教育用プログラミング言語とは?ビジュアルプログラミングおすすめ5選

教育用プログラミング言語とは?ビジュアルプログラミングおすすめ5選

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2020年4月からの小学校でのプログラミング教育必修化に向けて、その基礎を学ぶために、いま注目されているのが、ビジュアルプログラミングです。

複雑なコードをおぼえる必要もなく、ブロックを操作して感覚的にプログラムが組めると好評です。

今回は、おすすめのビジュアルプログラミング教材に関して、どんなバリエーションがあるのか?それぞれの長所短所はどこにあるのか?について詳しく解説いたします。


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ビジュアルプログラミング言語とは?

一般的に知られているプログラミングは、長々とつづく数字とローマ字、その他の記号で書かれたものでした。

これを記述式のプログラミングと呼びます。

これに対してビジュアルプログラミングとは?

PCの画面上にあるブロックやアイコンなどのオブジェクトを操作して感覚的にプログラミングできる言語のことです。

テキスト記述するのではなく、オブジェクトを操作してプログラミングできるので、初心者にもより簡単にプログラミングできるというメリットがあります。

おすすめビジュアルプログラミング5選

すでにビジュアルプログラミングには、いくつかの代表的なものがあり、それぞれに長所短所があります。
なかでもとくに小学生がはじめて経験するのに適したプログラミングツールを紹介します。

Scratch(スクラッチ)

https://scratch.mit.edu/ 

スクラッチはMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボで開発され、世界中の学校やプログラミングスクールで初心者学習用に使用されているビジュアルプログラミング言語です。

ブロックを組み合わせていくことで動物などのキャラクターを動かすことができビジュアルプログラミングのなかでもとくに難易度は低いといわれています。

色使いもカラフルになっており、小学生でもスムーズにはじめることができます。

Springin'(スプリンギン)

https://www.springin.org/jp/

株式会社しくみデザインが開発・運営している完全無料のビジュアルプログラミングアプリです。広告もないので、お子さんに見せたくない過激な広告が出ることもなく、安心して使うことができます。

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MOONBLlock(ムーンブロック)

https://moonblock.jp/ 

ムーンブロックの操作方法は、スクラッチともよく似ています。

ブロックをドラッグ&ドロップで視覚的に操作してプログラミングしていきます。

大きな特長はプログラミングした後で、そのソースコードをJavaSprictで確認できること。

初心者から一歩進んだ後でも成長に役立つプログラミング言語です。

VISCUIT(ビスケット) 

https://www.viscuit.com/ 

ビスケットは2003年に原田康徳氏によって開発されたビジュアルプログラミング言語です。

スクラッチとの違いは、ブロックを組み合わせるのではなく自分で描いた絵を動かしながらプログラミングできることです。

スクラッチ同様にプログラミングスクールで使われることも多く、子供や初心者が学ぶのに最適です。

Blockly(ブロックリー)

https://developers.google.com/blockly 

ブロックリーはGoogleが開発したビジュアルプログラミング言語で、現在までに7種類のアプリケーションが用意されています。

そのうち3つは日本語に対応しており、ゲーム感覚でプログラミングを楽しめます。

たとえば、迷路アプリはパズルゲーム感覚でゴールにたどり着くまでのプログラミングを行います。

子どもでも、視覚的に操作しながらプログラミングできるのが大きな特長です。

ビジュアルプログラミングのメリットとは?

視覚的に操作しやすく初心者向けといわれるビジュアルプログラミング。

具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。

処理がブロック化されている

ビジュアルプログラミングのメリットの一つは、ブロック単位で処理を行い操作が理解しやすいということです。

記述式のプログラミングの場合は、はじめて学ぶ外国語のようなもので、ルールや禁止条件を学ぶのに大きな負担がかかります。

ビジュアルプログラミングなら、画面上のブロックをドラッグ&ドロップ操作で移動するだけで、多くの部分の操作ができて負担なく作業が行えます。

ソースコードを記憶しなくてもいい

記述式のプログラミングの場合は「こういうことをしたい」というときに「その命令文は・・・」という風に記憶をたどる必要がありました。

ビジュアルプログラミングならその必要がなく、メニューから選んだり、命令を検索したり、無理のない操作をサポートしてくれる機能があります。

間違いにくい

記述式のプログラミングの場合、その労力の多くの部分が、バグ(エラー)退治に費やされます。

ビジュアルプログラミングの多くは、矛盾した命令を出したときにエラーアラートが出るようになっていて、思うがままにトライ&エラーを繰り返すことができます。

ビジュアルプログラミングのデメリットとは?

