仮想通貨はやめとけ？ビットコインに向いている人の特徴も解説

仮想通貨・ビットコインが「やめとけ」と言われる7つの理由

仮想通貨やビットコインが「やめとけ」と言われる背景には、複数のリスクや課題が存在します。

そのため、投資を検討する前にこれらの理由を正しく理解しておくことが重要です。

価格変動（ボラティリティ）が激しく大損するリスク

仮想通貨が「やめとけ」と言われる最も大きな理由の一つが、価格変動の激しさによる大損リスクです。

法定通貨（日本円や米ドル）と比較して、仮想通貨の価格変動は極めて大きく、予測困難な動きを見せるケースが多々あります。

具体的な例として、ビットコインの価格推移を見てみましょう。

引用：bitFlyer「ビットコイン（Bitcoin）/日本円のチャート」

2017年1月時点では1BTC=84,950円だった価格が、2020年12月には2,121,606円まで上昇し、2025年7月現在では17,000,000円台で推移しています。

7月19日には一時1,800万円を突破し、史上最高値を更新しました。

一方で、短期間で50%以上の下落を経験するケースも珍しくありません。

上記のような高いボラティリティは初心者にとって特に危険で、感情的な取引により大きな損失を被る可能性が高くなります。

法定通貨では考えられないような価格変動により、投資資金を大幅に減らしてしまうケースが後を絶ちません。

参考：SBI「暗号資産週刊レポート」
関連記事：ビットコイン価格推移

ブロックチェーンなどの仕組みが複雑で理解しにくい

仮想通貨を支える技術であるブロックチェーンやマイニングの仕組みが複雑で、多くの人にとって理解困難である点も「やめとけ」と言われる理由です。

ブロックチェーンは、取引記録をブロック単位で管理し、鎖状に連結して保管する分散型台帳技術です。

また、マイニングは取引を承認するための計算処理に参加し、報酬として新規発行された仮想通貨を得る仕組みです。

上記の技術的概念を完全に理解するには相当な学習時間と努力が必要で、「よくわからないもの」に投資することのリスクを多くの専門家が指摘しています。

投資商品の仕組みを理解せずに取引するのは、予期せぬ損失につながる可能性が高いためです。

関連記事：お金の勉強は何から始める？

税金の計算や確定申告が難しい

仮想通貨取引による利益は課税対象となりますが、税務処理の複雑さが大きな負担となる点も「やめとけ」と言われる理由の一つです。

仮想通貨の所得は雑所得として分類されます。

給与所得者の場合、給与所得・退職所得以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。

給与所得がない場合（専業主婦や年金受給者など）は、合計所得金額が基礎控除額を超えると確定申告が必要になります。

しかし、計算方法は複雑で、以下のような要素を考慮しなければなりません。特に複数の取引所を利用している場合や、頻繁に取引を行っている場合、正確な損益計算は極めて困難になります。

