動画編集スクールでの学びの主流は"主体的スキルアップ"、 自走型の学習スタイルが定着傾向に
本調査で、カリキュラム上の課題の有無について調査したところ、「(与えられた)課題があった」と回答した受講生の割合は63.4%でした。これは、過去に調査した他のデジタル分野(プログラミング85.0%、Webデザイン91.5%など)と比較して大幅に低い数値です。
この背景には、受講生がスクールから与えられた課題をこなすことに加え、ポートフォリオ制作や自主制作といった、より実践的な目標に向かって自ら学びを組み立てる「自走型」のスタイルが定着しつつあると考えられます。
こうした傾向から、動画編集スクールの学びの主流が「主体的スキルアップ」になっていることがうかがえます。
口コミ分析調査結果サマリー
- 副業・フリーランス独立のサポート体制は 67.1% が「あり」と回答する一方、満足度は 40.5% にとどまった。
- 学習意欲の維持方法では、「学習記録の活用」(24.5%)が最多。「インフルエンサー動画の視聴」(15.0%)や「デバイス購入」(16.2%)など、外部からの刺激によるモチベーション管理も特徴的。
- 課題の有無では「あり」が 63.4% と他分野より低く、主体的に学びを組み立てる学習スタイルが広がっていることが明らかになった。
調査方法
調査名:動画編集スクール受講者の口コミ調査調査対象:2024年1月1日(月)~2024年12月31日(火)に動画編集スクールに入会した受講生のうち、2024年1月1日(月)〜2025年8月19日(火)までに「コエテコキャンパス byGMO」に投稿された口コミ
回答者数:112名
男女比:女性(56.3%)、男性(40.2%)、回答しない(3.5%)
年代:10代~60代
調査方法:インターネット調査
調査主体:「コエテコ byGMO」編集部
【当アンケート結果の利用について】
1.当調査結果のデータを引用する場合には、「引用元:コエテコキャンパス byGMO」の表記をお願いいたします。
2.出典元として本ページへのリンク掲載をお願いいたします。
https://coeteco.jp/articles/14829
調査結果概要
メンター満足度

動画編集スクールにおけるメンターへの満足度を5段階で評価してもらったところ、「4(やや満足)」が33.9%と最も多く、次いで「3(どちらでもない)」が28.6%、「5(満足)」が27.7%と続きました。
「満足」「やや満足」を合わせると61.6%となり、過半数の受講生がメンターのサポートに満足していることが明らかになりました。
満足度の高い理由として自由記述を見ると、「Slackで質問するとすぐに返信してくれる」「疑問点があれば24時間チャットで質問できる」といった、質問対応の迅速さや丁寧さを挙げる声が多数見られました。
また、「ポートフォリオのFBを丁寧にしていただいたおかげで就職決まりました」という声に代表されるように、個別の進捗や目標に寄り添った親身なフォローも高く評価されています。
一方で、「こちらから連絡しないとフォローはない」「質問の意図が伝わらないことがあった」といった不満の声も存在し、スクールの体制だけでなく、受講者自身の能動的な姿勢も満足度を左右する要因となっているようです。
総じて、動画編集スキルのような専門知識を学ぶ上で、疑問をすぐに解消できる手厚いサポート体制が、学習の質と満足度に直結していることがうかがえます。
副業・フリーランス独立サポートの体制と満足度

動画編集スクールの卒業後の主なビジョンである「副業」や「フリーランス独立」に関するサポート体制の有無を尋ねたところ、67.1%が「あった」と回答しました。
サポートの具体的な内容としては、「一定数の講座の受講を終了すると、『実績作りのための案件』を紹介してくれる」「案件を獲得するための授業や、講師の方がどうやって案件を取っているのかなどを聞ける授業がある」など、実践的な案件紹介や営業ノウハウの提供が中心であることが自由記述からわかりました。
しかし、その満足度については「満足」「やや満足」の合計が40.5%にとどまり、「どちらでもない」が53.2%と半数以上を占める結果となりました。
この背景には、サポートの存在は認知しているものの、「もう少しお仕事の紹介があると思っていた」「ポートフォリオの作り方や営業の仕方などに特化した講義があるとなおありがたい」といった、期待に対する量や質の面でのギャップがあると考えられます。
また、「業務委託契約書の書き方や請求書の作り方」など、より実務的な知識を求める声も見られました。
モチベーション管理

オンラインでの自主学習が中心となる動画編集スクールにおいて、学習意欲をどのように維持したか尋ねたところ、「学習記録をつけ、スキルアップを実感しやすいようにした」が24.5%で最多となりました。
一方で、他のスクール調査と比較すると、「インフルエンサーの動画(YouTube動画など)を見て気分を高めた」(15.0%)、「新しいパソコンやタブレットを購入した」(16.2%)の割合が高いことがわかりました。
こうした傾向の背景には、受講生が「自分自身の成長実感」を重視しつつ、外部からの刺激によってモチベーションを維持している様子がうかがえます。
特に、インフルエンサーの発信を通じて業界トレンドや成功事例に触れることで、「自分も頑張ろう」という気持ちを高めている受講者が多いようです。
また、学習環境を整えるためにデバイスを新調するなど、「形から入る」タイプのモチベーション管理も一定数見られました。
これは、学習を“特別な習慣”として生活の中に組み込みたいという意識の表れと考えられます。
分野 |
インフルエンサーの動画を見て気分を高めた |
新しいパソコンやタブレットを購入した |
動画編集 | 15.0% | 16.2% |
プログラミング | 11.9% | 10.5% |
Webデザイン | 8.4% | 12.4% |
Webマーケティング | 9.7% | 6.5% |
受講生同士の交流の場

