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WRO(World Robot Olympiad)とは?小中高校生が挑戦できる国際ロボットプログラミング大会

WRO(World Robot Olympiad)とは?小中高校生が挑戦できる国際ロボットプログラミング大会

※ 本コンテンツにはプロモーション(PR)が含まれています。また、詳しい最新情報については公式サイトをご確認ください。

2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されるにあたって、子ども向けのプログラミング教室への関心は高まっています。それを受けて、プログラミングを習い始めるお子さんが増えていますね。

ここでは、プログラミングを習っているお子さんが出場できる大会「WRO」について参加資格や難易度を詳しく解説します。

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WROとは?

はじめに、WROとはどのような大会なのかを詳しく見ていきましょう。

概要

WROはWorld Robot Olympiad(ワールドロボットオリンピアド)という、世界の子供たちを対象にしたロボットコンテストです。

2004年に、第1回WROがシンガポール国立サイエンス・センターの発案によって催されました。2008年には、NPO法人WRO Japanが設立され、世界的にも広まりをみせています。

子どもたちが市販のロボットキットを使ってロボットを製作し、プログラミングによる自動制御技術を競います。
市販のロボットキットを使用するので、参加しやすいのが特徴です。

毎年、世界で起きている問題に合わせたテーマが設定され、それに沿った競技が行われるのも特長となっています。

WROの競技内容は?

競技は4つのカテゴリーに分かれて行います。

 ・ROBO MISSION(旧「レギュラーカテゴリー」)
 ・FUTURE INNOVATORS(旧「オープンカテゴリー」)
 ・ROBO SPORTS(旧「フットボール」)
 ・Future Engineers


それぞれのカテゴリーによって、使用する機材が異なる点に注意が必要です。例えばROBO MISSIONの場合、下記の6種類が対象です。
  • LEGO® Education MINDSTORMS® NXT
  • LEGO® Education MINDSTORMS® EV3
  • LEGO® Education SPIKE™ PRIME
  • LEGO® MINDSTORMS® NXT
  • LEGO® MINDSTORMS® EV3
  • LEGO® MINDSTORMS® Robot Inventor

一方、ROBO SPORTSの場合は、ロボットの組み立てに使用するコントローラー、モーター、およびセンサーは、以下の4種類から選択する必要があります。

  • LEGO® Education MINDSTORMS® EV3
  • LEGO® Education SPIKE™ PRIME
  • LEGO® MINDSTORMS® EV3
  • Robot Inventor

ロボットを使用するカテゴリーに出場する際には、対象機器になにが含まれているかをしっかり確認しておくことが大切です。

それぞれのカテゴリーのルールを見て行きましょう。

ROBO MISSION

WRO2022より、「レギュラー・カテゴリー」がROBO MISSIONに改訂されました。

ROBO MISSIONでは次の2つの競技が行われます。
・エキスパート競技
・ミドル競技


RoboMissionカテゴリーでは、チームが自律型ロボットを設計し、競技フィールド上で与えられるミッションを解決します。各年齢グループに応じた難易度のミッションが毎年設定され、大会当日にはサプライズルールが加わることも特徴です。ミッションの難易度は成長段階に合わせて設計され、参加を重ねることでより高度な課題に挑戦できる仕組みとなっています。

通常、3回の試技が行われ、最も高い得点の試技を基準に順位が付けられます。試技で同じ点数の場合は、試技にかかった時間が短いチームが上位にランクされます。

2日間大会の場合は、1日目の最高得点の試技と、2日目の「デイチャレンジ」の最高得点の合計が順位の基準となります。同点の場合、試技にかかった時間や次点の試技点数が考慮される決まりです。

すべての参加者に対して得点率に基づいて「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」の認証が授与されます。

