プログラマーの年収は高い？1,000万円を狙えるのかも解説

プログラマーの年収はどれくらい？

早速プログラマーの年収について見ていきましょう。

プログラマー全体の平均年収

プログラマーは、主にソフトウェアやシステムの開発・保守に関する業務をこなす技術専門職です。具体的には、システムエンジニアやクライアントから提供される設計書に基づいて、プログラミング言語を用いてコードを書き、ソフトウェアを実装します。また、プログラムの動作を確認するためのテストや、エラーの修正（デバッグ）、システムの運用・保守なども重要な業務の一環です。

従事する業界によって求められるスキルは異なりますが、現在ではAIやクラウドコンピューティング、モバイルアプリ開発など、最先端技術への対応力も重要とされ、将来性の高い人気の職業と言えます。

厚生労働省の「職業情報提供サイト（job tag）」によれば、プログラマー平均年収は約557.6万円となっています。
出典：プログラマー｜job tag
※「令和5年賃金構造基本統計調査」の結果を厚生労働省が加工して作成

この数値は経験年数やスキルレベル、勤務先の企業規模や所在地などの要因によって変動します。また、特定のプログラミング言語や技術に精通している場合や、プロジェクトマネジメントの経験がある場合など、専門性や責任範囲が広がれば、この数字よりも高い年収が期待できます。

プログラマーの年齢別平均年収

国内最大級の転職サイト「doda」のデータをもとに、プログラマーの年収を年代別にまとめたものが以下の通りです。

参照：doda｜プログラマーの平均年収はいくら？

入社したてで経験の浅い20代のうちは、やはり年収も相応に低くなってしまいます。その後、中堅クラスの30代になっても500万円以下と、日本の平均年収+α程度の金額。IT職種は700万・800万…と大きく稼げる仕事も多数存在しているのに比べると、プログラマーの年収はやや低めだと言わざるを得ないでしょう。

フリーランスプログラマーの平均年収

なお、会社員ではなくフリーランスのプログラマーとして活動する場合には、また話が変わってきます。フリーエンジニア向け求人検索サイト「フリーランススタート」のデータによれば、プログラマーのフリーランス求人の平均単価は56.5万円。単純計算でも年収600〜700万円ほど稼いでいることになります。

このように、同じプログラマーだとしても、経験の豊富さや働き方等の違いによって、得られる年収は異なるということを理解しておきましょう。

プログラマーの年収がやや低いのはなぜ？

前項でプログラマーの年収はやや低めだと説明しましたが、その理由としてはどのようなものがあるのでしょうか。市場価値の高いIT職種でありながら収入が伸び悩みがちな理由を解説していきます。

• エンジニア職種の中でも下流工程に位置するから
• 下請け企業で働く場合が多いから
• 他職種と比べて平均年齢が低めだから

開発では下流工程を担当するため

エンジニア職にもさまざまありますが、その中でもプログラマーは下流工程に位置する職種。上流から降りてきた設計書・要件定義書に沿ってコードを書くのが主な仕事内容であり、どうしても専門性等の観点から収入が低くなってしまいやすいのです。

プログラマーが年収を上げていくためには、ただ指示に従ってコーディングするだけでなく、周りと差別化になる自分だけの付加価値を付けたり、上流を目指してスキルアップを図ったりする努力が求められるでしょう。
参考：ITエンジニアの年収

下請け企業で働く場合が多いから

プログラマーは多くの場合下請け企業に勤めることになる点も、年収が低くなる一つの要因です。2次請け・3次請けとクライアントから離れていくほど、報酬から手数料（マージン）が差し引かれてしまい、手元に残る金額が少なくなってしまいます。一般的に交渉力が弱く、取引先の言い値で請けさせられてしまうケースも珍しくありません。

プログラマーとして就職する際、なるべく商流の浅い企業を選ぶことができると、この問題はある程度解消できるでしょう。自社で製品やサービスを開発している企業なら、高年収も期待できます。
高年収を狙える転職エージェントが気になる方は下記記事をチェックしてみてください。
参考：プログラマーにおすすめの転職エージェント

他職種と比べて平均年齢が低めだから

日本は年功序列等の制度が根強く残っている国であり、年齢を重ねるほど高年収を実現しやすいのが実情。そんな中、プログラマーは比較的若い世代が多く活躍していることもあり、平均として年収が低くなってしまっているとも考えられます。

国税庁が公式HPにて公開している「民間給与実態統計調査」によれば、令和4年度における日本の給与所得者の平均年齢は47歳。一方、厚生労働省の職業情報サイト「jobtag」のデータを見ると、プログラマーの平均年齢は38.6歳と、日本の平均よりもだいぶ下であることが分かりました。

