MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)ってどんな資格?|試験や勉強方法について解説

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)ってどんな資格?|試験や勉強方法について解説
近年のDX化の推進に伴いIT系資格が注目されるようになり、中でも初心者が合格しやすく人気があるのがMicrosoft Office Specialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト:以下MOS)です。

2022年7月31日の時点で累計受験者数が480万人を突破し、最近ではSnowManの阿部亮平さんがMOS Excel 2019に合格されたと話題になっていました。

この記事ではMOS資格の詳細について、MOS試験の種類や取得することのメリット、およびMOS試験の勉強方法などについて詳しく説明します。

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MOSとは?

MOSとは、Microsoft Office製品のスキルを評価するための国際的な資格試験のことで、認知度も高く学校教育や企業研修などでも活用され、広く普及しています。

MOS試験は、Microsoft Office製品(Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlook)の各バージョンごとに用意されており、試験に合格することで、その製品に関するスキルが一定のレベルに達しているという証明になります。

どのような試験なの?

試験の種類

MOS試験には、Microsoft Office製品のそれぞれのバージョンに対応した複数の試験があります。各試験科目のバージョンは以下の通りです。
出典:マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)公式HP 試験科目の一覧表 

資格の認定は、Word、Excel、Accessは一般レベル上級レベル(エキスパート)の2つのレベルにわかれており、それぞれのレベルに応じた出題範囲になっています。

一般レベルは、よく利用されている基本的な操作方法についての知識と技能を問うものであり、難易度としては初心者向けです。上級レベルになると、それよりも高度な機能を理解していることが求められます。
一般レベルと上級レベルは、一般レベルを先に受験しないといけないという決まりはありません。上級レベルの試験を最初に受けてもOKです。

ただし、一般レベルと上級レベルは出題範囲が違うため、上級レベルの合格で一般レベルのスキル取得も兼ねることができません。上級レベルがある科目に関しては、一般レベルと上級レベルの両方の合格で総合的なスキルを習得しているとみなされます。

スペシャリスト、エキスパート、アソシエイトは何が違うの?

MOS 2016までは各科目の一般レベルは「スペシャリスト」、上級レベルは「エキスパート」という名称でしたが、MOS 2019から一般レベルがアソシエイトに名称変更されました。(上級レベルのエキスパートは変わりません。MOS 365も一般レベルはアソシエイトです。)

複数科目を取得することで得られる称号のMOS Associate、MOS Expertと各科目のレベルの名称としてのアソシエイト、エキスパートと混同しないようにしましょう。MOS AssociateやMOS Expertについては公式HPのMOSの称号のページを参照してください。

最新バージョンのMOS 365について

次期試験の最新バージョンは、MOS 365になります。公式サイトによると、試験は2023年春以降順次開始予定とのことです。

以前はMOS 2019がMOS 365&2019と表記され、その名称でテキストも多数販売されていますが、MOS 365との混同を避けるためにMOS 365&2019からMOS 2019と表記を改められました。(MOS 365&2019とMOS 2019は同じ試験でバージョン名が変更になっただけです。)

MOS 365は、
・試験科目にAccessの試験がない
・一般レベル(アソシエイト)はWord、Excel、PowerPoint、Outlookの4つ
・上級レベル(エキスパート)はWord、Excelのみ
このようになります。

また、今まで紙で発行されていた認定証がデジタル化されるので、MOS 365から認定証の郵送がなくなります。
(MOS2016、MOS2019でも2023年3月31日の合格以降はデジタル認定証に変わります。)

バージョンが違うと何が違うの?

