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コロナ禍によって「オンライン・リモート」教育市場が急成長
2020年からのコロナ禍において、「オンライン・リモート」による教育への認識が大きく変化しました。これまで「遠隔での教育」は、一部の英会話教室などで通信機器を利用したオンライン・リモート授業を実施していましたが、市場におけるシェアは小さいものでした。
むしろ「遠隔での教育」は、進研ゼミやユーキャンのように「教材が自宅に送られてくる自立学習」形式が消費者にとっては一般的でした。
しかし、この「通信教育」は、基本的には「全て自分ひとりで学ぶ」ことがベースであるため、習う側の意志の強弱に依存するケースが多く、「通学制・リアル授業」と比較すると、やはりシェアは小さいものでした。
しかし、2020年のコロナ禍は、最新の通信環境において、驚くほどスムーズに各端末を通して「オンライン授業」を受講することができるため、多くの消費者が「オンライン・リモート」形式の授業を見直すきっかけになりました。
現状は、まだまだ「通学型」の「リアル授業」のスクールへのニーズが主流であるものの、今後の各スクールの教材内容の魅力によっては、市場が大きく変化していく可能性があります。
「オンライン・リモートのプログラミング教室」とは!?
プログラミング教育市場全体を考えてみた場合、厳密には「オンラインの教育」といっても、以下の2つに区分されると船井総研では考えています。①教材やゲームなどにより、生徒が一人で自己完結できるプログラミング教育
②教材は使用するが、講師やコーチが生徒に授業、およびコーチングを行うプログラミング教育
①はいうまでもなく「プログラミング教室」ではなく、「プログラミング教材」です。
②はオンライン上でバーチャルの学ぶ場所=教室・スクールが存在するため、これを本項では「オンライン・リモートのプログラミング教室」と定義することにします。
プログラミングのオンライン教育市場において、①「プログラミング教材」 と②「オンライン・リモートのプログラミング教室」はどちらも大きなポテンシャルを秘めています。
①は講師が介在する必要がないため、低価格で提供しやすい。しかし子ども達の結果が出にくい
②は通学生との競合関係が存在するが、様々なメリットも存在する
このように、それぞれ一長一短があり、今後のプログラミング教育市場は従来の主役だった「通学制教室」、「教材(オンライン・オフライン)」「オンライン・リモート教室」の3つに大きく分化していくと思われます(一部、2つの要素を併せ持つ業態も生まれてくると思われます)。
現在のオンライン・リモートのプログラミング教室市場の限界
これまでプログラミング教育市場は、基本的に「通学制教室」が市場の中心でした。そのため、2020年に動き出したプログラミング教室の「オンライン授業」は、多くの場合、
『コロナ禍における通学困難な既存の教室の通学生のための「代替手段」』
でしかありませんでした。
この場合、本質的には「通学に興味がある層」が対象となっているため、本質的にはオンライン・リモート教室の市場が成長しているとはいえません。
実際に、コロナの影響が少なくなった時には、多くのユーザー・教室が通常の通学制の授業に戻すことになりました。
オンラインプログラミング教室の市場が今後拡大成長をしていくためには、
「オンライン・リモートでのプログラミングの授業を希望する全く新たな消費者・生徒を開拓」
していくことが重要になります。
しかし、まだまだオンライン・リモートのプログラミング教室の市場が急成長をしていくためには時間が必要そうです。
市場の成長拡大においてボトルネックとなっている問題点は以下になります。
①多くの教室がまだまだ「通常授業のオンライン・リモート化」の延長線でしかなく、「オンライン・リモート授業独自の価値」を打ち出せているケースが少ない
②一方で「自立学習」の要素を強めれば強めるほど、「プログラミングが学べるゲームや教材」と差別化が難しくなってくる
③対象としている顧客層を「小学生」にしているケースが多く、この層は保護者意識的に「通学制教室」が支持されやすい
④オンライン・リモート教室の最大のメリットは「商圏が広い」ことだが、広い商圏のユーザーに的確にアプローチできる販促手法を実施できている企業が少ない
このように、オンライン・リモートのプログラミング教室の市場は、まだまだ導入期といえます。
しかし、2021年現在、多くのプログラミング教室企業がこの領域への参入を進めています。弊社、船井総研にご依頼いただくコンサルティング内容においても、「オンライン・リモート教室市場への参入・拡大」などのテーマが増加しています。
これから数年間で、オンライン・リモートのプログラミング教室市場は急成長をし、そして最後は少数の主だった企業が残る…という流れになるのではないかと思われます。
日本における「プログラミング教育」の市場全体で見渡した場合、この「オンライン・リモートのプログラミング教室」分野の成長は、良質なプログラミング教育が日本全国で受講することが可能になるという面から、非常に重要ですので、船井総研でも注目していきたいと思います。