聞こえる、音量が小さい、単語の聞き間違いが多く発生するなどは、話し方の問題だけではないからです。パソコンの内蔵スピーカー・マイクの性能向上によりヘッドセットやマイクは必要ないとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、パソコン周辺機器を利用するかどうかで違いを感じることもあります。
イヤホンマイクやヘッドセットを使用すると、周囲の音をあまり拾わずに講師の音声が聞き取りやすくなる商品もあるので、オンライン講師の方は一度検討してみると良いでしょう。
イヤホンマイクとヘッドセットの違い
オンラインセミナーでよく使われているイヤホンマイクとヘッドセットは- 形状
- マイク性能
ヘッドセットはヘッドホンにマイクがついているような形状で臨場感のある高音質と、性能の良いマイクを搭載している商品が多いという特徴があります。音質にこだわりたい方が好む傾向にあり、耳をカバーする形のヘッドホン部分とマイクがイヤホンマイクに比べると大きいので、その見た目を気にされる方もいらっしゃいます。
イヤホンマイクは耳の中に直接入れるイヤホンにマイクがついているコンパクトな形をしており、装着時の見た目もすっきりしています。ただし形が小さい分ヘッドセットに比べるとマイク性能が落ちることも。雑音を拾うかどうかは実際に使ってみないとわかりませんが、ノイズキャンセリング機能が付いているかどうかもチェックすると良いでしょう。
イヤホンマイクやヘッドセットを選ぶときのポイント
オンラインセミナーで使用するイヤホンマイクやヘッドセットを選ぶ際のポイントをいくつか挙げてみます。無線接続の場合は、
- 連続再生時間と待機時間は長い方が良いが、長いとバッテリーが大きくなるのでサイズ感も確認
- 休憩を挟むような長時間の講座の場合は、フル充電で講座の最後まで持つかどうか
その他、
- 周囲の雑音を拾わないノイズキャンセリング機能は搭載しているか
- 口元の音を拾いやすいようなマイクの設計になっているか
- 価格は自分の出せる範囲内か
- レビューは信頼できるか(数が多い、ほめすぎていてサクラが疑われるレビューがないか、低評価が多くないかなど)
- イヤホンマイクはずれたり落ちたりしないよう、耳にひっかけ部分があるなど固定できるような工夫がされているか
イヤホンマイクとヘッドセットはどちらを選ぶか
- 聞こえる音質にはあまりこだわらない
- 講師がパソコンやタブレットから少し離れたところで全身をうつすような動きのあるレッスン(例:ヨガなど)
- 見た目がすっきりしていた方が良い
また、
- 聞こえる音の臨場感にこだわりたい
- イヤホンを耳に直接入れるのが好きではない
- 見た目はあまり気にしない
有線接続と無線接続(Bluetooth接続)はどちらを選ぶか
有線接続のメリット・デメリット
有線接続のメリットは、- USBコネクタをパソコンに繋ぐだけで使え、設定がいらない
- 接続状況が安定的で、パソコンを使用できれば急に繋がらなくなるというトラブルが発生しない
- 有線のコードを首に引っ掛けるような形で使用すれば落下防止になる
- コードが邪魔になることがある
- コードが見えるので、見た目を気にする方には向かない
- パソコンのUSBポートを使うため、複数のUSBポートがあるパソコンでないと他の機器を接続できなくなることもある
無線と有線のどちらが良いかは講座の内容にもよります。パソコンから直接ヘッドセットにコードが伸びるような感じになるので、パソコンの前で座学のセミナーをする講師の方なら問題ないかもしれませんが、動きのあるようなヨガレッスンや料理レッスンなどには向いていません。
現在販売されているパソコンはUSBポートが複数あるものが多いですが、ライトもWebカメラもパソコンに直接接続したいと思う方は、無線にするか有線にするかしっかりご検討ください。
無線接続(Bluetooth接続)のメリット・デメリット
無線接続のメリットは、- パソコンからある程度距離が離れても使用できる
- 体を動かすような動作を伴うレッスン(ヨガやピラティスなど)のときも使用しやすい