Microsoft Office製品は、新しいバージョンが発売されるごとに新しい機能が追加され、より高機能に使いやすく改良されていきます。基本的な操作や仕様が大きく変更になるわけではありませんが、操作性が変わったり新しい機能によりできることが増えていきます。

どのバージョンを受験するか迷ったときは、最新バージョンを受験するのをおすすめします。
理由は、以下の3点です。

・古いバージョンはサポート期間が終了したら使われなくなる
・古いバージョンの資格と新しいバージョンの資格では与える印象が違う
・最近機能が使える証になる

Microsoft Office製品のサポート期間が終了すると、企業でもバージョンを最新のものに入れ替えていきます。そこで古いバージョンの資格を取得しても、新しい機能については使える証にならないので、資格のアピールがしにくくなります。むしろ、新しい機能については詳しくないという印象を与えかねません。

新しいバージョンの資格を取得しておけば、新しい機能についても一定のスキルを習得した証になり、これから知識を活かす機会も増えるでしょう。

職場環境や今Microsoft Office製品をお使いの環境によって、試験のバージョンを決めても良いです。

ただ、試験は実際に操作しながら回答していくので、使用しているバージョンと試験を受けるバージョンが違うと操作性が異なり正しく動作しないことがあるのでご注意ください。

試験の申し込みなど概要

MOSの試験は、
・全国一斉試験(全国の一斉試験実施会場より選択、月に1〜2回開催、オンライン申し込み可能)
・随時試験(全国約1700の試験会場が設定した日程でほぼ毎日開催、試験会場に直接申し込み)
上記の2種類があります。具体的な試験日など詳しくは公式HPでご確認ください。

受験するには|MOS公式サイト

MOSには「全国一斉試験」と「随時試験」の2つの受験方法があります。申込方法が異なるだけで、受験料、試験内容、合格認定証はすべて同じ。試験の流れを確認してご希望の受験方法をお選びください。

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受験資格は特になく、どなたでも受験できます。
費用は以下のとおりです。
【MOS 2019 一般レベル(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)】
1科目につき
・一般価格 10,780円(税込)
・学割価格 8,580円(税込)

【MOS 2019 上級レベル(Wordエキスパート、Excelエキスパート、Accessエキスパート)】
1科目につき
・一般価格 12,980円(税込)
・学割価格 10,780円(税込)

他のバージョンの受験料は公式HPの各バージョンの試験情報の詳細ページを参照ください。

試験の難易度と合格率

MOSは合格率が高く、一般レベルの試験に関しては初心者向けの資格と言われています。合格ラインは公表されていませんが、公式HPによると
1000点満点で550点~850点の範囲が目安となります(科目によってはこの範囲に当てはまらないものもあります)。合格点は試験問題の更新などにより変動することがあります。

引用:MOS公式サイト 試験全般に関するよくあるご質問
とされているので、7割以上の正解を目指した方が良いと言われているようです。

MOS試験の具体的な合格率は公表されていませんが、一般レベルの試験合格率は70%〜80%程度と言われています。上級レベル(エキスパート)の試験の合格率は、一般ベルよりも低く、60%〜65%程度と言われています。

MOS試験は実際の操作に基づいて作られているため、試験に合格するには実際の操作経験が必要となります。試験合格のためには、適切な準備をおこない、実際のMicrosoft Office製品を使用して操作方法や機能について学ぶことが大切です。

取得するメリットとどれから取得したら良いか

取得するメリット

MOS資格を取得することには、以下のようなメリットがあります。

①PCスキルの証明

MOS資格は、Microsoft Office製品に関する実践的なスキルと知識を持っていることを客観的に証明するものです。パソコンスキルを問われたときに「ExcelやWordは問題なく使えます」と答えるよりMOSの資格取得をアピールした方がどの程度スキルを習得しているのか具体的にわかります。

MOSは履歴書にも記載できる資格ですので、就職や転職の際に有利に働く可能性もあります。ただ、一般レベルの資格は受験者数が多く取得している人数も多いため、それだけでライバルとの差別化に繋がるというわけではありません。

初心者レベルの資格のため「履歴書に書くのが恥ずかしい」「役に立たない」という声もありますが​、​「一定レベルのスキルは習得している」という証明にはなりますので、取得して損はない資格です。

②業務での効率化や生産性の向上

Microsoft Office製品は業務の効率化や生産性の向上を目的としたツールなので、資格取得のために勉強することで機能をしっかり使いこなせるようになり、実際の業務でも作業効率の向上が期待できます。

