(取材)Ms.Engineer 代表・やまざきひとみさん|90%以上が転職成功。女性限定・コーディングブートキャンプの実態とは

女性限定コーディングブートキャンプ Ms.Engineerの実態とは。
プログラミングスクールの受講料は数十万円〜と高額なところが多く、正直なところ、「なぜこんなにも費用がかかるのだろう?」と思った方もいるのではないでしょうか。


Ms.Engineer A社 B社
受講費用 Ms.Engineer365(旧スターターコース):月額19,800円
ブートキャンプ:120万円(最大無料)
約91万円 約88万円
受講形式
  • ライブ授業で月曜日〜金曜日まで毎日
  • ブートキャンプ形式
オンライン学習教材 オンライン学習教材
その他特徴
  • 女性のみの環境
  • 複数の言語・フレームワークを学べる
  • チーム開発
  • ソフトスキル講座
  • 転職が決まるまでサポート継続
  • 複数の言語・フレームワークを学べる
  • チーム開発
  • 個別開発
  • 転職が決まるまでサポート継続
  • 複数の言語・フレームワークを学べる
  • 個別開発
  • 転職が決まるまでサポート継続

今回ご紹介するMs.Engineer(ミズエンジニア)のコーディングブートキャンプは、総額約130万円とインパクトのある価格です。しかし、それにも関わらず受講生は絶えず、実際に女性エンジニアへのキャリアチェンジの実現を果たす人が続出しているのだとか。


そこで今回は、そんなMs.Engineer代表・やまざきひとみさんにコエテコ編集部が率直な質問をぶつけることに。なぜこの料金設定なのか、そしてなぜ受講生が絶えないのか……その理由に迫りました!

Ms.Engineer代表 やまざきひとみさん

女性にこそエンジニア職を!IT業界のダイバーシティを推進

—まず、Ms.Engineer(ミズエンジニア)が生まれた経緯を伺えますか。

Ms.Engineerは2021年6月に開校し、そろそろ2年が経ちます。立ち上げのきっかけとなったのは、新型コロナウィルスの流行によって女性の就労環境の不安定さが浮き彫りとなったこと。例えば、女性の失業率は男性の3倍で、非正規雇用も多く、男女の賃金格差も他国より大きい……というように、日本女性の雇用環境は、非常時になると不安定な状況に晒されてしまう傾向にあるんです。

一方、エンジニア職はコロナ禍においてリモートワークが非常に発達しました。さらには、「時間と場所に融通が利く」「他職種と比べて相対的に給料が高い」「人手不足で売り手市場」といった、女性が働きやすい条件がそろっている職種です。

ところがエンジニアの男女比は男性8割・女性2割とジェンダーギャップが大きいことで知られています。これだけダイバーシティの推進がされていても、大手IT企業ですら女性エンジニアが少ないのが現状です。Ms.Engineerを立ち上げたのは、こうした課題を解決し、女性のキャリアをきちんと支援したいという思いからでした。

実際立ち上げてみると反響が大きく、嬉しいことに「他にはない環境で、学びやすい」などのお声をいただいています。また未経験であっても優秀な女性エンジニアを育成するMs.Engineerの取り組みには、採用上の課題を感じていた業界内の方々からもご賛同いただけていますね。

女性のキャリアチェンジを応援!女性のためのコーディングブートキャンプとは

—女性エンジニアが求められていることが、よくわかりました。ただ、Ms.Engineerの受講価格は率直に言って高めかとは思います。それだけの費用を払ってもペイできるだけの成果を得られるのかが気になるポイントですが、Ms.Engineerさんならではの特徴や、受講のメリットについて伺えますか?

