【インタビュー後編】新しいオンライン英会話をめざす学研のオンライン英会話Kiminiの魅力とは？【ビジネス編】

学研のオンライン英会話Kiminiとは？

学研のオンライン英会話Kiminiは、75年以上の歴史を誇る教育総合企業、学研のグループ企業､株式会社Glatsが展開するオンライン英会話サービスです。

教室を持たないオンライン専門のスクールとして、単に教室のレッスンを移し替えるのではなく、データを活用したオンライン独自のレッスンを提供しています。

コース設定は、子ども向け・大人向け合わせて20近いコースがあります。大人向けのコンテンツには、総合英語コース、発音コース、ビジネスコースなどがあります。

必要な機材は、パソコンまたはiPadなどのタブレットコンピュータ。高速インターネット環境があれば、ソフトウェアのインストールは必要ありません。

お話を聞いた人：杉原　聡さん

株式会社Glats代表取締役社長。2016年ベンチャービジネスのスタートアップとしてGlats設立。2017年には学研グループの経営参加を受けてGlats英会話（現在の学研のオンライン英会話Kimini）をリリース。学びやすくて、確実に人生の可能性を広げる英語学習サービスのために、いまも陣頭指揮に立つ。

「総合英語」を標榜するには理由がある。

----徐々にお話をビジネスユーザー向けに移していただきたいのですが、大人でビジネス英語を学びたい人に受講してほしいコンテンツは何がありますか？

最初に試していただきたいのは、総合英語コースです。中学で学ぶレベルの文法やボキャブラリーを自分の言葉で使いこなせるようにを目標にしたカリキュラムです。

誰にとっても難解ではなく、馴染みがあって聞いたことがあるような内容なんですが、これをきちんとマスターすれば、それだけである程度生活に困らない英語が獲得できるという考えにもとづいています。

このコースのポイントは一つの教材ではなく、読む書く聞く話すという英語の４技能をバランスよく強化していくために、さまざまな異なった教材を組み合わせて学んでいく点にあります。

ある回にはフレーズを学びます。文法をやるときもあります。発音だけを学ぶ回もあります。一通りやったらチェックして、できていないところは再び強化しましょうという形で進んでいきます。

一つのコースで４技能をバランスよく学ぶ

----文字通り「総合」的に英語を学ぶというわけですね？

ちょっと遠回りしますが、まず私たちが「コース」というものをどう考えているかをお話ししたいと思います。

「コースって何なの？」とよく聞かれますが、一般の方がイメージするのは、一つの教材＝本=テキストがイメージされると思います。教材に沿って学ぶ、教材=コースという考え方ですね。

でも、学研のオンライン英会話Kiminiの考え方はちょっと違っています。一人の受講者の読む書く聞く話すという英語の４技能をバランスよく育てていくために、さまざまな教材を調査し、最適なコンビネーションによるレッスンを行っていきます。そのコンビネーションをコースと呼んでいるわけです。

----一般的な受講者は総合英語コースだけ学べばOK?

それが私たちのめざしているところです。英語を使いこなせるというのは、さまざまな能力の集積によるものなので独学ではどうしても穴が出てしまいます。バランスよく学ぶには、さまざまな教材が必要ですが、一般の方が教材さがしからやるのは結構なストレスになります。

教材に関してはお任せいただきたい。そうすれば確実に総合力が上達しますよというものを提供してきた自負があります。その他さまざまなコースがありますが、どれも一品料理ではなくフルコース、総合的に学びながら、その一部をより強化していくという点では共通しています。

シチュエーションを学べても、ちゃんと受け答えができなビジネス英語では意味がない

----私はビジネスコースを受講したのですが、いきなり「現在形」という文法学習が出てきて驚きました。

まさに、その点が私たちのカリキュラムの特徴です。ビジネス英語というと、シチュエーションを用意して、そのなかで使えるフレーズを学んでいくという発想がほとんどです。もちろん、私たちのカリキュラムにも、その部分はあります。