③PCを使った業務の即戦力として期待される

MOSは実際にPCで操作をしながら学んでいくので、試験対策をすることでPC操作に慣れ実務力が確実に向上します。新入社や転職、部署の移動など環境が変わってもPCを使った業務では即戦力として期待されるでしょう。

どれから取得したら良いか

どの試験科目から取得したら良いかは、使う環境にもよりますがWordとExcelは利用頻度が高いため、優先的に取得することをおすすめします。

特に Excelは幅広く業務で使われており、グラフや表計算、関数など多くの機能を使います。Wordは高度な機能を使わなくても文章さえ作成できれば良いと、機能を使いこなさなくても良いケースもありますので、職場環境などに応じて取得すると良いでしょう。
営業の資料作成でPowerPointを使用することもあるので、業務によってはPowerPointも習得しておくのもおすすめです。

OutlookとAccessは使用していない会社もありますし、特にAccessはMOS 365の試験科目に含まれていない(2023年2月現在)ので、優先順位は低いと考えて良いでしょう。

独学でも合格できる?

一般的な勉強時間

MOSの合格に必要な勉強時間は、経験の有無を含めた個人差がありますが、一般的には以下のように言われています。
【一般レベル】
・Microsoft Office製品を使わない初心者で80時間程度
・ソフトを使ったことがある、日常的に使っている人で20〜40時間程度
・勉強期間は1〜2カ月程度
​​​​​【上級レベル(エキスパート)】
・一般レベルの試験を受けて基本的な操作に問題ない人で50〜60時間程度
・勉強期間は1〜2カ月程度

これらはあくまでも一般的な目安であり、個人の経験、前提知識、勉強方法によって異なります。試験の範囲や難易度に応じて、より多くの勉強時間が必要な場合もあります。また、実際の業務でMicrosoft Officeを使用することが試験対策にもなるため、仕事で積極的に活用することもMOS取得に役立ちます。

勉強方法

MOSの勉強は、どのような教材を選ぶにしろ自分のパソコンで実際に操作をしながら学んでいきます。

①テキストや参考書で学ぶ

MOSは認知度の高い資格なので、テキストや参考書、問題集が数多く出版されています。費用は2,000円〜3,000円くらいのものが多く、受けたいバージョンに対応しているテキストを選んで購入してください。
・操作方法が文章だけでなく図解も多くわかりやすいもの
・模擬問題が充実しているもの
・解説がわかりやすいもの
上記のポイントを参考に選ぶと良いでしょう。問題集を挙げておきます。
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②通信講座などで学ぶ

MOS取得コースのある通信講座も数多くあります。価格は30,000円〜40,000円くらいから、オンライン個人レッスン型で10万円を超える通信講座もあります。

通信講座のメリットは、
・高い合格率を誇ってる
・サポート体制が充実している
・講座期間が短く短期集中で取得できる
など講座にそれぞれ特色があり、自分に合った講座を選べば効率的に資格取得できる点です。デメリットは、テキストや問題集を買うよりも費用が高い点です。

申し込む際には、費用や学習期間、サポート体制などよく調べて申し込みましょう。
参考に、いくつか通信講座を挙げておきます。有名なところでは、ユーキャン、資格の大原、ヒューマンアカデミーなどがあります。
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③大学の公開講座で学ぶ

最近は、MOSの普及に伴い大学が社会人向けの公開講座としてMOSの試験対策講座をおこなっているところもあります。

関西学院大学では、生涯学習・社会人講座としてMOS試験対策講座を開講しているようです。

MOS試験対策講座| 関西学院大学 生涯学習・社会人講座

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大学によっては対面のみ、オンラインと対面の両方で受け付けているところがあり、受講スタイルや費用、詳しい日程などは大学に直接お問い合わせください。

まとめ

MOSは実用的な資格で、Microsoft Office製品は事務系だけでなく多くの職種で利用されているためスキルの習得はこれから就活する学生の方や社会人の方に広くおすすめできますが、バージョンが複数あり名称や科目が変わることがあるため複雑でわかりにくくなっています。

必要な情報を整理して適切な科目やバージョンを選び、自分に合った勉強方法で合格を目指しましょう。

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