Web業界のなかでも人気の高い資格として、ウェブデザイン技能検定が挙げられます。Web業界唯一の国家検定であるウェブデザイン技能検定は、就職や転職に有利になる資格です。
今回は、国家資格・検定であるウェブデザイン技能検定の基礎知識や、受けるべき人の特徴について紹介します。ウェブデザイン技能検定を受験する際の注意点にも触れていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
ウェブデザイン技能検定とは?国家資格なのか?
ウェブデザイン技能検定は、Web業界で唯一の国家検定制度です。Webサイト制作に必要とされる、Webデザインの知識・技能、実務能力などが問われます。検定に合格した方は、履歴書などで『〇級ウェブデザイン技能士』と記入できるようになります。
試験は1級・2級・3級に分かれており、3級は初心者向けの検定です。Webデザインの基本的な内容が問われるので、Webデザイン未経験の方はまず3級から受験しましょう。
ウェブデザイン技能検定の受験費用と合格率は、以下のとおりです。
受験費用 |
合格率 |
|
3級 |
【学科】6,000円 【実技】8,000円、または3,000円(25歳未満の在職者) |
60~70% |
2級 |
【学科】7,000円 【実技】16,000円、または7,000円(25歳未満の在職者) |
30~40% |
1級 |
【学科】8,000円 【実技】25,000円(実技はペーパー実技含む ) |
10~20% |
※25歳未満の在職者の方は、実技試験の受験試験料が減免となります。
なお、1級だけではなくすべての等級が国家検定です。1級の合格者には厚生労働省、2級・3級の合格者には特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会から、合格証書が発行されます。
ウェブデザイン技能検定は意味ない?受けるべき人の特徴
ウェブデザイン技能検定は、Webデザイナーだけでなく、Webサイトに関わる仕事であれば取得して損はありません。今後Web業界で働きたいという人にもおすすめの検定です。ここでは、ウェブデザイン技能検定を受けるべき人の特徴について、深掘りしていきます。
今後Web業界で働きたい人
ウェブデザイン技能検定では、Webサイトのデザインをするうえで必要な知識が問われます。3級であれば、今後Web業界で働きたい人にもおすすめの検定です。3級の受験資格は、Web制作や運営に関する業務に従事しているか、従事しようとしている人です。「未経験だけどWeb業界に転職したい」という人は、ウェブデザイン技能検定を受けてみてはいかがでしょうか。
ただし2~1級を受験する場合は、ある一定数の実務経験か、一段階前の級に合格していなければなりません。Web業界未経験の方は、まず3級を受験しましょう。
Webデザイナー・Webエンジニアとして働いている人
現在、WebデザイナーやWebエンジニアとして働いている人にとっても、ウェブデザイン技能検定はおすすめです。ウェブデザイン技能検定は、学科だけではなく実技の試験があります。資格を取得していれば、実務スキルがあることの証明につながるでしょう。Web業界で、さらなるキャリアアップを目指す人が受けるべき検定です。
Webサイトの運営がしたい人
ブログを運営したい、独立してWebサイトを作りたいと考えている人にもおすすめです。Webサイトは、ユーザーが求める情報にスムーズにアクセスできるデザインが求められます。Webサイトの運営をするうえで、ウェブデザイン技能検定で学ぶデザインスキルは必要です。
参考:Webサイト制作副業
最近は、WordPressで初心者でも簡単にWebサイトを運営できる時代になりました。差をつけてWebサイトを運営していくなら、資格取得に向けて勉強することをおすすめします。
参考:ECサイト・ネットショップ運営スキルが身につくスクール
ウェブデザイン技能検定の難易度は?
