タイピングはパソコンを扱ううえでの基礎となる共通スキルなので、一度習得しておけばさまざまな業務に活用でき非常に有用。そこでこの記事では、タイピングが早くなる具体的なコツや、タイピングを習得することによるメリットについて解説していきます。
「スピーディーにタイピングできるようになりたい!」「どんな練習をしたらタイピングが早くなるのか分からない…」といった悩みを抱えている人、必見です。
タイピングが早くなる3つのコツ!ブラインドタッチを目指そう
早速、最低限覚えておきたい「タイピングが早くなる3つのコツ」を解説していきます。タイピングはセンスではなく技術が大半を占めているので、正しく練習さえすれば誰でも早くなることが可能です。初心者の人は、まずこの項で説明する内容を意識することから始めてみましょう。- 「ホームポジション」を覚える・意識する
- 最初はスピードよりも正確さを重視する
- 少しずつでも毎日練習を続ける
「ホームポジション」を覚える・意識する
タイピング速度を上げるには、まず「ホームポジション」の習得が欠かせません。ホームポジションとは、左手小指から順に「A」「S」「D」「F」に位置し、右手は「J」「K」「L」「;(セミコロン)」に配置した状態のこと。キーボードはホームポジションに配置することで最も効率よく入力ができるように設計されています。キーボードの「F」と「J」の位置に、突起が施されていることが多いのもそのためです。
指定されたキーにそれぞれの指を置き「各指が自然と自分の担当エリアのキーを操作できるようになる」「目を閉じても正しい位置に戻ることができる」まずはこの2点を満たせるようになりましょう。これにより、キーボードを見ることなくタイピングをする「ブラインドタッチ」ができるようになり、タイピング速度が各段に早くなります。
最初はスピードよりも正確さを重視する
最初からタイピングスピードを追求してしまうと、指が間違ったまま覚えてしまい、慢性的な打ち間違いに繋がってしまう危険性もあります。そのため、最初のうちはスピードよりも正解さが非常に重要。正しい指使いで正確にキーを押す練習を積んで、ミスなく打てるようにすることが肝心です。打ち間違いが少なくなれば、不必要に文字を削除(BackSpace)する必要がなくなり、自然と入力スピードも向上しますので、安心してください。正確さを確立した上で、次第にスピードアップの練習に移ると良いでしょう。
少しずつでも毎日練習を続ける
「継続は力なり」とはよく言ったもので、タイピングも例に漏れません。毎日少しでも良いので、継続して練習に取り組むことが大切です。繰り返し練習をしていれば、指の動きがスムーズになったり、ホームポジションが体に染みついたりと、無意識のうちにタイピングは早くなっていきます。反対に、練習をしない期間が長く空けば空くほど、せっかく身についた指の動きが頭から抜けていってしまい、またほぼゼロの状態から始めることになってしまうのです。
まとまった時間がとれない場合でも、出勤前・夕食後・就寝前といったように時間帯を区切ることで、短時間を多く確保することができます。生活の中にタイピング練習を取り入れられそうな時間がないか、一度思い返してみてください。
子どものタイピングが早くなるコツ
ここでは、子どものタイピングが早くなるコツを紹介します。なお、下記記事では「子どもにおすすめのタイピング練習」を紹介しています。下記記事も、ぜひ参考にしてみてください。
子どもにおすすめのタイピング練習|資格・アプリ・スクールまとめ
できるだけ早めにマスターしておくといいといわれるのがタッチタイピング(ブラインドタッチ)です。 この技術をマスターするだけでプログラミングも文書作成も飛躍的にスピードアップ。 練習方法から資格まで、タッチタイピングについてわかりやすく説明します。
この記事をcoeteco.jp で読む >最初は「あいうえお」を完璧にタイピングできるように練習する
初めてタイミング練習に取り組む際は、まず「あいうえお」を完ぺきにしましょう。日本語は、子音と母音の組み合わせとなります。そのため「あいうえお」を完ぺきに覚えることができれば、その後の指の運びをスムーズに覚えられるでしょう。
