EQ(心の知能指数)とは?IQ・LQとの違いやEQの測定方法・EQ向上によるメリットをご紹介
※ 本コンテンツにはプロモーション(PR)が含まれています。また、詳しい最新情報については公式サイトをご確認ください。
EQは日本語で「心の知能指数」と意訳され、仕事や人間関係における「感情をコントロールし利用する能力」のことを指します。
EQは、人間関係を良好に保つために必要な能力です。今回は、EQの概要のほか、測定方法やEQ向上によるメリットをご紹介します。
EQとは
EQ(Emotional Intelligence Quotient)は、日本語で「心の知能指数」と意訳されます。アメリカの心理学者が提唱した理論で、仕事の取り組み方や人間関係への関心度を測定する指数です。心内知性・対人間関係知性・状況判断知性の3つから構成されています。EQは「自分や他者の感情を知覚したうえでコントロールし、利用できる能力」とされています。ビジネスシーンにおいて、人間関係を良好に発展させられる能力だといえるでしょう。社会的に成功する人の多くはEQが高い傾向にあるため、近年では企業の採用や人材育成などで判断材料として利用されています。
IQとの違い
IQ(Intelligence Quotient)は「知能指数」と呼ばれ、頭の回転の良さや知能の発達を測定する指数です。単なる知識や学力ではなく、問題解決能力や思考力の結果を表します。IQが主に「知能」を測定する指数に対して、EQは「感情」という視点から自己をコントロールし利用する能力を測定する指数です。
LQとの違い
LQ(Love Quotient)は、巨大IT企業「アリババ」の創始者であるジャック・マー氏の造語です。マー氏はLQを「その人の持つ情熱・愛情・思いやりなどの資質」として定義しました。人とのつながりが希薄になりがちな時代だからこそ、リーダーは他者への愛情や思いやりを持つことが必要です。ビジネスで成功したい起業家について、マー氏はLQを備えることも重要であると述べています。
また知識はAIで代替できても、知恵は人間からしか生まれません。マー氏は「知恵はハートから生まれる」とし、個々のハートを鍛える重要性についても指摘しています。
参考:Jack Ma on why education is failing our students, and what can be done | World Economic Forum
EQの測定方法
EQは、簡単な検査から測定できます。有名な検査は、EQを世界的に広めたダニエル・ゴールマン氏の「EQ測定~A Real Me」です。200点満点の検査で、平均点は100点とされています。
他者からの評価を気にせず、素直に回答することが正確に測定するコツです。ストレスや葛藤が生じる場面で、「自分がどのように対応するか」と考える問題が多く出されます。
EQが高い人の特徴3つ
EQが高い人は、自分と周りの状況を適切に把握し、人間関係を良好に保てるタイプです。そのため、以下のような人として好ましい特徴が多くあります。思いやりがある
EQの高い人は、共感力がとくに高い傾向にあります。他者の感情を理解したり、寄り添ったりすることが得意です。相手の立場を考えて物事を進めるので、思いやりのある人だと認識されます。EQの高い人は、周りからの評判も高いことが多いでしょう。素直で粘り強さがある
EQが高い人は自分の感情をよく理解できているため、素直に自分を表現できます。自分が失敗したり間違えたりした場合も、きちんと非を認められるタイプです。また自分の感情を上手にコントロールし、ストレス耐性が高い傾向にあります。失敗してもめげない、粘り強さがあることが特徴です。
リーダーシップがある
自分や周りの状況をしっかりと把握し、チームを引っ張っていくリーダーシップがあります。変化やトラブルにも柔軟に対応でき、何事も寛容に受け入れます。また引っ張っていくだけでなく、傾聴力があることも特徴です。決して自分本位にならず、相手の話にじっくり耳を傾け、感情を理解しようとします。周囲からの信頼も厚く、理想的なリーダーといえるでしょう。
