この記事では、「MOS資格が役に立たない」と言われている理由はもちろんのこと、MOS資格が活かせる職種や勉強方法、受験方法などについて詳しく解説します。
MOSとは?
MOSの正式名称は「Microsoft Office Specialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」で、マイクロソフト社製オフィスソフトの操作やビジネススキルを証明することができる資格です。試験科目について
試験は実際にソフトを使用した実技形式で、科目は以下の通りです。- Word
- Excel
- PowerPoint
- Access(データベース管理ソフト)
- Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
また各科目のうちWord・Exceについては一般レベルと上級レベル(エキスパート)の2段階が用意されており、もちろん初めから上級レベルを受けることも可能です。
例えばExcelの「MOS2013」というバージョンの場合、一般レベルでは数式や基本的な関数、グラフの作成などの基本的な操作が出題範囲です。しかしエキスパートレベルになると、条件付き書式や入力規則の設定、データ分析といった高度な機能の使用方法を理解していることが求められます。
称号について
各科目に合格すると認定証がもらえますが、さらに対象科目を全て同一バージョンで合格することで以下の称号が認定されます。- マイクロソフト オフィス スペシャリスト エキスパート
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト アソシエイト
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト マスター
パソコン教室おすすめ初心者大人向け7選【2024年最新版】安いのか解説
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この記事をcoeteco.jp で読む >MOSの資格が役に立たない・履歴書に書くと恥ずかしいと言われる理由
「MOS」をネットで検索すると「資格が役に立たない」「履歴書に書くのが恥ずかしい」など、ネガティブなワードが出てくることもあります。MOSの評判が悪い理由にはどのようなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきます。- 比較的難易度が低く、取得しやすい資格であるため
- Officeを使った業務が一般的になっているため
- 受講費用・料金が高いわりに役に立ちにくい
比較的難易度が低く、取得しやすい資格であるため
MOSは、数ある資格の中でも比較的難易度が低く、取得しやすいものとして知られています。公式には公開されていないためあくまで目安とはなりますが、レベル別の合格率は以下の通り。- 一般レベル:およそ80%
- 上級レベル(エキスパート):およそ60%
より難しいとされる上級レベルですら6割程度とかなり高くなっているので、他の人との差別化を図る資格としてはやや弱めです。資格取得のために必要な学習時間も短く、経験者なら40時間、初心者でも80時間程度と言われています。
参考:転職に有利な資格
Officeを使った業務が一般的になっているため
MOSが「Officeの基本技能を証明する資格」であることは先述した通りですが、今やビジネスの世界においてOfficeソフトを扱うことはごく一般的。MOSを持っていなくても、業務に支障のないレベルのOfficeスキルを持っている人は大勢いる状況です。「資格がなくても最低限の技能は自然に身につけられる」「分からない点は業務に取り組む中で調べながら吸収していけばいい」と認識されてしまいがちな点も、MOSは役に立たないと言われる一つの理由と考えられます。
受講費用・料金が高い割に役に立ちにくい
MOSの一科目あたりの受講費用(料金)は、一般レベルで10,780円、上級レベル(エキスパート)で12,980円。独占業務のある士業「行政書士」ですら10,400円であることを踏まえると、MOSの受験料は業務への活用機会が少ないにもかかわらずかなり割高なことがわかるかと思います。ちなみにMOSには「学割」が用意されており、条件を満たす学生は通常価格から2,000円引きで受験することが可能です。それでも依然として高めであることには代わりないため、MOSの受験を検討する際には「料金に見合うメリットがあるか?」とよく考えたうえで決めるようにしたいですね。
MOSの資格を取るメリット
ネガティブな意見の多いMOSですが、スキルを証明する資格であることは確かであるため、少なからず取得するメリットもあります。良い点・悪い点を総合的に判断して「自分には挑戦する価値がありそうか」を見極めてみてください。- Officeを使い慣れていない人が多い場だと活躍できる
- 学生時代にとっておくと社会人になったときにつまずかない
Officeを使い慣れていない人が多い場だと活躍できる
「Officeソフトが使えるのは当たり前」という職場では目立たない資格ですが、Officeをあまり使わない業界、そもそも導入していない中小企業等では、MOSの知識が活きることもあるでしょう。企業ネットワークに関する情報をまとめる「ネットアテスト」によれば、Microsoft365の運用率は従業員数が少ない企業ほど低く、50人以上200人未満の小規模事業者に至っては43%と5割を切る状況です。買い切りタイプを利用している可能性もないとは限りませんが、MOS取得者が活躍できる現場はまだまだ少なくないと考えられます。
パソコン教室おすすめ初心者大人向け7選【2024年最新版】安いのか解説
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この記事をcoeteco.jp で読む >学生時代にとっておくと社会人になったときにつまずかない
社会に出ればOfficeの利用を求められるケースが各段に増えるため、全くの無知だと付いていくのにも精一杯になりがちです。早い段階からある程度のOfficeスキルを身につけておけるという意味でも、学生時代のうちにMOSを取得しておく価値は高いと言えます。なお、学生であればMOSの学割価格が適用されるのも嬉しいところ。Officeやパソコンの扱いに不安のある学生の方は、受験料がお得な今のうちに挑戦しておくといいかもしれません。
参考:パソコンが使えないと仕事ができない?必須スキルの時代に!
