Webマーケティングスクールで給付金が使える？教育訓練給付制度も解説

教育訓練給付制度とは？Webマーケティング学習で使える？

これからWebマーケターを目指す人が知っておきたい教育訓練給付制度。支援の概要は3種類に区別されており、同じスクールでもカリキュラムによって対象の給付金が異なる場合があります。

教育訓練給付制度は職種や難易度に応じて3種類

Webマーケティングスクールへの通学時に条件を満たしている人は教育訓練給付制度を利用することができます。教育訓練給付制度は安定的な雇用や再就職を支援することを目的とした厚生労働省認定の給付制度で、職業訓練や通信教育など行っている人に限り教育訓練経費の一部が支給されるというものです。雇用保険法における制度であるため、雇用保険の加入の有無が受給条件の大きなポイントです。

また給付金の支給はIT業界だけでなく介護士や保育士、美容師や税理士など専門性の高いさまざまな職種を対象としています。講座の種類によって以下の3つに区分けされています。

• 専門実践教育訓練
• 特定一般教育訓練
• 一般教育訓練

それぞれの給付金について、支給額や条件などの概要は以下のようになっています。


講座の訓練期間や目的、職種によって給付の種類が異なります。

教育訓練給付制度は雇用保険に加入している人が利用する給付金制度ですが、退職後など受講開始日に雇用保険に加入していない場合は空白期間が1年以内であれば申請可能です。

WebマーケティングなどWeb関連の講座の場合、一般教育訓練や専門実践教育訓練の給付を受けることが多いでしょう。

参考：厚生労働省『教育訓練給付制度』

教育給付金を受給できる人の条件

厚生労働省のホームページによると、教育給付金を受給できる人の条件は、以下の通りに定められています。

• 受講開始日現在で雇用保険の支給要件期間が3年以上（初めて支給を受けようとする方については、当分の間、1年以上）ある
• 受講開始日時点で被保険者（※1）でない方は、被保険者資格を喪失した日（離職日の翌日）以降、受講開始日までが1年以内（適用対象期間の延長が行われた場合は最大20年以内）である
• 前回の教育訓練給付金受給から今回受講開始日前までに3年以上（※2）経過している

一定の要件を満たす雇用保険の被保険者（在職者）又は被保険者であった人（離職者）が厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講し修了した場合、支給されると定められています。
もし自身が要件に該当するのか分からない時は、お住まいの地域のハローワークか教育給付金制度に認定されているスクールの担当者に確認してみましょう。

Webマーケティング給付金の申請方法・受け取り方

教育訓練給付制度の申請は、本人が対象スクール受講後にハローワークで以下の書類を提出することが条件です。

• 教育訓練給付金支給申請書
• 教育訓練修了証明書
• 領収書
• 本人・住所確認書類
• 雇用保険被保険者証
• 教育訓練給付対象期間延長通知書
• 返還金明細書

スクール受講後1か月以内に書類を揃えて給付金の申請を行います。自分が支給要件を満たしているかどうかがわからない人はハローワークで照会してもらうことも可能です。

給付金利用可能なWebマーケティングスクールおすすめ9選

専門実践教育訓練や一般教育訓練対象、リスキリング補助金対象の講座を実施しているWebマーケティングスクールをご紹介します。

ワナビーアカデミー

出典：ワナビーアカデミー

ワナビーアカデミーは、学習期間4ヶ月に加え実地研修2ヶ月間の計6ヶ月でWebマーケターを目指すスクールです。
経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の補助事業者に採択されているため、リスキリング補助金制度を利用すれば、受講料429,000円（税込）のうち70％分の給付を受けられます。

加えて、本スクールを運営する株式会社Sharewayからも30％分のキャッシュバックを受けられるため、実質39,000円（税込）と破格の値段で受講が可能になります。本来400,000円近くもする授業料ですが、本制度を活用することで約1/10の価格で受講できるため、価格を抑えてWebマーケティングスキルを学びたい人は、ぜひ受講を検討してみてはいかがでしょうか。

マケキャンby DMM.com

出典：マケキャンby DMM.com

マケキャンby DMM.comは未経験からWebマーケターを目指せるスクールです。学習動画で基礎知識を学んだ上で、現役Webマーケターによる個別指導は好きな時間に受講できるのが特徴。仕事を続けながらでも、学習に取り組みやすいカリキュラムです。