EQ向上によるメリット
EQが高い人は、『一緒に仕事をしたい人』の象徴だといわれています。会社全体でEQ向上に取り組めば、早期退職やハラスメントの防止につながるでしょう。以下では、EQ向上によるメリットを具体的に紹介します。良好な人間関係が築ける
EQの向上により、職場の人間関係が良好に保たれることが期待できます。相手を理解しながら、自分の感情をコントロールできる能力は、人間関係においてプラスに働くものです。EQが高い人は上司や同僚など、立場に関わらず真摯に対応します。そのような人が増えることで、良好な人間関係が築きやすくなるでしょう。
失敗や挫折への耐性が強くなる
EQが高い人は自分の感情のコントロールができるため、失敗や挫折をしてもくよくよ悩んだり落ち込んだりはしません。客観的に物事を判断し、平常心を保って早く立ち直ります。さらに、失敗した物事に関して改善点を冷静に自覚し、常に成長し続けます。EQが低い人は失敗を他者や環境のせいにしがちです。会社全体でEQの向上に取り組むことで、失敗や挫折への耐性が強くなることが期待できます。
プラス思考になる
自分のミスが原因で物事が上手く進まないときでも、マイナス思考になり過ぎず、原因を冷静に判断できる力がつきます。もちろん自分がミスをしたときは反省するべきですが、激しく非難する必要はありません。EQが高くなることでプラス思考になり、ストレスやトラブルが起きても着実に対処できるようになるでしょう。
EQ向上によるデメリット
EQの向上により相手への共感力が高まると、人の気持ちに敏感になりすぎることがあります。相手の気持ちと自分の感情とをすりあわせるのが難しく、「なかなかノーと言えなくなる」「相手を拒絶しにくくなる」などに悩むことがあるかもしれません。しかしEQの向上によって目指すのは、他人とのコミュニケーションの円滑化や良好な人間関係の構築です。自分を押し殺して関係を維持しようとすることは、EQの向上に有益とはいえません。
真の意味でEQの向上を目指すなら、拒絶の意志を示すこと・相手と異なる意見をきちんと伝えることも必要です。「相手を傷つけにくい伝え方はどれか」「このように伝えたら相手はどう感じるか」を測ることが、EQの向上につながります。
EQが高い人の適職
EQが高い人は、人への共感力が高く、相手の立場に立って「自分に何ができるか」を考える能力に長けているので、コミュニケーション能力を活かせる仕事に適しています。具体的にEQが高い人におすすめの仕事は、以下の通りです。- 接客業
- 医療職
- カウンセラー、相談員、占い師
- マネジメント業
EQが低い人の特徴
EQが低い人に多く見られる特徴は、以下のとおりです。- 他人の気持ちに寄り添えない
- 場の空気を読めない
- 他人の意見を聞かない
- ストレスを溜め込みやすい
EQが低い人に共通しているのは、「自分中心」「ネガティブ思考」です。
EQが低い人の多くは、常に自分を中心に物事を考えます。他人の気持ちに共感を示さなかったり場違いな発言をしてしまったりすることが多く、他者から信頼されません。感情的になることも多く、円滑なコミュニケーションが困難です。
またEQが低い人は、自分を客観視するのが得意ではありません。感情の波が激しく、ネガティブな感情にふりまわされがちです。コミュニケーションストレスを抱えやすく、ますます他人に配慮する余裕がなくなります。
EQが著しく低い人は、日常はもちろんビジネスシーンでも課題を抱えやすい傾向です。人間関係トラブル・対立や衝突に悩むことが多くなります。
IQとEQが両方高い人の特徴
IQとEQが高い人とは、感情と論理のバランスがよい人です。相手に寄り添える優しさと論理的思考力を併せ持つため、対面する相手・場所に最適なコミュニケーション方法を選択できます。周囲からの印象は極めてよく、どこに行っても良好な人間関係を構築することが可能です。またIQとEQが高い人は、「自分」「他人」の切り分けがうまく、相手に依存しません。「あの人よりも上に見せたい」「あの人は苦手だ」といったエゴやコンプレックスは存在せず、誰に対してもフラットに対応できます。周囲からは「話しやすい」「話していて楽しい」などの評価を受ける人が多いでしょう。