また「あいうえお」は、1つのボタンだけで文字を起こすことができます。
小さなお子さまでも『a=あ』になると認識できるでしょう。
声に出しながらタイピングする
声に出しながらタイミングすることで、効果的にアウトプットできます。練習方法としては、キーボードの文字を見ながらその文字を発声しタイピングするというもの。「文字を打つ」「声に出す」という2つのアウトプットに取り組むことで、記憶の定着効率を向上させることができるでしょう。
楽しみながら練習できるタイピングゲームを取り入れる
タイピング練習に取り組む際は、ゲーム感覚で取り組めるようにしましょう。ただ文字列を入力するような面白みに欠けるタイピング練習の場合、長続きしない場合のほうが多いでしょう。
インターネット上を検索すると、無料で遊べるタイミングゲームがたくさん公開されています。RPG要素の強いゲームやスピードを競うものなど、多種多様なタイピングゲームが公開されているため、お子さまが興味・関心を示すゲームから挑戦してみましょう。
タイピングが早くなることで得られるメリット
既にパソコンを使った仕事をしている人ならまだしも、日常的にパソコンを使わない人であれば「タイピングが早くなる意味なんてあるの?」という疑問を抱いてしまうこともあるかと思います。そこでここでは「タイピングが早くなることで得られるメリット」として、タイピングの早打ちを習得する利点をまとめてみました。- 仕事をこなすスピードが上がる
- キャリアの幅が広がる
仕事をこなすスピードが上がる
まず第一に、早く正確なタイピングができることで、業務効率の飛躍的な向上が期待できます。文章作成やデータ入力の時間が短縮され、その分他の作業に時間を割くことができるようになるからです。また、自分の思うようなタイピングスピードが身につくことにより「もっとタイピングが早ければ効率が上がるのに…」「まわりの人よりもタイピングが遅いから、仕事も遅れを取っている…」といったようなストレスも減ります。気持ちよく仕事をできるようになり、結果として生産性の向上にも寄与するはず。
参考:パソコンスキルがないと仕事ができない?
パソコン教室おすすめ初心者大人向け7選【2024年最新版】安いのか解説
「パソコンのスキルを習得したい」と考えている人のなかには、どのパソコン教室を選べば良いのかわからないという人もいるでしょう。その場合は、選び方のポイントを抑えておきたいですね。この記事では、パソコン教室の選び方や初心者の大人向けパソコン教室おすすめを解説します。
この記事をcoeteco.jp で読む >作業効率が高くなる
タイミングスピードが向上すると、作業効率がグッと高くなります。特にパソコンを使用する業務においては、タイミングを用いて文字を入力する工程は避けられません。1文字あたりの入力時間を短縮できたり、入力間違いを減らしたりできれば、業務に費やす時間を低減できるでしょう。
またスムーズにタイピングできるようになれば、パソコン作業に取り組む際のストレスを軽減できます。ストレスを感じることなく作業に取り組める点も、作業効率向上に寄与すると考えられるでしょう。
キャリアの幅が広がる
タイピングは基本的なコンピュータスキルであり、あらゆる業界で必要とされています。例えば、執筆を生業とするライター、日々大量のコードを記述するプログラマー、Officeを扱う事務全般など。タイピングの早打ちができるようになれば、そのいずれにおいても十分なパフォーマンスを発揮できるということになります。各業界の専門スキルと併せてタイピングを習得することで、キャリアの幅がどんどん広がっていくことでしょう。それほど「早く正確にタイピングできる」ということは、雇用主にとって非常に魅力的なスキルなのです。また、昨今はフリーランスやリモートワークといった働き方も拡大中。このことからも、タイピングスキルは仕事の選択肢を広げる重要な要素の一つと言えるでしょう。
タイピングが早くなるには1日何分くらい練習すればいい?
