TOEICは初心者でも取り組みやすい試験ではありますが、効果的な学習計画を持たなければスコアアップはなかなか難しいのが現実。そこでこの記事では「これからTOEICに挑戦したい」という初心者の方々に向けて、最初にまずやるべきこと5選を解説していきます。
おすすめの勉強法や活用したい参考書等も紹介しますので、ぜひこの記事からTOEICへの挑戦を始めてみてください。
TOEIC完全初心者がまずやること5選
初めてTOEICに挑戦するとなると「何から始めたらいいんだ…?」と悩んでしまうこと請け合いです。ここでは「TOEIC初心者がまずやること」として、最初に済ませておきたい内容を5つご紹介します。これらを把握しておくかどうかで、TOEICで成果を出すまでのスピードも大きく変わってくるはずです。- 今の自分の英語レベルを確認する
- 目標とするスコア(点数)を決める
- 目標を達成するために必要な勉強時間を知る
- 試験日から逆算して学習計画を立てる
- 出題傾向を把握し、ある程度暗記しておく
1. 今の自分の英語レベルを確認する
まずは、TOEICに挑戦する前の「今の自分の英語スキル」を把握することから始めましょう。現状のレベルがわかることで、どの分野を重点的に学習すべきか、現段階での強み・弱点にはどんなものがあるかといったことが明確になります。以下は、英語レベルのチェックにおすすめのアプリ・ツールです。
- iOS版AI英会話スピークバディ / Android版AI英会話スピークバディ
- オンラインTOEIC®模試 e-test
- TOEIC® L&R TEST 弱点診断
- Santaアルク オンラインレベルテスト
いずれも無料(スピークバディは1週間の無料体験)で使えるので、自分に合っていそうなものを選んで試してみるといいでしょう。本番の試験は2時間ですが、上記のセルフチェックであれば数分〜数十分程度という短時間で終わるので、忙しい人にもぴったりです。
2. 目標とするスコア(点数)を決める
現状の英語レベルチェックが済んだら、そこから目指すスコアを設定してください。ゴールが明確になっていれば、勉強のモチベーションも維持しやすくなります。TOEICを受験する目的が定まっている方は、それを実現できるようなスコアを目標とするといいでしょう。
- 大学受験のために英語のスキルを高めたいから
- 企業の入社条件にTOEICがあったから
- 外資系企業で働きたいから
- 活躍の場を海外にも広げていきたいから etc…
一方で「あまり明確な目標はない」「何点を取れば評価に値するのかわからない」という人の場合は、まず「500~600点」を目指すのがおすすめ。TOEICの運営団体であるIIBC(一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)が実施した「英語活用実態調査」を見ると、多くの企業が求める平均的なTOEICスコアは600点前後であるからです。
最初からハイスコアを狙っても、思うように伸びないと挫折してしまう可能性も否めません。最初は「今のレベルから無理なく目指せるスコア」を目標に掲げることをおすすめします。
3. 目標を達成するために必要な勉強時間を知る
TOEICには、各スコアを獲得するまでに必要な勉強時間の目安がある程度決まっています。実際に試験を受ける日を決めるためにも、目標となるスコアに到達するまでどれくらいの時間勉強する必要があるのかを把握しておきましょう。↓現在のスコア/目標のスコア→ |
350 |
450 |
550 | 650 | 750 | 850 | 950 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
250 |
200h |
425h |
700h |
950h |
1150h |
1450h |
1750h |
350 |
- |
225h |
450h |
700h |
950h |
1225h |
1550h |
450 |
- |
- |
225h |
450h |
700h |
975h |
1300h |
550 |
- |
- |
- |
225h |
450h |
725h |
1050h |
650 |
- |
- |
- |
- |
225h |
500h |
825h |
750 |
- |
- |
- |
- |
- |
275h |
600h |
850 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