ウェブデザイン技能検定には1級~3級があり、レベルによって難易度がそれぞれ異なります。3級は初心者向けの内容となっているので比較的問題が容易であり、計25問の問題のうち2択問題が10問、4択問題が15問という構成となっています。実技試験では、計6問の中から5問を選択します。ただし、就職時の評価対象は2級以上なので就職で活かしたい方は2級以上を目指しましょう。
2級では、計40問のうち70%以上の得点を取る必要があり、3級よりも難易度が高くなります。1級は2級の受験資格に実務経験が求められ、学科・実技問題も難しくなります。ただし1級に合格すると、厚生労働大臣からウェブデザイン技能士の合格証書が発行され、就職・転職時にアピールすることができます。
ウェブデザイン技能検定を受験する際の注意点
ウェブデザイン技能検定はメリットが多い一方、注意点もあります。以下の注意点をチェックしてから、申し込みましょう。2級以上はアプリケーションの実技が必須
3級はテキストエディタとブラウザを使った試験ですが、2級以上になると試験で以下のアプリケーションを使用します。- Adobe Photoshop CS6以降
- Adobe Dreamweaver CS6以降
なお1級では、パソコン・ソフトウェアを受検者本人が持参しても問題ありません。
Webディレクターなどでアプリケーションをあまり使わない業務を担当している人は、2級以上の合格が難しい可能性があります。試験内容は申し込む前に確認しておきましょう。
面接で有効なのは2級以上
実際にウェブデザイン技能検定の資格が面接で評価されるのは、2級以上です。3級は受験制限がなく取得の難易度も低いので、アピールポイントとしては弱いでしょう。転職活動を有利に進めたい場合は、2級以上の取得をおすすめします。ただし、ウェブデザイン技能検定の2級以上を取得していても、転職活動においては実務経験が重視されます。資格取得でアピールできる部分が増えるのは事実ですが、転職では実際にどんなものを作れるのかが大切です。
資格に頼りすぎないよう、実務スキルを高めておきましょう。
資格を取得することで満足してはいけない
働きながら、学校に行きながらの資格勉強は大変なことです。しかし、資格を取得して満足してはいけません。資格勉強で学んだことは、実務で活かしましょう。また、Webデザイナーが現場で求められるスキルは、クライアントの要望に沿ったデザインを制作することです。ウェブデザイン技能検定で学んだ経験を活かし、オリジナルの作品が制作できるWebデザイナーを目指しましょう。
参考:Webデザイン資格
Webデザインの資格取得にも役立つおすすめスクール
ウェブデザインのスキルを向上させたいなら、ウェブデザインスクールの利用を検討してみましょう。ここでは、コエテコがおすすめするウェブデザインスクールを紹介します。デジタルハリウッドSTUDIO
出典:デジタルハリウッドSTUDIO Webデザイナー専攻 超実践型就職・転職プランWeb業界で活躍中のトレーナーからWebデザインに関する直接指導を受けられ、未経験から実践力を身に付けられるのがデジタルハリウッドSTUDIO Webデザイナー専攻コースです。
Webデザイナーとしての実践スキルを身に付け、確実に就職・転職を狙いたい人におすすめなのが、Webデザイナー専攻コース 超実践型就職・転職プランです。約8割の受講生が未経験からのスタートですが、現場レベルの実践に即したカリキュラムに加え、専門のキャリアアドバイザーによる手厚いサポートが付いており、多くの卒業生が就職・転職を実現しています。
超実践型就職・転職プランの料金は税込613,800円ですが、経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」対象コースになっているため、最大で39万円以上のキャッシュバックを受けられます。
家庭や育児と自分のスキルアップを両立したいという女性には、Webデザイナー専攻コース 主婦・ママクラスがおすすめです。校舎が利用できる専用時間を主婦・ママクラス限定で用意されているほか、保育施設への託児サービスやシッターサービス(オプション)が付いているので、「育児で学びの時間を確保するのが難しい」と悩む人でも安心して学習を進められます。
主婦・ママクラスのうちキャリアデザインプログラムは、受講期間が6ヶ月、自分らしい働き方とキャリア形成を目指すためのカリキュラム。授業料は税込368,500円となっています。
また実践的な経験と作品実績で自分の価値を高めるためのキャリアデザインプログラム就転職パックは、受講期間が10ヶ月、授業料は税込467,500円となっています。
DMM WEBCAMP Webデザインコース
知識0からでもデザインの基礎から実務レベルの知識まで網羅できるのはDMM WEBCAMP Webデザインコースです。最短で最適な学習ができるカリキュラムとなっているため、学習期間を希望に合わせて8週間から32週間の間から選択することができます。
またWebデザインコースでは、デザインだけでなく、サイト制作のコースと2コースまとめて受講することも可能です。反対に、コーディングの知識はあるからデザインの学習だけ、デザインのスキルはあるからサイト構築の知識だけ、という受講もできるので、希望するスキルを的確に身につけられます。
DMM WEBCAMP Webデザインコースはこんな方におすすめです。
- コーディング知識はあるのでデザインもやりたい
- デザインスキル、またはサイト制作スキルを磨いて副業をしたい
- DTP・グラフィックだけでなくWebの知識を取得したい
- デザインだけじゃなくサイト作成もやりたい