FUTURE INNOVATORS

2022年から、「オープン・カテゴリー」がFUTURE INNOVATORSに改訂されました。

FUTURE INNOVATORSでは、WROから出されるテーマに沿って作成したロボットを子どもたち自身がプレゼンして内容を審査します。毎年新しいテーマが設定され、国連のSDGs(持続可能な開発目標)に関連する課題が取り上げられます。参加者はリサーチを行い、創造的で実用的なロボットを設計・制作し、競技当日にプロジェクトを発表する流れです。

ユニークなのは、構想したアイデアを実際に機能するロボットとして形にするプロトタイプ制作。ロボット設計やプログラミングスキルを活かし、実現可能なソリューションを開発することで、技術力だけでなく、創造力やコミュニケーション能力、チームの協働力を育むことを目的としています。

ROBO SPORTS

2022年から、「Foot ballカテゴリー」がROBO SPORTSに改訂されました。

RoboSportsは、ダブルテニスを模したロボット競技で、子どもたちの創造性や課題解決能力を育成することを目的としています。2対2で合計4台の自律型ロボットが、フィールド上のボールを相手コートに打ち合う形で行われます。

特徴的なのは、カメラセンサーの活用です。ロボットにカメラセンサーを搭載することで、ボールの位置、自分の位置、味方や相手の位置といった複数の要素をリアルタイムで把握し、それに応じたロボットの動作を最適化する必要があります。これは先端技術を活用する良い機会であり、子どもたちに最新のロボティクス技術を学ぶ場を提供するものです。

競技を通じて技術的なスキルだけでなく、チームワークや戦略的思考も鍛えることができるため、総合的な学びの場と位置付けられています。

Future Engineers

Future Engineersカテゴリーは、次世代技術をテーマに、自動運転車の開発と運用に焦点を当てたロボット競技です。チームは自律型車両を設計し、ランダムに変更されるコースでミッションを遂行します。技術スキルとエンジニアリングのプロセスを総合的に学ぶ場と位置付けられている競技です。

コンピュータビジョンやセンサーフュージョンを使用してコースと自車両の状態を把握する自動運転技術を活用し、オープンソースハードウェアを用いた実働車両の開発が求められます。

また、チームがGitHubなどのツールを活用して記録した開発ログも評価の対象となるのもユニークです。設計のアイデア、進捗状況、課題の解決方法、使用した技術や学びの記録を具体的に開発ログとして残すことで、チームがどのようにプロジェクトを進め、成長したかが評価されます。

WROの参加資格は?

ここでは、WROの参加資格や年齢について詳しく見ていきましょう。

参加はチームで

WROに参加するためにはチームで申し込む必要があります。
選手2名または3名とコーチ1名の1組、コーチは20才以上の成人でなくてはいけないという決まりがあります。

年齢 

出場資格のある年齢は各カテゴリーで以下の通りに決まっています。

ROBO MISSIONカテゴリー
FUTURE INNOVATORSカテゴリー
エレメンタリー部門:12歳まで(小学生)
ジュニア部門:13歳から15歳(中学生)
シニア部門:16歳から19歳(高校生)

ROBO SPORTS
10歳から19歳(小中高校生)

Future Engineers
16歳から19歳(高校生)

*注意点
・一人の選手が複数のチームに参加することは出来ません
・チームは2~3名の選手で構成され、一つのチームは一つの競技にのみ参加できます

直近の大会はどのような形式で行われた?

ここでは、直近のWRO大会の様子について詳しく見ていきましょう。

2019年度大会について

2019年度大会の開催概要と当日スケジュール、大会結果は次のようになっています。

開催概要

大会名: 第16回WRO Japan決勝大会 in 西宮
開催日: 2019年8月25日(日)
会場: 関西学院大学 西宮上ヶ原キャンパス 総合体育館

決勝大会当日スケジュール

受付開始 9:30
開会式 10:00
閉会式終了予定 16:20

大会結果

WRO2019 WRO Japan決勝大会の結果は次の通りです。

レギュラーカテゴリー(現:ROBO MISSION)/エキスパート:シニア

表彰

チーム名

学校名

優勝

YTHS WE*

愛媛県立八幡浜工業高等学校

準優勝

永岩寺Ⅱ*

高田高等学校

3位

RobotiCians*

筑波大学附属高等学校

 

