(取材)Webマーケターの1日のスケジュールは?求められる成果やリアルなお仕事事情を現役マーケターに聞く
そこで今回は、Webマーケターの仕事内容についてリアルな話を伺うため、現役マーケターの植田さんと三井さんに取材。広告運用マーケターとWebディレクター、それぞれの1日のスケジュールや具体的な業務内容を教えていただきました。
植田 富大さん 広告運用会社の新規事業部にて、アドネットワークの立ち上げに従事。3年間で流通総額3億円まで成長。
その後に独立し、インターネット広告会社である株式会社SGPの役員として、広告運用やWebコンサル事業部を統括。年間6億円規模の広告を運用。金融や婚活の広告運用が得意領域。
広告運用Webマーケター1日のスケジュールと仕事内容【植田さんに聞く!】

植田 富大さん
広告運用Webマーケターの仕事内容とは
広告運用Webマーケターは、どの媒体にどのような広告を出すのかという戦略立案から、広告入稿、入札の調整まで、広告運用に関連する一連の業務を担当します。簡単にいえば、自社やクライアントからもらった予算を、リスティング広告やFacebook広告などさまざまな広告媒体に割り振り、利益を最大化させることが広告運用Webマーケターに求められる役割。売上やリード獲得といった成果を生み出すのが仕事です。
広告運用Webマーケター1日のスケジュール
広告運用Webマーケター・植田さんの1日9:40〜10:00 | 出勤 チャット等の確認 |
10:00〜11:00 | 各案件の進捗確認 |
11:00〜12:00 | 社内入稿担当に入稿依頼 |
12:00〜13:00 | 昼休憩 |
13:00〜13:30 | チャット等の確認 |
13:30〜17:00 | 各案件の振り返り 次の打ち手の策定 |
17:00〜19:00 | 打ち手の実行 |
19:00〜20:00 | 本日の振り返り |
私の1日は、チャットやメールの確認からスタートします。その後、担当している案件の進捗具合を確認。11時からは、社内のオペレーション担当に入稿の依頼をかけます。
午後の「各案件の振り返りと、次の打ち手を策定する」は、要するに戦略を立てる時間です。たっぷり時間をとっているようにみえるでしょうが、私自身はまだまだ足りないと思っています。
19時から行っている振り返りは、上司から勧められて始めたもの。1日を振り返り、時間の使い方を見直したり、明日やるべきことを整理したりします。この振り返りを行うことは、翌日も出社時からスムーズに業務にとりかかれるため、長年続けています。
メインとなる業務①:広告の運用と管理
広告運用Webマーケターである私の業務は、大きく分けて次の4つです。- 広告を出稿する先を選ぶ(サイトやSNSなど)
- どの種類の広告を打つか(リスティング広告やバナー広告など)の選定
- 入札の調整
- 運用における管理業務
メインとなる業務②:データ分析と改善
次に重要な業務が、広告運用で得たデータの可視化と分析です。戦略の立て直しや予算配分を修正して、より大きな成果を出せるよう改善していきます。成果が出ている広告は入札を強め、逆に成果が出ていないものは出稿を減らしていきます。また、クリエイティブ(動画広告やバナー広告などの素材)の改善にも関わります。クリエイティブには、デザインや文言など成果を左右する要素があり、それらの要素がどのように機能したかを分析するのも重要な仕事。分析した結果を踏まえて「より成果を伸ばすには、どのようなクリエイティブを作ったらいいのか」という設計、改善を行います。
最大の利益を出すために、分析・改善は欠かせません。分析という分野も広告運用Webマーケターにとって大切な仕事です。
Webマーケター/広告運用はしんどい?求められるものは?

Web広告では2つの領域があります。
1つ目は、商品販促を目的とするダイレクト領域。2つ目は、商品やサービスの認知や好意度の向上を目的としたブランディング領域。
多くの場合、成果は「広告費に対して獲得したリード(顧客になりうる見込み客)件数」で測られます。
私が担当している案件は、ダイレクト領域がメインになります。
とくに私が担当している案件は、いわゆるダイレクト系(広告を見たユーザーが申し込みをしたり購入したり実際のアクションを起こすことを目的とする)がほとんど。そのため、「リード獲得数」という成果が厳密に求められます。正直、毎日大変です。「成果がまったく出ない」といった悩みもたくさんありますよ。
しかし、何度か失敗するなかで気づいたことは、人を巻き込めずにひとりで仕事を抱えると、結果として人に迷惑をかけてしまうということ。
戦略立案やデータの分析も重要ですが、その戦略や分析結果を社内メンバーやクライアントに伝えることもマーケターの仕事です。頭の中の言語情報を整理し、わかりやすく伝えることで、メンバーやクライアントと意思疎通がスムーズになる。この結果、次第に成果につながっていくと気付けたのは大きな財産でした。
Webディレクターの1日のスケジュールと仕事内容【三井さんに聞く!】