実際のビジネス場面を考えるとわかるのですが、商談相手がテキストのシチュエーションどおりに話してくれるはずがありません。だからこそ必要な思いもかけないリアクションがあっても、立ち往生しない英語力を育てていくのが学研のオンライン英会話Kiminiがめざすところです。

文法学習を含めているのも同様で、現在形も過去形もごっちゃになった言葉で話すビジネス相手から商品を買おうとは思いませんよね。学研のオンライン英会話Kiminiがめざす「ビジネス」コースは、他の教材による学習を一切しなくても実際のビジネス現場で生き抜ける能力の育成です。そのために、コースはちょっと長くなりますが、トータルな完成度には自身があります。

毎日普通に英語を学べるバックグラウンドにも注目してほしい

----学研のオンライン英会話Kiminiがすごいと思うのは、ログインして30分後にレッスンを受けようとしても講師を選べるところです。

じつは、これ私たちがデータを大切にした運営を行っているメリットといえるものです。オンラインの英語スクールではえてして、先生の都合で稼働可能な時間が決まりがちです。運営サイドがコントロールしないと、もっとも受講者側のニーズが高い時間に時差の関係で先生が不足したり、逆に日本の真夜中や早朝を希望する講師があふれて稼働率が下がったり双方フラストレーションの理由になります。

低料金の一つの理由はデータ重視の姿勢

学研のオンライン英会話Kiminiでは常に講師の稼働状況をチェックし、予測データに運営サイドの経験も加味しながら、講師の数をコントロールしています。これにより、空きの講師も少なくでき、受講者と講師、双方の満足度も上げることに成功しています。

学研のオンライン英会話Kiminiは料金面でも毎日学べて月6,028円と十分な競争力があると自負していますが、その背景には、データ重視の姿勢があります。

積極的な設備投資がもたらした通信状況の安定

----学研のオンライン英会話Kiminiを受講して感じるのは画面と音声のクリアさです。

現在、フィリピン国内に合計460人の講師が稼働できる3ヵ所のオフィスを備えています。同時に在宅勤務の講師の数も増やしてきました。じつは、フィリピン型の体制づくりは、とくにCovid-19のパンデミック化で大変に苦労したところでもあります。

もともと、安定した通信環境を求めてオフィスに集まってレッスンを行うスタイルを取ってきました。日本に比べると通信インフラの不安定な国なので、必ず２回線を敷設してトラブルを回避する、通勤の便を考えて大都市圏の中心地に設置する、隣のブースの音が入らないように距離を置き防音壁をおくなどの設備投資をして通信障害を最小限にしてきました。

ところがここにパンデミックが起こり、フィリピン政府からオフィス通勤を禁止されるような状況になりました。そこから在宅勤務できる講師の数を増やしていきました。フィリピンの通信インフラのなかで、安定したレッスンを提供できる在宅勤務環境をつくっていくのは、大変なことであり、通信契約の内容や周囲の環境にいたるまできびしい基準をクリアした方だけ在宅勤務に切り替えていただき、なんとかパンデミックを乗り切ることもできました。

つぎのテーマはAIによるカウンセリング

----最近の英語学習の話題としては、英語コーチングなど学び方を教えるサービスがさかんになり、オンラインでもカウンセリングを熱心に行う英語スクールが増えています。学研のオンライン英会話Kiminiの取り組みは？

現在のところ、学研のオンライン英会話Kiminiでは人によるカウンセリングやコンサルティングは行っていません。自分でコースを選びやすいようなホームページづくりを心がけ、スタンダードプランなら10日間ある無料体験期間に試してみて、コース選びをしてほしいという体制です。

おっしゃるとおりカンセリングは英語学習の大きな潮流となっています。私たちもおざなりにするつもりはありません。とはいえ、人が行うというのはどうしても主観が入り公平でないものにならないかということが心配です。