- コードが見えないので有線接続より見た目がすっきりした印象になる
- Bluetooth接続の設定が必要
- イヤホンマイクやヘッドセットの充電が必要
- 充電が切れると使いたいときに使えない
- 急に接続が切れるなど不安定になることがある
このようなことが挙げられます。無線接続なら前述のように動きのあるレッスン系や料理レッスンなどの他にも、どのようなタイプの講座でも使用しやすいでしょう。
![](https://static.coeteco.jp/coeteco/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_1400/v1/cs-product/froala/9PWdBDjfNr5EQhW25X5F9A.png)
実際にヘッドセット・イヤホンマイクを使ってみた
今回紹介する商品を選んだポイント
今回紹介する商品を選んだ理由は、選ぶポイントの項で挙げた内容を確認し、その中でも特に- 信頼のおけるメーカーであること(レビューの信用性)
- 価格帯(購入時5,000円前後の価格、時期により価格変動あり)
- ノイズキャンセリングがついていること
このようなポイントで選びました。メーカーの信頼性は、「サクラチェッカー」というサイトでレビューの信頼性が高そうなメーカーを選び、そのメーカーの商品の中から手頃な価格の商品を選んでいます。
受講者が講師の説明をきちんと聞き取れるかどうかはマイクの性能にかかっているので、今回の選定ではイヤホンやヘッドホンから聞こえる音質の良さはあまり重要視しませんでした。ヘッドセットはほとんどの商品でマイクが口元に来るように設計されていますので、イヤホンマイクもマイク部分が口元の方向に伸びている商品を選定しています。
有線接続と無線接続(Bluetooth接続)の商品を比較していますが、有線接続の商品はヘッドセットを選びましたので、無線接続の方はイヤホンマイクを選びました。
また、Bluetooth接続のイヤホンマイクは、フル充電後の最長利用時間と待機時間も確認しています。5,000円前後の商品は想定されるセミナー開催時間(おおよそ2〜3時間くらいまでを想定)を超えて使用できるもの、待機時間も数日〜1週間以上のものが多く、問題なく使用できる商品がほとんどでした。
それぞれの商品のスペックは、参考リンクをご確認ください。
実際に使ってみて検証したポイント
商品を使用してチェックしたポイントは以下の通りです。- 操作性と使用感
- 雑音の拾い方(キーボード・トラックパッド使用時の音、お掃除ロボットの音を拾うかどうか)
- 講師の声の聞こえ方
- 受講者の声の聞こえ方
- Zoomでブレイクアウトルームにわかれた際に接続が切れないか
紹介する商品を使わずにパソコンの内蔵マイクを使用した際の音の聞こえ方は
- キーボード・トラックパッド使用時の音→聞こえる
- お掃除ロボットの音→ほとんど聞こえない
- 講師の声の聞こえ方→多少室内に響くような感じで聞こえる
有線接続のヘッドセット
有線接続のヘッドセットはこちらを使用しました。Amazon.co.jp: ゼンハイザー PCヘッドセット PC 8 USB 【国内正規品】 : パソコン・周辺機器
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操作性と使用感
有線接続なので、USBの端子をパソコンに繋ぐとスピーカーとマイクがヘッドセットに切り替わるので設定不要です。音量調節のダイヤルとマイクのオンオフスイッチがヘッドセットについているので、そちらでの操作も可能です。使用感は、あくまで個人の主観ですが数時間の使用でも耳が痛くなることはあまりなく(全くないわけではないですが)、重さも軽いので使用によるストレスはさほど感じません。ただ、俯いたり上を向いたりすると、ヘッドセットがずれてしまうことがあります。(感じ方には個人差があります。)
雑音の拾い方
キーボード・トラックパッド使用時のカチカチという音を拾ってしまい、かなり気になるとのことでした。一方、お掃除ロボットの音は全く聞こえないとのことでした。マイクの位置が顔の前方で、Bluetooth接続のイヤホンマイクよりもキーボードやトラックパッドに近いこと、マイクの性能が良いこともあり、パソコン周辺の音を拾ってしまうようです。
