志望校合格に向け、より勉強の拡充を図りたいと考える一方で、ベストな勉強法に悩む人も多いでしょう。
これまでやってきた受験勉強の延長と捉え、自力で勉強しようと考える人もいるかもしれません。しかし誰にも頼らず勉強に取り組むとなると、挫折や遠回りの要因になる懸念も十分に考えられます。
そのため浪人生こそ、合格への筋道を示してくれる予備校に通うことをおすすめしますが、「費用が気になる...」「予備校が多すぎて、どうやって選べばいいかわからない」と悩んでしまう人も少なくないはず。
今回は、浪人生におすすめの予備校をはじめ、予備校にかかる費用や選び方についても詳しく紹介します。
予備校と塾の違いとは?
予備校と同じようなサービスとして学習塾がありますが、両者の違いは次の通りです。まず、予備校とは大学受験を目的とした教育機関であり、大学受験を目指す高校生や高卒者が対象となります。
対し、学習塾は小学生から高校生まで幅広い年齢を対象としており、その目的も学校の補習から高校受験、大学受験など様々です。
予備校は大学受験に特化していることから、大学受験をゴールに据えた1年分のカリキュラムがあらかじめ組まれています。そのためスケジュール通り講義を受け理解を深めながら学習を進めることで、学力を一定レベルまで高められます。
また、大学受験のプロと言える講師が講義を担当している点や、大学受験を熟知したスタッフが一人ひとりの進路相談に乗ったり的確なアドバイスを提供してくれる点も、塾との大きな違いと言えるでしょう。
浪人生が予備校に通ったほうが良い理由
「わざわざ予備校に行かなくても、自宅で勉強に取り組めば良いのでは?」と、思う人もいるでしょう。ですが、様々な理由から浪人生こそ予備校に通うべきと言えます。
本項目では、浪人生が予備校に通ったほうがよい理由を解説します。
勉強のサポートが受けられる
予備校は大学受験に特化しているため、大学受験に関するあらゆるサポートを受けられます。問題の解き方を解説してもらえる他、進路に関する相談ができたり学習計画の指導を受けたりすることもできます。
何かあった時に相談できる窓口となる予備校は、様々な課題やトラブルに直面することの多い大学受験において心強いサポーターとなるでしょう。
生活リズムが整う
浪人生活で気を付けるべきことの1つとして、生活リズムの乱れが挙げられます。高校生時代と違って毎朝の通学がないため、生活が昼夜逆転する浪人生も少なくありません。
その点予備校には講義があるため、規則正しい生活を送れるでしょう。
受験までの道筋・スケジュールが明確になる
効率的に学力の向上を図れるよう、予備校では志望校合格から逆算したカリキュラムが組まれています。現在地の学力から合格まで、どの勉強をどれくらい取り組めば良いのか、多くの浪人生を合格に導いてきた実績から確度の高いスケジュールを策定してくれるため、受験までの道筋が明確になります。
スケジュールに従ってコツコツ勉強を積み重ねていけば、合格に必要な学力が身に付いていくことでしょう。
切磋琢磨できる仲間やライバルがいる
予備校には同じように志望校合格を目指し勉強に取り組む浪人生がたくさんいます。講義を受けたり自習室で勉強したりする中で自然と仲間意識やライバル意識が生まれるため、受験勉強に向けたモチベーションも自然と高まるでしょう。
また常に周囲と切磋琢磨することで、さらなる学力向上も目指せるかもしれません。
情報収集ができる
予備校には、大学受験に関する膨大なデータやノウハウが蓄積されています。そのため大学別の入試対策や大学や学部についてなど、大学受験に関する情報を収集するには最適な場所と言えるでしょう。
また、仲間同士での情報交換ができるのも予備校ならではの利点です。
浪人生が予備校に通うのにかかる費用
浪人生が予備校に通う場合にかかる費用は、年間で70~120万円程度が相場です。予備校に通う際は、下記のような費用が発生します。
- 入学料(入会金)
- 授業料
- 季節講習料
- テキスト料
- 模試受験料
中でも授業料は、予備校の費用を大きく左右します。特に受講する科目数によって費用が上下するため、費用を抑えたい場合は科目数を絞るようにしましょう。なお、科目数あたりの授業料相場は、次の通りとなります。
- 1科目:10~25万円程度
- 3科目:30~50万円程度
- 主要5科目:60~80万円程度
引用:小学館 Domani「予備校にかかる費用総額は」
浪人生が通ってよかったと思える予備校を選ぶポイント
続いて、浪人生が通ってよかったと思える予備校を選ぶポイントを紹介します。理系と文系どちらに特化しているか確認する
予備校を選ぶ時は、自分の選択した科目のカリキュラムが充実しているか確認しましょう。例えば理系の学部を受験したいと思っているのにもかかわらず、指導ノウハウや実績が乏しい場合、期待する学習効果は得られません。
まずは自分が理系・文系どちらをメインに勉強していきたいかを考え、その上で進路に適した予備校を選択しましょう。その際、大学の合格実績を確認することも忘れてはなりません。志望する大学・学部の合格実績が豊富であれば、確かな指導を受けられるでしょう。医学部など目的が固まっているのであれば、対策講座がある予備校を選ぶこともおすすめです。
