この記事では、Google画像検索の基礎知識や類似画像を検索するテクニックについてわかりやすく解説します。
Google画像検索とは
Google画像検索は、2001年7月からGoogleで開始されたサービスです。検索エンジンと言えば何らかのテキスト情報を入力するのが一般的ですが、Google画像検索なら、調べたいものの画像さえ手元にあればOK。テキストがなくても、AIがその画像を自動で判別して、検索結果を返してくれます。
なお、Googleが正式に公開している「検索結果に表示される内容」は、以下の3点。
- 画像内のオブジェクトの検索結果
- 類似画像
- 画像または類似画像を含むウェブサイト
例えば、持っていたある花の画像をアップロードしてGoogle画像検索にかけた場合「その花自体の詳細情報」「その花に類似している画像」「その花について解説・紹介している記事」等が検索結果として返される、ということ。
パソコンだけではなく、iOSやAndroidなどのスマートフォンからの利用が出来る点もポイント。検索したいワードが上手くテキストで表せない、そもそも名前が分からないといったときに、Google画像検索は力になってくれることでしょう。
Google画像検索のメリット
Google画像検索は、どのような場面で効果を発揮するのでしょうか。ここでは、Google画像検索の主なメリットについてご紹介していきます。- キーワードに表せない内容を検索できる
- 欲しいと思っていた商品が見つかる
- フリー画像の見分けができる
キーワードに表せない内容を検索できる
何か調べものをしたいとき、Googleをはじめとする各種検索エンジンでは「検索キーワード」の入力がほぼ必須。しかし、時には「頭の中で大体のイメージが浮かんでいるんだけど、上手く言語化できない…!」というケースもあるかと思います。Google画像検索なら、自分で撮影した写真や用意した画像をアップロードするだけ。検索窓にテキストを打ち込む必要がないので、上手くキーワードに表せない内容を検索したい時に非常に便利です。
欲しいと思っていた商品が見つかる
Google画像検索は、名前がわからない、もしくは忘れてしまった商品を検索する際にも役立ちます。欲しいと思って店舗で撮っておいた写真、ネット通販のスクリーンショットなどをGoogle画像検索にアップロードすれば、以下のような情報を一気に取得可能です。- 商品名
- 販売元
- 価格
- 販売されている店舗やサイト etc…
なお、知りたい商品の情報だけでなく、類似した商品を併せて提示してくれるのもポイント。もし欲しい商品が在庫切れだった場合でも、似たようなイメージのものにすぐにたどり着くことができます。
フリー画像の見分けができる
Webサイトを閲覧している中で「このフリー画像はどこのだろう?」といった疑問に直面することは多いのではないでしょうか。自分でサイト運営をしている人なら尚のことと思います。Web上で見つけた気になるフリー画像も、Google画像検索に読み込ませてあげれば、その画像がどのフリー画像サイトから引用されたものなのかを一目で判別可能です。同じようなテイストの画像をすぐに抽出できるので、他のサイトと画像がかぶってしまう事態も避けられます。
Google画像検索のやり方
Google画像検索を使う場合、主に3つの使い方があります。自分の使いやすいもの・その時その時に合ったものを選定して利用してみてください。- 画像をアップロードする
- 画像をドラッグ&ドロップする
- ウェブサイトの画像を使って検索する
画像をアップロードする
基本となる使い方が、画像をアップロードする方法です。これさえ覚えておけば、Google画像検索はほぼ問題なく利用できるようになるはず。Google画像検索のトップページ(images.google.com)にアクセスし、カメラを模したGoogleレンズのマークをクリックすることで、画像検索の準備が整います。
後は画面に表示されている「ファイルをアップロード」という文字列をクリックすればファイルマネージャーが開くので、検索したい画像を選んで読み込ませればOKです。
ファイルがアップロードされ次第自動で画像解析が始まり、類似する画像や関連するサイト等が表示されます。
画像をドラッグ&ドロップする
よりスピーディに画像検索したいなら「ドラッグ&ドロップ」も便利です。先述したアップロードと同じくGoogleレンズマークをクリックしたら、検索したい画像をファイルマネージャーから自分で引っ張ってきて(ドラッグ)検索窓上で離す(ドロップ)するだけ。これだけでアップロードしたのと同じ状態を実現することができます。パソコンでGoogle画像検索をする場合には、アップロードよりもスムーズで利便性が高い方法と言えるでしょう。
ウェブサイトの画像を使って検索する
Webサイト上で何か調べたい画像に出会ったときにも、Google画像検索は活躍してくれます。パソコンなら右クリック、スマホなら画像を長押しすることでメニューが出てくるので、その中から「この画像をGoogleで検索 or Googleレンズで検索」といった項目をクリックすればOKです。その画像の関連する情報をまとめているサイトや記事に、検索キーワードを入力したり別途画像を読み込ませたりすることなく、即アクセスすることができます。
iPhoneでGoogle画像検索のやり方
iPhoneを使ってGoogle画像検索を行う場合には、まず「Google Chromeアプリ」もしくは「Googleアプリ」のいずれかをインストールしましょう。「Google Chrome」と「Google」はよく似ていますが別のアプリです。画像検索の利便性においては前者が優秀。以降は先に解説した通り、Google画像検索トップページから写真をアップロードしたり、Webサイト上で気になる画像を長押ししたりすることで、問題なく検索ができるはず。