そこでいま、AIによるオンラインでのカウンセリング機能を開発中です。

AIが最適コースを選ぶスピーキングテストと心理テストがまもなく開始

学研のオンライン英会話KiminiのAIカウンセリング機能は、客観的な基準を持って最適なコースを選べるように構築されています。

これは２つのパートからなっていて、最初はスピーキングテスト。AI相手に会話をして文法／ボキャブラリー／発音などを測定します。

もう一つはアンケート的な心理テストで、目標（資格取得、海外勤務、留学、進学など）とそのレベル（TOEIC®L&Rテストなら何点をめざす？）、１日にどれぐらいの時間をつくれるか？などを聞き、それらを総合して「いま何を学ぶべきか」を提案していくというシステムで、2022年の春にはリリースする予定です。

学習をした効果が目に見えてわかるテストも開始

カウンセリングのためのテストとは別に、自分の成長をチェックできる機能も備えていきます。もちろん私たちは学研のオンライン英会話Kiminiのレッスンを毎日受けていただければ確実な効果が出ると確信していますが、英語力の成長というのはなかなか目に見えないのも事実です。

そこで学研のオンライン英会話Kiminiでは、独自の英語力測定テストを開発しています。ビジネス英語を学びはじめて１ヵ月後、２ヵ月後、３ヵ月後にこれだけ成長したということがわかれば、自信もつくしモチベーションを保つつことにもつながります。

スマホアプリも、まもなく登場

----たえず進化をつづける学研のオンライン英会話Kiminiという感じですね。

そうですね。今年１年間かけて全面的なサービス見直しを進めているところです。たとえば、SkypeやZoomを使わない独自のスタイルは、私たちが先駆けたもので使いやすさにも定評ありますが、近年他社との差別化が困難になってきました。そこで新しいビデオ通話システムを開発中です。

これからは単に授業に使うだけではなく、授業のなかで起こったことがデータとしてストックされて、たとえば「この受講者は、この種類の間違いが多い」といった内容が講師から講師に引き継がれていけば、よりきめの細かい指導につながっていきます。

この流れのなかで、スマホアプリも開発中です。現在もWebブラウザでアクセスすればスマホでも受講できますが、画面が小さいのでテキストが見にくいというようなことがありました。スマホアプリの登場により、よりアクティブに、職場の休憩時間などにも学習できるといいですね。

学研のオンライン英会話Kiminiの利用方法

学研のオンライン英会話Kiminiは月額制の料金体系になっています。１日に１レッスン毎日受講できる人気のスタンダードプランのほか、時間と受講コースに制限あるウィークデイプラン、幼児プラン、回数プランなども用意されています。

申し込み

学研のオンライン英会話Kiminiの申し込みは公式サイトからになります。

メールアドレスとクレジットカード情報が必要になりますが、無料体験期間中にキャンセル手続きすれば一切無料になります。

無料体験

スタンダードプランの場合は10日間のレッスンが無料体験期間になります(他のプランに関しては公式サイトをご参照ください）

無料体験期間が延長されるキャンペーンが実施されることもあるようなので、詳しくは公式サイトをご覧ください。

まとめ|新サービスが続々登場！さらに期待は高まる

2回に渡って、杉原社長のお話をうかがって感じたのは「ちゃんとしたプロの仕事をしている」でした。

テキストや講師などの目に見える部分はもちろんのこと、オフィスや通信回線などの目に見えない部分にまで漏れのない目配りをして、オンライン英語スクールとしての総合力を上げていると感じました。

さらにデータの活用、AIカウンセリングの導入、スマホアプリの開発などの話題も山積み。かつてSkypeやZoomにたよらないビデオ通話システムを開発してオンライン英語スクールとして先駆者の役割を果たした学研のオンライン英会話Kimini。これからも新しいスタンダードをつぎつぎと提案してくれるのが楽しみです。