Ms.Engineerの最も大きな特徴は、いわゆるプログラミングスクールのような授業形式ではなく、コーディングブートキャンプ形式であるということです。

コーディングブートキャンプはアメリカやヨーロッパでエンジニア育成において主流となってきている形式で、あえて高難易度のカリキュラムに毎日取り組んでいただく、短期集中のプログラムです。期間中はハードな生活となりますが、そのぶん優秀でハイクラスな女性エンジニアを育成できると考えています。

また転職に成功することを念頭においたカリキュラムであることもポイントです。業界で必要とされている言語やフレームワークを取り扱えるよう、常にカリキュラムにはアップデートをかけています。今でいうと、大規模言語モデル(LLM)も、新たに取り入れていますね。今後はLLMや生成系AIなどといった最新技術を本質的に理解できているエンジニアが活躍すると予想し、新たな技術はいちはやくカリキュラムに組み込むようにしています。



また、女性だけの環境であるというのも、Ms.Engineerならではです。ジェンダーの差などを気にせずに学べるのはもちろんのこと、携わるスタッフ全員が女性のキャリアアップにポジティブなスタンスです。キャリアチェンジを目指す女性にとって非常に良い環境づくりができていると思いますよ。

Ms.Engineerコーディングブートキャンプ3つの特徴

—女性だけの環境で学べるというのは、同じ女性として非常に魅力的に感じます。続いて、Ms.Engineerのコーディングブートキャンプと、一般的なプログラミングスクールの違いについても教えていただけますか?

では、具体的な違いについて1つずつ詳しくご説明していきます!

①ライブ授業で、出席がマスト+難易度の高い課題が出る
②チームでのプロジェクト開発がある
③仕事に活かせるソフトスキルが身につく

①ライブ授業で、出席がマスト+難易度の高い課題が出る

Ms.Engineerのコーディングブートキャンプは、ライブ授業であることが特徴です。オンデマンド形式のスクールも多いですが、当校は学校に通うような感覚で、期間中はフルコミットで取り組んでいただきます。

リスキリングの際にハードルとなるのが、時間の確保です。そこをクリアするため、授業への遅刻や欠席は原則NG。難易度の高い課題も出ますし、授業に出席いただければ、数百時間の学習時間を確保できるようになっています。

—お子さんの体調不良などで出席できないこともあるかと思うのですが、その場合はどのような対応になりますか?

もちろん、ご家族の事情や健康が優先です。ただ、休んだ分はご自身でリカバーいただくようにしています。

ブートキャンプでは、1日で1つの言語やフレームワークを履修するスピード感で進みますし、授業内で教える内容は全体の2〜3割で、残りは演習や開発プロジェクトで実践し理解を促すスタイルです。そのため、1回休むとついていけない、ということもありませんし、取り組み次第で十分に取り戻せます。

このようなスタイルにしているのは、言語やフレームワーク自体を習得するのではなく、むしろ「習得方法を習得」いただくためです。そうすることで現場でも臨機応変に対応できますし、言語を選ばないため企業の選択肢も増え、転職もしやすくなると考えています。

②チームでのプロジェクト開発がある

実務に近い、チームでのプロジェクト開発があるのも、大きな特徴です。あらかじめ指定されたものを作るスクールもありますが、Ms.Engineerでは最後の1ヶ月に企画から技術選定まで、全くオリジナルのプロダクトを作り、プレゼンまでしてもらいます。

この過程を通してチーム開発のフローを理解できるほか、技術選定やその理由付けをする力など、現場で役立つ知識やスキルも身につきます。またゼロからの開発経験を積めたこと、自分の考えをプロダクトとして形にできたことは、転職活動で大きくアピールできる強みとなるため、キャリアチェンジの成功にも結びつきやすくなるでしょう。

下の動画は、実際のブートキャンプ卒業生の成果発表会です。ブートキャンプの3ヶ月間で、ここまでの作品を作れるようになります。これをご覧いただければ、カリキュラムの品質について信頼していただけるのではないでしょうか。

③仕事に活かせるソフトスキルが身につく

Ms.Engineerでは、キャリアシフトに成功してもらうことを最終的な教育目標に据えています。そのため、最低限の知識・スキルはもちろん、ロジカルシンキングやプレゼン力といった、仕事に活かせるソフトスキルも身につけられるカリキュラムとなっています。

当校のカリキュラムには自信を持っていますが、いざ就職活動をするとなれば、世間から見て”基礎のある未経験エンジニア”であることは他スクールの卒業生と変わりありません。そこで差がつくのが、プラスαとなる「なぜこの人を採用するのか」だと考えています。だからこそ、例えばロジカルシンキングや主体性といったソフトスキルの育成にも妥協せず取り組んでいるのです。

—カリキュラムを終えられた受講者の方は、どのような反応をされますか?