簡単にとっつきにやすくということで開発されてきたビジュアルプログラミングですが、すべてにおいてパーフェクトなわけではありません。

デメリットもある、ということを知った上で取り組んでいくことも大切です。

かんたんな変更でも時間がかかる

ちょっとした計算式の数値を変える際にも、ブロックを選び直す必要があります。

いったん完成したプログラムの変更を加える場合には、記述式の方がはるかに早く操作できます。

機械のなかで何が動いているか理解しにくい

記述式の場合は、直接パソコンなどの端末を操作していく作業といえます。

これに関して、ビジュアルプログラミングでは、操作していくためにワンクッションおいた設計になります。

このため、コンピュータのなかで何が起こっているのか実感をもってとらえられないというデメリットもあります。

プログラミングの自由度に限界がある

ビジュアルプログラミングでは、それぞれの言語特有のテンプレート上でプログラミングを行っていきます。

このために、まったくゼロの状態からプログラミングしていける記述式に比べると「できること」に限界があるのは否めません。

プログラミング教育のメリットとは?

ビジュアルプログラミングからはじまり、記述式に発展していくプログラミング教育。

それを学校で習得する意味がどこにあるのか、簡単に整理します。

プログラミングの概念を知り価値観が広がる

ビジュアルプログラミングを利用した教育では、プログラミングの概念を理解することができます。

また、プログラミングをつづけていくなかで、コンピュータの構造に関する理解も進みます。

論理的思考能力が身に付く

プログラミングの相手はコンピュータ。

少しでも矛盾したコードを作るとコンピュータは意図を汲んでくれないため、因果関係をはっきりさせ、矛盾なくものごとを組み立てる論理的思考力が必要となります。

プログラミングはコードを記述するという言語学習的な部分と、盾よくものごとを組み立てていくという数学の証明のような部分が組み合わさり、論理的思考能力を身に付けやすいともいえます。

問題解決能力が身に付く

プログラミングでは、たとえばパソコン上に交通信号をつくるというような初歩的ものでも、じつに多くのプロセスを組み合わせていくことによって、はじめて実現できます。

ものごとに関して、それがどのような要素でできているか細かく分け、そして、再び組み立てていく考え方は、プログラミングだけではなく世の中にあるさまざまな問題を解決していく上でも役に立つ姿勢といえます。

自分で学ぶ態度が身につく

プログラミングの世界は、変化の早い世界。

バージョンアップや仕様変更により一つの知識もすぐに過去のものとなってしまいます。

このために、たえず検索サイトや書物にふれながら最新の情報を集めていくことが必要になります。

このためにプログラミングを続けていくと、自ら学ぶ態度が自然と身につきます。

創造力が身につく

プログラミング学習で重視されるのは「何をつくりたいのか」という発想力です。

指示される内容を順次処理していくだけでは足りず、自分から「こんなものをつくりたい」「そのためにどうすればいい」という問題提起を行っていくことが求められます。

このために「ゼロから1をつくり出す」創造性を生み出す一歩となります。

粘り強く考える力が身につく

繰り返しになりますが、コンピュータは少しでも矛盾したコードを書くとその内容を理解してくれません。そしてその間違いは、人間の目でパッと見ただけでは分からないことも多いです。一見間違ったことはしていないはずなのに、コンピューがどうしても動いてくれない……。プログラミングを行っていれば、そういう場面に何度も出くわすと思います。

プログラミング言語の仕様にバグがある場合もごく稀にありますが、99.9%はプログラミングを行った人の方にミスがあります。そのため、どこが間違っているのかを論理的に点検していくことで、問題を解決していくことが可能です。

しかし、これには当然時間がかかります。どこが間違っているのかを探さなくてはならないし、それに対処する方法もすぐに分かるとは限らない……。そういった問題に何度も対峙していくので、プログラミングを行なうことが論理的に粘り強く考える力を身につけることにつながるのです。

まとめ:とっつきやすく奥行きが深いビジュアルプログラミング

ほんの20年ぐらい前まで「プログラミング」といえば、専門の学校に2年以上通ってやっと、第一歩が踏み出せるものでした。

しかし、ビジュアルプログラミングが誕生して、エンジニアでなくてもプログラミングができる時代になりました。

言語や規則をまるおぼえするより、まずさわってみてプログラミングを実感する。

プログラミング・ビギナーにとって何よりもありがたい味方がビジュアルプログラミングですね。


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よくある質問

  • 質問 良質な子ども向けプログラミングスクールを選ぶには、どのような点に注意すればよいですか?

    答え 良質な教室を見抜く際のポイントは、①教室のカリキュラムの質 ②先生に「遊びを学びへ導く力量」があるか ③保護者の方の納得感 の3つです。カリキュラムの質を見抜くのは難しいですが、教室全体を見渡して「ただ遊んでいるだけに見える」「子どもが夢中で取り組んでいない」と感じたのなら、注意が必要です。たとえば同じゲーム作りのカリキュラムでも、サンプルゲームで遊んで終わらせるか、その子の興味をじょうずに「乱数」や「関数」といった学びに結びつけられるのかは、先生の能力次第。体験教室で少しでもプラスの雰囲気を感じたなら、よりくわしい話を聞くなどして、保護者の方の納得感を大切にしてください。

  • 質問 子ども向けプログラミングスクールにはどのような種類がありますか?