MOS資格を履歴書に正式名称で書けないのは恥ずかしい
「MOSは履歴書に書かない方がいい」という意見も一定数ある一方で、書くこと自体が全くの無意味ということはありません。というのも「Officeソフトを不自由なく扱える」という技能面はもちろん、資格取得に向けて継続的に学習してきたという過程なども評価に値するからです。ただし履歴書に記載する際、略称で書いてしまうと伝わらなかったり、少々恥をかいたりしてしまうこともあります。MOSの正式名称は「Microsoft Office Specialist(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」ですので、間違いのないよう正しく記すようにしましょう。なお「Excel 2019」等のように、合格した科目も忘れずに併記してくださいね。
MOS資格を書くと恥ずかしい就職先
IT系などのインターネット・情報に強い企業へ就職したい場合、履歴書にMOSを記載するのは逆に恥ずかしいかもしれません。普段からパソコンを当たり前のように使っているIT企業の場合、Officeソフトの扱いはもはや大前提で「それを踏まえたうえでどんなことができるの?」という期待を寄せている場合も少なくないからです。「基本/応用情報技術者」「ネットワークスペシャリスト」といったより高度なIT資格を取得しているのであれば、先に基礎を固めておいたという意味を込めてMOSを併記しておくのも悪くはないかと思います。もちろんMOSを書いてはいけない理由はどこにもないため、周囲の意見はもちろん自分の考えも大切にしつつ、記載するかどうかを判断してください。
MOS資格は役に立たない?活かせる職種
MOSが活かせるのは業務上でWordやExcelといったオフィスソフトを使用する職種です。たとえば以下のような職種の方の取得がおすすめです。事務職
MOS取得を必須条件としている企業もあるようです。業務でExcelとWordを使用している場合、MOSの知識があれば仕事を効率的に進めたり高度な資料を自分で作ったりといった実践力に繋がるでしょう。20代で事務職を目指す方には下記転職エージェントもおすすめです。
参考:事務職転職エージェント
営業職
PowerPointの技術力があれば読み手やシチュエーションに合った営業資料を作ることができます。たとえばデザイン性が高く読みやすい資料によって成約率が高まることもあるでしょう。出来栄えの良い資料は社内で共有され、営業クオリティを均一化することができます。20代や30代で営業職を目指す方、あるいは転職を検討している方は下記サービスがおすすめです。
参考:営業職に強い転職エージェント
士業
士業ではWordやExcelの基本的な操作スキルが必須といえます。提出書類には専用ソフトやフォーマットを利用することが多いですが、その際もMOS一般レベル程度の基本操作を身に着けておくことが大切です。経理・人事・法務、弁護士・公認会計士・税理士の方には下記サービスがおすすめです。
参考:経理職転職エージェント
参考:弁護士転職に強いエージェント
介護職
MOSの知識を取得することで手書き資料を減らすことができ、働き手の環境改善に繋がります。特に介護職ではパソコンを敬遠している職員も多いようですが、負担を減らすためにデジタル化できる作業かどうかを見極めることが大切です。参考:介護士転職サイト
参考:介護士転職エージェント
MOS資格の勉強方法
では、MOSの勉強方法について紹介します。パソコン教室に通う
パソコンに苦手意識を持っている方はその場で講師に質問ができるパソコン教室に通うのが安心です。プロの講師によって自分のレベルに合った指導を受けることができるので、学習効果も高まるでしょう。オンラインスクールを開校しているパソコン教室もあるので自宅でモチベーションを維持しながら学習できます。パソコン教室おすすめ初心者大人向け7選【2024年最新版】安いのか解説
「パソコンのスキルを習得したい」と考えている人のなかには、どのパソコン教室を選べば良いのかわからないという人もいるでしょう。その場合は、選び方のポイントを抑えておきたいですね。この記事では、パソコン教室の選び方や初心者の大人向けパソコン教室おすすめを解説します。
この記事をcoeteco.jp で読む >通信講座を利用する
通信講座は初心者でも合格に導けるようなわかりやすい教材を用意しています。中には個別指導や添削を行っている講座もあるので、初心者で無理なく自分のペースで学びたいという方に向いています。資料請求をすれば各講座の特徴を比較して自分に合う教材を選ぶことができるでしょう。参考:通信講座おすすめ
独学
MOSの科目について基本的な知識がある方やパソコン作業に慣れているという方であれば独学での合格も期待できるでしょう。まずは試験範囲を全てカバーしている対策教材を購入し、一通り目を通してみることで自分のレベルを確認できます。勉強にかかる費用をなるべく抑えたいという方にもおすすめです。参考:Excel(エクセル)の勉強方法は?独学で失敗しないための注意点も解説
参考:パソコン独学
