「AI経営」が網羅的に学べるほか、「そもそもAIとは?」「AIはどのようなことができるのか?」のポイントも押さえられます。AIをビジネスに取り入れたい経営者の方はもちろん、社員としてお勤めの方も、ぜひ一読したい書籍です。
ここからは、本書の見どころを紹介。興味のある方は、ぜひお手に取ってみてくださいね。
『東大生も学ぶ「AI経営」の教科書』概要
書籍名:東大生も学ぶ「AI経営」の教科書
発行:2022年6月2日
著者:馬渕 邦美
発行:東洋経済新報社
著者の馬渕 邦美(まぶち くによし)さんについて
PwCコンサルティング合同会社 マネージングディレクター最近ではChatGPTが大きく注目を集め、他にもAIを活用しているサービスはさまざま登場しています。本書では、そんなAIを経営に取り入れるべき理由や、そのメリットを詳しく説明しています。
米国のエマージェンシー勤務を経て、デジタルエージェンシーのスタートアップを起業、代表取締役社長に就任。事業を拡大しバイアウトした後、米国のメガ・エージェンシー・グループの日本代表に転身。4社のCEOを歴任し、デジタルマーケティング業界で20年に及ぶトップマネージメントを経験。
中略
現在、PwCコンサルティング合同会社のディレクターとして日本企業のデジタルトランスフォーメーションを実現させている。経営、マーケティング、エマージングテクノロジーを専門とする。
『東大生も学ぶ「AI経営」の教科書』より一部抜粋
また、導入・実践方法についても、わかりやすく事例を織り交ぜて解説されており、読み終わるころには「AI経営」の概要や流れが理解できるでしょう。
AIは、より一層進化を続け、私たちが普段使うサービスや仕事にも導入されていくと予想されます。そうなったときに柔軟に対応し、使いこなせるように、しっかりと押さえておきたいですね。
【見どころ1】AI経営が学べる、まさに「教科書」
本書は、AIを経営に導入するべき理由やメリット、またその方法など、AI経営について網羅的に学べる、まさに「教科書」と呼べるような書籍です。例えば、AIを経営に導入する理由について、「自動化して効率化できる」「過去のデータから未来予測を立てられる」などがあげられており、AIの活用によって、人間ならではの考えること・判断することに集中できるようになること。少子高齢化や働き手の減少といった社会問題を抱える日本で、企業が世界的な競争力を保つために、AIは欠かせないことが書かれています。
また、AIは「人工知能=Artificial Intelligence」の略称ですが、台湾のデジタル担当大臣として知られるオードリー・タン氏は、筆者との対談の中で「Assistive Intelligence=人間をアシストしてくれる補助輪」と表現したのだそう。このことからも、AIは経営判断をサポートしてくれる存在であることがわかりますね。
ほかにも、AI経営に取り組む企業の事例も紹介されており、導入についても、ステップごとに方法や考え方が示されています。「AI経営とは、どのようなものか?」具体的にイメージがわかない方も、本書を読むことで全体像が見えてくるでしょう。まずは本書で概要を掴んだ上で、本格的にその先の学習をスタートするのもおすすめです。
【見どころ2】「そもそもAIとは?」からAIの活用法まで
AIは比較的新しいものですし、これまで触れる機会がなかった方も多いですよね。「そもそもAIとは?」と疑問をお持ちの方もいるでしょう。書籍の第2章では、そこをわかりやすく解説してくれています。
- そもそも、AIとはどのようなもの?
- 機械学習、ディープラーニングとの違いは?
- AIは、どのようなことができるの?
端的にまとまっているので、サラッと読めて、理解もしやすくなっています。「まずはAIについて、簡単にポイントを押さえたい」という方は、第2章から読み始めるのもおすすめです。
【見どころ3】経営者から従業員まで!AI導入に必要な考え方/心構えとは
本書は「AI経営」をテーマにしたものですが、経営陣だけでなく、社員や従業員などビジネスに係るすべての人におすすめです。というのも、AI経営には、その企業のすべての人の協力が不可欠であり、また今後はビジネスにAIを導入・実装していくことが当たり前となっていくことが予想されるためです。書籍でも”現時点で苦もなくオフィス用アプリケーションを扱っているように、AIやデータ分析も誰もが当たり前のように行えるようになると予測している”と書かれています。このことからも、AIやデータを学ぶこと、使いこなせるようになることが大切かがわかりますね。
書籍を読むことで、AIや経営についての理解も深められます。新たな視点も持つことができるので、ビジネスでもきっと役立てられるでしょう。
ライターコメント
「AI経営」というタイトルにあるように、AI×経営についてが書かれている書籍で、ビジネスパーソンの方々におすすめの一冊です。正直ピンと来ていなかったライターですが、本書を通してAI経営の概要を掴むことができ、いかに現代のビジネスで必須のものであるかが理解できました。なお、書籍内ではITやマーケティング用語、PwCに在籍する著者ならではの用語も頻出します。ところどころ、スマホ等で初見の用語を調べながら読み進めることも必要です。
ただ、内容自体は事例も混じえながらの解説のためわかりやすく、帯に”AI経営寄付講座”とあるように、講座に近い感覚で学ぶことができました。
【ライターの感想】
- AI経営について体系立てて、網羅的に学べる
- IT/マーケティング用語が頻出。場合によっては調べながら読み進める必要がある
- 今後当たり前となる「AI経営」に備えて、すべてのビジネスパーソンにおすすめ!
まとめ
デジタル化が進み、パソコンを使えるのも、WordやExcelが使えるのも当たり前になりました。テクノロジーやAI技術も日々進化し続けていますし、今後はビジネスにAIをかけあわせることも、当たり前となっていくでしょう。スマートに対応できるよう、AIやAI経営についてもしっかりと学んでおきたいですね。まずは『東大生も学ぶ「AI経営」の教科書』を一読し、概要を掴むところから、はじめてみてはいかがでしょうか。