 

サレジオ工業高等専門学校


レギュラーカテゴリー(現:ROBO MISSION)/エキスパート:ジュニア

表彰

チーム名

学校名

優勝

ROBO CRAFTERs*

西大和学園中学校


 

名古屋市立萩山中学校

準優勝

Light Planter RK*

堺市立三国丘中学校


 

吹田市立青山台中学校

3位

ロボットTKT*

関西学院中学部

 

 

西宮市立上ヶ原中学校


レギュラーカテゴリー(現:ROBO MISSION)/エキスパート:エレメンタリー

表彰

チーム名

学校名

優勝

AMICUS NKR*

沖縄アミークスインターナショナル小学校

準優勝

TAXI*

堺市立中百舌鳥小学校

 

 

堺市立金岡南小学校

3位

裾野光明寺*

裾野市立富岡第二小学校

 

 

長泉町立長泉小学校

 

 

裾野市立東小学校


レギュラーカテゴリー(現:ROBO MISSION)/ミドル:シニア

表彰

チーム名

学校名

優勝

TOGAKUメカトロ -明照

東海学園高等学校

準優勝

STEMイエロー

愛知県立愛知総合工科高等学校

3位

山元山

立花学園高等学校


レギュラーカテゴリー(現:ROBO MISSION)/ミドル:ジュニア

表彰

チーム名

学校名

優勝

みかんロボット

千葉県柏市立酒井根中学校



私立雙葉小学校

準優勝

team零

灘中



芦屋市立山手中

3位

Team 018

横浜市立中田中学校


レギュラーカテゴリー(現:ROBO MISSION)/ミドル:エレメンタリー

表彰

チーム名

学校名

優勝

Amicus Robotic

沖縄アミークスインターナショナル小学校

準優勝

ロボットの光

宇都宮市立簗瀬小学校



宇都宮市峰小学校

3位

LEGO RUN

宝塚市立すみれガ丘小学校



宝塚市立丸橋小学校



宝塚市立売布小学校


オープンカテゴリー(現:FUTURE INNOVATORS)

表彰

チーム名

学校名

最優秀賞

Otemon Challenger*

追手門学院大手前高等学校

優秀賞

AR+*

豊中市立第九中学校



豊中市立第二中学校

優秀賞

チェリーブロッサム*

札幌市立幌西小学校



札幌市立豊園小学校


プレゼン賞

表彰

チーム名

学校名

最優秀賞

Analyzer Λ

奈良県立奈良高等学校



京都教育大学附属高等学校

優秀賞

Roboters3

私立新発田中央高等学校



新潟県立新発田高等学校

優秀賞

RobotiCians

筑波大学附属高等学校



サレジオ工業高等専門学校


レギュラーカテゴリー/エキスパートとオープンカテゴリーの優秀チーム12チームは、11月8日(金)~10日(日)にハンガリー・ジェールで実施されるWRO国際大会の「World Robot Olympiad International Final 2019」へ出場しました

2021年度大会について

WRO Japan2021は、以下の5つの部門に分けて開催されました。

  • レギュラーカテゴリ(決勝大会:2021年8月28日)
  • オープンカテゴリ(決勝大会:2021年8月28日)
  • フットボール(西日本大会:2021年7月26~27日、東日本大会:2021年7月31日~8月1日)
  • アドバンスド・ロボティクス・チャレンジ(日本大会:2021年9月2~3日)
  • Future Engineers(開催日:2021年10月10日)

なお、レギュラーカテゴリとオープンカテゴリは東京都立産業貿易センター浜松町館、アドバンスド・ロボティクス・チャレンジは帝京大学の宇都宮キャンパスで開催されました。