やはりみなさん「しんどかった」とおっしゃいます(笑)。ですが、90%以上の方が転職に成功し、働き方自体が大きく変わった方がほとんどです。

また、オリジナリティのある環境で仲間ができたり、卒業後も学び合えたりということもあってか、「Ms.Engineer自体が好き」「学んで良かった」と言ってくださる方も多いです。まだまだ女性の少ない業界で、卒業生同士で情報交換や勉強会ができることは大きなメリットだと思います。

ゼロリセットじゃない!前職を活かしたキャリア形成も目指せる

—コーディングブートキャンプについて、だんだん理解できてきました。Ms.Engineerさんには、どのような方が多く通われているのでしょうか?

当校は女性限定のスクールですが、ひとくちに女性といっても多様な属性の方が集まっています。年齢は20代〜40代の方で、お子さんのいらっしゃる方は4割くらい。居住地も北海道から沖縄まで全国さまざまです。前職はIT業界や業界に近いお仕事をされていた方もいますが、公務員や経理といった他業種から飛び込んでくる方も多いです。

このようにバックグラウンドの異なる生徒さんですが、多くの方に共通しているのは、持続可能なキャリアを模索した結果たどりついていること。女性の働く時間量が目に見えて伸びている中で、ご自身のキャリアを考え、持続可能性の高いエンジニアを選択されるようです。

前職のキャリアは転職時にも活かせますか?

もちろんです。エンジニア転職でキャリアがゼロリセットされてしまう、とお考えになられる方もいますが、そんなことはありません。例えば経理の知識がある方は金融系のSaaS企業に行きやすい、というように、エンジニア転職時にも、これまでのキャリアが十分活かせます

どんな業界・企業でも、エンジニアへのニーズは増え続けています。いまのキャリアに技術をかけ合わせることで、将来的なレバレッジを大きく効かせられることは間違いないでしょう。

—これまでのキャリアを活かせると聞き、安心しました。ただ、転職先や参考として上げられている年収レンジはかなりインパクトのある内容だと感じましたが……。転職サポートの内容や、転職実績、実際の年収帯など、教えていただくことは可能でしょうか?

転職サポートとしては、業界研究のレクチャーから企業のリストアップなど、ブートキャンプ終了後も採用が決まるまで継続しています。結果、公開しているパートナー企業様をはじめ、その他多数の企業様から内定をいただいています。


年収レベルとしては、未経験エンジニアとして、その企業の1年目の年収でオファーいただくことが多いです。ただ、前職の経験を考慮してくださるケースもあり、中には前職年収より100万円以上上がったという方もいらっしゃいましたね。

いかに「主体的に取り組めるか」。自分で成功を掴み取る

—受講生がキャリア形成やスキル獲得をめざす際には、どのような心がけを持つべきでしょうか?

主体的に学習に取り組み、行動することです。エンジニアは課題を解決していくのが仕事ですので、自ら考え行動することが求められます。厳しいようですが、「教えてもらう」というスタンスでは仕事になりません。学習時も、そのような心がけを持っていただきたいです。

Ms.Engineerで学ぶのは約半年と短い期間ですし、ただの学校ではなくキャリアシフトの成功を叶える場所です。成功を掴み取るために、主体的な姿勢で臨みきってほしい。私たちを利用するくらいのスタンスで取り組んでいただきたい、と考えています。

—キャリアチェンジ成功のためには、相応の努力が必要なんですね。ただ、半年となるとモチベーション維持が大変かと思うのですが、そのサポートは受けられますか?

そうですね。やはりブートキャンプ中は生活もハードですし、周りと比べてご自身を過小評価してしまうタイミングが、ほぼ全員に訪れてしまうんですよ。

そのときは、ご自身のキャリアイメージや目的を思い出し、目の前の行動に集中して取り組んでいただくしかありません。ここをサポートするためにスタッフの人数を揃え、いつでも1on1で相談できる体制を整えています。

また、クラスメイトがいるのも、挫折を防げるポイントです。前向きで努力しているクラスメイトを見たり、横で支え合ったり、「クラスメイトに支えられた」という声も多いですよ。

一緒に勉強する仲間がいる強みと、私たち講師やスタッフの盤石なサポート体制。勉強的な負荷はかかりますが、安心・安全な環境が整っていることで、モチベーション対策に繋げられていると思います。

—最後に、いまからクリエイティブスキルを身につけたいと考えている読者に向けて、アドバイスをいただけますか?

