在宅プログラマーってどんな働き方？未経験から目指す方法も解説

在宅プログラマーの仕事内容

在宅プログラマーの主な仕事内容は、WebサイトやWebサービスの開発・構築、アプリ開発など多岐にわたります。具体的には、クライアントの要望に応じたデザインや機能、インターフェースを作成したり、データベース設計やAPIの開発、サーバーサイドのプログラミングなどを行う仕事です。

基本的にパソコンに向かって一人で黙々と作業を行う作業が多いため、プログラマーは在宅ワークがしやすい仕事と言われています。在宅で働けることから自分のペースで好きな仕事を進められますが、一方でプロジェクトの進行状況やクライアントとのコミュニケーション、進捗管理やタスク管理、心身の健康も含めた自己管理ができるなど、さまざまなスキルが求められます。

在宅プログラマーの魅力

まずはじめに、在宅プログラマーの魅力について詳しく見ていきましょう。

通勤のストレスがない

在宅プログラマーには、通勤ストレスがないのが大きな魅力と言えるでしょう。特に首都圏において通勤・通学時間が長い傾向があり、通勤時間が長くなればなるほど強いストレスがかかり、QOLを低下させる一因になっています。

AlbaLinkが2023年に実施した調査によると、通勤時間が片道1時間以上の人の84.6％が「通勤時間にストレスを感じる」と回答しています。

出典：【通勤時間1時間以上はストレス？】男女499人アンケート調査｜訳あり物件買取ナビ

またストレスと感じることとしては「座れない」「混雑している」「時間を無駄にしている」「マナー違反をする人がいる」「感染症が怖い」などが挙げられています。

出典：【通勤時間1時間以上はストレス？】男女499人アンケート調査｜訳あり物件買取ナビ

このように通勤には相当なストレスがかかるものですが、在宅プログラマーには通勤自体がないため、通勤ストレスに悩む必要がありません。通勤に使うはずの時間で勉強や運動をするなど、時間を有効活用できるのです。

年収が高い

プログラマーは技術職のため、スキルが高ければ高い年収を獲得できるのも魅力と言えるでしょう。

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagによると、プログラマーとして働く人の平均年収は550.2万円で、50～54歳では701.75万円まで上昇しています（2024年4月時点）。
参考：プログラマー｜jobtag

この金額は日本全体の年収レンジから見ると高く、プログラマーとしてスキルを発揮できれば、高い年収を獲得できることが分かります。

このように高い年収を視野に入れられることから、未経験からでもプログラミングスキルを習得してプログラマーを目指す人が増えているのです。

自由度の高い働き方ができる

在宅プログラマーは、服装や髪形、勤務時間や勤務場所などの自由度が高いのも魅力です。

オフィスに出社するわけではないので、自由な服装や髪形で働くことができます。ラフな部屋着やノーメイク、コンタクトレンズを付けることなく眼鏡で過ごせるといったところも嬉しい部分ですね。

また時間や場所も比較的自由なので、たとえばカフェやコワーキングスペースなどで仕事もできます。育児中などで自分にそれほど時間をかけられなくても、スキマ時間を見つけて働けます。

パソコンと通信環境さえあれば、旅行先でも仕事ができます。観光庁では、働きながら旅行をする「ワーケーション」という働き方を推奨しており、在宅ワーカーの新たな選択肢として注目されています。
参考：「新たな旅のスタイル」ワーケーション＆プレジャー

在宅プログラマーの働き方は3種類！

在宅プログラマーとして働くためには、どのような働き方があるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

正社員として働く

就職や転職で正社員として雇用され、会社員プログラマーとしてリモートワークで働く方法です。企業によってはリモートワークを認めていないところもあるので、就職や転職活動の際には、リモート勤務可能かどうかを確認しておきましょう。

正社員の在宅プログラマーの場合、使用するパソコンや周辺機器を会社から貸与される形になり、機器の導入コストがかからないのがメリットです。

一方で、家というプライベート空間で働くことになるため、家の中に疑似職場環境を構築する必要があります。仕事のオンとオフを空間で分けられるようにしておくことで、気持ちの切り替えや働きすぎ予防の効果が期待できるでしょう。未経験の方にはプログラミングスクールがおすすめです。

フリーランスとして働く

会社に属さずにフリーランスプログラマーとして働く方法です。フリーランスプログラマーのなかにも、出社して働くケースとリモートワークのケースがあるので、在宅を希望する場合はリモート可能かどうかをチェックしましょう。

フリーランスプログラマーの場合、仕事で使用するパソコンや機器類をすべて自分で調達する必要があります。購入するパソコンのスペックによって費用が異なりますが、それなりの初期コストがかかる点に注意が必要です。