受講生同士が交流できる場の有無については、「ある」と回答した人が92.0%と、大多数を占める結果となりました。
多くの動画編集スクールが、Slackの専用チャンネルや独自のコミュニティプラットフォームなど、受講生同士がコミュニケーションを取れる環境を標準的に提供していることがわかります。
自由記述の中にも「Slackは受講生同士が交流できる場にもなっている」といった声が見られ、これらの場が有効に機能している様子がうかがえます。
オンラインスクールでの学習は、時に孤独を感じやすく、モチベーションの維持が課題となることがあります。
しかし、コミュニティの存在によって、同じ目標を持つ仲間と情報交換をしたり、互いに励まし合ったりすることで、学習の継続がしやすくなります。
また、「ほかの受講者とのやりとりを参考にすることができる」という声もあるように、他の人の質問や成果物が自身の学びのヒントになることも、交流の場が持つ大きなメリットと言えるでしょう。
学習時間(休日・平日)

受講生の学習時間を平日と休日に分けて調査したところ、休日は「2時間~4時間程度」が37.5%で最も多く、平日は「1時間~2時間程度」が29.5%で最多となりました。
この結果から、多くの受講生が、仕事や学業と両立しながら学習を進めている実態が浮かび上がります。
特に平日は、スキマ時間を有効活用し、毎日少しずつでも学習時間を確保しようとする姿勢がうかがえます。
一方で、休日は比較的まとまった時間を確保し、課題制作や集中的なインプットに取り組んでいるようです。
休日に「4時間以上」学習する受講生も合計で27.9%存在し、週末に一気に学習を進めるスタイルを取る人も一定数いることがわかります。
これから動画編集を学ぼうと考えている人は、平日に1〜2時間、休日に2〜4時間程度の学習時間を確保することが、一つの目安となるでしょう。
自分のライフスタイルに合わせて無理なく継続できる学習計画を立てることが、スキル習得への着実な一歩となると言えます。
学習端末

学習に使用する端末については、「ノートパソコン(Windows)」が33.5%で最も多く、次いで「ノートパソコン(Mac OS)」が26.2%でした。
この2つを合わせると、ノートパソコン利用者が約6割(59.7%)を占めることになり、場所を選ばずに学習できる環境を整えている受講生が多数派であることがわかります。
動画編集は比較的高スペックなPCを必要としますが、現在のノートパソコンの性能向上により、多くの機種が学習用途には十分対応可能となっています。
また、スマートフォンやタブレットを補助的に使用しているケースも見られ、インプット学習や情報収集など、用途に応じて複数のデバイスを使い分ける柔軟な学習スタイルが広がっているようです。
課題の有無と詳細

カリキュラムにおける課題の有無を尋ねたところ、「あった」と回答した受講生は63.4%と過半数を占めました。
しかし、他のスクール調査では課題があったと回答した割合が85.0~99.4%と高かったのに対し、動画編集スクールでは大きく下回る結果となりました。
この結果が示すように、動画編集スクールでは、受講生が「与えられた課題をこなす」よりも「自ら学びを組み立てていく」という主体的な学習スタイルが広がっていると考えられます。
明確な課題が少ない分、受講生は自身の目的意識に基づき、ポートフォリオ制作や自主制作などを通してスキルの定着を図っているようです。
分野 | 課題があった | 課題がなかった |
動画編集 | 63.4% | 36.6% |
プログラミング | 85.0% | 15.0% |
Webデザイン | 91.5% | 8.5% |
Webマーケティング | 99.4% | 0.6% |
調査結果からの考察
今回の調査から、現代の動画編集スクール選びにおける3つの重要な傾向が明らかになりました。第一に、「手厚い学習サポート体制」、特に質問対応の質と速さが受講生の満足度に直結している点です。
第二に、「学習継続を支える環境」の重要性です。
自走型の学習スタイルが定着してきている中で、自分に合ったモチベーション維持の方法を見つけることが学習を続ける鍵となりそうです。
そして第三に、「スキルを収益化するための実践的サポート」への高いニーズです。
67.1%のスクールが副業サポートを提供していることからも、多くの受講生が単なるスキル習得の先にある「稼ぐ」ことまでを視野に入れていることがわかります。
スクールを選ぶ際にはサポートの「有無」だけでなく、その具体的な中身まで踏み込んで確認することが、目標達成への近道となるでしょう。
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WRITERこの記事を書いた人
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