参考:オンライン予備校医学部
基礎から学びたい場合は自習サポートが充実している予備校がおすすめ
受験に向けて、再度基礎から学びたいと考えている予備校生は、自習サポートが充実している予備校を選びましょう。浪人生には、学校の授業がありません。そのため自宅での自主学習が中心となりますが、自宅の場合なかなかモチベーションが上がらないこともあるでしょう。
その点、自習サポートが充実している予備校であれば、学習サイクルを定着できたり、強制的に勉強に取り組める環境を作ったりできます。また予備校によっては自習室に講師が駐在しており、いつでも質問できる体制を敷いている場合もあります。
オンライン塾を選択する場合も、オンライン自習室を解放している塾を探してみましょう。
月謝の安い予備校ならオンライン予備校がおすすめ
予備校に通うとなると、それなりの出費が伴います。人によっては、予備校に通う資金の捻出が難しい場合もあるかもしれません。
予備校資金の捻出が難しい人は、オンライン塾を検討するのも1つです。
オンライン塾は、実校舎を構える予備校と比較して授業料を抑えることができます。中には、バイト代でまかなえるような授業料で講義を提供しているオンライン塾もあります。
費用面が気になる予備校生は、おすすめオンライン予備校もチェックしてみましょう。
浪人生におすすめの予備校3選
ここでは、浪人生におすすめの予備校を紹介します。東進ハイスクール
東進ハイスクールは、全都道府県に「東進衛星予備校」を展開する大手予備校です。
人気講師によるレベルの高い映像授業を中心とした学習スタイルで、理解できるまで何度でも視聴できます。苦手単元を重点的に学習できるため、自分のペースで勉強を進めたい浪人生から支持を得ています。
浪人生には専用の「本科コース」が用意されています。前回の大学受験で浮き彫りになった苦手科目やポイントの克服に注力できるため、次回の受験に向けて万全の体制で臨めるようになるでしょう。
映像授業だからこそ、教室での学習の他自宅でのオンライン授業などフレキシブルに対応できるのも注目したいポイントです。
駿台予備学校
駿台予備学校は、難関理系大学や医学部などを目指す生徒が多く在籍する老舗の大手予備校です。東大の合格者数ナンバーワンを誇るだけあって、高い目標を持つ他の浪人生と切磋琢磨できる環境があります。レベルの高いライバルたちと共に学力向上を図りたい人におすすめの予備校と言えるでしょう。
もちろん基礎から勉強し直したい人向けに、個別カリキュラムやコーチングといったサポートを提供しているコースも用意されています。
校舎での集団授業が中心となり、志望校や学習レベルによってカリキュラムやコースが細分化されています。
浪人生(高卒生)クラスはもちろん、浪人生専用校舎も設けられており、より集中できる環境で受験勉強できる点が特徴です。
河合塾
駿台予備学校と並ぶ老舗の予備校といえば、河合塾。河合塾と言えば多くの高校生が受験する全国統一模試を実施していることからも、大学受験や入試に関する豊富なデータを保有している事が分かります。
中堅大学から最難関大学まで幅広いレベルの受験に対応した豊富なカリキュラムがあり、志望校ごとの入試傾向に合わせた対策も実施してくれます。
さらにカリキュラムは、基本のCORE講座に加え、目的やレベルに合わせたPLUS講座をプラスできます。そのため、志望校が明確に決まっている人は勉強の成果を最大化できるでしょう。
また全国に教室を展開していることから、地方の浪人生にもおすすめです。
予備校を検討している浪人生によくある疑問
ここでは、予備校を検討している浪人生によくある疑問を紹介します。浪人生は必ず予備校に行かないといけないのか?
じゅけラボ予備校が、浪人経験を持つ19歳〜26歳の男女に対し実施した実態調査によると、「予備校に通っていた」と回答した人は全体の48.3%でした。塾にも予備校にも通っていない人は、全体の18.8%であり、約5人に1人は独学で勉強に取り組んでいる様子が伺えます。引用:じゅけラボ予備校 実態調査
浪人生だからといって、必ず予備校に行かないといけないわけではありません。
独学で勉強できる場合は、予備校に通う必要はないと言えるでしょう。
しかし独学では学習成果を最大化しづらく、人によっては挫折してしまうこともあります。
学習の成果を最大化・効率化したいと考えるのであれば、予備校に通うことをおすすめします。
予備校はいつから通う?
年度途中でも予備校に通い始められます。しかし年度の途中から予備校に通い始めた場合、4月や5月頃に受けておきたい基礎固めのカリキュラムを受けられない、もしくは弱点補強に取り組む時間がなくなり、半端な状態から学習がスタートしてしまう懸念も考えられます。
場合によっては「志望校合格を逃してしまう」といった結果を招いてしまう可能性も。
時間を無駄にすることなく、確実に志望校合格を狙いたいのであれば、浪人が決まった段階ですぐに次の受験に向けて予備校に通い始めましょう。
浪人生こそ予備校に通い、志望校合格を目指そう!
今回は、浪人生こそ予備校に通ったほうが良い理由やおすすめの予備校について、解説しました。志望校合格に向け、有意義かつ後悔のない受験生生活を送れるよう、ぜひ自分に合った予備校を見つけてください!