もちろん、年齢よりもスキルや実績を評価している企業があることも確かではあります。それでも、年齢が低いうちは稼ぎにくい傾向にあることは留意しておくべきでしょう。

職位が低いため

プログラマーはシステム開発の下流工程を担当し、設計や要件定義などの上流工程には関与しないのが一般的です。そのため、プロジェクト全体の責任を負う立場になることは少なく、業務内容も特定のタスクに集中しがちになります。業務範囲や責任の範囲が限定されているため、報酬水準に影響を及ぼしているのです。

一方、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーなど、上流工程や管理業務を担当する職種は、求められるスキルや責任範囲が広いため、年収が高い傾向にあります。

プログラマーがキャリアアップを目指す場合、上流工程の経験やマネジメントスキルの習得が重要となります。

高年収プログラマーになるためにすべきこと

ここでは、高年収プログラマーになるためにすべきことについても詳しく見ていきましょう。

スキルレベルを上げる

高年収プログラマーを目指すには、スキルレベルを向上させることが重要です。

厚生労働省の「職業情報提供サイト（jobtag）」によると、ITスキル標準（ITSS）のスキルレベルが高いプログラマーほど、年収が高い傾向にあります。例えば、ITSSのレベル3（高度な技術を用いて問題解決ができるレベル）の人は、平均年収が700万円を超えるケースもあります。一方で、基礎的なスキルに留まるレベル1の場合、年収は300～400万円程度にとどまることが一般的です。
出典：プログラマー｜job tag

高度なスキルとしては、AIやクラウド技術、セキュリティ分野の知識などが現在特に注目されています。こうした分野の専門性を高めることで、プログラマーとしての市場価値を高め、高収入を得る可能性が高まるでしょう。

高年収を狙えるプログラミング言語を選択する

高年収を目指すプログラマーは、需要が高く高報酬が期待できるプログラミング言語を習得することが効果的です。

例えば、「Go」は平均年収が710.5万円と高水準であり、特に新しい分野の開発での需要が増加しています。他にも「TypeScript」は690.4万円、「Scala」は667.9万円と高い年収が期待できます。 また「JavaScript」は企業からのニーズが高く、1位にランクイン。「Python」はAIやビッグデータの分野での活用が進んでおり、将来性が高い言語として注目されています。 
参考：平均年収が高いプログラミング言語ランキング｜Geekly

このような言語を習得することで、企業からの需要に応え、高年収を実現する可能性が高まるでしょう。

複数のプログラミング言語を身につける

高年収プログラマーを目指すには、複数のプログラミング言語を習得することも有効です。

一般的に、単一の言語だけで完結するプロジェクトは少なく、多くの案件では複数の言語が必要とされます。例えば、フロントエンド開発にはJavaScriptやTypeScript、バックエンド開発にはPythonやJavaが使われるなど、異なる技術を組み合わせる場面が多いため、複数のプログラミング言語を使えるのは大きな強みとなるのです。

さらに、複数言語に精通している「バイリンガルプログラマー」は、受注可能な案件の幅が広がり、高単価な案件を獲得しやすくなります。複数言語を使いこなせるエンジニアは、プロジェクト全体を理解しつつ効率的に対応できるため、企業側からも高く評価されるでしょう。

将来性の高い分野を選択する

高年収プログラマーを目指すには、成長が見込まれる将来性の高い分野でスキルを磨くことが重要です。特に、AIやIoT（モノのインターネット）の分野は技術革新が進む中で急速に需要が拡大しており、高度な専門知識とスキルが求められるため、報酬が高い傾向にあります。

AI分野では、機械学習やディープラーニングに関連するプログラミングスキルが、IoT分野では組み込みシステムやデータ通信技術が必要です。これらのスキルを習得することで、時代のニーズに応えられるエンジニアとして評価され、高単価の案件に挑戦する機会も増えるでしょう。

プログラマーで1,000万円以上の高年収を目指す方法

高年収の一つの指標として「年収1,000万円」を考える人も多いことでしょう。ここでは、プログラマーで年収1,000万円以上の高収入を目指す具体的な方法について詳しくご説明します。

大手IT企業に転職する

1,000万円以上の高年収を目指すには、大手IT企業への転職が有力な選択肢です。

大手企業では、高いスキルを持つプログラマーに対して厚遇が用意されており、特に新しい技術分野に精通したエンジニアは高い需要があります。例えば、AIやクラウドコンピューティング、データサイエンスの分野で専門性を発揮できるプログラマーは、大手企業で1,000万円以上の年収を得られる可能性が高まります。

また、大手企業は福利厚生が充実しているため、年収以外の面でも高い満足度を得られる点が魅力です。

ただし、採用されるには実務経験や専門知識、コミュニケーション能力といったスキルが求められるため、日々のスキルアップが不可欠です。スキルと実績を積み重ね、キャリアを磨くことで、大手IT企業での高年収を実現できるでしょう。

