E資格取得に向けてこれから勉強を始めようと考える人にとって、具体的にどのくらいの勉強時間が必要かは気になるところではないでしょうか。
この記事では、E資格の取得に必要な勉強時間について詳しく解説します。同時に、E資格の具体的な勉強方法や難易度、過去の合格率についてもご紹介しますので、勉強を始める際の参考にしてください。
E資格とは?
E資格(エンジニア資格)とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(以下、JDLA)が認定している、ディープラーニング理論の理解と開発実装能力を認定する資格試験です。試験範囲は、確率・統計、情報理論などの「応用数学」、基本的な「機械学習」の考え方や理論、ディープラーニングに関する基礎から応用を含む「深層学習」、それらを実装・構築する「開発環境」の4科目となっています。なおこの中には、PyTorchまたはTensorFlowを利用したPythonプログラミングも含まれます。
試験時間は120分で、100問程度の多岐選択式の知識問題が出題されます。なお、受験資格として「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が定められています。
参考:E資格とは|JDLA
よく比較される資格試験として、同じくJDLAが認定する「G検定」があります。G検定(ジェネラリスト検定)は、AI・ディープラーニングの活⽤リテラシーを習得するための検定試験です。
参考:G検定とは|JDLA
今回ご紹介しているE資格がAI技術を開発・実装する能力を問われる技術者向けの資格であるのに対し、G検定はAI技術をビジネスへ活用するための資格であるという違いがあります。
同じAI・ディープラーニングを扱う資格試験ではありますが、対象が異なることに注意が必要です。
参考:E資格は意味ない?
E資格の取得に必要な勉強時間
JDLA認定プログラムを開講しているStudy-AIが実施したアンケート調査によると、E資格の取得に費やした時間として最も多かったのは「100時間~200時間」で45.59%、次いで「200時間~300時間」が42.65%となっています。勉強時間 | 割合 |
---|---|
100時間~200時間 | 45.59% |
200時間~300時間 | 42.65% |
300時間~500時間 | 8.82% |
700時間~1000時間 | 2.94% |
E資格を受験する多くの人が、100時間~300時間の勉強時間であることが分かります。
仮に300時間の勉強時間を確保するためには、1日2時間として約5か月かかる計算です。決して一朝一夕でできるものではないため、E資格の取得はしっかりと準備をしてから臨むようにしましょう。
参考:AIの勉強方法
AI技術が進化し生活が便利に豊かになるなか、AI、とりわけディープラーニング分野の認定資格である「E資格」が注目されています。E資格には「JDLA認定プログラム」の受講が必須ですが、これにはさまざまな種類があり、どの認定プログラムを受ければいいか悩む人もいることでしょう。この記事では、E資格の受験に必要な認定プログラムについて、さらに選ぶ際にチェックすべきポイントとおすすめ講座を紹介します。
この記事をcoeteco.jp で読む >E資格の難易度と合格率
前項でご紹介したE資格受験者のアンケート調査によると、E資格と「難易度が近しいと思う試験」として39.71%の人が応用情報技術者試験を選択しました。応用情報技術者試験は、「情報処理技術者試験制度」のスキルレベル2に相当し、「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」を対象とした国家資格です。合格率は25%前後で推移しており、難易度がかなり高い資格試験の一つと言えます。
参考:応用情報技術者試験|独立行政法人情報処理推進機構
E資格の受験者の半数以上は、E資格の試験内容を応用情報技術者試験と同レベル、あるいはそれより難しいと感じたことになります。資格試験の難易度や感じ方は人によってさまざまではありますが、どの程度のレベルかを把握する際の参考にするとよいでしょう。
過去の合格率は?