325h |
上記の表を見ると、現状の英語レベルによって必要な勉強時間は大きく異なっていることがわかるはず。最初に実力チェックを行なっておいた理由の一つがここにあります。
なおあくまで目安ではありますので、ここまで勉強しなくても目標スコアに到達できる人もいれば、どれだけ勉強してもなかなかたどりつけない人もいるでしょう。あまり悲観的にならず、自分なりのペースで学習を進めることも大切です。
4. 試験日から逆算して学習計画を立てる
「試験日程」「必要な勉強時間」これら2つから逆算し、受験するまでの学習計画を立てていきましょう。時間に余裕があるからといって直前に詰め込むような学習スタイルでは、思うような結果を残しづらいでしょう。少しでも早く目標スコアを達成するためにも、計画的な学習は必要不可欠です。学習計画を立てる際は、TOEICの全パートをまんべんなく対策するのももちろん有効。一方で、先のレベルチェックでわかった「自分の強み・弱点」を参考に、苦手分野に特に時間をかけて取り組む、といった進め方もおすすめです。せっかく現状把握ができているので、その結果を活用しない手はありません。
試験が近くなってきたら、一般的な対策だけでなく「模擬問題」などに挑戦する計画も立てておくと安心です。TOEICの試験問題には一定の「型」があるので、あらかじめ知っておくと本番でも焦らず取り組めるはず。英語コーチングスクールでは勉強計画や学習内容のアドバイスを受けることができます。
5. 出題傾向を把握し、ある程度暗記しておく
TOEICは全7パートから構成されており、各パートで出題される内容はほぼ決まっています。2016年5月に一部改定が行われ新形式となりましたが、その内容は「パートごとの出題数の調整」「出題内容の修正・追加」程度。出題形式や問題の傾向については大きく変わってはいません。出題形式 |
問題数 |
出題内容 |
|
---|---|---|---|
Part1 |
Listening |
6問 |
写真描写問題 |
Part2 |
Listening |
25問 |
応答問題 |
Part3 |
Listening |
39問 |
会話問題 |
Part4 |
Listening |
30問 |
説明文問題 |
Part5 |
Reading |
30問 |
短文穴埋め問題 |
Part6 |
Reading |
16問 |
長文穴埋め問題 |
Part7 |
Reading |
54問 |
読解問題 |
TOEICの試験時間は2時間。一見すると長く感じますが、問題数が多いうえにListeningの出題もスピーディなので、ちょっと油断していると「最後まで解ききれなかった」なんて事態も往々にして起こり得ます。
今週のTOEICの積み上げ
文法の動詞問題とPart7が全然ダメ
制限時間内に回答終わらない💦
引用:https://twitter.com/ChocolateBrow2/status/1495372827687817218
はー、TOEIC終了。終わらなかった…最後の20問を凄いスピードで塗りつぶしてギリギリ( ;´Д`)最後までしっかり回答するためにも、過去問や模擬試験の数をこなし、出題傾向を暗記するくらいまでつかんでおくといいでしょう。TOEICには頻出される問題や表現も多数あり、覚えておくと回答時間の短縮に大きく寄与します。「このパートはこの解き方!」という、各問題に対するアプローチを身につけることで、時間内に問題を解く自信にもつながるはず。
引用:https://twitter.com/naoko0625/status/84867063432228865
TOEIC初心者におすすめの勉強方法3STEP
TOEIC初心者が最初にやるべき準備を終え、いざ勉強を始めようとしたものの「どんな進め方でやっていけばいいんだろう…」と悩んでしまう人も多いかと思います。ここでは、TOEIC初心者が効率的にスコア向上を狙えるおすすめの勉強方法を、3つのステップにまとめました。参考:英語勉強法
- TOEICの参考書を繰り返しこなして傾向をつかむ
- 伸び悩みを感じたら基礎固めを行なう
- 必要に応じてオンラインスクールも活用する
1. TOEICの参考書を繰り返しこなして傾向をつかむ
まずは、書店に並んでいるTOEICの参考書の中から、自分に合ってそうなものを選んで取り組んでみるといいでしょう。先述した通り、TOEICは出題傾向がある程度決まっています。解き方の感覚をつかむためにも、闇雲に英語の勉強をするより「TOEIC専用の参考書」で学習を進めた方が圧倒的に効率的です。過去問や模擬試験が含まれている書籍であれば、より試験の形式に慣れることができますし、時間内に解き終わるための「タイムマネジメントスキル」を磨くこともできるでしょう。