税務処理を誤ると追徴課税のリスクもあるため、専門知識がない個人投資家にとっては大きな負担となっています。

参考：基礎控除｜国税庁
参考：給与所得者で確定申告が必要な人｜国税庁
参考：暗号資産に関する税務上の取扱いについて（情報）｜国税庁

ハッキングやサイバー攻撃で資産を失う危険性

仮想通貨はデジタル資産であるため、ハッキングやサイバー攻撃による資産喪失リスクが常に存在します。

これまでに国内外で数多くの取引所がサイバー攻撃を受け、顧客の資産が流出する事件が発生しています。

主なセキュリティリスクは以下の通りです。


特に個人の管理ミスによる資産喪失は補償されない場合が多く、従来の金融機関とは異なりセーフティネットが限定的です。

上記のような技術的リスクに対する十分な知識と対策なしに参入するのは危険とされています。

「絶対儲かる」などの投資詐欺に遭う可能性がある

仮想通貨の注目度の高さを悪用した投資詐欺が急増しているのも、「やめとけ」と言われる重要な理由です。

近年、SNSやマッチングアプリを通じて「絶対に儲かる投資法がある」「特別な情報を教える」などと甘い言葉で勧誘し、仮想通貨をだまし取る詐欺被害が多発しています。

警視庁の統計によると、仮想通貨関連の詐欺被害は年々増加傾向にあります。


投資に「絶対」はないという基本原則を忘れ、甘い言葉に惑わされてしまう初心者が被害に遭うケースが後を絶ちません。

関連記事：仮想通貨は将来性がない？ビットコインは今買うべきなのか解説
参考：暗号資産（仮想通貨）の投資詐欺に注意！｜警視庁

レバレッジ取引で大きな損失を被るリスク

仮想通貨取引では、預け入れた保証金の何倍もの金額で取引できるレバレッジ取引による大損リスクも深刻な問題です。

レバレッジ取引は「てこの原理」を活用した取引手法で、少ない資金で大きな利益を狙える一方、損失も同様に拡大します。

国内の仮想通貨取引所では最大2倍のレバレッジが認められていますが、海外取引所では100倍以上のレバレッジを提供する取引所もあります。

レバレッジ取引の危険性表からもわかるように、高レバレッジ取引では、わずかな価格変動で証拠金をすべて失う可能性があり、初心者が安易に手を出すべきではない取引手法とされています。