三井 正相さん
Webディレクターの仕事内容とは
Webディレクターの業務内容をひと言でいえば「クライアント企業の課題解決」です。プロジェクトの最初から最後まで、進捗管理を一貫して行います。関連する担当者をまとめて、プロジェクトを進め成果を生み、結果をクライアントに報告・レポートするまでが一連の業務になります。Webディレクター1日のスケジュール
Webディレクター三井さんの1日9:30〜(リモート) | 業務開始報告 |
9:30〜10:30 | タスク整理 メールチェック |
10:30〜11:00 | 担当案件のスケジュール確認 |
11:00〜12:00 | 担当案件進捗についてプロダクション とのやり取り |
12:00〜13:00 | 昼休憩 |
13:00〜19:00 | クライアントまたはプロダクション 打ち合わせ 資料作成 調査・レポーティング・課題解決の提案など |
19:00〜20:00 | メールチェック 資料作成 |
私はリモートワークなので、まず業務開始の報告から1日をスタート。最初の1時間はメールの確認とタスクの整理を行い、その後は自分が担当している案件の進捗を把握します。
11時くらいからは各プロダクションさんや自社内とコミュニケーションをとり、進捗が遅れていれば、どんな問題が発生しているかを確認したり、対策を考えたりします。
午後はクライアントや各プロダクションとの打ち合わせの時間です。打ち合わせの合間には、レポート資料の作成やメール対応なども行います。19時前後にやり残した業務やメールチェックを行い業務終了です。
メインとなる業務①:プロジェクトマネジメント
Webディレクターの主な業務は、プロジェクトマネジメントです。欠かさずにやっている対応はWBS(作業分解構成図・プロジェクトのスケジュール管理)の作成・更新。タスクを細分化し、誰が何をこなす必要があるのかを整理します。プロダクションへの依頼書やクライアントへの説明資料の作成も仕事の一部です。
仕事内容の大半を占めるのは、プロジェクトの進捗を管理し、スケジュール通り進捗できるようマネジメントすること。各プロダクションへの業務依頼やクライアントへ進捗報告を行います。
私は現在、自動車メーカーのサイト運用とディレクション、コンサルティングを行っています。クライアントは1社ですが、販売領域、中古車市場、車検、カーシェアなど多岐にわたる案件を並行してマネジメントしています。
メインとなる業務②:関係者とのコミュニケーション
プロジェクトマネジメントにも関連しますが、Webディレクターの重要な仕事に「プロジェクト関係者とのコミュニケーション」があります。全員がプロジェクトの目的や進捗に対して共通認識をもてるように、丁寧にコミュニケーションをとることが大切です。関係者の多いプロジェクトは、どうしても認識のズレが生まれやすく、トラブルが起こる可能性が高いもの。そのため、共通認識を徹底してもたせることが大切になります。
プロジェクトの状況によって「認識させるべき情報」は変化していくため、打ち合わせが多くなるんです。同じ理由で、関係者への細やかな連絡や相談も求められます。
このようにコミュニケーション自体が、Webディレクターにとって重要な業務になります。
Webマーケター/Webディレクターはしんどい?求められるものは?

求められる目標は、わかりやすいものでいえば昨対比での改善です。たとえば私が自動車メーカーで担当した、Webサイトからの試乗申込み数増加を目的としたプロジェクトでは、昨年と比較してどれだけ申込み数が増加したかによって成果が測られました。
このプロジェクトでは、私はUI/UXの改善が必要だと考え提案しました。お客様が試乗する店舗を探すところでサイトを離脱してしまい、申込数が伸びないことが課題だと仮定したためです。
このようにWebディレクターには、課題を見つける分析能力や提案スキルなども求められます。正直、求められるスキルや成果は、案件によってまったく異なります。そのため、Webディレクターは自分の得意領域を見つけることが重要になるでしょう。
案件を並行して担当することが多いため、慣れないうちは大変です。ただ、マネジメントする側のWebディレクターが混乱していては仕事になりません。その意味では、常に冷静で平常心を保つことも重要な役割かもしれません。
参考:Webマーケティングは「しんどい」って本当?やりがいも解説
一歩先を行く先輩マーケターから学ぼう
今回、マーケターとしての1日について教えてくださった植田さん、三井さんは、現役のマーケターとして活躍しながら、マケキャンbyDMM.comの講師としてマーケティングを教える立場でもあります。
実力ある講師が指導に当たるマケキャンなら、マーケティングの手法を学べるだけでなく、経験者としての立場からいろいろな話を聞けるはず。マケキャンの講師は、審査通過率1%の狭き門を合格した実力派Webマーケター達が名を連ねており、中には電通出身やサイバーエージェントといった大手企業にいた方がカリキュラム設計や講師をしているとのことです。
またマケキャンは、転職コース/学習コースがあるので、転職やフリーランスになりたい方といった幅広い方の学習サポートが可能です。
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