また会社員とは異なり、働く案件を自分で獲得しなければいけないのもフリーランスの特徴です。フリーランスを対象とした求人サイトなどをチェックし、自らで応募、単価や条件の交渉などを行います。

福利厚生や保障などもありませんが、フリーランス向けのエージェントサービスなどを利用すると加入できるケースもあります。

副業フリーランスとして働く

フリーランスとして働きますが、メインとなる本業を持った状態で、副業としてプログラマーになる方法です。通常のフリーランスと同じく案件は自分の力で獲得しなければなりませんが、本業の収入がベースにあるため、安定的に働くことが可能になります。

副業フリーランスになるためには、まず本業の会社が「副業OK」としているかどうか、就業規則を確認しましょう。副業自体は法律で禁止されていませんが、就業規則で副業NGの会社で隠れて副業をしてしまうと、懲戒処分などを受ける可能性があります。

また副業でプログラマーになる場合には、時間の使いかたにも注意が必要です。本業でクタクタになっているのに、家に帰ってから副業で無理をしてしまっては、心や体に不調をきたしかねません。無理のないペースで継続できるかどうかを重点的に考えるとよいでしょう。
参考：おすすめのフリーランスエージェント

未経験者は副業で在宅プログラマーを目指そう

プログラミング未経験から在宅プログラマーを目指すのであれば、まずは副業フリーランスとして始めるのがおすすめです。本業との兼ね合いが難しいところですが、リスクを減らして収入を得ることができます。
ここでは、副業で在宅プログラマーを目指す手順をご紹介します。

プログラミング言語を学習する

在宅プログラマーになるためには、とにかく技術力を習得することが第一です。まずはじめに学ぶべきプログラミング言語を決定し、習得に向けて学習を進めましょう。

初心者におすすめのプログラミング言語としては、以下のようなものがあります。

• JavaScript
• TypeSfript
• Python
• PHP
• Ruby

プログラミング言語に関する書籍や学習サイトなどを活用しながら、基礎レベルを習得するところから始めましょう。独学での学習が難しいと感じる人は、プログラミングスクールでスキル習得を目指すのがおすすめです。

ポートフォリオを作成してスキルをアピールする

プログラミング言語の学習を進めながら、並行してポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオとは、自身のスキルをアピールするための作品集のようなものを指します。プログラミングスキルを示すためのポートフォリオは、Webサイトとして作るのが一般的です。

基本的にはプログラミングで作成したWebサイトやアプリへのリンク、ソースコードの公開などを掲載します。ソースコードの公開にはGitHubなどの無料ツールを活用するとよいでしょう。

ポートフォリオは見栄えも大切なので、サイト全体のデザインやUI/UXにも配慮するとさらに効果的です。

クラウドソーシングなどで仕事を探す

基礎的なスキルが習得できたら、いよいよ在宅プログラマーとして携わる案件を探します。初心者はクラウドソーシングなどを活用して仕事を探しましょう。

クラウドソーシングとは、不特定多数の人に向けて、必要とするサービスやアイデア、コンテンツなどの作成を募集するビジネスモデルです。

在宅プログラマー向けのクラウドソーシングサービスとしてさまざまなものが提供されていますが、代表的なものとして以下のようなものが挙げられます。

• CrowdWorks（クラウドワークス）
• Lancers（ランサーズ）
• Craudia（クラウディア）
• ココナラ
• Bizseek（ビズシーク）
• Job-Hub（ジョブハブ）
• サグーワークス

案件数や条件などに応じて、複数のサービスを使い分けてみるとよいでしょう。

在宅プログラマーを目指せるおすすめプログラミングスクール

ここでは、在宅プログラマーを目指せるおすすめプログラミングスクールを紹介します。

DMM WEBCAMP エンジニア転職

DMM WEBCAMP エンジニア転職は、DMMグループが運営するプログラミングスクールです。
未経験からでも稼げるエンジニアを目指すべく、メンタリング担当・キャリアアドバイザー・メンターの3方向から受講生の学習や転職活動を支援している点が特徴です。

またカリキュラムも未経験者向けに作成されており、毎月の受講生からのアンケートで分かりにくい点を改善し、 企業への聞き取りから近年のトレンドや必要とされている技術をいち早く取り入れているとか。そのため、未経験でも1つひとつ確実に必要なスキルを身に付けていくことができるでしょう。

さらにDMM WEBCAMP エンジニア転職では、転職支援にも強みを持っており、キャリアアドバイザーが併走型の転職支援を提供してくれます。在宅勤務を希望する人も希望に沿った案件を紹介してもらえることでしょう。

LINEヤフーテックアカデミー

LINEヤフーテックアカデミーは、LINEヤフーに在籍する現役にエンジニアが講師を務めるプログラミングスクールです。テックアカデミーと共同運営をしていることもあり、指導レベルも一定の質を担保できていると言えるでしょう。