日々仕事や家事で忙しく中々練習時間を確保できない人の中には「タイピングを早くするためには1日当たりどのくらい練習したらいいのか」と気になっている人もいるのではないでしょうか。結論として「1日に何分練習すれば確実に早くなる」と断言することはできません。その人が元から持っている素質や、タイピングに関する向き合い方などによってさまざまで、個人差があるからです。
一つだけ言えるのは「5分でも10分でもいいから、毎日キーボードに触れてタイピングを練習すること」こそが全てだということ。日々の練習時間を定めるのではなく、時間を割けそうなタイミングを見つけては少しずつでも毎日継続していく方が、よほど効率的と言えるでしょう。「今日は2時間も練習したから、しばらく練習しなくても大丈夫」というようなやり方は危険です。
タイピング早打ちの習得を苦をすることなく、日々楽しみながら取り組んでいけるようにしたいところですね。
タイピングが早くなることも期待できるパソコン教室
タイピングのスピードを早くするには、パソコン教室で学ぶのも効果的です。ここではおすすめのパソコン教室を紹介します。ヒューマンアカデミー
ヒューマンアカデミー Office講座は、Excel、Word、PowerPointを使いこなせることを証明するMOSの資格対策講座です。これまでに16,000人以上の受講生が試験に合格しています。通学はもちろんオンラインでも学べるスタイルで、都合に合わせて学習を進められるのも特徴です。パソコンの入門講座を用意しているヒューマンアカデミーでは、タイピングのスピードアップも期待できます。操作スピードアップにつながるショートカットキーも学べる内容で、MOSの試験対策に取り組みながらタイピングスピードも上げられるでしょう。
Find me! (ファインドミー!)
出典:Find me!Find me!は、完全未経験の女性を対象としたWebデザインスクール。月々4,980円からのお手頃価格で、Webデザインを基礎から学ぶことが可能です。
Find me!の授業は、プロが監修した動画教材を見て学ぶオンデマンド型。動画は基礎から実践までを網羅しており、その数は200本以上と豊富です。1つひとつを確実に視聴して学ぶことで、未経験者でも「稼げるWebデザイナー」に向けて着実にステップアップできます。
「タイピングが遅いのに、Webデザインなんて……」という人もいるかもしれませんが、Webデザインにタイピング速度は必要ありません。
受講者の中には、ほとんどパソコンに触れたことがない状態から受講を始めた人もたくさんいます。学習しながらパソコンを操作するうちに、タイピング速度も自然に速くなっていくでしょう。
SHElikes
45の職種スキルを入会金162,800円、月額13,567円~で受講し放題のSHElikesは、目標を設定し達成度合いをシェアし合う場が月1回設けられていることで、挫折しにくいのが特徴。習得したスキルを生かせる機会も提供されているため、実戦経験も積めます。オンラインで完結する講座は、どれもパソコンで受講可能。学習や課題の提出にもパソコンを使用すれば、少しずつタイピングが早くなっていくことも期待できます。
Winスクール
Winスクールにはプログラミングやデータ分析など専門知識を習得する講座の他に、基本的なパソコンスキルを習得するための講座もあります。パソコンの基本操作や、仕事でよく利用されるWordやExcelの基礎を学べるのは「初級ビジネスパソコン」です。また「Word講座」では文書作成やチラシ作成などを習得可能。文字の入力方法から学び、便利な機能を使いながらステップアップしていく内容です。長文作成も行うため、受講しているうちにタイピングが自然と早くなっていくかもしれません。
タイピングが早くなるおすすめの無料ゲーム
ここでは、タイピングが早くなるおすすめの無料ゲームを紹介します。参考:小学生向けタイピングサイト
寿司打
寿司打は、ローマ字入力用のタイピング練習ゲームです。その名の通り、回転寿司のお皿が流れてしまう前に画面に表示された文字をタイプするというもの。
数あるタイピングゲームの中でも歴史が古く、「Yahoo!きっず2022年検索ランキング」で1位になるなど、タイピングゲームでもパイオニア的な存在に位置します。初心者向けのようにも思われますが、「速さ重視」「正確さ重視」など、鍛錬したいスキルに焦点を当てたモード設定もできるため、上級者の人でも取り組む価値があるでしょう。
シンプルかつ分かりやすいゲームのため、スキマ時間にも取り組みやすいゲームです。
サイト名 | 寿司打 |
