「文系プログラマーはやめとけ」と言われる理由や向いている人を紹介

「文系プログラマーはやめとけ」と言われる3つの理由

「文系プログラマーはやめとけ」と言われるのは、プログラマーの仕事が理系・情報系向きの仕事であるためです。「文系がプログラマーになるのは大変」というイメージはどこから来るのでしょうか？詳しく見ていきましょう。

IT周りの知識やスキルが足りないため

プログラマーの仕事は、システムエンジニア（SE）が作成した設計に基づいてプログラミングを行うことです。

高校・大学と文系で来た人は、コンピューター理論やITの基礎知識に触れるチャンスが多くはありません。理系・情報系の人と比較するとスタート地点から出遅れているのは明白で、プログラマーとして就業するには量・質ともに十分な学習が必要です。

プログラマーになるために必要な知識やスキルを獲得するまでの難易度が高く、「やめとけ」と言われることがあります。

プログラマーには「理系脳」が必要であるため

理系脳とは、数値処理に優れていたり論理的思考ができていたりする人を指す言葉です。一方で文系脳は、感情や心情を重視した行動や発言が多い人・直感に優れている人を指します。

プログラマーは、決められたルールに基づいてコンピューターに正しい命令を出すのが仕事です。数値に基づいて物事を判断したり考えたりする能力はもちろん、課題を整理・分析して解決策を導き出せる思考力も持ち合わせておかなければなりません。

理系脳と文系脳を比較した場合、プログラマーの仕事と相性がよいのは理系脳です。典型的な文系タイプの人は「やめとけ」と言われやすくなります。

一人前になるまでの時間・労力の負担が大きいため

未経験からプログラマーとして就業した場合、自分で設計書を読み解いて問題箇所を発見できるようになるまでには、3～4年かかるとするのが一般的です。プログラマーとして独り立ちするまでには絶え間ない学習と研鑽が必要であり、常に学び続ける姿勢が求められます。

文系出身ならではの知識不足・スキル不足をやる気やパワーで跳ね返せない人は、「やめとけ」と言われます。

参考：プログラマー - 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））｜厚生労働省

そもそも「プログラマーが不要になる」という声も

近年はノーコード開発が進んでおり、多くの開発現場でコーディングが不要になるといわれています。プログラマー不要論は各所で上がっており、「そもそもプログラマーは将来性がないからやめとけ」と言われることも多いようです。

文系からプログラマーを目指すなら、プログラマーの先のキャリアを見越して動くことも必要となります。例えば文系ならではの高い傾聴力・共感力を持つ人は、PM（プロジェクトマネージャー）として管理者側に回ったり、知識と経験を活かして営業に回ったりといったルートも選択肢に入れておきましょう。

文系でもプログラマーに向いている人の特徴

「文系出身者」にもさまざまあり、プログラマーに向いている人もたくさんいます。「やめとけ」という意見が当てはまらない、プログラマーに向いている人の特徴を見ていきましょう。

コミュニケーションスキルが高い

プログラマーはSEの設計書に基づいてプログラミングを行うのが仕事です。設計者とコミュニケーションを取ることは必須であり、コミュニケーションスキルが高い人は適性が高いといえます。

またプロジェクトの下流工程にアサインされた場合、他のプログラマーやSEと協働しなければなりません。どんな人とでも円滑にやりとりできる人・信頼関係を築ける人は、どこに行っても重宝されます。

新しいことを学ぶのが苦痛ではない

文系からプログラマーになれば、知らないこと・技術に出会うことは多くなります。知的好奇心の旺盛な人は、新しい学びも苦になりません。スタート地点では知識・スキルが劣っていたとしても、急成長できるポテンシャルを見込めます。

またIT業界は、日進月歩で進化している業界です。プログラマーとして一人前になったとしても、学習が終わることはありません。技術の最新トレンドや業界の動向を積極的に追い掛けられる人は、プログラマー向きです。

物事を論理的に考えられる

プログラマーは、プログラムによってコンピューターに命令を出すのが仕事です。作業には論理性や緻密性が求められ、直感やひらめきで対応できる仕事ではありません。論理的な思考力を持つ人の書くコードほど効率的かつ分かりやすい傾向があり、現場の需要は高くなります。

またプログラミング後にエラーが出た場合は、エラー箇所の特定と修正が必要です。どのコードにどのような不備があったのかを見つけるには、記述したコードを丁寧に追い掛けなければなりません。物事の因果関係を適切に推察できる論理的思考力を持つ人なら、エラーの特定・修正も容易です。

文系からプログラマーを目指す方法

文系からプログラマーを目指す方法には、「プログラミングやITの基礎知識を身に付ける」「プログラミングスクールに通う」などがあります。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

プログラミングやITの基礎知識を身に付ける

プログラマーとして働くなら、プログラミングやIT周りの基礎知識やルールをきっちりと覚えてください。

コンピューターの世界は「0か1か」であり、曖昧さは徹底的に排除されています。プログラミングのルールは厳密で、少しでもミスがあるとコンピューターは思い通りに動きません。

文系の人がプログラミングやIT知識を身に着けるときのポイントは、「なぜ」を考えないことです。プログラミングのルールや手法は、メンテナンスのしやすさなどを考慮して決定されています。よく分からないと感じるルールでも、そのまま素直に受け入れることがスキル獲得の近道です。
参考：プログラミング未経験

プログラミングスクールに通う

プログラミングの基礎を効率よく身に付けたい人は、プログラミングスクールで学ぶのも1つの方法です。未経験者を対象とするプログラミングスクールは、必要な知識を網羅的・効率的に学べるカリキュラムが組まれています。提供される授業や課題をきちんとこなしていくだけで、プログラミングの基礎を身に付けることが可能です。

またプログラミングスクールによっては、案件獲得サポートや転職サポートを行っているところがあります。「文系プログラマーとして就職・転職したい」「フリーランスになりたい」などのニーズがある人は、業界とつながりの深いスクールを選択するのがおすすめです。

文系プログラマーやめとけまとめ

「文系プログラマーはやめとけ」と言われるのは、プログラマーに数値処理能力や論理的思考力が求められるためです。文系とは相性が悪いとして、否定的な意見があります。

とはいえ実際のところ、文系からプログラマーになった人は少なくありません。プログラミング知識・IT知識を適切に身に付けた人なら、文系プログラマーとして活躍することは可能です。

IT人材が不足している昨今、プログラマーの市場ニーズは極めて高くなっています。未経験から挑戦したいと考える文系出身者は、プログラミングやITスキルの基礎を身に付けることから始めましょう。