個別指導で学べるため、効率的に実務に必要な知識を習得できるのも特徴といえます。質問し放題で分からない箇所をその場で解決できるのも特徴です。また、リスキリング補助金対象のスクールとなっているため、気になる方はこちらの制度もチェックしてみてください。
参考：リスキリングで補助金！個人が使える「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」とは？

BMP

出典：BMP

18週間もしくは12週間の短期間で、Webマーケティングの基礎知識とスキルを身につけられるスクールがBMPです。短期集中で200時間のカリキュラムに取り組むことで挫折を回避し、長期的な成長を目指せます。

効率的にスキルアップできるよう、インプットは全体の20％。残り80％は実践課題に取り組みます。課題は講師が添削し、クリアすると次のレベルへ進める仕組みです。また会員専用学習サイトはスマホでも利用できるため、働きながらでも無理なく学習を進められます。

WorXマーケティングクラス

出典：WorXマーケティングクラス

WorXマーケティングクラスは後払いでWebマーケティングを学べるスクールです。費用は転職成功後の月給10％を24ヶ月分。学び始めるときにかかる費用は0円のため、資金の心配をすることなく学び始められます。

プロマーケターの個別指導で、クリエイティブスキルや戦略立案・仮説検証などの実践的なスキルを身につけたら、転職成功に向けた手厚いサポートを受けられるのも特徴。専任アドバイザーのサポートを受けながら、3,000件以上の自社求人を含めた求人の紹介を受けられます。

マークエデュケーション

出典：マークエデュケーション

マークエデュケーションはWebマーケティングを実務の場で活用できるよう、構成されたカリキュラムが特徴です。マーケティングとは何かを学んだ上で、現場で活躍するために必要な知識を「現状分析フェーズ」「施策立案フェーズ」「施策検証フェーズ」に分けて学び、最後に卒業制作に取り組みます。

卒業後も月1回の無料講座を受けられるコミュニティ「MERC Guild」へ参加できるのもポイント。学び直しの場として有効です。また転職支援として、自社で保有している求人の紹介も受けられます。

Internet Academy

出典：Internet Academy

Internet AcademyのWeb担当者コースは企業のWeb担当になった人や効果的なWeb集客方法を知りたい人におすすめのコースです。Webマーケティングの知識だけでなくホームページ作成やPhotoshopといった現場で求められる実践力を身につけることができます。

コースの受講料は605,660円で受講期間の目安は4～6か月です。教育訓練給付制度の条件に当てはまる場合は最大10万円の受講費を支給してもらうことができます。

Winスクール

出典：Winスクール

Winスクールではさまざまなコースが給付金の対象になっていますが、Webマーケティング関連分野では以下のコースがあります。

• プログラミングマスターコース：特定一般給付制度対象
• Javaライセンス（Silver）コース：一般教育訓練給付制度対象

いずれもWebマーケターがWebサイトを構築する際に必要となるプログラミングスキルを学ぶことができるので、自分が学んでみたい言語を選ぶのが良いでしょう。すでにWebマーケティングの知識があり仕事の幅を広げるためにプログラミング言語を習得したい人にもおすすめです。

プログラミングマスターコースの受講費用は292,600円で、Javaライセンス（Silver）コースは56,320円です。

KENスクール

出典：KENスクール

KENスクールではWebデザインやプログラミング、ネットワークなどさまざまなカリキュラムを用意しています。一般教育訓練給付金制度に対応しているコースのなかでWebマーケティングに役立つコースの一つにJavaプログラマー養成コースが挙げられます。

市場でニーズのあるJavaを扱ったカリキュラムで、就職や転職にも役立つスキルが手に入ります。習得できる知識はJavaHTMLやCSSJava Webシステムで、システム開発の基礎を学びたい人にもぴったりです。訓練期間は半年で、本来は434,500円の受講費が一般教育訓練給付金制度対象コースを適用すれば347,600円になる見込みです。

ヒューマンアカデミー

出典：ヒューマンアカデミー

IT系や事務、カウンセラーや保育士向けなど幅広いカリキュラムを提供しているヒューマンアカデミー。Webマーケティングに関連する講座ではIT総合講座やプログラマー総合コース（12か月コース）、Web動画クリエイター総合コースなどが一般教育訓練の対象となっています。

なかでもIT総合講座は企画力やAI知識まで学ぶことができるコースで、IT関連技術を幅広く習得したい人のニーズに対応しています。AIのメリットやデメリットを理解したうえでWebマーケティングにAIを活かしたい人におすすめです。IT総合講座の期間は12か月で、受講費は832,700円です。

