それと合わせて「プログラミング検定」というキーワードも最近よく耳にするようになりました。この資格が一体どのようなものなのか、どのようなメリットがあるのかをまとめました。
「せっかく取るなら進路にも生かしたい!」という方向けに、プログラミング検定を持っていると入試で有利な私立中学もご紹介します!
プログラミング検定とは?
プログラミング検定とは、その名の通り、プログラミングに関する知識を認定する資格試験のこと。IT人材支援や子どもへの教育をねらいとし、様々な企業や団体によって主催されています。一言でプログラミング検定と言っても、子供向けのものから大人向けのものまで対象年齢もさまざま。またその内容も、HTML言語やPythonなど特定のプログラミング言語に関するものから、データベースの企画・開発・運用に関するものなど多岐に渡ります。
今回はビジュアルプログラミング言語Scratchを活用し、小・中学生を主なターゲットにした「ジュニア・プログラミング検定(サーティファイ情報処理能力認定委員会)」を取り上げます。
「ジュニア・プログラミング検定」が受験や就職に使える機会が増えている!
“将来役に立つ”イメージのある検定資格ですが、「ジュニア・プログラミング検定」は実際どのように役に立つのか?気になるところですよね。就職という面からいうと、これからどの業界でもIT人材は必要とされていきますから、IT資格は当然有利に働きます。小・中学生の頃から「ジュニア・プログラミング検定」に挑戦し、資格を取得しておけば、何かの良いきっかけになるかもしれません。
もっと近いところで直接的に「ジュニア・プログラミング検定」が役に立つのが受験です。実際に今、中学や高校、大学受験においてプログラミング検定合格者が優遇される機会が非常に増えてきています。2020年から小学校、中学校、高校と順次プログラミング教育が必修化されていくにつれ、その機会はもっと増えていく可能性があります。
“プログラミング検定を持っていて何か良いことあるの?”という問いに対する答えは「YES」と断言して間違いないでしょう。
「ジュニア・プログラミング検定」ってどんな試験?
では「ジュニア・プログラミング検定」は具体的にどのような試験なのでしょうか。2016年に新設されたこの検定試験は、MITが開発したビジュアルプログラミングScratchという言語を使用したプログラミングスキルを測定する子供向けの検定試験です。主催は、様々な分野での資格検定を開発している株式会社サーティファイです。
受験料も3,000円以下と低価格なので、プログラミングの力試しとして気楽に挑戦できます。試験内容についても、単に用語や技術的な知識を問う問題ばかりではなく、Scratchを使ってひとつのプログラムを完成させることが求められ、自由な発想や独創性が発揮できるのもその特徴のひとつ。
Gold(1級)、Silver(2級)、Bronze(3級)、Entry(4級)の4段階の課題が用意されており、自分のレベルに合ったチャレンジができるのも良いところです。
プログラミングをすでに習っているお子様にとって、資格を取得する=自信がつく機会でもありますし、さらに上を目指そうとする向上心に繋がります。とにかく気軽にチャレンジできるので、ぜひオススメしたい検定です。
ジュニア・プログラミング検定とは? | 試験内容・難易度・受験料・対策を徹底解説
プログラミング教育必修化に向けて、プログラミング関連の検定や資格が気になりますよね。株式会社サーティファイのジュニア・プログラミング検定について、試験内容・受験料・会場・難易度などを分かりやすくまとめました。
この記事をcoeteco.jp で読む >ほぼ満点!「ジュニア・プログラミング検定」Entry合格者にインタビュー
サーティファイ「ジュニア・プログラミング検定」。Scratchの知識を問うだけでなく、制限時間内に1つの作品を作り上げるという実践的な試験内容が特長です。今回はEntryレベル(4級)をほぼ満点で合格されたお子さんとお父様、講師の先生にインタビューしました。
この記事をcoeteco.jp で読む >「ジュニア・プログラミング検定」に使われるビジュアルプログラミングって?
ジュニア・プログラミング検定では、ビジュアルプラグラミング言語であるScratchを使うと説明しました。ところで、ビジュアルプログラミング言語とは一体なんでしょうか?一般的に「プログラミング言語」というと、黒い画面にずらずらと文字列が書かれたものを想像するのではないかと思います。あちらが仕事や高度な処理を行なう場合に使われるプログラミング言語で、ビジュアルプログラミング言語と比較してテキストプログラミング言語と呼ばれることもあります。
テキストプログラミング言語の多くは英語をベースにして作られています。また、文字でしか書かれていないため抽象度がかなり高く、子供にはやや扱いが難しいという面も。
一方で、ビジュアルプログラミング言語はその名の通り目で見て直感的に書かれていることや動きが分かるように作られています。ゆくゆくはテキストプラグラミングを行なうにしても、まずはビジュアルプログラミングでプログラミングの考え方を学ぶのがおすすめです。
プログラミングで受験できる私立中学3選!
楽しみながら気軽にチャレンジできる「ジュニア・プログラミング検定」ですが、その資格が入試に役立つ私立中学があります。2020年度の入試でジュニア・プログラミング検定合格者を優遇する処置がとられる私立中学校3校(サーティファイ調べ)をご紹介します!
大妻嵐山中学
優遇対象となる級:全級プログラミング入試にて合格判定を優遇
八王子実践中学
優遇対象となる級:全級プログラミング入試において実技試験を免除
相模女子大学中学部
優遇対象となる級:全級プログラミング入試において合格判定を考慮
各校ともプログラミング入試を導入しており、その入試において資格取得者は優遇されるというシステム。試験内容はScratchなどのビジュアルプログラミングからレゴプログラミングまで、学校によって様々です。
新しい入試を導入することに決めた3校とも、一人一台タブレットやPCを持って授業に臨むのは当たり前。独自のカリキュラムで、ICTを最大限に活用し、プログラミング教育には非常に力を入れています。ロボットプログラミングや、本格的なテキストプログラミングなどを学ぶカリキュラムは、プログラミング好きなお子様にとってはとても興味深いものです。
中学受験にプログラミングが選択肢として加わることで、加熱する受験戦争の形態も少しずつ変わっていくかもしれませんね。
まとめ
2020年の小学校におけるプログラミング教育の必修化を受けて、プログラミング入試を導入する動きは一層活発になることが予想されます。プログラミング入試が中学受験の新常識になる日もそう遠くない将来かもしれません。そんな日に備えて、今からプログラミング検定の資格を取得しておくことは、大きなメリット!
プログラミング教室に通っているお子様も、そうでないお子様も、まずはぜひ気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。