そんなLINEヤフーテックアカデミーでは、複数のコースが用意されており、目的に合わせて自分に適したコースを選択できます。
自分の適性を確かめたいと考えている人には『はじめてのWebアプリ開発コース』がおすすめ。また1年以内に転職したいと明確な目標を掲げている人は『エンジニア転職保証コース』をおすすめします。

エンジニア転職保証コースでは求人の紹介も行っているため、希望に合う在宅案件の紹介も受けられるかもしれません。

COACHTECH

COACHTECHは、未経験からフリーランスエンジニアを目指すプログラミングスクール。
フリーランスとしての活動を視野に入れている人は、COACHTECHの受講をおすすめします。卒業生の多くが時給3000円や月収60万円以上の案件を獲得しており、自分らしい働き方や希望に叶った働き方を実現しています。

そんなCOACHTECHの一番の特徴は、在学中に開発案件を保証している点。
在学中に現役エンジニアのサポートのもと、実際の案件に取り組める環境があり、卒業時には実績を保有している状態となります。他のスクール生と差別化を図れるため、卒業後はすぐフリーランス活動を軌道に乗せていくことができるでしょう。

プログラマー経験者転職におすすめのエージェント

ここでは、プログラマー経験者転職におすすめのエージェントをご紹介します。

レバテックキャリア

レバテックキャリアは、IT・Web業界のエンジニア・クリエイター転職に特化している転職エージェント。業界実績10年で培ったノウハウや専門的な情報をベースに、バックエンドやフロントエンド、インフラ、Webデザイナー、PM、ITコンサルタント、社内SEに至るまで、約50職種のIT専門職をサポートしています。

「本当に天職するべきか分からない」「転職先で求められるスキルにミスマッチがないか不安」といった悩みを抱える人に向けて、年収予測機能とスキルシミュレーション機能が提供されています。そのほかにも、エンジニア転職に詳しい専門アドバイザーによるキャリアアドバイス、似た経験を持つエンジニアのスキル別転職実績レポートの提供などもあるので、一人ひとりのニーズに応じた転職を実現できるでしょう。

マイナビIT AGENT

マイナビIT AGENTは、マイナビが運営するIT・Webエンジニア転職に特化しているエージェント。高年収、リモートワーク可、大手系列、外資系、業界未経験歓迎など、マイナビが持つ幅広いネットワークによる多様な求人情報を保有し、非公開求人も多数取り扱っているので、希望に沿った理想的な求人案件を見つけられるでしょう。

IT業界の最新動向に精通したアドバイザーが在籍しており、求職者のスキルや経験を踏まえた最適な求人紹介や、キャリアプランの提案を行ってくれます。また書類添削や面接対策など、転職活動全般にわたる支援も行ってくれるため、初めての転職やキャリアチェンジを考える方でも安心して利用できるでしょう。

Re就活テックエージェント

Re就活テックエージェントは、20代専門転職サイト「Re就活」が運営する20代のITエンジニア向け転職エージェント。年間5,000名以上の20代転職支援を行ってきた実績があり、20代ITエンジニア職に特化した独自の転職支援ノウハウを持っているのが強みです。

ITエンジニアならではの悩みに寄り添いつつ、ITエンジニア専任のアドバイザーが自己分析、企業選びから内定獲得まで、転職活動を徹底サポートしてくれます。また20代・第二新卒を求める優良企業の求人情報を多数保有しており、面談はオンラインで実施するので、効率的に転職活動を進められるでしょう。

在宅プログラマーに必要なスキル

ここでは、在宅プログラマーに必要なスキルについて詳しく見ていきましょう。

プログラミングスキル

在宅プログラマーとして働くためには、一定以上のプログラミングスキルが必要です。在宅で働く場合、自分一人で多くのタスクをこなす能力が求められることから、プログラミングの基礎知識はもちろん、現場で役立つ実践的なスキルを身につけている必要があります。

逆に言えば、高いプログラミングスキルを持っていなければ、正社員としての在宅勤務や企業案件を受けることは難しいでしょう。スキルがあるからこそ、在宅という働き方の選択肢が許されると言えるのです。

トラブル解決力

在宅勤務中に起きたトラブルは、基本的に自力で解決しなければなりません。そのため在宅プログラマーにとって、トラブル解決力も非常に大切です。

リモートワークを実施している企業では、プログラマーが開発した成果物は共有サーバーやバージョン管理システムを通じて管理されています。これにより、複数のチームメンバーがリモートで同時に作業することが可能ですが、それに伴いトラブルも発生しやすくなりますが、同時にトラブルも発生しやすくなるので注意が必要です。

