この記事では、フリーランスグラフィックデザイナーになるための方法を4通りでまとめました。フリーランスとして活動するうえで気になる収入面や、ライバルとなり得る人の割合についても解説します。
フリーランスグラフィックデザイナーの仕事の取り方・探し方
ここでは、フリーランスグラフィックデザイナーの仕事の取り方・探し方を紹介します。クラウドソーシングサイトを利用する
フリーランスが仕事を獲得する方法は様々ですが、クラウドソーシングサイトを利用する方法も手段の1つとして挙げられます。クラウドソーシングサイトには多くの案件が公開されているため、比較的容易に案件を獲得できます。
フリーランスに転身したての人でも、初心者向けの案件を中心に応募・エントリーを繰り返すことで案件獲得を叶えられるでしょう。
しかしクラウドソーシングサイトに公開されている案件は、相場よりも単価が低いケースも珍しくありません。スキルや経験に見合った単価なのか見極めながら案件獲得を目指しましょう。
業界内のネットワーキング・人脈を生かす
既存の人脈や業界内のネットワーキングを通じて直接クライアントを見つける人もいます。また過去に受注を受けたクライアントや以前在籍していた会社の同僚から案件を紹介してもらうのも良いでしょう。
人脈を活かした案件獲得が叶えば自然と案件も広がっていきます。自ら営業活動に取り組む必要がないため、本業に集中できる環境を作ることができるでしょう。
ただし人脈を活用した案件獲得は、口約束になってしまう、責任の所在が曖昧になってしまうなどトラブルを招く懸念も考えられます。気心知れた間柄だったとしても、トラブル防止のためきちんと契約を結びましょう。
フリーランスエージェントを活用する
フリーランスエージェントを活用するのもおすすめです。デザイナーのスキルや経験に基づいて、適切なクライアントとのマッチングをサポートしてくれるため、営業が苦手な人や本業に集中したい人におすすめです。また自分では獲得が難しいような高単価案件もフリーランスエージェントを活用すれば出会える可能性も期待できます。時には、ステップアップに繋がる案件にチャレンジできることもあるでしょう。
ただしフリーランスエージェントによっては、ある程度のスキルがないと案件を紹介してもらえないこともあります。登録時に求められるスキルや経験を確認しておきましょう。
【4通り】フリーランスのグラフィックデザイナーになる方法
フリーランスのグラフィックデザイナーとして独立するまでの道のりには、大まかに以下4つの方法があります。- 広告会社に所属して実務経験を積む
- インハウスデザイナーとして経験を積む
- スクールに通って知識を身につける
- 独学で勉強する
広告会社に所属して実務経験を積む
王道なのは、広告会社やデザイン事務所に所属してグラフィックデザインの実務経験を積む方法です。フリーランスになる前に幅広い案件に携わる機会を得られるため、技術の向上や業界の理解を深めるのに非常に有効と言えます。広告会社で働くことで、プロジェクト管理やクライアントとのコミュニケーション方法といったデザイン面以外のビジネススキルも磨くことができるでしょう。フリーランスとして活動するための基盤を確実に固めるなら、まずは会社員デザイナーから始めることをおすすめします。実務経験があれば、独立後の案件獲得時にも有利に働くはず。
インハウスデザイナーとして経験を積む
企業の宣伝部門・開発部門でインハウスデザイナーとして活動するのも、フリーランスグラフィックデザイナーを目指すいい方法でしょう。主な業務内容は、社内の広告や製品のビジュアルデザインを手掛けること。色々な企業のデザインを担当する広告会社とは違い、一貫したブランドイメージを構築する経験を積むことができます。インハウスデザイナーとして従事する場合、デザイナー以外のあらゆる職種の人たちと一緒に活動できるという点も大きな魅力。さまざまな視点から意見を出し合い、より良い広告を作り上げていく過程で得た知識は、独立後にも必ず役に立つことでしょう。デザイナー以外の人脈を作っておけば、フリーランスになった後に仕事を依頼してもらえる可能性も高まります。
スクールに通って知識を身につける
資金面に余裕のある人は、フリーランスデザイナーの育成を目的としたスクールを活用するのもおすすめです。カリキュラムが用意されていることで基礎から応用まで体系的に学べるため「デザインの自己学習はハードルが高い」「遠回りせず最短でフリーランスになりたい」と感じている人にはうってつけ。グラフィックデザイナーを目指せるスクールには、具体的に以下のようなものがあります。
スクール名 | 料金 | 案件獲得サポート | 特徴 |
---|---|---|---|
DMM WEBCAMP Webデザインコース | 8週間:268,400円 16週間:378,400円 24週間:488,400円 32週間:598,400円 ※補助金で最大70%OFF |
あり | 未経験の状態から副業実績獲得レベルまで学べる。 副業サポート付き |
RaiseTech(レイズテック)デザインコース | 448,000円 | あり | サポート期間に制限なし。疑問があれば即相談可能な体制を整備 |
デジハリONLINE | 437,800円 ※Webデザイナー講座 フリーランスプラン |
あり | デザインスキルだけでなく独立に必要な各種知識まで一気に学べる。 一からフリーランスを目指したい人向け |
チャットやミーティングを活用した質問サポートや、卒業後の案件獲得補助など、未経験から始める人にも心強いサービスがたっぷり。Webデザインスクールの中には受講生限定のグループが用意されているものもあり、フリーランスとして活動を始める際に非常に貴重な「人脈形成」も可能です。
独学で勉強する
独学でデザインスキルを身につけることも不可能ではないでしょう。インターネット上には無料または低価格で利用できる教材が豊富にありますし、デザイン関連の書籍も多数販売されています。学習にかかるコストを抑えながら自分のペースで学べることができるという点は、独学の大きなメリットです。ただし、当然ながら独学での習得は一筋縄でいくものではありません。継続的に学習を続けるためには、自己管理能力や高いモチベーションが求められます。目標をもって計画的に進めないと、いつまで経ってもフリーランスとしてのキャリアを歩み始めることはできないでしょう。自分に合った学習方法を見つけることが重要です。
