出産・育児後もキャリアを諦めない!女性エンジニアという選択と可能性
この記事では、出産・育児で11年ブランクでエンジニア復帰を果たした私の経験から、女性エンジニアというキャリアの可能性についてご紹介します。キャリアに悩む女性こそ、エンジニアとして自由な働き方を模索してみてはいかがでしょうか。
女性エンジニアは出産・育児後もキャリアを再スタートできる!
女性がキャリアを考えるとき、どうしてもネックになりがちなのが出産・育児によるブランクです。仕事の男女格差がなくなり、育児休暇が一般的になりつつある世の中にあっても、キャリアの中断は痛いもの。「今の仕事でキャリアを極めたいけど、出産を考えると…」と悩む方も多いのではないでしょうか。そんな悩める女性にこそおすすめしたいのが、エンジニアというキャリアです。
エンジニアは技術職なので、身一つ(とパソコン)さえあれば、いつでもどこでも自在に働けるという強みがあります。出産・育児後のブランクという女性ならではの障壁を乗り越え、職場復帰やキャリアの再構築ができるポテンシャルを秘めているのです。
かくいう私は、正社員エンジニアとして6年働き(途中1回転職も経験)、結婚を機に退職しました。子どもを2人出産し、下の子が小学生になったタイミングで「もう一度働こう」と求職活動を開始。当初はライターとして仕事を探していましたが、たまたま私の経歴を見た現在勤務中の会社の社長から「エンジニアやってみない?」と声をかけられ、なんと11年ものブランクの末にエンジニアとして復職を果たしました。
さすがに11年もブランクがあったので、働き始めた当初は不安しかありませんでした。しかし不思議なことに、職場でパソコンを前にしたら手が自然と動き出し、すんなりコードを書き始められたんです。もちろん忘れていることは多いのですが、11年間やっていなくても、プログラミングの感覚を手が覚えているんだなと驚きました。「手に職」とはよく言ったもので、覚えた技術は身体にしっかり染みついていたということなのでしょう。
未経験の女性でも受けやすプログラミング教室の講習を紹介します。転職がしたい人、在宅ワークで収入を得たい人、子育て中だけどプログラミングが学びたいという人、目的別におすすめの講座を選びました。ぜひ参考にして下さい。
2025/02/10 13:14
出産・育児後ブランクのある女性エンジニアのキャリアパス
エンジニアとしての経験や実績を持っていれば、出産・育児後のブランクもそれほど怖くありません。多様なキャリアパスを描けるので、ライフスタイルに合わせた生き方を模索してみましょう。関連記事:エンジニアに強いおすすめ転職エージェント
エンジニアとして復帰
これまでのエンジニアとしての経験や実績を活かし、正社員エンジニアとして企業に復帰することが可能です。もちろん働く会社や年齢、経験などによって待遇は異なりますが、慢性的なエンジニア不足が社会課題となっている中、ライフスタイルや希望に合った仕事は探しやすいと思います。また、仕事と育児との両立を考えるなら、非正規雇用や時短勤務、フリーランスエンジニアという道もあります。
過去に積み重ねたプロジェクト経験や専門スキルは、企業やクライアントからの信頼を得るために重要な要素であり、大切にするべき宝のようなキャリアです。技術の最新トレンドに触れ、スキルアップを図る努力は必要ですが、リモートワークの普及やIT人材不足の背景もあり、ブランクがあっても十分活躍の場があります。
私は今、正社員ではなく非正規(プロ人材※)エンジニアとしてフルリモートで働いています。子どもの学校行事などでシフトが不規則になることが多かったため、敢えてこの働き方を選択しました。正社員エンジニアとして働くと、どうしても拘束時間が長くなりがち。子どもとの時間を優先させたいなら、私のように非正規エンジニアという働き方もアリです。お給料が少ないと感じるなら、副業をするのがおすすめ!