法規制が未整備で将来性が不透明な部分もある

仮想通貨は比較的新しい金融商品であり、法規制が完全に整備されていない部分がある点も「やめとけ」と言われる理由の一つです。

各国の規制動向により、仮想通貨の価値や取引環境が大きく変動する可能性があります。

たとえば、中国では仮想通貨取引が全面的に禁止されており、規制強化の発表により市場全体が大きく下落する場合もあります。


上記のような規制環境の不透明さが投資リスクを高めているため、安定した投資を求める投資家からは敬遠される傾向があります。

法整備が進むまでは、慎重な姿勢を取るのが賢明とする意見も多く聞かれます。

「やめとけ」だけじゃない！仮想通貨取引のメリット

仮想通貨にはたしかにリスクが存在しますが、同時に従来の金融商品にはない魅力的なメリットも数多く存在します。

適切な知識を持って運用すれば、新しい資産形成の手段として十分に活用できる可能性があります。

本章では、仮想通貨取引の主なメリットについて詳しく見ていきましょう。

少額から始められ大きなリターンを狙える

仮想通貨投資の最大の魅力の一つは、少額から始められる手軽さと、大きなリターンを期待できる可能性です。

多くの国内仮想通貨取引所では、数百円程度の少額から取引を始められます。

たとえば、主要な取引所では最小取引単位を500円や1,000円に設定されており、投資初心者でも気軽に参入できる環境が整っています。

また、仮想通貨の高いボラティリティ（価格変動）を活用すれば、短期間で大きな利益を得られる可能性があるでしょう。

実際に、ビットコインは過去数年間で数十倍から数百倍の価格上昇を記録しており、適切なタイミングで投資した人は大きなリターンを獲得しています。

24時間365日いつでも取引できる

株式市場や為替市場とは異なり、仮想通貨市場は24時間365日休みなく稼働しています。

なぜならば、仮想通貨が世界中で取引されており、特定の国や地域の市場時間に縛られないためです。

上記の特徴により、以下のようなメリットがあります。


また、多くの取引所ではスマートフォンアプリを提供しており、外出先でも簡単に取引や相場確認ができます。

時間と場所に縛られない柔軟な投資環境は、現代の忙しい生活スタイルにも適応しています。

銀行を介さず迅速に国際送金ができる

仮想通貨のもう一つの重要なメリットは、従来の銀行システムを介さずに、世界中どこにでも迅速かつ低コストで送金できる点です。

従来の国際送金と比較した場合の優位性は以下の通りです。特に以下のような場面で、仮想通貨送金の利便性が発揮されます。


また、仮想通貨送金では銀行の営業時間や休業日に関係なく、必要な時にいつでも送金手続きができるため、急ぎの送金にも対応できます。

ただし、送金先での換金方法や税務上の取り扱いについては、事前の確認が重要です。

上記のメリットを理解した上で、リスク管理を徹底しながら仮想通貨取引に取り組めば、新しい投資機会として十分に活用できる可能性があります。

あなたはどっち？仮想通貨が向いている人・向いていない人

仮想通貨投資を始める前に、自分がどのようなタイプの投資家なのかの理解が重要です。

仮想通貨は高いリスクと高いリターンをともなう投資商品であるため、向き不向きがはっきりと分かれる特徴があります。

本章では、仮想通貨投資に向いている人と向いていない人の特徴を詳しく解説しており、あなたがどちらのタイプに当てはまるかを判断する手助けとなるでしょう。

仮想通貨投資が向いている人の特徴

仮想通貨投資で成功する可能性が高い人には、以下のような特徴があります。技術的な理解に興味がある人も仮想通貨投資に向いています。

ブロックチェーン技術やスマートコントラクトなどの仕組みを理解しておけば、より的確な投資判断ができるようになります。

また、国際的な投資に興味がある人にとっても仮想通貨は魅力的です。

24時間365日取引が可能で、世界中の市場にアクセスできるため、グローバルな投資機会を活用できます。

さらに、新しいテクノロジーや金融サービスに敏感な人は、DeFi（分散型金融）やNFT（非代替性トークン）などの新しい分野にも早期に参入できる可能性があります。

仮想通貨投資が向いていない（やめておいた方がよい）人の特徴

一方で、以下のような特徴を持つ人は仮想通貨投資を避けた方が無難です。生活資金や教育費など、絶対に失ってはいけないお金で投資を考えている人は、仮想通貨投資を避けるべきです。

関連記事：ビットコインはやめた方がいい？

仮想通貨は値下がりリスクが高く、必要な時に資金を回収できない可能性があります。

また、税務手続きが苦手な人も注意が必要です。

仮想通貨の税務処理は複雑で、適切な記録管理と確定申告が求められます。

税務知識が不足していると、後で大きな問題となる可能性があります。

技術的な変化についていけない人も、仮想通貨投資には向いていません。

暗号資産業界は技術革新が激しく、常に新しい情報をキャッチアップする必要があります。

上記の特徴に複数当てはまる場合は、まずはNISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用した長期投資から始めるのがおすすめです。

関連記事：株シミュレーションアプリおすすめ9選【決定版】デモトレードが可能？

やめとけとはならない、おすすめの仮想通貨取引所4選

ここでは、コエテコがおすすめする以下の仮想通貨取引所を紹介します。

• Coincheck
• OKJ
• GMOコイン
• DMM Bitcoin

Coincheck

仮想通貨取引所アプリDL数NO,1を誇るのは、Coincheck。

スマートフォンアプリの見やすさに定評があり、「チャート画面や取引画面が見やすい」と評判です。

さらに日本円の入出金や暗号資産の購入・売却・受け取り・送金などもスマートフォンアプリで完結できます。

場所や時間問わず取引できるため、初心者のみならず、仮想通貨取引に慣れスピード感を持って取引を行いたい人にもおすすめです。

31種類（2025年1月時点）の暗号資産を取り扱っています。

国内の取引所の中でも取引種類が多い点も魅力と言えるでしょう。

暗号資産の取引が初めての人やスマートフォンアプリで取引を完結したい人は、ぜひ着目してみてください。

OKJ

OKJは、万全なセキュリティとサポート体制、スピーディーな入出金・入出庫が魅力的な仮想通貨取引所です。

100％コールドウォレット管理なので、完全オフラインで仮想通貨を補完することができ、ハッキングのリスクを最小限に抑えられます。

豊富なマルチチェーンに対応しており、入出金は24時間365日即時対応可能です。

利便性の高い取引ツールが採用されているため、仮想通貨取引初心者でもスムーズに取引できるでしょう。

スプレッドはグローバル水準で、ユーザーに有利なのも嬉しいポイントです。

狭いスプレッドなら、仮想通貨の売買を繰り返しても損失が少なく済みます。

GMOコイン

GMOコインは、GMOインターネットグループ傘下に属するGMOフィナンシャルホールディングス株式会社の連結会社である暗号資産交換業および金融商品取引業を営むGMOコイン株式会社が運営する仮想通貨取引所。

大手グループ会社がバックについているだけあり、グループで培ったノウハウを駆使したセキュリティの強さが魅力。これまで1度もハッキングされたことはありません。

またユーザーニーズを汲んだサービス提供に注力しているだけあり、『現物取引とレバレッジ取引の両方を提供』『自動積立・レンディング・ステーキングなどの提供』『初心者向けと上級者向けの2つのモード切り替えができるアプリ』など、多彩なサービスが用意されています。