フリーランスのグラフィックデザイナーの収入・年収
グラフィックデザイナーでフリーランスとなった場合、どの程度の収入を得ることができるのでしょうか。フリーランス向け案件検索エンジン「フリーランススタート」の情報によれば、フリーランスグラフィックデザイナー向け求人・案件の月額平均単価は59.2万円となっていました。単純計算で、年収約720万円ということになります。最高単価200万円・最低単価4万円というデータからもわかる通り、フリーランスとしての収入は、自身のスキルや案件の取り方、働く時間などさまざまな要因によって大きく変動します。安定した収入を得るためには、常にスキルアップを図り、良質なクライアントとの長期的な関係を構築することが重要と言えるでしょう。
フリーランスのグラフィックデザイナーの年収アップのコツ
続いて、フリーランスのグラフィックデザイナーの年収アップのコツを紹介します。ポートフォリオを充実させる
ポートフォリオは、これまで請け負ってきた案件を外部に紹介する作品集のようなもの。ポートフォリオを作成することで自分のスキルや実績を対外的に示せるため、クライアントからの信頼を得られやすくなります。ポートフォリオを作成することはもちろんですが、ポートフォリオの更新も忘れてはなりません。
新しい技術を用いた案件や難易度の高い案件に取り組んだ場合は、ポートフォリオの更新を行いましょう。
プログラミングやコーディングスキルを身につける
プログラミングやコーディングなど、デザイナーと親和性の高いスキルを身に付けるのも1つです。プログラミングやコーディングに関する知識があれば、デザイナーとエンジニアの間での出し戻しが減りスムーズに作業できるなどの利点があります。クライアントとしてもスムーズに作業を進められるため、重宝されるでしょう。
また他のデザイナーと差別化を図ることができるため、案件を獲得しやくなったりクライアントからの契約打ち切りも減るでしょう。
グラフィックデザイナーのうちフリーランスの割合はどれくらい?
グラフィックデザイナーの働き方は実に多様。厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によれば、フリーランスで働いている人の割合は62.7%に上り、正社員で働いている人の割合は42.4%となっています。このデータからも、グラフィックデザイナーの中には、フリーランスとして自由な働き方を選択している人が多いことがわかります。会社員として働くよりも柔軟なスケジュール管理が可能であることや、やり取りをするクライアントを自分で選べることなど、多数の魅力があることが理由の一つと考えられるでしょう。反面、ライバルとなる人が多いとも捉えられるので、何か差別化できる策を講じる必要はあるかもしれません。
未経験からフリーランスのグラフィックデザイナーは可能?
未経験からフリーランスのグラフィックデザイナーになることは可能です。ただし、実務経験がない場合は、一定の努力とスキルアップが必要になることを理解しておきましょう。まずは会社員デザイナーやインハウスデザイナーとして働き、実務経験を積みましょう。
同時にクラウドソーシングサービスなどを活用して副業に取り組んでみるのもおすすめです。会社員でありながらもフリーランスとしての働き方を知れたり、フリーランス活動に必要な業務を実践を通じて学ぶことができたりするため、フリーランスとして独立する際もスムーズに活動を開始できるようになるでしょう。
フリーランスグラフィックデザイナーを目指せるおすすめスクール
フリーランスグラフィックデザイナーを目指すなら、スクールを活用すると効率的です。ここではおすすめのグラフィクデザインスクールを紹介します。RaiseTech
自分のペースでじっくり学ぶには、サポート期限が無期限のRaiseTechがおすすめ。オンライン授業を何度でも見返すことができるため、理解度に合わせて学習を進められます。動画教材は最新の情報を盛り込んだ内容でアップデートされていくため、見返すことで最新情報キャッチできるのも魅力です。挫折させないフォロー体制があるのも特徴。週1回のグループミーティングで学習の進捗確認をした上で、アドバイスやフォローを受けられます。マイペースでも着実に目標を達成したいと考えている人にぴったりです。
SHElikes
30コース以上を提供しているSHElikesなら、グラフィックデザインに関するコースはもちろん、その他のコースも定額で受け放題。そのときに必要なスキルをすぐに学び始められるのが魅力です。オンライン授業で学んでいて分からないところが出てきたときには、講師に質問して理解した上で次に進められます。加えて月1回のコーチングで目標の達成度合いをシェアする機会を設けて、挫折しない仕組みづくりをしているのも特徴です。スキルを習得すると、SHElikes内で仕事へチャレンジする機会も設けられています。
フリーランスグラフィックデザイナーになる方法まとめ
当記事では、将来的にグラフィックデザイナーとしての独立を考えている人に向けて、フリーランスのグラフィックデザイナーになるための方法や気になる収入面の情報について、詳細に解説してきました。書籍はもちろん昨今はインターネットが普及していることもあり、独学でデザインスキルを習得することも不可能ではなくなってきています。とは言うものの習得まで時間がかかったり、実績が薄く案件が取れなかったりすることも考えられるため、可能ならまずは会社員デザイナーとして実務経験を積むのがおすすめです。
本業に取り組みながら自宅でデザインスキルを身につけていきたいという人は、スクールを活用するのもありでしょう。フリーランスとして独立するために必要な知識を、最短で習得することができるはず。ぜひ自分に合った学習方法で、フリーランスグラフィックデザイナーを目指してみてください。