- デザインと親和性の高い玉種でスキルアップしたい
RaiseTech(レイズテック)
受講中から受講後まで、チャットでの質疑応答が無制限なのは、RaiseTechです。RaiseTechのデザインコースは、全16回。デザインの知識だけではなく、印刷物のデザインやSNSの活用法なども幅広く学べるコースとなっています。
RaiseTechは、以下のような人から選ばれています。
- ウェブ制作会社で働きたい人
- 在宅で働きたい人
- 現場で通用するウェブデザインのスキルを身に付けたい人
- 現役デザイナーのメンターに指導してもらいたい人
- 受講生同士で交流したい人
デザインコースは通常価格が348,000円(税込)で、学割は248,000円(税込)となっています。また、授業料は最大24回の分割払いも可能です。
デジタルハリウッド STUDIO by LIG
デジタルハリウッド STUDIO by LIGは、創業時から数多くのデザインアワードを受賞してきたWeb制作会社LIGが運営するスクール。9万人以上のクリエイターを輩出する専門学校・デジタルハリウッドのカリキュラム提供だけではなく、現役の動画クリエイターやWebデザイナーなど現場のプロから直に学べる学習環境が強みです。
デジタルハリウッド STUDIO by LIGは、以下のような人から選ばれています。
- 直接フィードバックを受けたい方
- 卒業後も就転職に向けたフォローアップが欲しい方
- 自分のスタイルで学習を進めたい方
- Webデザイナー専攻は、¥495,000(6ヶ月)
- ネット動画ディレクター専攻¥330,000-(3ヶ月)
インターネット・アカデミー
プロから直接指導を受けられる「ライブ授業」、1対1で質問しやすい「マンツーマン授業」、どこでも視聴でき自分のペースで学べる「オンデマンド授業」を組み合わせて受講できるのも特徴です。
Webデザイナーへの転職を希望している場合には、専任スタッフによる手厚いキャリアサポートが用意されています。加えてグループ企業であるWeb専門人材サービス会社ウェブスタッフからは、スキルや希望に合う働き方の提案も受けられるでしょう。
Famm(ファム)
子育て中のママから選ばれているウェブデザインスクールは、Fammです。案件の受注までを丁寧にサポートするから、未経験者でも通いやすいスクールだといえるでしょう。小さなお子様は、シッターが無料で預かるサービスを利用することも可能です。
Fammでウェブデザインを学ぶことで、デザイン性の高い動きのあるサイトやバナーなどが製作できるようになります。授業内で扱うのは、HTMLやCSS、Adobe PhotoshopやWordPressなど、デザイン制作に欠かせないツールです。
最大8人までの少人数制レッスンだから、受講生同士で交流しやすく、質問もしやすいことがメリット。1ヵ月間で完結できるカリキュラムだから、短期間でウェブデザインのスキルを身に付けたい人に向いています。
お子様の急な発熱などでLIVE授業を休んだとしても、授業は録画されているため復習しやすいことが強みです。受講料は、173,800円(税込)となり、対面受講の場合は追加で22,000円(税込)かかります。
本気のパソコン塾
600本以上もの学習動画により、Webデザインの副業に必要なスキルを体系立てて身に付けられるのは、本気のパソコン塾です。副業収入5万円というゴールが明確に定まっているため、学習へのモチベーションも高く取り組めるでしょう。学べる内容は、Webデザインの基礎知識やPhotoshop、HTML/CSS、WordPress、バナーやホームページの作成など。用意されている動画を順番通りに学習し、実践課題に取り組むことによりスキルを身につけられます。
また、本気のパソコン塾は、12ヶ月の学習期間を、専属の学習アシスタントがサポートしてくれるのも大きな特徴です。自分だけでは難しい学習のスケジュール作成や進捗管理をお任せできて、さらに月2回はオンライン面談も実施。日々の忙しさで学習が続けられるか不安に思う方にも安心です。
入会金は不要で、費用は月額16,500円×12回払い or 一括198,000円から支払いの選択が可能。無料体験会や7日間の無料トライアルがあるため、自分に合うかしっかり試せます。
KENスクール
個別指導でマイペースにウェブデザインを学習しやすいのは、KENスクールです。生の授業にこだわるKENスクールは、受講生のスキルに合わせてオーダーメイドの授業を行うことが特徴です。専用の学習管理システムを利用することで、指導のばらつきがないよう配慮されています。
KENスクールには、以下のようなウェブデザインコースが用意されています。
- Web Basicマスターコース
- Web実践コース
- Web実践就転職総合コース
なお、推奨スペックは、CPU Core i5~(第5世代以降)又は同等のCPU性能、メモリが16GB以上などとされているため、パソコンのスペックを確認してから入会を検討したいですね。気になる場合は、無料体験レッスンを利用しましょう。
ウェブデザイン技能検定は意味ないのかまとめ
ウェブデザイン技能検定はWeb業界で唯一の国家検定です。3級であれば、Webデザイン未経験の人でも受験できます。現在Web業界で働いている人のスキルアップにもつながるおすすめの検定です。
ただし、資格の取得を目的にしてはいけません。あくまでも受験を通して得られた知識や技術を、実務で活かすことが大切です。
日々変化していくWeb業界では、勉強し続ける必要があります。スキルアップの一環として、ウェブデザイン技能検定の受験を検討してみてはいかがでしょうか。