MOS資格対策ができるおすすめのパソコン教室
短い期間でMOS資格対策を行いたいなら、パソコン教室に通うことがおすすめです。ここでは、コエテコが厳選するMOS資格対策ができるおすすめのパソコン教室を紹介します。ヒューマンアカデミー
出典:ヒューマンアカデミー通学スタイルとオンラインスタイルから選べるのパソコン教室は、ヒューマンアカデミーです。専属のカウンセラーがサポートすることで、学習に関する悩みを相談しやすいことが特徴です。ヒューマンアカデミーでMOS資格の対策ができるのは、「Office資格対策講座」です。
受講生のうち、MOS検定合格者は16,000名を突破しています。パソコン操作に慣れていない初心者でも、現場で活かせるスキルを身につけられることがメリットです。受講期間中は講座の映像は見放題となっているため、自分が好きな時間や場所を選んで学習しやすいことが魅力。
なお、「MOS資格試験体験会」は、スクールで毎日実施されており無料で体験可能です。入会した際には、MOS資格試験体験会にも気軽に参加したいですね。
SHElikes
出典:SHElikes(シーライクス)SHElikes(シーライクス)は、全30種以上もの職種スキルコースを用意している女性向けキャリアスクールです。
プログラミングやデータ分析だけではなく、デザインやライティングなどのクリエイティブスキルの他、ビジネス・企業などのコンテンツも用意されています。全レッスン受け放題の『スタンダードプラン』と月に5回までレッスンを受講できる『ライトプラン』のいずれかを選択し、希望のコースを受講するスタイルのため、MOS資格を活かせる親和性の高いスキル習得も叶うでしょう。
なお、スタンダードプランは12,334円~/月、ライトプランは8,167円~/月となっています。
どちらのプランもコーチングや特別イベントの参加、お仕事チャレンジの機会提供が行われているため、学んだ知識を収入に転換することもできるでしょう。
Winスクール
出典:Winスクール「MOS資格対策講座」受講生の一発合格率99.3%の実績を誇るパソコン教室は、Winスクールです。全国に50校の教室があるため、地方に住んでいる人でも通いやすいことがメリット。卒業後のアフターフォローが充実しているから、長期間学習を継続したい人に向いているスクールだと言えるでしょう。
講師1人につき生徒は最大5人までの少人数制だから、わからない箇所を授業中に質問しやすいことが特徴です。MOSスペシャリスト資格取得を目指せる「MOS資格対策講座」は、受講費用が115,500円(税込)で、受講期間は3ヶ月間となっています。
入学特典など、お得に学べるサービスも充実しているため、気になる場合は公式サイトをチェックしてみましょう。
KENスクール
出典:KENスクール一般教育訓練給付金制度対象の講座があるパソコン教室は、KENスクールです。無料個別相談は毎日実施されているため、不安や疑問を解消しながら学習を進められます。KENスクールは個別指導を採用しているため、自分のペースで学習しやすいことがメリット。
KENスクールのOfficeコースは、受講料が最大20%戻ってくる給付金制度の対象となります。そのため、費用を抑えてMOS試験対策をしたい人に向いているスクールだと言えるでしょう。なお、「基礎からのMOS Excelコース」の受講費用は102,300円(税込)で受講期間は3ヶ月となっています。
各校舎では無料でパソコンを開放しており、自宅にパソコンがない人でも気軽に学習できるスクールとして人気を集めています。
MOSの受験方法
MOSの受験方法は「全国一斉試験」と「随時試験」の2種類です。全国一斉試験は毎月1~2回の試験日が予め設定されており、試験日や試験科目によって開催地域が異なります。試験会場は全国の一斉試験実施会場より選択します。申し込みは試験日の1か月~1か月半前から開始しており、ネットや郵送での申し込みが可能です。
一方、随時試験は全国1700箇所の試験会場から会場を選ぶことができるので、最寄りの会場を選ぶことができます。試験日や申し込み方法は会場によって異なり、直接試験会場とやり取りをして申し込みます。
いずれの受験方法においても、初めて受験する場合は個人情報を管理する受験者IDが必要なので公式サイトで受験者登録の手続きをしておきましょう。
まずは試験日を決めることがスケジュール設定の土台となるので、目標を立てるためにも試験日を設定しましょう。
MOS資格は役に立たないのかまとめ
MOSを取得することで業務スピードが上がったり、就職や転職で有利になる実践力を手に入れることができます。受験資格は特になく、基礎知識があれば独学でも合格の可能性があるのが魅力のひとつです。職種によっても異なりますので、MOS資格は役に立たないのかを判断して、パソコン教室などでの勉強も検討してみるといいでしょう。
※Microsoft Excel、Microsoft Wordは、PowerPoint、Access、Outlookは米国Microsoft Corporation の米国、日本およびその他の国における登録商標または商標です。