なお、模擬試験はただこなすだけでなく「自分はどの分野で弱点があるのか?」といった視点をもって結果を分析してみるのもおすすめです。これにより、弱点を克服するための方針を立てることができ、次の学習につなげることができます。
2. 伸び悩みを感じたら基礎固めを行なう
参考書や模擬試験を通してスコア向上を実感できたならいいのですが「思ったより伸びないな…」といった壁にぶつかったら、TOEIC対策からは一旦離れて「英語の基礎固め」に取り組んでみるのもいいかもしれません。いくらTOEICの出題傾向がつかめても、そもそもの英語力が足りていなければ、スコアアップにはつながらないからです。基礎固めを行なう際は、主に以下3分野について重点的に対策を打つといいでしょう。
- 文法
- 単語
- 発音
文章(英文)を読解しないと解けない問題が大半を占めるTOEICにおいて、英文法の知識は欠かせません。500〜600点台を目指す初心者であれば、中学〜高校レベルの文法は確実に身につけておきたいところ。
TOEICの参考書に取り組んでいて「文章の意味がわからないな…」「単語が読めなくて回答につなげられない…」といった問題が頻発してきたのであれば、そのまま学習を続けても効果は出づらいでしょう。一度初心に帰って、基礎から学び直してみることをおすすめします。
3. 必要に応じてオンライン英会話や英語コーチングも活用する
「一生懸命勉強しているのに、なかなかスコアが伸びない」「あまり時間をかけず、最短で目標スコアを達成したい」という悩みを抱えている方は、独学だけでなく「オンライン英会話」や「英語コーチング」の活用も検討してみるといいでしょう。受講費はかかってしまうものの、プロの英語講師から直接指導を受けられるため、英語スキルの向上を大いに促進できます。TOEIC®L&R TEST対策コースなどを展開しているtoeic対策に強い英語コーチングもあります。
実際の出題に限りなく近い形式でTOEICを学べることはもちろん、講師から「回答のヒント」や「解けない(聞き取れない)原因」といったアドバイスを受けることもできるため、一人で学習するよりも各段にモチベーション高く学習していけるでしょう。
独学が苦手な人や効率を重視する人は、ぜひ各種オンラインスクールの活用も視野に入れてみてください。
TOEIC初心者におすすめのスクール
これからTOEICの学習を始めるなら、スクールを利用するのもおすすめです。ここでは、TOEIC初心者におすすめのスクールを厳選してご紹介します。ENGLEAD
ENGLEADは、初心者から上級者、ビジネスパーソンまで、劇的に英語力を伸ばしたい人におすすめのオンライン英語コーチングサービスです。英語力の向上に必要とされる「正しい学習方法(質)」「最適な学習時間(量)」「モチベーション(心)」という3つのポイントにアプローチするカリキュラムによって、短期間で英語力を伸ばすことが可能になります。
TOEICを学習したい人向けの「TOEIC点数保証コーチングコース」では、TOEIC研究チームが開発したオリジナルカリキュラムによって、 通常の学習では到達できないスコアアップを目指します。TOEIC900点以上のプロコーチが担当し、点数保証が付いているため、初心者でも安心して受講できるでしょう。
◆TOEIC点数保証コーチングコース
- 期間:3ヶ月
- 受講料:440,000円(税込)
- 入会金:55,000円(税込)
- 教材費:33,000円(税込)
スマートメソッド
スマートメソッドは、累計100万人以上、年間400万回の英会話レッスンを提供するレアジョブによって運用されている英会話コーチングサービスです。自習ではなかなか伸びにくい英会話力を短期的に伸ばす成果保証型プログラムを提供しており、ビジネス英会話を最速で話せるようになることを目指します。
リスニング力・スピーキング力どちらも伸ばせる個別カリキュラムを採用しており、日本人コンサルタントが最適の学習計画を提案してくれるのが魅力。TOEICスコアをアップするという目標設定をお願いすれば、レッスンや課題に対しての進捗管理、適切なコンサルティング、モチベーションの維持向上といったサポートを受けられます。
◆スマートメソッド
- 受講料:一括 594,000円 (税込) 月々24,750円(税込)〜
