
「自由に作品を作ってコンテストに参加したい!」と考えているお子さまにぴったりのコンテストは、全国小中学生プログラミング大会です。
テーマや材料、プログラミング言語などの指定もないため、「こんな機能を搭載してみたい」とイメージする作品を制作しやすいでしょう。
この記事では、全国小中学生プログラミング大会の特徴や直近の大会の様子について詳しく解説します。
全国小中学生プログラミング大会とは?
「全国小中学生プログラミング大会」は、株式会社角川アスキー総合研究所とNPO法人CANVASが主催する、小中学生対象のコンテストです。ものづくりの楽しさや子どもの自由な発想を伸ばす大会として、全国でプログラミングを学ぶ小・中学生から注目を集めています。
入賞者には、副賞としてノートパソコンなどの豪華な賞品が贈られます。審査委員長を務めるのは、東京大学名誉教授でアーティストの河口洋一郎先生であり、プロに自分のオリジナル作品を見てもらえる貴重なチャンスだといえるでしょう。
過去の大会について
2018年に行われた第3回大会では「こんなせかいあったらいいな」をテーマに、オリジナリティーあふれた作品が集まりました。2018年からは22歳以下対象の「U-22 プログラミング・コンテスト」と連携して行われており、両方のコンテストに重複して応募することもできます。なお、2019年の第4回全国小中学生プログラミング大会では、小学2年生の参加者がグランプリを獲得したことで大きな注目を集めました。
2019年にグランプリを受賞した作品は、「現実シリーズ2 渋谷スクランブル交差点信号機」。安全で渋滞のないスクランブル交差点や信号を作ることを目的に、この作品を作成したそう。実際の渋谷のスクランブル交差点を再現しており、交差点の人や自動車の流れをシュミレーションできるシステムです。
この作品を制作するために、グランプリを獲得した小長井さんは現地調査を重ねています。作品に対する真摯な姿勢が、審査員から共感を集め、高い評価を獲得しました。
全国小中学生プログラミング大会の競技内容は?
対象となる作品はPCやスマートフォン、タブレットで動くプログラムやアプリ、ゲームやムービー(ソフトウェア部門)、またはロボットや電子工作(ハードウェア部門)です。作品は自作のものに限り、「発想力」「表現力」「技術力」の3つのポイントを中心に総合的に審査されます。
テーマも定められていないため、自由な発想で作品を制作することがポイント。ほかのコンテストへ応募したことがある作品を、応募作品としてエントリーすることも可能です。
全国小中学生プログラミング大会の参加資格は?
全国小中学生プログラミング大会は、日本国在住の6歳以上15歳以下の小学生・中学生が参加可能です。グループで出場する場合には、3人以下までと定められています。学校やクラブ活動の目標として、全国小中学生プログラミング大会に参加するケースもあります。1人何作品でも応募することが可能であり、参加費は無料です。ただし、応募までにかかる費用は自己負担となるため、注意しましょう。
直近の大会はどのような形式で行われた?
直近の大会は、2020年7月1日から11月3日まで第5回となる大会が開催されました。最終審査会や表彰式は、Zoomウェビナー形式で実施されています。グランプリには賞状と盾が授与され、副賞としてOMEN by HP15ハイパフォーマンスモデルが贈られました。受賞した作品は、以下の通りです。
賞 | 作品名 | 学年 | 作品の説明 |
グランプリ総務大臣賞 | 太陽系シュミレーションゲーム | 小学5年生 | 「宇宙エレベーター」から宇宙船で太陽系を旅するシューティングゲーム。惑星や衛星に関しては、自転や引力は実際の数値を用いるなど、こだわりの設計が評価されました。 |
準グランプリ | Color Overlap | 中学1年生 | 光の三原色をテーマに、3色を重ねて白色を作り出すゲーム。自作した音楽やイラスト、ストーリーなどの世界観が評価されています。 |
優秀賞・小学校低学年部門 | Back 2 Back | 小学2年生 | バスケットボールのクイズゲーム |
優秀賞・小学校高学年部門 | 点体望遠鏡 | 小学6年生 | 点字を用いたゲーム |
優秀賞・中学校部門 | Birds AI ぴーちゃん | 中学1年生 | システムの設計を可視化する |
健康や生活に関する楽しいアイディアが光るロボットや、誰でも楽しみながら勉強できるゲームなど、創意工夫された作品が勢ぞろいしました。
なお、ロボットのなかには、階段を掃除するロボットや筋肉トレーニングを助けるロボット、飲みすぎ防止システムロボットなど、個性的で実用的な作品が集まりました。
小学校低学年から作品を作成して、大会にチャレンジしている参加者も多かったことが印象的な大会でした。参加に迷っている場合でも、1つの作品を形にしてエントリーすることは学生時代の思い出にも残るでしょう。
第6回目となる全国小中学生プログラミング大会は、応募期間が2021年9月から11月3日とされています。2022年2月27日には、オンラインで最終審査会と表彰式が開催されます。
全国小中学生プログラミング大会の公式サイト
大規模なロボット大会は、モチベーションやプログラミングスキルの向上にもつながります。大会の詳細を確認したうえで、参加を検討してみましょう!小中学生プログラミング大会の公式サイトはこちら。まとめ
全国小中学生プログラミング大会は、テーマや作品の大きさも決められていないからこそ、チャレンジしがいのある大会だといえます。いくつかアイディアがある場合には、それぞれを作品にしてエントリーしたいですね。全国小中学生プログラミング大会は毎年開催されているため、アイディアを練りたい場合には、入念に準備をして翌年に作品をエントリーしても良いでしょう。
「アイディアに自信がある!」「友達と大会に参加して思い出作りをしたい!」というお子さんは、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。