JDLAの発表によると、過去の合格率は以下のようになっています。出典:「E資格(エンジニア資格)2023#2」結果発表とシラバス改定のお知らせ|JDLA
2023年8月に実施された最新の「E資格2023#2」における科目別の平均得点率を見てみると、「応用数学」が67.79%、「機械学習」が61.56%、「深層学習」が61.21%、「開発環境」が49.66%となっています。
「E資格2023#2」では729名が合格し、過去10回のE資格試験における累計合格者数は7,018名となりました。
AI技術が進化し生活が便利に豊かになるなか、AI、とりわけディープラーニング分野の認定資格である「E資格」が注目されています。E資格には「JDLA認定プログラム」の受講が必須ですが、これにはさまざまな種類があり、どの認定プログラムを受ければいいか悩む人もいることでしょう。この記事では、E資格の受験に必要な認定プログラムについて、さらに選ぶ際にチェックすべきポイントとおすすめ講座を紹介します。
この記事をcoeteco.jp で読む >E資格は意味ない?取得することで得られるメリット
ここでは、E資格を取得することで得られるさまざまなメリットについて見ていきましょう。ディープラーニングの知識を習得できる
E資格を取得するメリットの1つ目は、ディープラーニングの知識を習得できるということです。ひとくちにディープラーニングといってもその領域は幅広く、独学で学習しても知識が偏ってしまうかもしれません。しかしE資格を取得するとなれば、その過程においてディープラーニングの理論から実装に至るまでの幅広い知識が体系的に身につきます。
これにより、AIプロジェクトにおいてエンジニアが実践的なスキルを活用できるようになるでしょう。
客観的なスキル証明になる
2つ目のメリットは、E資格の取得が客観的なスキル証明になることです。E資格はAI関連資格として非常に名の知れた存在であり、取得していればAIエンジニアとしての知識とスキル、高い実務能力をアピールできます。AI関連企業の中には、歓迎スキルの一つとしてE資格を挙げているところ、書類選考を免除しているところもあるほどです。競争が激化するAI分野においてE資格を保有しているということは、それだけで市場価値が高い人材という証明になります。
専門性を持っていることを第三者に対して明確に示せるため、E資格の取得が社内評価の向上やキャリアアップに役立つでしょう。
E資格の取得に向けた勉強方法
E資格の難易度や合格率を把握したところで、実際にE資格を取得するための勉強方法についても見ておきましょう。JDLA認定プログラムの受講が必須
E資格の試験を受けるためには、前提条件として「JDLA認定プログラム」(以下、認定プログラム)を試験日の過去2年以内に修了している必要があります。認定プログラムとは、「ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力を持つ人材を育成する講座」とJDLAから公式に認められたプログラムのことです。
参考:E資格認定プログラム
指定の認定プログラムを受講することにより、E資格の受験資格を得られるだけでなく、AIやディープラーニングに関する総合的な知識を習得できます。認定プログラムにはさまざまなカリキュラムが提供されているので、目的や費用、受講期間などを比較して自分に合ったものを判断すると良いでしょう。
厚生労働省や経済産業省の認定講座を受講することで、受講費用の還付を受けられる場合があります。
参考:給付金対象のプログラミングスクール
AI技術が進化し生活が便利に豊かになるなか、AI、とりわけディープラーニング分野の認定資格である「E資格」が注目されています。E資格には「JDLA認定プログラム」の受講が必須ですが、これにはさまざまな種類があり、どの認定プログラムを受ければいいか悩む人もいることでしょう。この記事では、E資格の受験に必要な認定プログラムについて、さらに選ぶ際にチェックすべきポイントとおすすめ講座を紹介します。
この記事をcoeteco.jp で読む >書籍やWebの模擬試験を活用する
E資格に関する公式の模擬試験などはありませんが、JDLA公式サイトには「推薦図書」としておすすめの書籍が紹介されています。これらはG検定が対象の関連書籍となっていますが、JDLA監修書籍も紹介されているので、試験の傾向を知るための参考資料として活用できます。参考:推薦図書 [2023年最新本]|JDLA
またWeb検索すれば、E資格に関する練習問題や模擬試験が提供されているサイトもあります。資格取得には幅広い問題や演習を解くことが大切なので、このような教材をうまく活用しながら勉強を進めていきましょう。
参考:AIの勉強方法
E資格対策講座おすすめ4選
ここでは、E資格対策講座を用意しているおすすめのAIスクールを紹介します。Aidemy Premium
Aidemy Premiumは、業界唯一のE資格合格の保証制度を用意しているプログラミングスクールです。
E資格合格に向けたコンテンツは、充実の100時間以上。さらに、チューターへの個別質問は回数無制限です。合格に向けて3ヶ月間みっちり集中できる環境が用意されています。さらにE資格試験の合格に欠かせない「機械学習の数学」を、教材でしっかり解説しているため、数学の知識を前提とした講座よりも深い理解を得られるでしょう。