講師の声の聞こえ方
参加者全員の感想として、次にご紹介するBluetooth接続のイヤホンマイクよりもこもった音にならずきれいに聞こえるとのことでした。受講者の声の聞こえ方
内蔵スピーカーで聞こえる音よりもヘッドセットの方が音は良いように感じましたが、これは個人の主観もあるので、「問題なく聞こえる」範囲です。ブレイクアウトルームで接続が切れないか
有線なので、ブレイクアウトルームで接続が切れる心配はありません。Bluetooth接続のイヤホンマイク
Bluetooth接続のイヤホンマイクはこちらを使用しました。"Jabra Talk 45は、IID音質の片耳イヤホンです。 IID音声デュアルマイクテクノロジーで、非常にクリアな通話を実現。 高性能ノイズキャンセリング機能搭載。 周囲の雑音を効果的にブロック。 最長 約6時間使用可能。 連続待受時間 約8日間。 2台同時接続可能。(マルチポイント) ワンタッチで音声アシスタントにアクセス。 Siri®、Google Assistant™に対応。 製品に関するお問い合わせ Jabraウェブサイトサポートページのよくある質問をご覧いただくか日本国内のジャブラサポートセンターにて日本人スタッフが使い方の説明などのご案内いたします。 0120-605-1...
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操作性と使用感
届いたらまず充電し、スイッチを入れると英語でアナウンスがあり、待機の状態(Bluetooth接続できる状態)になります。あとはパソコン側でBluetooth接続の設定をすればすぐに繋がるので操作は簡単です。接続すると英語でアナウンスがあります。使用感はこちらもあくまで個人の主観ですが、耳にかけるフックがあるのでずれたり落ちたりするはありませんでした。1時間ほど連続使用しても耳が痛くなることはありませんでした。(感じ方には個人差があります。)
雑音の拾い方
参加者全員が、キーボード・トラックパッド使用時の音とお掃除ロボットの音は全く聞こえないとのこと。「高性能ノイズキャンセリング機能」というメーカー説明もありますが、周囲の雑音はほぼ気にならないという感想でした。講師の声の聞こえ方
こちらは有線接続のヘッドセットに比べるとやや劣り、「電話で話している時のような声のこもり方」という感想でした。ただ、途中でマイクを切り替えず最初からこのイヤホンマイクの音を聞いているのであれば別に気にならないし、問題なく聞こえる範囲のようです。受講者の声の聞こえ方
問題なくクリアに聞こえました。ブレイクアウトルームで接続が切れないか
この商品は、ZoomでブレイクアウトルームにわかれてもBluetooth接続が切れませんでした。筆者が所有する他メーカーのイヤホンマイク(価格は3,000円ほど、2020年購入)は、ブレイクアウトルームにわかれたり戻ったりする度にBluetooth接続が切れてしまいます。その場合接続が切れると内蔵スピーカーに切り替わるので、イヤホンマイクを継続して使用したい場合はBluetoothで再接続が必要です。
このようにBluetooth接続で使用するタイプのイヤホンマイクは有線接続のものよりも接続が不安定になることもあります。気になる方はメーカー情報から調べるか、それでもわからないときは問い合わせ可能なら問い合わせてみてください。
まとめ
イヤホンマイクやヘッドセットを使うと受講者が講師の声を聞き取りやすくなるというメリットの他にも、おすすめしたいポイントがあります。例えば自宅で他の家族がいる場合などは、セミナーを開催する際に参加者の声が外にもれないため、同じ空間にいる家族が参加者の声をうるさく感じないという講師側のメリットもあります。この記事を参考に、メリットとデメリットを考慮しながらイヤホンマイクやヘッドセットの導入を検討してみてください。
WRITERこの記事を書いた人
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