ユーザー評価も高いため、初めて仮想通貨取引を行う場合は、取引所候補の1つとして検討してみるのもよいでしょう。

DMM Bitcoin

DMM Bitcoinは、DMMグループが運営する仮想通貨取引所です。

カスタマーサポートの評判が高く、土日含めた365日問い合わせに対応している点やLINEで気軽に質問できる点に魅力を感じているユーザーが多いようです。

またレバレッジ取引できる通貨の種類が豊富な点も、他の取引所にはない特徴の1つ。

現在DMM Bitcoinで取り扱われている全34種類の仮想通貨でレバレッジ取引ができます。

レバレッジ取引を活用してより利益を拡大していきたいと考える人にピッタリです。

様々な通貨でレバレッジ取引をしたい人や本格的にトレーダーとして活動している人におすすめの取引所と言えるでしょう。

「やめとけ」を回避！仮想通貨で後悔しないためのポイント

仮想通貨投資で失敗しないためには、事前に適切な対策を講じることが重要です。

以下のポイントを押さえることで、リスクを最小限に抑えながら仮想通貨取引を始められます。

余剰資金で投資する

仮想通貨投資は必ず余剰資金の範囲内で行うことが最も重要なルールです。

生活費や緊急時の貯蓄に手を出すのは絶対に避けましょう。

投資資金の目安として、一般的に「なくなっても生活に支障をきたさない金額」が推奨されています。

仮想通貨は価格変動が激しく、投資元本を大きく割り込む可能性があるため、このルールを徹底することで精神的な負担を軽減できます。

また、投資資金の上限を事前に決めておき、追加投資の誘惑に負けないよう自制心を保つ意識も大切です。

金融庁に登録された国内取引所を選ぶ

仮想通貨取引を行う際は、安全性の観点から、金融庁の暗号資産交換業者として登録されている国内取引所の利用が重要です。

金融庁に登録された取引所は、厳しい審査基準をクリアしており、顧客資産の分別管理や適切なセキュリティ対策が義務付けられています。

顧客資産は取引所の資産とは分別して管理されているため、万が一取引所が経営破綻した場合でも顧客の資産は原則として保全され、返還の対象です。

ただし、上記は預金保険制度や投資者保護基金のような公的な損失補償制度とは異なります。海外の取引所は手数料が安い場合もありますが、日本の法律による保護を受けられないため、初心者は避けるのがおすすめです。

まずは少額の現物取引から始める

仮想通貨投資を始める際は、少額の現物取引から始めて徐々に投資額を増やしていくのが賢明です。

現物取引とは、実際に暗号資産を購入して保有する取引方法で、投資元本以上の損失が発生しないという特徴があります。

初心者がいきなりレバレッジ取引や先物取引に手を出すのは危険です。

上記の取引では、投資元本を上回る損失が発生する可能性があり、経験不足により大きな損失を被るリスクが高まります。

最初は数千円から数万円程度の少額投資で市場の動きを観察し、取引に慣れてから投資額を段階的に増やしていくのがおすすめです。

現物取引のメリット

・投資元本以上の損失が発生しない
・長期保有により価格回復を待つことができる
・複雑な仕組みを理解する必要がない
・精神的な負担が軽い

損切りルールを事前に決めておく

投資を始める前に明確な損切りルールを設定し、感情に左右されず機械的に実行することが重要です。

損切りとは、含み損が拡大する前に損失を確定させる投資手法で、大きな損失を防ぐために欠かせません。

一般的な損切りルールの例として、以下のような基準が挙げられます。


「もう少し待てば回復するかもしれない」という期待は禁物で、ルールにしたがって機械的に損切りを実行すると大きな損失を回避できます。

SNSやメディアの情報を鵜呑みにしない

SNSや各種メディアで発信される投資情報を盲信せず、必ず自分で情報の真偽を確認する習慣を身につける意識が大切です。

特に以下のような情報には注意が必要です。


信頼できる情報源として、以下のようなものを参考にするとよいでしょう。


投資判断は、最終的に自己責任で行うものです。

他人の意見を参考にしつつも、自分なりに情報を分析し、納得できる根拠に基づいて投資判断を下すことが重要です。

仮想通貨はやめとけは本当なのかまとめ

仮想通貨は法定通貨と比べると価格や相場の変動が激しく、さまざまなリスクも含んでいます。しかし、正しい知識を持って無理のない範囲内で管理・運用している分には、決して「やめとけ」と言われるものではありません。

これから仮想通貨を始めようと考えている人は、情報収集によって正しい知識を学び、大切な資産を適切に運用していきましょう。
自分で知識をつけたい場合は投資スクールもおすすめです。