とはいえ、多くの教室は2年くらいで完結するカリキュラムを組んでおり、しばらく経つと「もっと難しいことがしたいのに……」とモチベーションが下がってくるお子さんも。
そんなお子さんにおすすめなのがロボットやプログラミングの大会です。学んだ結果が目に見える形で残るので達成感がありますし、グローバルな大会も多く、国際交流のきっかけにもなります。
今回は世界的に有名なレゴ®︎ブロックを使用したロボットプログラミングの大会「FLL(First LEGO League、ファースト・レゴ・リーグ)」について参加資格や難易度を詳しく解説します。
FLLとは?
FLLは正式名称を「FIRST LEGO League(ファースト・レゴ・リーグ)」といい、9歳〜16歳(日本でいうところの小・中学生)を対象とした世界最大規模の国際的なロボット競技会です。主催はアメリカのNPO法人FIRSTと、みなさんご存知、デンマークの玩具メーカーLEGO(レゴ)社。
日本では2004年から開催されており、現在では98か国、約40000チームが参加しています。
競技は自律型ロボットを組み立てて課題をクリアする「ロボットゲーム」と、大会テーマに合わせて研究発表を行う「プレゼンテーション」に分かれており、これらの順位を総合して総合優勝が決定されます。
ロボットの技術力はもちろん、研究能力やプレゼン能力などを幅広く問われるため、現在開催されているロボット大会の中ではもっとも難易度が高く、王道のイベントと位置付けられることが多いです。
FLLの大会の内容は?
FLLでは1つの「ロボットゲーム(ロボット競技)」と3つの「プレゼンテーション」を行います。出場チームは「ロボットゲーム」「プレゼンテーション」の両方に参加する必要があり、どちらか一つだけ参加することはできません。それぞれについて見ていきましょう。
「ロボットゲーム(ロボット競技)」とは?
ロボットゲームでは、自律型ロボットで2分30秒の間に与えられたミッションの解決を目指します。自律型ロボットとは、フィールドの状況をロボット側で判断し、適切に動けるロボットのこと。ラジコンのように人間がコントローラーで動かしてはいけません。
使われるフィールドはあらかじめ発表されており、10個程度のミッション(「水を運ぶ」「ブロックを積む」など)が与えられ、クリアしたミッションの難易度に応じてポイントが加算されます。
ミッション時間は限られているため、10個すべてをクリアするのはかなり難しくなります。簡単な課題をいくつもこなし、堅実に点数を稼ぐのか、高度な課題に挑むのか。作戦力も問われます。
プレゼンテーションとは?
プレゼンテーションは次の3つの種目に別れています。コアバリュー
発表内容:チームの紹介、チームワーク、FLL活動で学んだことなどロボットデザイン
発表内容:ミッションを解決するための作戦、 ロボットの構造とプログラミングと技術力プロジェクト
発表内容:指定されたテーマに関する調査と研究から導き出した独自の着眼点と改善策、結論FLLの「プレゼンテーション」はかなり本格的な内容となっており、ちょっと調べただけの発表では勝ち抜くことができません。
インターネットだけでなく、図書館に行ったり、詳しい人に話を聞いたり……といった綿密な準備が求められます。
参加資格は?
FLLに参加するためにはチーム登録をする必要があります。2人〜10人でチームを組む必要があるため、個人では出場できません。また、成人のメンターが一人必要です。
メンバーの年齢は9歳〜16歳(4月時点で小学4年生〜高校1年生)で、チーム登録後、1チームあたり43,000円の登録料を支払ってFLLミッションキットを受け取ります。
対象年齢が合わない方は、6歳〜10歳対象の「FLL Jr.」か、15歳〜18歳対象の「FRC」への参加を検討してみてください。
2019年度大会について
2019年のFLLは8月2日〜10月14日に参加募集が行われました。テーマ発表も同じタイミング(8月)で、このスケジュールは基本的に毎年変わらないものと思われます。参加を検討している方は、8月ごろに公式サイトをこまめにチェックするようにしましょう。2019年度のテーマは「CITY SHAPER(都市を設計する)」で、大会日程は以下の通りです。
東日本大会
2019年12月14日(土)、2019年12月15日(日)東京工業大学 大岡山キャンパス西日本大会
2019年12月8日(日)名古屋 名進研ホール九州大会
2019年12月15日(日)福岡 KTCおおぞら高等学院福岡キャンパスFIRST LEGO League 2019-2020 日本大会
2020年2月16日(日)東京工業大学 大岡山キャンパスFIRST LEGO league Open International Japan 2020 世界大会
2020年5月7日~10日 名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)FLLを目指すなら……認定校のクレファス!
ここでは、FLLに参加者を出している教室を紹介します。クレファス(ロボット科学教育Crefus)
「レゴ®マインドストーム®EV3」を使って学ぶクレファスはFLL認定校となっています。月々の費用はややお高めですが、その内容を見ると「なるほど」とうなずける、実力派のスクールと言えるでしょう。
数々の受賞者を輩出してきた!
クレファスは新規参入の多いプログラミング教育業界の中でも歴史の長いスクールで、すでに1万人以上の修了生を輩出し、ロボット工学の研究者となった人も何人もいます。生徒の受賞歴も豊富で、小学3年生から通ってきた生徒は研究成果を認められ内閣総理大臣賞を獲得しました。
FLL(ファースト・レゴ・リーグ)の最上級認定校で2019年時点で14回もの世界大会出場経験があり、7チームが世界大会に出場と圧倒的な実績を残しています。
コース設定は各学年別
多くのスクールが1・2年、3・4年というようなわけ方をするのに対して、クレファスでは、1年、2年、3年、4年、5年、それ以上、と、各学年別のコース設定となっています。すべては生徒の能力に合わせた講義を提供したいという姿勢のあらわれ。
継続して授業を受けるうちに、年々見る見る成長していく子どもの姿を実感できます。
まとめ:王道ロボット大会にぜひチャレンジ!
FLLで使用するロボットはレゴ®︎マインドストームEV3。ロボットプログラミングに挑戦したことのない子、「電子工作」と言われるとちょっと尻込み……といった子でも、レゴブロックなら抵抗なく取り組んでいけますよね。全世界から4万人以上が参加するFLLなら、たとえ優勝は難しくても絶対に良い思い出になるはず!
まずは気軽にエントリーしてみませんか?お子さんが成長する上で、きっと役に立つ何かが残せるはずです。