参加費は、Japan決勝大会に出場する際に、レギュラーカテゴリは参加者1人あたり5,000円、ほかの部門では参加者1人あたり3,000円かかります。コーチも参加者に含まれるため、注意しましょう。

2024年度大会について

2024年度の決勝大会は、8月24日から25日にかけて、富山市総合体育館第1アリーナで開催されました。2024年度のテーマは「EARTH ALLIES」(地球の仲間)で、環境保護やサステナビリティをテーマにしたプロジェクトや活動で多く使われている題材です。

この大会で選抜された14チーム、選手とコーチを合わせた46名が、2024年11月28日から30日にトルコ共和国イズミルで開催されるWRO2024の国際大会に日本代表として出場。Robo Missionシニア部門では、日本チームが見事金メダルと銅メダルを受賞しました。
参考:PRTIMES

過去出場者(経験者)にインタビュー

WRO Japan2019に出場した選手へのインタビューが紹介されています。
出場カテゴリー:オープンカテゴリー
部門:シニア部門
チーム名:GOI-GOI-SUU!!!


Q:いつからロボット制作に取り組んでいますか?
A:ロボット制作は5月から取り組んでいます。ロボット作りに慣れていないため、まずはロボットとしてちゃんと動くことを最優先に作業していました。夏休み中の部活の時間が午前9時から午後6時までなので、特に夏休みに集中して活動をしました。ブースの装飾はクラスの友達に手伝ってもらった箇所もあります。

Q:作品を制作するにあたり、どういったところに苦労しましたか?
A:苦労したところは、ごみを分別する機械学習の精度を高めるところです。全員ロボット制作は初心者なので、書籍やYouTubeを参考に自分たちで機械学習を勉強しました。
当初はごみに見立てたビー玉を使用していましたが、その後、よりリアルに見せるため本物の缶やペットボトルを使用することにしたので、重いものを持てるようなアームに変更しました。試行錯誤を繰り返す中で、5回もアームの形を変えたんです。

出典:インタビュー「GOI-GOI-SUU!!!」
また、2018年に行われた大会のレポート記事もこちらから読むことができます。

WRO Japan 決勝大会(2018)を写真でくわしくレポート!

2018年9月9日に金沢で開催された『WRO Japan 決勝大会』。 約2,000チームが参加した予選会を勝ち抜いた179チームが参加しました。 あいにくの空模様の中で白熱した戦いのレポートをお届けします!

WRO Japan 決勝大会(2018)を写真でくわしくレポート!
コエテコ byGMO 編集部
コエテコ byGMO 編集部

2024/11/06 11:42

コエテコ ロゴ

WRO公式サイト

大規模なロボット大会は、モチベーションやプログラミングスキルの向上にもつながります。大会の詳細を確認したうえで、参加を検討してみましょう!WROの公式サイトはこちら。

WRO Japan 公式サイト

WRO(World Robot Olympiad) は自律型ロボットによる国際的なロボットコンテストです。 世界中の子どもたちが各々ロボットを製作し、プログラムにより自動制御する技術を競うコンテストで、市販ロボットキットを利用することで、参加しやすく、科学技術を身近に体験できる場を提供するとともに、国際交流も行われます。

WRO Japan 公式サイト

https://www.wroj.org/ >

まとめ WROは創造性・問題解決能力を養うロボットコンテスト

・WROは世界の子供たちを対象にしたロボット大会
・市販のロボットキットを使用するため参加の敷居が低い
・レギュラーカテゴリーは小中高校生向け、アドバンスド・ロボティクス・チャレンジは主に大学・専門学生向け
・国内予選で優秀な成績を収めると国際大会へ出場できる


ロボットプログラミングにおいて課題を解決していく経験を通して、仮説を立てては試していく論理的思考を育てることができます。
プログラミング学習が必須化された今、学習結果を大会出場という形で残してみてはどうでしょう。

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