特徴 | ・20年ほどの歴史を持つタイミングゲーム ・Yahoo!きっず 2022年検索ランキングで1位獲得 ・認知度の高い無料タイピングゲーム |
対象者 | 初心者~上級者 |
運営会社 | 制作者:Mya氏、公開:Neutral exit |
公式サイト | 寿司打 |
引用:寿司打
Popタイピング
Popタイピングとは、1分間でどれだけ多くのポップコーンを召喚できるかに挑戦するゲームです。「指定されたキーを打つとポップコーンがはじける」というシンプルなゲームのため、小さなお子さまでも挑戦しやすいゲームです。ただし、正確性やスピードが求められるため、ある程度タイピングに慣れてきた人でないと、一定のスコアは目指しづらいかもしれません。
なおミスをせずにタイプし続けることができると、1回のタイプで貰える経験値が増えていきます。このようにボーナス的な要素もあるため、ゲーム感覚でタイピング練習に取り組むことができるでしょう。
サイト名 | Popタイピング |
特徴 | ・速さと正確性に特化 |
対象者 | 中級者 |
運営会社 | 調査中 |
公式サイト |
Popタイピング |
引用:Popタイピング
e-typing
e-typingは、120万人を超えるユーザー登録を誇る無料タイピングサイトです。タイピング練習に適した多様な例文が登録されているため、偏りなくタイピング力の向上を図ることができるでしょう。またお題も毎週火曜日に更新されるため、継続して練習したい人にとっても飽きずに練習を続けられるでしょう。
e-typingで最も多くのユーザーに活用されている『腕試しレベルチェック』では、企業のタイピング練習に用いられている事例もあるそうです。「A」ランクは、オフィスワークで困ることのないレベルと言われており、パソコン業務に取り組む予定のある人は、Aランクを目指すと良いでしょう。
ただしゲーミング要素が少ないため、お子さまが取り組む際は、定期的な実力試しか他の無料タイピングゲームと組み合わせるなどの工夫が必要になるかもしれません。
サイト名 | e-typing |
特徴 | ・タイピングの基礎学習、学び直しに最適 |
対象者 | 初心者~中級者 |
運営会社 | イータイピング株式会社 |
公式サイト | e-typing |
引用:e-typing
どのくらいの入力スピードなら「タイピングが早い」と言える?
国内最大規模のタイピング練習サイト「e-typing」によれば、1分間に209文字以上の英数字を入力することができれば、一般的なオフィスワークでは困ることがないレベルとされています。英数字2文字でひらがな1文字になるので、ひらがな換算だと104〜105文字程度です。参考までに、文部科学省の調査から分かっている「小・中・高の生徒たちそれぞれの平均文字入力数」について、以下にまとめました。
高校生の段階でも、先述した「オフィスワークに支障をきたさないレベル」には全く及んでいないことがわかります。「習得しよう」「早く打てるようになろう」と努力しないことには成長できないのがタイピングなので、目標をもって日々愚直に取り組むようにしてみてください。
- 小学生:5.9文字(ローマ字換算:11.8文字)
- 中学生:15.6文字(ローマ字換算:31.2文字)
- 高校生:24.7文字(ローマ字換算:49.4文字)
引用:文部科学省|情報活用能力調査(高等学校)結果概要
タイピングスキルを生かせる仕事
タイピングスキルを生かせる仕事は、多岐にわたります。主に、次のような仕事で活かせるでしょう。
- Webライター
- 動画編集
- 翻訳
- エンジニア
- データ入力
- Webディレクターなど
上記に挙げた例はごく一部ですが、パソコンを使う仕事であれば、全般的に生かされてくるでしょう。
参考:パソコン副業
タイピングが早くなるコツまとめ
当記事では「タイピングができるようになりたい!」「どうやって練習したらいいの?」と悩んでいる人に向けて、タイピングが早くなる3つのコツをはじめ、タイピングを習得するメリット等についてまで、詳細に解説してきました。タイピングが早くなるための裏ワザ的なものは、残念ながらありません。ホームポジションを覚え、そこから手元を見ないで打てるようになるように、日々繰り返し練習に励む。遠いようでいて、これこそがタイピング習得の近道であるとお分かりいただけたでしょうか。
記事中で紹介した「e-typing」のほかに、回転寿司を模した「寿司打」や、楽曲の歌詞に合わせて入力する「my Typing」など、昨今は楽しくタイピングを学べるWebサイトも多数存在します。練習が苦になって投げ出してしまう…なんてことのないよう、いろいろなサービスを活用してモチベーション高く続けていきたいところですね。