- 入会金:0円
産経オンライン英会話Plus
産経オンライン英会話Plusは、日常会話・ビジネスなど、目的に応じた英会話学習を家族でシェアしながら受講できるオンライン英会話サービスです。1⽇当たりの予約・受講回数、⽉あたり受講回数、1ヶ⽉集中、週末集中レッスンなど、プランやシェアする家族の人数によってさまざまなレッスンを組み合わせることが可能になっています。
一人でオンライン英会話を続けるのが難しいという人に向けて、コーチング型の短期集中プログラム(オプション)も用意されています。TOEIC対策eラーニング「TOEIC®L&R TEST 完全達成 470/650/730」では、パソコンやタブレットを使用し、実践的な英語力を習得することができます。自己流で勉強してみたけど成果を実感できない人、どこから手を付ければいいか分からないという人におすすめです。
◆【通信講座】TOEIC対策eラーニングTOEIC®L&R TEST 完全達成 470/650/730
- 受講期間:3ヶ月
- 受講料:16,500円(税込)
- 入会金:0円
TOEIC初心者におすすめの参考書3選
TOEIC初心者が最初にぶつかりがちなのが「参考書の種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」という問題。スムーズに学習をスタートできるよう、TOEIC参考書を3冊に厳選しましたので、ここでご紹介します。- 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
- TOEIC L&R TEST出る単特急 金のフレーズ
- 1日1分レッスン!新TOEIC TEST千本ノック
1. 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
その名の通り、TOEICを運営するIIBCが自ら手掛ける公式の問題集です。実際のテストと同じプロセスで作成された模擬問題で構成されているため、他のどの問題集よりも実践的なスキルを身につけることができます。また、初心者の方用に「公式TOEIC® Listening & Reading 650+」という書籍も公式から出版されていますので、併せてチェックしてみるといいでしょう。こちらは模擬問題のほかに「問題形式」や「出題傾向」に関する説明も豊富に掲載されているため、最初の1冊としてなお取り掛かりやすいはず。
2. TOEIC L&R TEST出る単特急 金のフレーズ
TOEICを毎回受験し、990点満点を獲得している「TEX加藤」氏の著書。TOEICで頻出される英単語やフレーズがぎゅっと1冊に凝縮されています。新書版サイズで持ち運びに適しているほか、暗記用の赤シートにも対応しているので、出勤・通学時に気軽に学習するのにもぴったり。本番さながらの問題に取り組めるわけではないので、基礎固め用に活用するのがいいでしょう。「別の参考書で模擬試験に取り組んでいるけれど、フレーズがわからなくて読解できない…」といった悩みのある人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
3. 1日1分レッスン!新TOEIC TEST千本ノック!
隙間時間での学習に特化した一冊。一問一答形式で構成され、1ページにかかる時間はわずか1分と、日々忙しい中でも効率的に学習を進めていけるようになっています。もちろん、出題される問題は「解けば即点数につながる」と謳っているほど良問揃い。文庫本サイズなので、どこにでも持ち運んでサッと取り出せます。
机に向かって勉強する時間を取るのが難しい人でも、本書であれば無理なく継続的に学習していけることでしょう。
TOEIC初心者がまずやることまとめ
当記事では、これからTOEICを始めようと考えている人に向けて「初心者がまずやること5選」を解説しました。おすすめの勉強方法や参考書も紹介してきたので、何から始めるべきかの検討もついたのではないでしょうか。TOEICは誰でも気軽に取り組める試験ですが、スコアを伸ばして行くためには効率的かつ計画的な学習が必要不可欠です。まずは今の英語スキルを確認し、目標スコアを設定することで、目指す道筋を明確にしましょう。
今は参考書や対策アプリをはじめ、専門講師から指導を受けられるオンラインスクールと、学ぶ環境としてはこれ以上ないほど整っています。自分に合った学習方法を見つけて、継続的に勉強を続けていけば、初心者でも必ずスコアを上げていけるはずです。頑張ってください!