加えて、Googleアプリを開いたときに検索窓へ表示されるGoogleレンズアイコンをタップすると「カメラで検索」を選択することもできます。このモードは、その名の通りiPhoneのカメラを使って直接画像を撮ってその場で検索するもの。「知りたいものが目の前にある」というとき、リアルタイムで即回答を得ることができ非常に有用です。
なお、iPhone標準のSafariブラウザでも、Siriを使うことでGoogle画像検索と同じような調べものをすることができます。「画像長押し」→メニュー内「調べる」の2STEPで簡単ですが、検索できる画像の範囲はそこまで広くないため注意してください。
参考:Google で画像を使って検索する|iPhoneとiPad
AndroidでGoogle画像検索のやり方
Androidスマートフォンには、基本的にデフォルトで「Google」「Google Chrome」がインストールされています。そのため、端末を購入したらすぐに画像検索を利用することが可能です。Webサイト上で画像を長押しすれば「検索」の項目が表示される点などは、iPhoneと全く同じ。必要に応じて選択範囲を狭めて、画像の一部を検索することもできます。
一方で、各種アプリの検索窓にあるGoogleレンズアイコンを押したときの挙動は少し異なり、Androidの場合すぐ撮影モードに移行します。そのままシャッターボタン(検索マーク)を押せば画像検索が行え、シャッターボタン横のスクリーンショットを開けば端末内の画像からの検索ができます。「Googleレンズアイコン」→「カメラで検索」と続けてタップする必要のあるiPhoneよりも、よりスピーディに検索画面への遷移が可能です。
参考:Googleで画像を使って検索する|Android
Google画像検索ができないときはどう対処する?
Google画像検索ができないときには、シークレットモードで画像検索をし、キャッシュとCookieデータを削除しましょう。また、検索ボックスに画像をドラッグ&ドロップできないエラーが頻発することもあるため、その際には「画像をアップロード」から画像検索を行うことがポイントです。スマートフォンから画像検索ができない場合は、ブラウザアプリを一度閉じてから開き直すことや、ブラウザアプリが最新版になっているかを確認してみましょう。
「類似画像検索」とは?
Google画像検索のなかでも、利便性が高いといわれているのが「類似画像検索」。フリー素材の配布元を確認したいときや企業ロゴを制作したいときなどに、類似画像検索を利用してみましょう。画像を利用したり制作したりした後に、利用不可になるのを避けることにもつながります。特に、デザイン関係の仕事をしている人なら、類似画像検索を活用して「他者のデザインと被っていないか」を必ず確認してから制作をスタートさせたいですね。
類似画像検索機能は、Google Chrome5以降・Internet Explorer9以降のように使用ブラウザが限られています。そのため、類似画像を検索する際には、ブラウザをチェックしておくようにしましょう。
類似画像を検索するためのステップ
類似画像を検索する際には、Google画像検索のカメラアイコンをクリックしましょう。その後、「画像のURLを貼り付け」か「画像のアップロード」を選択して、「画像で検索」をクリックします。画像で検索を利用する際には、画像をドラッグ&ドロップするだけでも検索可能です。検索結果で、画像に移っているものや類似画像が表示されます。また、サイト内の画像から手早く類似画像を検索したいときには、画像のうえで右クリックしましょう。次に「Googleで画像を検索」をクリックすれば、スムーズに類似画像を見つけやすくなります。
Google画像検索の危険性とは
Google画像検索は便利ですが、危険性も持ち合わせているので利用する際には注意が必要です。まず、Google画像検索で見つけた画像をそのまま使うことは著作権侵害となる可能性があります。勝手に利用すると、画像の著作権者から使用料を請求されたり、ブログやSNSで不正使用するとWeb上の著作物を守るためのアメリカの法律であるDMCAに申請される可能性があるので、絶対に許可なく利用してはいけません。また、画像検索ででてきた画像がフリー素材だった場合でもそのままダウンロードするのではなく、配布元のサイトで利用規約を確認し、指定された手順でダウンロードする必要があります。Google画像検索で見つけた画像がフリー素材で利用したい場合は、公式サイトの利用規約を確認した上で必ずダウンロードしましょう。
Google画像検索以外の画像検索サイト
ここでは、Google画像検索と同じように「画像から調べられる検索サイト」をいくつかご紹介します。複数の検索結果を比較して決定したいとき、Google画像検索がうまく機能しないときなどの選択肢として、ぜひ活用してみましょう。Googleに次いでシェア率の高い「Yahoo!」「Bing」といった検索エンジンにおいても、画像から検索する機能が備えられています。Bingはトップページの検索窓に「画像を使用して検索」が用意されており、使い勝手はGoogleと比べても遜色ありません。一方、Yahoo!に関してはまだ試験段階で、スマートフォンでしか利用できないほか、使えるユーザーも一部に限られています。
また、類似画像や画像元サイトの抽出だけに特化した「SauceNAO」「TinEye」といった海外のサービスもあります。検索エンジンなどと違って余分な機能が削ぎ落されている分制度が高く、より類似度の高い画像を検索したいときにぴったり。用途に応じて使い分けてみてもいいですね。