    答え 大きく分けて、①ロボット系 ②ビジュアルプログラミング系 ③クリエイター系 ④パソコン教室系 の4種類があります。ロボット系は、大会出場をめざす教室が多く、お子さまのモチベーションを保ちやすいメリットがあります。一方教材費が高額で、入会費だけで数万円になることも。ビジュアルプログラミング系は、小さなお子さまでもゲーム感覚で学べますが、初級以降のカリキュラムが用意されていない教室も。クリエイター系はカリキュラムの自由度が高いぶん、お子さまの得意をのびのびと伸ばしたいご家庭におすすめです。パソコン教室系は、4種の中でも料金が安いのが特徴です。それぞれにメリットとデメリットがあると理解しましょう。

  • 質問 子ども向けプログラミングスクールはなぜこんなに高いのですか?

    答え たとえば英会話やそろばん教室は、先生1人にたいして数十名の生徒がつくのが一般的な光景です。この場合運営側は、先生の人件費を大人数の生徒からの月謝で相殺できるため、運営コストを安く抑えられ、月謝も安く設定できます。しかしプログラミング教室は、お子さま一人ひとりの感性を発揮させてクリエイティビティを磨くことを目的とし、また進みの早い子と遅い子の差も出やすいため、少なくとも4人の生徒にたいして1人の先生が必要です。そのため運営コストが高く、受講費も高額になりやすいです。「所詮子どもの習いごと。受講費は安く抑えたい」という方は、教材レンタルのある教室でお子さまの反応を見てみるのもよいでしょう。

  • 質問 子ども向けのプログラミング教材で、代表的なものは?

    答え プログラミング教室で採用されている割合がもっとも高いのは、「Scratch(スクラッチ)」をはじめとするビジュアルプログラミング教材です。コーディング不要、かつブロック遊び感覚でプログラミングの概念を理解できるため、いわゆる「お勉強的」な雰囲気が好きではないお子さまでも、ゲーム感覚で自然にスキルを身につけられます。Scratchでは、世界中のユーザーが作った作品を遊んだり、お子さま自ら作った作品を世界に公開したりすることも可能です。ロボット系の教材に比べて、購入費用(導入費用)が安いことも特徴です。

  • 質問 ロボット教材でプログラミングを学ぶメリットとデメリットは?

    答え ロボット教材でプログラミングを学ぶメリットは3つあります。1つ目は、大会やコンテストの開催が多く、お子さまが努力してレベルを上げる必要があるために、スキルが習熟しやすいこと。2つ目は、自分で組み立てたロボットをプログラミングして動かすため、お子さまが夢中になりやすいこと。3つ目は、数学や物理学といった理系の知識が自然と身につくことです。とくに3つ目は、低年齢のうちに身につけると中学・高校の勉強で役立つ、と評価する保護者の方が多いようです。

  • 質問 ビジュアルプログラミング(Scratchなど)でプログラミングを学ぶメリットとデメリットは?

    答え メリットは、全体を通してビジュアルプログラミングを採用する教室の割合が多いためロケーションを選びやすいこと、ロボットよりも教材費が安いため、入会金をはじめとする受講費を安価に抑えられること、またコーディングの必要がないため、小さなお子さまでもゲーム感覚でプログラミングの概念を身につけられることです。デメリットは、見方によってはお子さまが「遊んでいるだけ」に見えるため、保護者の方がメリットを感じにくいこと。また、初心者向けのカリキュラムを主軸とする教室が多いため、もしお子さまがのめり込んで「もう一歩先を学びたい」と思ったときに、中級・上級の内容を学べないこと(教室を変える必要があること)です。

  • 質問 オンラインと対面授業、どっちを選ぶと良いですか?

    答え ご家庭の状況やお子さまのタイプによって異なります。オンライン授業に向いているのは、有名教室のレッスンを受けたいけれどそもそも教室が近くにない……という地方在住の方や、すでに複数の習いごとをしており特定の曜日に通うのが難しい方、大勢の中では気後れしやすいお子さまなど。対面授業が向いているのは、学校以外の居場所がほしい/作ってあげたい方や、お子さまの積極性を伸ばしたい方、周囲の子と切磋琢磨しながらスキルを伸ばしてほしい方などです。また、送迎の有無も重要なポイント。保護者の方が送迎に疲弊して退会するケースは少なくないようです。「無理なく送迎できるかどうか」も、判断基準にするとよいでしょう。

  • 質問 子どものうちからプログラミングを学ばせるメリットは?

    答え プログラミング教育はまだ歴史が浅く、実際にプログラミングを学んだ子が将来どうなったかのデータはほぼないため、あくまでも推測にはなりますが、プログラミング力は算数や数学の成績と相関すると考えられています。そのため、年長〜小学1年生ごろに良いプログラミング教室に出会い、その後数年にわたって通い続けることができれば、理系科目の成績が伸びるのと同時に、「物ごとを数値で考える力」に長けた、AI時代に活躍できる人材になれる可能性があります。