海外でプログラマーとして働く

海外でプログラマーとして働くというのも、高年収を目指す有効な選択肢です。

アメリカやヨーロッパ諸国ではプログラマーの平均年収が日本を大きく上回っており、特にシリコンバレーのようなITの中心地では1,000万円を超える年収が一般的なので、成功すれば高年収が期待できます。また、新興国でも急速にIT市場が拡大しており、高度なスキルを持つプログラマーであれば高い報酬を得られるでしょう。

ただし、海外で働くには語学力や現地の文化に適応するコミュニケーション力が求められます。英語は必須で、ビジネス環境で円滑に仕事を進めるスキル、さらに国ごとのビザや労働許可の取得などが必要となる点に注意が必要です。

スキルを身につけてフリーランスになる

フリーランスプログラマーとして独立すれば、年収1,000万円も現実的になってきます。フリーランス協会が公表している「フリーランス白書」のデータでも、プログラマーをはじめとするIT・エンジニア系職種で働く人のうち、10.6％の人が年収1,000万円以上稼いでいると回答していました。

当然この中にはプログラマー以外のIT職種も含まれていますが、プログラマーとして培ったスキルを活かして業務の幅を広げていくことで、年収1,000万円を実現することは十分可能だと考えられるでしょう。高年収を狙っているプログラマーは、実務経験を十分に積んだうえで、独立を検討してみるといいかもしれません。

フリーランスになると、案件の単価を自分で設定できるため、高度なスキルや専門性を持つ人は高単価の案件を受注しやすくなります。さらに、自分でオリジナルのサービスやアプリケーションを開発し、収益を得ることで、年収を大幅に増やすことも可能です。

ただし、フリーランスで成功するためには、プログラミングスキルだけでなく、案件獲得のための営業力や、納期管理などのビジネススキルも必要です。また、実績を積み重ねて信頼を築くことが、継続的な案件獲得につながります。

高年収プログラマーを目指す人におすすめのプログラミングスクール

ここでは、高年収プログラマーを目指す人におすすめのプログラミングスクールを厳選してご紹介します。

COACHTECH（コーチテック）

COACHTECH（コーチテック）は、完全未経験者でも即戦力のフリーランスエンジニアを目指せる実践的なプログラミングスクールです。

カリキュラムは、基礎学習を通じて自己解決力を鍛えた後、模擬案件開発を通じて実践的なスキルを習得するというものです。受講生はWebアプリ開発の技術を習得した上で、実際のクライアント案件に取り組み、開発・納品まで一連の流れを経験できます。

さらに専属コーチが個別フィードバックを行い、学習進捗を手厚くサポート。質問チャットサポートは平均10分で回答が得られるため、学習中の疑問を迅速に解決できます。

特に注目すべきは、「COACHTECH Pro」による案件保証です。フリーランスエンジニアとして初めての案件開発を実現する仕組みで、実務経験を確実に積むことができます。これにより、案件獲得や転職に成功できる可能性が高まるでしょう。

SAMURAI ENGINEER

SAMURAI ENGINEERは、日本初のマンツーマン専門プログラミングスクールとして2013年に創業。専任講師による個別指導で、ひとりひとりの目標に合わせた学習をサポートしてくれます。挫折率が高いと言われるプログラミング学習ですが、受講生の継続率は驚異の97.9%を誇り、累計指導実績は45,000名を超えています。

専属講師とオリジナルカリキュラムが大きな特長です。現役エンジニアが受講生の目標やレベルに合わせて設計したカリキュラムを提供しており、卒業まで一貫してサポートしてくれます。毎回違う講師に教わる形式ではなく、一人の講師が専属で担当するため、安心して学習を進められます。

「転職保証コース」ではキャリアアドバイザーがサポートし、転職成功率99%を達成。平均年収は65万円アップするという実績もあります。万が一転職が成功しなかった場合は全額返金されるため、リスクを抑えながら学習に集中できるでしょう。

まとめ

会社員プログラマーの年収は、20〜30代で300・400万円、40〜50代で500・600万円程度と、他の高年収なIT職種と比べると見劣りしてしまうことは否めません。それでも、プログラマーもれっきとしたIT人材であり、技術革新著しい今大いに需要が高まっています。プログラマーを足掛かりにIT業界での経験を積んでおけば、今後大きく稼げる人材になることも十分可能でしょう。

最低限プログラミング言語さえ習得すれば、すぐにでもなれる可能性があるという、敷居の低さも魅力。「プログラマーが気になっているけど収入面が不安」という人は、まずは副業から試してみるのもおすすめです。