参考:プロフェッショナル人材事業|内閣府
Web関連職へのキャリアチェンジ
エンジニアとしての経験を武器にしながら、新たなWeb関連職へキャリアチェンジを図ることもできます。多彩な職種の選択肢があるので、スキルを活かしつつ新たな挑戦ができるのが強みです。例えば、Webライターとして技術知識を活かした記事作成やメディア運営に携わったり、Webマーケターとしてデジタル広告やSEO戦略を通じた集客支援をしたり、Webデザイナーとしてデザインスキルを磨きながら魅力的なサイトを制作したりする道があります。他にも、動画編集やWebアナリスト、ITコンサルタントなどの選択肢も考えられます。実績を積めば、フリーランスとして独立するのもアリですね。
ただし、これらの職種へ転向するには、必要なスキルや知識を学ぶ努力が求められます。基礎知識の習得や実践的なスキルの向上を目指し、自ら学び続ける姿勢が必要です。
関連記事:未経験に強いおすすめ転職エージェント
Webライターは、特にスキルや資格が必要ないので、すぐに始められる副業としておすすめです。エンジニアとして培ったドキュメント作成スキルや言語化スキルなどが意外と役立ちます。エンジニア向けの資料作成や技術記事の依頼などもあり、技術トレンドの勉強にもなるので、情報収集や知見を広げるのにも役立ちます。
IT事務やITサポートへのキャリアチェンジ
エンジニア時代に培ったITスキルがあれば、IT事務やITサポートへのキャリアチェンジも可能です。例えばITリテラシーやトラブル対応能力を活用して、社内システムやツールの管理、ヘルプデスク業務で即戦力として働けます。また、プログラミングの知識を活かし、業務自動化や効率化を実現する提案もできます。データベースやExcelを用いたデータ管理・分析スキルがあれば、業務の改善や意思決定の支援にも貢献できます。
IT事務として業務を支えるだけでなく、より効率的で効果的な環境を構築できる点が大きな魅力です。エンジニア経験をベースに、新たなフィールドで自らの価値を発揮できます。
関連記事:事務職に強いおすすめ転職エージェント
正社員エンジニア退職後、IT事務の派遣社員で働いていた経験もあります。事務職は人気ですが、「元エンジニア」の肩書きがあったおかげか、かなりあっさり仕事が決まりました。パソコンを使う職場であれば、元エンジニアという肩書はかなり強いカードとして使えますよ。
これからエンジニア転職を目指す女性へのアドバイス
これまでの経験をもとに、未経験からエンジニアを目指したい女性に向けてのアドバイスをご紹介します。未経験から目指すならしっかり勉強が必要
未経験からエンジニアを目指すなら、プログラミングやシステム設計の基礎などをしっかり勉強することが必要です。まずは需要の高いプログラミング言語を学ぶところから始めましょう。初心者にはPythonかPHP、RubyといったWeb系バックエンド言語がおすすめです。プログラミングの文法をガッツリ勉強したいというならJavaもアリですが、Javaは静的型付け言語なので、型変換という概念が初心者にはちょっと難しいと感じるかもしれません(私は初の言語がJavaでしたが、超絶難しくて日々泣きそうでした)。
ただし、Javaを勉強しておくと、プログラミング言語の大まかな概念をほぼ網羅できるため、ほかのC系言語(C言語から派生したプログラム言語:C++、C#、PHP、Ruby、Python、Perlなど)やJavaScript、Go、Rust、Kotlinなどへの横展開が比較的簡単です。習得には時間がかかりますが、苦労して勉強する価値はあります。
関連記事:プログラミング勉強法おすすめ7選【初心者でも安心】
正社員として2~3年は経験を積んだほうがいい
エンジニアとしてキャリアを積むなら、まず正社員として2~3年の経験を積むことをおすすめします。近年フリーランスの働き方が注目されていますが、日本では依然として正社員の方が安定していると考えられているので、出産・育児後のブランクを作る前に数年の正社員経験があったほうがいいです。正社員の経験と実績を作ることで、今後のキャリアの下積みとなり、転職や独立の際の信頼性が高まります。
また個人的な感覚として、正社員経験がある=「社会人としての基本的なマナーやルールを学持っている」「ある程度は環境に順応できる」と評価されているような気がします。実際には正社員だから、フリーランスだからということで変わるものでもないのですが、キャリアで不利にならないために、正社員経験を持っておくと強みになるかもしれません。
意外と体力も大事
エンジニアは意外と体力勝負のところがあります。昨今は働き方改革の影響もあり、かつてのような超絶ブラックな働き方(残業が月100時間とかね!)は無くなったようですが、それでもリリース前の開発現場は割と戦場です。そして、だいたいのプロジェクトはリリース前に多かれ少なかれ炎上します(※個人の感想です)。プロジェクトが炎上したら、それはそれは大変です。終わらないし帰れない。そこに男性・女性の区別はなく、チームの作業が終わらなければ割とガッツリ残業が発生することもあります。そんな修羅場で倒れているわけにもいかないので、納期を無事乗り切れるようにそこそこ体力をつけておくことをおススメします。
エンジニアあるあるだと思いますが、ニュースなどで「システム障害」の文字を見ると、「うわ~現場の人、今日は帰れないね…可哀そう」などと、どこに向けてか分からない謎のシンパシーを感じます。銀行の大規模システム障害なんかだと「3日ぐらい帰れないんだろうなあ…」と胸が締め付けられるような気持ちになります。エンジニアにとって、炎上を経験する人は「みな兄弟」なのです。
出産・育児も怖くない!女性エンジニアとして新しいキャリアを描こう
エンジニア職は技術職なので、出産・育児を経て仕事を離れても、ブランクを経て新しいキャリアを描けるのが強みです。私も11年のブランクを経てエンジニア復帰し、最近になってようやく、イメージする理想のキャリアに近づけたと感じています。出産や育児があるからといって、キャリアを諦める必要はありません。女性エンジニアとしての経験やスキルは、ブランクがあっても、再スタートを後押ししてくれる強力な武器になります。自分の目指すライフスタイルに合ったキャリアプランを描き、女性エンジニアとして新しい未来を切り開きましょう。
この記事では、おすすめのプログラミングスクールと、オンラインプログラミングスクールおすすめや選ぶときのおすすめポイントをわかりやすく比較します。ITスクールやエンジニアスクール、プログラミング講座とも呼ばれていて、IT業界への転職や副業、フリーランスを目指す方におすすめです。
2025/02/15 18:27
WRITERこの記事を書いた人
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余談ですが、エンジニアのスキルは育児中もなにげに役立ちます。子どもの幼稚園や学校のPTAなどで知り合うお母さんの中には「パソコンが苦手・・・!」という方がそこそこいるので、資料をパパっと作ったり、作業をお手伝いしてあげたりすると、それはそれは感謝してもらえます。まあ、エンジニア=パソコン全般に詳しい人と勘違いされることも多く、「パソコンが壊れたから直して」とか言われたときは困りましたが・・・。