様々あるスキルの中で、テクノロジースキルは時代的にも最も良い選択肢の一つだと考えています。今後も技術の進歩が進み、ニーズの高い状態が続くでしょう。また世の中のいろんなことを体系的に理解できるようになるという意味で、非常にユニークで、この上ないお得なスキルだと思います。

そして、そのスキルを身につけたいと思ったときには、目的意識を持っていただくこと。スキルの習得によって達成できる目的や目標を強くイメージしていただくと、スキル獲得への原動力になると思います。

Ms.Engineerでは、テクノロジースキルを身につけ、エンジニアへとキャリアチェンジを目指す女性をサポートします。ブートキャンプ期間中はハードですが、そのぶん得られるものも大きいはずです。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

コーディングブートキャンプの授業とは?リアル授業に潜入!

「コーディングブートキャンプ」と聞いても、「なかなかイメージがわかない……」「どんなふうに授業が進むの?」と疑問に感じる方もいますよね。そこで、コエテコライターが、実際の授業を見学させてもらいました!
ライター・安藤さやか

ライター・安藤さやか

ここでは、コーディングブートキャンプのリアル授業の流れや、授業の雰囲気をお伝えしていきます。

【生徒さんの1日のタイムスケジュール】
9:00→学習開始(あいさつや復習からスタート)
10:00→朝ヨガ、進捗共有・質疑、レクチャー
12:00→不定期で LT(Lightning Talk)会やソフトスキル講座
13:00〜14:30→昼休憩、演習開発
14:30→進捗共有・質疑
14:30〜16:30→演習開発
16:30→進捗共有・質疑
* このサイクルを月曜日〜金曜日まで繰り返します。

ここからは、見学した午前中の授業についてご紹介します。

まずは、朝ヨガで体調を整えたあとの進捗共有タイム。生徒さん1人1人が画面共有をしながら成果を発表し、講師とTA(ティーチングアシスタント)がコメントをしていく時間です。進捗度合いは各人で異なりますが、どの報告にも、必ずポジティブなフィードバック+方向性のアドバイスをしているのが印象的でした。
ライター・安藤さやか

ライター・安藤さやか

ブートキャンプは厳しいイメージがありましたが、とっても和やかな雰囲気。毎日の発表を通し、プレゼン力の向上も期待できそうです!

その後はレクチャーの時間です。ここでも一方的に説明するのではなく、必ず生徒さんに話をふりながら進めていて、ライブ授業を活かした双方向授業となっていることを実感!

質問も積極的に飛び交い、それに対し講師も経験を基に説明したり、現場で使うツールを見せたりして補足説明。「わからないまま授業が進んでしまう」ということもなさそうです。
ライター・安藤さやか

ライター・安藤さやか

なお、授業は生徒4〜5名までに講師1名+TA(ティーチングアシスタント)1名の少人数制。全体的に、オンラインであっても生徒一人ひとりと向き合えていると感じました。

Ms.Engineer|キャリアシフトを目指せる、女性のためのコーディングブートキャンプ

Ms.Engineerは一般的なプログラミングスクールとは一線を画すコーディングブートキャンプで、女性のキャリアシフトを応援しています。
受講料だけを見ると「高い」と感じてしまうかもしれませんが、毎日フルコミットできる環境やサポートを提供。実践的な授業やチーム開発といった、こだわりのカリキュラム設計がされています。

コースはMs.Engineer365とコーディングブートキャンプの2種類。6月からは下記3点の制度・サービスが開始しています。
①ブートキャンプの受講料120万円が最大無料となる特待生制度
②プログラミング学習サブスク「Ms.Engineer365」(受講料初月無料)
③仕事を続けながら受講できる夜間制ブートキャンプ


Ms.Engineerでは、今回取材したやまざきひとみさんをはじめとしたスタッフ全員が、女性のキャリア形成に真剣に向き合い、徹底したサポートを提供しています。ご自身のキャリアに迷われている女性の方は、ぜひ一度無料相談からはじめてみてはいかがでしょうか。

WRITER

この記事を書いた人

RECOMMEND

この記事を読んだ方へおすすめ