このため在宅プログラマーには、「GitHub」や「GitLab」などのバージョン管理ツールを使いこなす能力も求められます。これにより、ソースコードのバージョン管理や、チーム間での変更点の共有がスムーズに行えるようになるでしょう。

また万が一トラブルが発生したときに適切に対処を行えるために、ネットワーク接続やローカル環境設定といったITの基礎知識とトラブル対処方法を習得しておくことも大切です。

コミュニケーション能力

在宅プログラマーになるためには、オンライン・オフラインでのコミュニケーション能力も大切です。在宅で働くからこそ、クライアントやチームの仲間と円滑な関係を構築するために、効果的なコミュニケーションが求められます。

特に在宅ワークにおいては対面でのやり取りが少なくなるため、テキストコミュニケーションスキルが必須です。メールやチャットツールを使って、明確かつ簡潔に情報を伝えられなければなりません。

例えば進捗報告や仕様確認を行う際には、曖昧な表現を避け、シンプルかつ具体的な内容をわかりやすく伝える必要があります。分かりにくい内容にしてしまうと、「これはこういう意味ですか？」と都度問い合わせが発生し、かえって手間になってしまうためです。また相手に不快感を与えないよう、状況や立場に配慮した文章表現を心がける必要もあります。

在宅プログラマーとして働く際の注意点

ここでは、在宅プログラマーとして働く際の注意点について見ていきましょう。

仕事環境を整える

在宅プログラマーとして働く際には、インターネット環境や電子機器、机、イスなど、在宅で仕事をするための快適で効率的な仕事環境を整えましょう。

なかでも最も大切なのが、インターネット環境とパソコンです。インターネット接続が安定していなければ、ビデオ会議や大容量ファイルのアップロード・ダウンロードなどに支障が出てしまいます。またパソコンやモニター、キーボードなどの周辺機器も高性能なものを用意することで、作業効率が向上するでしょう。

自己管理を徹底する

自宅の仕事はオンとオフの切り替えが難しいことが多いため、明確なルーチンを設定して自己管理を徹底する必要があります。毎日の始業と終業の時間を決め、それに従って行動することを心がけ、意識して仕事とプライベートの境界を明確にしることが大切です。

特におすすめなのが、リビングルームや寝室と仕事スペースを分けて専用の作業スペースを確保することです。物理的に空間を分けることで、集中力を維持しやすくなるでしょう。また作業時間中は集中力を維持するために、一定のリズムで休憩を取り、リフレッシュすることも大切です。

セキュリティ対策を万全にしておく

在宅の仕事は企業のオフィス環境に比べてセキュリティリスクが高まるため、在宅プログラマーはセキュリティ対策を万全にしておくことも大切です。これを怠ってしまうと、機密情報や社外秘情報が外部へ漏洩してしまう危険性があります。

使用するパソコンやデバイスには最新のウイルス対策ソフトをインストールし、定期的にアップデートを行いましょう。またパスワードは強力でユニークなものを設定し、二段階認証を導入することで、不正アクセスを防止できます。仕事に関連するデータやファイルは暗号化されたクラウドストレージやセキュアなサーバーに保存することを徹底し、バックアップを定期的に行うことも大切です。

さらに公共のWi-Fiを使用する際には、VPNを利用して通信を暗号化し、情報漏洩を防ぐなどの対策を講じる必要があります。ソフトウェアやツールのライセンス管理も徹底し、違法コピーなどを使用しないよう注意しましょう。

実績が増えてきたらフリーランスプログラマーとして独立を目指そう

クラウドソーシングはプログラマーとしての実績がない、あるいは少ない人でも案件を獲得しやすいことから、初心者向けのサービスと言えます。慣れるまではクラウドソーシングを中心に活動するという在宅プログラマーは少なくありません。

一方で、クラウドソーシングの報酬は通常のフリーランスと比較して安いことが多いため、仕事に慣れて実績が増えてきたタイミングで、別の方法の案件獲得を探すという方法もあります。高いスキルや魅力的な実績を持っていれば、クラウドソーシングより好条件の案件を獲得できるでしょう。

また実績が増えてくれば、副業ではなく本業としてもフリーランスプログラマーを目指せます。市場価値の高い在宅プログラマーを目指して、地道にコツコツと、さまざまな業務経験と実績を積み重ねていくことが大切です。

在宅プログラマーまとめ

在宅プログラマーは、通勤ストレスがない、年収が高い、自由度の高い働き方ができるという魅力から、近年人気を集めている仕事です。未経験から在宅プログラマーになる方法として、正社員、フリーランス、副業フリーランスという3種類の働き方があります。未経験者はまずプログラミング言語のスキルを身に付け、ポートフォリオを作成し、クラウドソーシングなどで副業としてスタートするところから始めましょう。
プログラミング学習を効率的に進めたいなら、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。