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この記事では、独学で保育士資格の取得を目指す際の勉強方法や目安時間を紹介します。
独学でも保育士資格はとれる
保育士養成施設の場合は、卒業と同時に保育士資格を取得できますが、独学で保育士資格を取得する場合は、保育士試験を受けて合格する必要があります。また、保育士試験には「受験資格」があり、以下のような条件を満たしている必要があります。
【受験資格の一例】
大学・短大卒業の場合 | 学校教育法による大学(公立・私立・県立大学など)に2年以上在学して62単位以上修得した者、または高等専門学校を卒業した者 |
高校卒業の場合 | 児童福祉施設で2年以上かつ、総勤務時間数2,880時間以上の実務経験がある者 |
その他 |
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条件を満たす必要はありますが、保育関係ではない学校の卒業者や社会人であっても保育士試験に合格すれば、保育士資格が取得できます。
詳しい受験資格については、全国保育士養成協議会のホームページから確認しましょう。
独学で保育士資格を取得するメリット
ここでは、独学で保育士資格を取得するメリットを解説します。学習費用を抑えられる
保育士資格を独学で取得する最大のメリットは、学習費用を大幅に抑えられることです。通常、保育士資格取得のためには専門学校や通信講座などに通う方法がありますが、これらは多額の費用がかかります。独学であれば、保育士資格対策用のテキストや問題集の購入費用だけで済むでしょう。受験手数料を考えたとしても、専門学校や通信講座などに通う場合よりもはるかに費用を節約できます。
自分のペースを勉強ができる
自分のペースで勉強を進められることも、独学の大きなメリットです。通学や通信講座の場合、決まったスケジュールに従って学習を進める必要があります。しかし、独学ならば、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に学習計画を立てることが可能です。例えば、専門学校だと平日の決められた時間に授業を受けるのが一般的ですが、独学なら早朝や深夜、休日など、好きな時間に学習できます。場所も、自宅や図書館、カフェなど、自由に選べるでしょう。現在仕事や育児をしている人でも、独学であれば隙間時間を活用して資格取得を目指せます。
独学で保育士資格を取得するデメリット
独学での保育士資格取得を目指すのには大きなメリットがありますが、一方でデメリットもあります。デメリットを事前に把握しておけば、時間を無駄にしたり失敗したりする事態を防ぎやすいでしょう。試験の情報を自分で収集する必要がある
独学で保育士資格を取得する際の大きなデメリットの一つは、試験に関する情報を自分で収集しなければならないことです。年に2回実施される保育士試験には筆記試験と実技試験が含まれていますが、その詳細な情報や変更点は常に最新のものを把握しておかねばなりません。特に法改正や試験制度の変更があった場合は、対応した勉強が求められるため、自ら情報を探し出す能力が不可欠です。試験に受かるためには、最新版のテキストや参考書で勉強するのはもちろんのこと、保育試験に関連する情報を収集し続ける必要があります。余裕があれば、日頃からニュースをチェックし、虐待問題や制度に関する話題など、注目を浴びている保育関連のトピックスについても把握しておきたいところです。
実技試験対策が疎かになる可能性がある
保育士資格取得において、実技試験対策が疎かになる可能性も独学のデメリットとして挙げられます。例えば、音楽分野では楽器演奏と歌唱力が求められますが、自宅で一人で練習するだけでは客観的な評価やフィードバックを得ることは難しいでしょう。同様に、造形分野では絵画表現力が問われますが、自分自身で評価することには限界があります。保育士の実技試験では、音楽・造形・言語の分野から2つ選択しなければならず、避けては通れません。また、合格科目の免除制度がないため、1度に2分野まとめて合格する必要があります。実技が苦手だと感じている人は、ピアノ教室や絵画教室などを利用するなどして具体的に対策を練るといいでしょう。
独学で保育士資格の一発合格を目指す方法
ここでは、独学で保育士資格の一発合格を目指す方法を解説します。試験までのスケジュールを計画する
保育士試験に独学で挑む際、効果的なスケジュール作成が合格への鍵です。一般的には、勉強期間は3〜6ヶ月必要で、毎日の勉強時間は1〜2時間、週末には3時間程度の確保が推奨されています。勉強時間を確保する際は、自分のライフスタイルを鑑み、無理のない計画を立てましょう。タイトなスケジュールだと、達成する難易度が高く、挫折しやすくなります。逆に余裕があり過ぎても、モチベーションの維持が難しくなるため、よくありません。一発で保育士資格取得を目指すのであれば、短くても3ヶ月、長くても6ヶ月程度を目安に計画を立てることが大切です。
試験までの大まかな流れとしては、テキスト・参考書を読んで基礎知識をインプットできたら過去問にトライしてみて、ある程度苦手な部分がわかってきたら重点的に取り組んでみるといいでしょう。過去問が解けるようになってきたら、模擬問題集を解いて実践をの予行演習を行ってみてください。
できれば、日ごとや週ごとに取り組む内容や達成したい内容を決めておき、こまめに達成度をチェックするのがおすすめです。やることが決まっていればスムーズに学習を進めることができ、達成できればモチベーションが上がります。
自分に合ったテキストを選ぶ
独学での学習には、自分に合ったテキスト選びが重要な意味を持ちます。初心者でも理解しやすいよう、できるだけ詳しい解説があるものや、視覚的な情報は記憶に残りやすいよう図表やイラストが多く含まれているテキストがおすすめです。また、本だけではなく電子書籍やスマートフォンアプリ、音声形式のテキストなども活用してみるといいでしょう。デジタル教材ならば、場所を選ばず学習でき、隙間時間の活用にもつながります。
勉強方法を模索しながら学習を進める