誰とでも良好な関係を構築できる人・話しやすい人の周囲には、自然に人が集まるものです。IQとEQが高い人はリーダーシップを発揮しやすく、日常でもビジネスシーンでも、場の中心的な存在になります。
自分自身でできる!EQを高める方法
EQは、自分自身で高めることが可能です。少しの意識でEQ向上が期待できるので、興味がわいた人は以下の方法をやってみましょう。- 相手の話を傾聴する姿勢を大切にし、感情の理解に努める
- 相手の尊敬できる部分を見つける習慣をつける
- 1日の行動と感情を書き出し、自分の感情を整理する
興味が持てない相手だとしても、良好な人間関係が築ける人こそがEQの高い人です。まずは相手の話を傾聴する姿勢を大切にし、尊敬できる部分を見つけましょう。真摯に対応してくれる人には、相手も心を開きます。相手の素直な感情を引き出し、お互いに良好な関係性が築く努力をしましょう。
また、自分の行動と感情を紙に書き出してみるのもおすすめの方法です。「なぜあのとき自分は怒っていたんだろう」「なぜ悲しくなったんだろう」といった内容を、客観的に分析してみましょう。
一度紙に書き出すことで頭が整理され、感情をコントロールしやすくなります。感情のコントロールが上手くできない人にやっていただきたい手法のひとつです。
「キャリアコーチングは転職エージェントと何が違うの?」と疑問に感じている人もいるでしょう。自己分析やキャリア設計など、自身の悩みに合わせて相談できるのがキャリアコーチングです。この記事では、キャリアコーチングの特長やおすすめサービスを解説します。
2025/02/03 20:31
EQ・IQ・LQまとめ
EQとは「心の知能指数」と呼ばれるもので、「感情をコントロールし利用する能力」のことです。EQの向上によって、良好な人間関係を築けたり、失敗や挫折に強くなったりとメリットが多くあります。また、簡単な意識でEQを高めることは可能です。まずは相手の話をよく傾聴すること、そして自分の行動と感情を紙に書き出すことから、はじめてみましょう。
WRITERこの記事を書いた人
RECOMMENDこの記事を読んだ方へおすすめ
-
ワーキングメモリとは?脳の仕組みを理解し日常や学びに活かす方法
ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶するだけではなく、情報を操作し、思考や判断、行動に活用する機能のことを指します。このワーキングメモリの能力は、仕事や日常生活の精度や効率に大きな...
2025.01.30|コエテコ byGMO 編集部
-
50代向けおすすめ資格8選!定年のない仕事に転職できる?
50代は、仕事に就いている方の場合は退職後の「セカンドライフ」を考え始める、または出世して「スキルアップ」を検討されている方も多い年代。キャリアアップのための「スキル向上」や、セカンド...
2025.01.25|コエテコ byGMO 編集部
-
VUCAとは?現代を生き抜くための3つのスキルをわかりやすく解説
終身雇用や年功序列の崩壊といった情勢の変化が注目される現代はVUCA(ブーカ)時代。VUCAとは2010年頃から使われ始めたビジネス用語で、あらゆる場面で予測不可能な環境を指します。急...
2024.02.01|コエテコ byGMO 編集部
-
日本語教師養成講座おすすめ6選!気になる費用や口コミは?
近年、日本語を学びたいと考える外国人が増加しており、日本語教師の需要も急速に高まっています。日本語教師としてのスキルを身に付けたい方向けの日本語教師養成講座も人気で、受講することで初心...
2024.12.14|コエテコ byGMO 編集部
-
リスキリングするなら英語学習がおすすめ!人気の理由も解説
一人ひとりの経験や能力を仕事で活かす方法の一つとして、リスキリングが注目されています。新たなスキルを取得することで、現在の仕事や時代の変化に応じてより良いキャリアプランを設計できます。...
2025.01.14|コエテコ byGMO 英語編集部