Webマーケティングスクールの給付金に関するよくある質問

ここでは、Webマーケティングスクールの給付金に関するよくある質問を紹介します。

Webマーケティングとはどんな仕事？

Webマーケティングとは、Web上で商品やサービスの認知度を高めたり、売れるもしくは消費される仕組みを設計する仕事を指します。
具体的には、Webサイトの流入経路・閲覧率・離脱率・回遊率等のデータ分析・検証を行い、より購買や消費につながるようWebサイトの改善を行います。

コンテンツ制作のスキルや、データを分析し課題の改善に導く施策の策定、さらには広告管理など幅広い業務を担います。仕事の幅が広がるとコンサルティング要素の強い業務も増えてくるでしょう。
参考：Webマーケティングとは？仕事内容も解説

教育訓練給付制度の給付額はいくらですか？

一般教育訓練給付金の支給額は、教育訓練経費の20％（上限10万円）と定められています。
 ただし、教育訓練経費の20％に相当する額が、４千円を超えない場合は支給されません。

教育訓練給付金は、一般教育訓練給付金以外に下記の2種があります。
それぞれ給付率が異なるため、他の教育訓練給付金の支給額についても理解しておきましょう。

• 専門実践教育訓練制度：最大で受講料の70%を支給（年間上限56万円）
• 特定一般教育訓練制度：最大で受講料の40%を支給（年間上限20万円）

引用：厚生労働省『Q＆A～一般教育訓練給付金～』

給付金制度を活用してWebマーケティングスキルをアップさせよう

厚生労働省が管轄している教育訓練給付制度には3種類あり、それぞれ難易度や業種によって区別されています。種類によってもらえる金額が異なるため、コースを選ぶ際に考慮したいポイントでもあります。

Webマーケティング関連コースだけでなく、プログラミングやAI学習などを扱ったコースが給付金の対象になっているスクールもあります。Webサイト改善やデータ分析など幅広いスキルがWebマーケターとしての市場価値を高めるため、自分の目的に合ったコースを選びましょう。

Webマーケティングは会社の売り上げアップには欠かせない分野なので、今後も需要が高まっていくことが考えられます。人生100年時代に生きる自分のキャリアを見直しながら、教育訓練給付制度を活用して積極的にWebマーケティングのスキルを身につけていきましょう。
>>社会人におすすめのWebマーケティングスクール一覧はこちら<<

教育訓練給付金制度を使ってWebマーケティングスクールを受講する際の注意点

ここでは、教育訓練給付金制度を使ってWebマーケティングスクールを受講する際の注意点をお伝えします。

教育訓練給付金制度の受給資格要件を満たしている

教育訓練給付金制度を利用してWebマーケティングスクールの受講を検討している人は、必ず自身が受給資格の要件を満たしているのか確認しましょう。
受給要件は細かく定められているため、自身で判断が付かない場合は、お住まいのエリアのハローワークなどで確認すると良いでしょう。

また教育訓練給付金制度と一口にいっても、下記の通り3種類あります。

①専門実践教育訓練制度：最大で受講料の70%を支給
②特定一般教育訓練制度：最大で受講料の40%を支給
③一般教育訓練制度：最大で受講料の20%を支給

それぞれ給付率・対象コースが異なるため、受講を予定しているコースの給付率も忘れず確認をしておきましょう。

講座修了の1ヶ月以内に支給申請を行う

教育訓練給付金を受給するためには、受講開始日の1ヶ月前までにハローワークに受講前申請手続きが必要です。
また講座終了後の翌日から1か月以内に、下記の書類をハローワークに提出しなければなりません。

1. 教育訓練給付金の受給資格者証（教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格者証）
2. 教育訓練給付金支給申請書
3. 受講証明書
4. 領収書
5. 返還金明細書

このように申請時には複数の書類が必要です。申請までに必要書類を紛失することがないよう、気を付けて保管しておきましょう。
対象スクールや詳しい申請方法の参考：プログラミングスクールで給付金が使える？教育訓練給付制度を利用！

教育訓練給付制度Webマーケティングスクールに関する情報まとめ

本記事では、Webマーケティングスクールに関する給付金情報について紹介しました。

給付を受けるためには条件に該当することと、事前・事後の申請が必要です。
多少の手間が発生しますが、Webマーケティングのスキルを安価で学べる魅力的な制度です。

転職やリスキリングなどを考えている人は、ぜひ教育訓練給付制度を活用し新たなスキルを身に付けてみてはいかがでしょうか。
給付金が使えなくても、実務経験が身につくWebマーケティングスクールは多数ありますので検討してみてください。