独学で保育士資格取得を目指す際、自分に合った勉強方法を見つけることが成功への鍵です。基礎知識のインプットと過去問によるアウトプットを繰り返すなど、知識が定着する方法を探すとよいでしょう。「絶対にこの方法が正しい」と決めつけずに、早い段階からさまざまな方法を試してみるのがおすすめです。勉強方法を模索しながら学習を進めることで、より自分に合った方法を見つけることができ、学習効果を最大化しやすくなります。がんばり続けていると行き詰ってしまうため、勉強仲間と情報交換したり、自分へのご褒美制度を設けたりして、モチベーションアップにつなげる方法も試してみましょう。
保育士資格の取得までに必要な勉強時間
保育士試験には、筆記試験(一次試験)と実技試験(二次試験)があり、両方に合格すると保育士資格が取得できます。必要な勉強時間は、100~180時間ほどといわれています。「1日1時間、約3か月なら簡単かも?」と思った人もいるかもしれませんが、注意が必要です。以下の表のとおり、保育士試験の合格率は過去5年間20%台を推移しています。
実施年度 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
令和元年 | 77,076 | 18,330 | 23.8% |
令和2年 | 44,914 | 10,890 | 24.2% |
令和3年度 | 83,175 | 16,600 | 19.95% |
令和4年度 | 79,378 | 23,758 | 29.9% |
令和5年度 | 66,625 | 17,955 | 26.9% |
参考:保育士試験の実施状況(令和4年度)|こども家庭庁
参考:保育士試験の実施状況(令和5年度)|こども家庭庁
ここ2年ほどは合格率が少し上がり30%近くになっていますが、それでも10人受験して合格するのは3人というのは、難易度が高い試験といえるでしょう。
参考:保育士になるには
独学で保育士資格を取得するための勉強のコツ
独学で保育士試験に合格するには、「計画を立てる」「テキスト選び」などが重要です。計画を立てて勉強する
計画を立てて勉強しましょう。保育士試験は年に2回しかありません。くわえて筆記試験で出題される科目は9科目あり、非常に広範囲です。【筆記試験9科目】
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回答はマークシート式とはいえ、9科目すべての出題範囲を網羅するのは決して容易ではありません。
一発合格を目指すなら、試験日の3か月以上前くらいから計画的に勉強を進めていきましょう。
自分に合うテキストを選ぶ
テキストは、「自分にとってわかりやすいもの」かつ「最新のもの」を選びましょう。学校や通信講座であれば、わからないところは講師に聞くことができますが、独学の場合わからないところが出てきても聞ける手段がありません。
そのため、自分にとってわかりやすいテキストを使うことが、とても大切になります。
また保育士試験では、時事問題が出題されたり、法改正などによって試験概要が変更になったりするケースもあります。
独学では、最新情報や時事情報も自分で収集しなければなりません。せっかく覚えた内容が無駄に終わってしまわないよう、最新版のテキストかを確認するようにしましょう。
参考:保育士資格が取れるおすすめ通信講座
苦手な科目をなくす
筆記試験9科目は、バランスよく勉強し、「苦手」を作らないようにしましょう。検定や試験のなかには、「全体で〇割あれば合格」というものもありますが、保育士試験では9科目それぞれ100点中、60点以上が必要です。
総合点ではなく、すべての科目で60点以上をとらなければならないので、苦手意識を感じたら早めに克服しましょう。
実技試験は得意な分野を選ぶ
筆記試験に合格したら、二次試験として実技試験があります。実技試験では、以下3科目のうち2科目を選ばなければなりません。【実技試験科目】
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実技試験も筆記試験と同様に、選択した2科目どちらも6割以上の得点が必要です。
実技試験は、採点基準などが明らかにされておらず対策をとることが難しいですが、保育関連のWebサイトやSNSなどを見てみると、ヒントを得られるかもしれません。
合格科目の免除期間制度を利用する
上述したように、筆記試験の出題範囲は広範囲にわたるため、合格科目を一定期間免除できる制度を利用するのも、ひとつの方法です。合格科目の免除期間制度とは、一度合格した科目に対して、その年を含めて3年間は合格したとみなされる制度です。
たとえば、9科目あるうちの6科目合格し、3科目落ちたとします。翌年に試験を再受験する場合、合格科目の試験が免除されます。
この制度を利用すれば、一発合格はできなくとも、ゆとりをもって受験対策に取り組めます。
公立保育園の常勤を目指す場合は、さらに公務員試験の合格が必要
公立保育園の常勤保育士(公務員保育士)として働きたい場合は、保育士試験にくわえ「公務員試験」にも合格する必要があります。公務員保育士は、地方公務員の位置づけだからです。保育士試験と公務員試験の違いは、以下のとおりです。
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保育士試験に合格すれば、私立保育園やこども園などで勤務できますが、公立保育園の正規職員として勤務することはできません。
公立保育園の正規職員を希望する場合は、保育士試験に合格して保育士資格を取得したうえで、公務員試験の合格を目指して勉強に取り組みましょう。
また、公務員試験には年齢制限が設けられているため、勤務希望の自治体の設定を確認しておきましょう。
学習スケジュールを計画して保育士資格を独学で取得しよう
保育士資格は独学でも取得できますが、範囲が広いため計画的な勉強が合格への鍵になります。一度取得できれば一生ものの資格になるため、取得しておいて損はないでしょう。チャレンジしてみようと思った人は、保育士試験の日程を確認し、逆算して計画を立てて挑戦してみてください。保育士資格を取ったら保育士転職サイトや保育士転職エージェントを利用してみましょう!