またAidemy PremiumのE資格対策講座は、安心の全額返金保証付き。受講内容に満足できない場合、受講後8日以内に申し出をすることで全額返金を受けられます。
さらに厚生労働省のリスキリング対象講座でもあるため、条件を満たせば受講料の最大70%分の給付を受けられます。実質98,340円と10万円未満で受講できる点も注目すべきポイントと言えるでしょう。
データラーニングスクール
データラーニングスクールは、現場で求められる高収入IT人材を多数輩出しているデータサイエンススクールです。未経験からでも文系からでも実務力が身につけることができ、「引く手数多な存在」になるだけでなく、最先端スキルを手に入れることもできます。
現役データサイエンティストのメンタリングを受けられるのはもちろん、転職するまでサポートしてもらえるため、「スクール卒業後の展望が不安」という方でも安心です。
受講者は、データ分析に特化した「データラーニングギルド」というコミュニティの永久参加権を得られるというメリットも。コミュニティには、第一線で活躍する人材からフリーランスになりたての人材までさまざまな人々が在籍しており、交流を通じて実践的なスキルを習得できます。
.Pro(ドットプロ)
.Proでは、E資格取得に必要なPythonプログラミングを学べます。「未経験の方が選ぶAIが学べるプログラミングスクールNo.1」に選ばれていることから、未経験者に特におすすめしたいスクールです。
リーズナブルな料金も魅力の一つ。補助金を使わなくても補助金を使った水準の価格帯でサービスを提供しているため、金銭負担を少なくできるでしょう。リーズナブルでも内容が充実しており、現役エンジニア講師が対面講義型の授業を行う形式です。講師と十分にコミュニケーションを取りながら学習を進めることができ、講義時間以外はチャットで対応してもらえます。
提供されているカリキュラムの満足度は、なんと91%。生徒一人ひとりに合わせたセミオーダーメイドカリキュラムなので、自分に合うやり方で効率よく学習を進められます。
スキルアップAI
そのため、JDLAが公表している合格率よりもはるかに上回る合格率86.87%を達成。これまで多くの合格者を輩出してきました。
E資格を活かせる職種
ここでは、E資格を活かせられる職種について詳しく見ていきましょう。データサイエンティスト
E資格を活かせる職種の一つが、データサイエンティストです。データサイエンティストとは、大量のデータを分析し、その解析結果をビジネスや科学的な意思決定に活用する専門職のことを指します。データの収集・処理・分析を行い、得られた知見をもとに戦略的な提案を行うのが主な仕事です。
AI分野が注目を集めるなか、データサイエンティストは近年とくに人気の職種の一つと言えるでしょう。働き方としても魅力的で、転職サービス「doda」が2023年末に実施した仕事満足度ランキングによると、データサイエンティストが総合1位に輝いています。
参考:仕事満足度ランキングが最も高い職種は「データサイエンティスト」|TECH+
参考:データサイエンティストになるには
機械学習エンジニア
E資格を生かせる職種として、機械学習エンジニア(AIエンジニア)も挙げられます。機械学習エンジニアは、人工知能(AI)の一分野である機械学習技術を用いて、データから有用な知識や予測を抽出し、それを基にシステムやアプリケーションを開発する専門職です。
ディープラーニングや機械学習の数理モデルの知識、そしてPythonを中心としたプログラミングスキルが求められます。あらかじめ設計した仕様通りにAIを実装することはもちろんですが、インプットデータやアウトプットデータを鑑みながら、より望ましいAIモデルを構築していくという難しい役割を担っています。
参考:AIエンジニアになるには
参考:AIエンジニアはやめとけ?
E資格とG検定はどっちの難易度が高い?
AI関連資格としては、E資格のほかにG検定も有名です。どちらの難易度が高いのでしょうか。E資格は、ディープラーニングの実装をリードできる人材を増やすことを目的とした、AIエンジニア向けの資格です。AIを実際のエンジニアリングとして活用する手法が問われます。
一方のG検定は、AIを事業活用するための知識を問うジェネラリスト向けの検定であり、E資格ほどの専門性は求められません。AIをビジネスとして以下に活用していくか、その知識や能力が問われます。
このような特徴から、難易度として高いのはE資格であると言えるでしょう。E資格を持っていることで、AIに関する知識のほか、プログラミングスキルも証明できます。
AI技術が進化し生活が便利に豊かになるなか、AI、とりわけディープラーニング分野の認定資格である「E資格」が注目されています。E資格には「JDLA認定プログラム」の受講が必須ですが、これにはさまざまな種類があり、どの認定プログラムを受ければいいか悩む人もいることでしょう。この記事では、E資格の受験に必要な認定プログラムについて、さらに選ぶ際にチェックすべきポイントとおすすめ講座を紹介します。
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