この記事では、Pythonの特徴やメリット、小学生のPython学習についてご紹介します。
Pythonとはどんなプログラミング言語?
Pythonは、AI開発やデータサイエンスの分野で多く活用されているプログラミング言語です。企業がAIやビッグデータの活用を進める昨今、Pythonの人気はさらに高まっていくと見られています。Pythonの特徴について見ていきましょう。
Pythonとは?プログラミング言語の用途を初心者向けに解説
Pythonとは、日本だけではなく海外でも人気のある言語です。 Pythonはコードがシンプルで学びやすいためプログラミング初心者にもオススメで、近年では子どもの習い事として選ばれることも増えています。
この記事をcoeteco.jp で読む >文法がシンプルで理解しやすい
他のプログラミング言語と比較すると、Pythonの構文はシンプルです。1行の中に多量の情報を入れられるため、短い文章でコンピューターに命令を出せます。Pythonの「書きやすい」「読みやすい」という性質に魅力を感じて、学習対象に選択する初学者も少なくありません。プログラミング言語の検索数をランキング化して発表する「TIOBE Index」の発表によると、2023年7月の人気プログラミング言語ランキングでは、Pythonが1位となっています。
充実したライブラリを持つ
ライブラリとは、プログラミングを行う際に利用できる、汎用性の高い関数やクラスソースコードをまとめたものです。ライブラリを利用すれば似たようなコードを書く手間が省け、開発のスピードが上がります。実用的なソースコードを見ることが学びにもつながるため、ライブラリが充実しているということは、初学者にとって大きなメリットです。
Pythonは豊富なライブラリを持ちますが、とりわけAI開発や機械学習の分野が充実しているといわれます。AIやビッグデータの活用に注目が集まる昨今、Pythonの価値はますます高まっているといえるでしょう。
動作確認が簡単
「インプリンタ言語である」ということも、Pythonが習得しやすいといわれる理由の1つです。プログラミング言語には「コンパイラ言語」と「インプリンタ言語」の2種類があります。
コンパイラ言語とはソースコードを書いた後コンピューターが理解できるよう、機械語のプログラムに変換(コンパイル)が必要な言語です。プログラムの実行までに手間と時間がかかるため、どのカ所がトラブルの原因なのかを突き止めるのが難しいといわれます。
これに対し、インプリンタ言語であるPythonは、プログラムを実行するとソースコードがそのまま読み込まれる仕組みです。プログラムの動作確認やエラー確認が容易なため、画面を確認しながらプログラムを組めます。
プログラミング初学者には、JavaやC言語といったコンパイラ言語と比較すると、Pythonの方が扱いやすいでしょう。
汎用性が高い
PythonはAI開発やデータサイエンス分野で注目を集めていますが、Webサイトを作ったりExcelを自動化したりといったことも可能です。さまざまな領域で活用できるのも、Pythonの魅力の1つといえます。
小学生でもPythonを学べる?いつ頃から学習すべき?
Pythonはプログラミング言語の中ではシンプルで分かりやすく、比較的扱いやすいといわれています。とはいえパソコンに不慣れな子どもがPythonを習得することはできるのでしょうか?タイピングスキルは必須
Pythonを学ぶ上で、タイピングスキルは必須です。タイピングが全くできない子どもは、タイピングから身に付ける必要があります。Pythonはテキストプログラミングであるため、1文字間違えただけでもプログラムは動作しません。タイピングスキルが未熟だと、1文を書くのに時間がかかったり、エラーが多発したりする恐れがあります。これは、子どものプログラミング学習のモチベーションを維持する上で大きなデメリットです。
Pythonを学びつつタイピングも……というのは、ハードルが高すぎます。スムーズなPython学習のためには、まずタイピングスキルの習得を目指すのがおすすめです。
小学校高学年からの学習がおすすめ
Pythonがプログラミング初学者向きとはいえ、プログラミング知識ゼロの小学生が簡単に習得できるものではありません。わけも分からずPythonに取り組ませると、プログラミングが嫌になったり苦手意識を持ったりする可能性があります。近年小学生向けのPython学習サービスが登場して話題となりましたが、対象は小学5・6年生くらいからです。小学生からPythonを学ぶなら、「一定レベル以上の理解力が備わった、高学年になってから」を目安とするのが望ましいでしょう。
Pythonを学ぶ土台作りに!まずはビジュアルプログラミングがおすすめ
「幼少期からパソコンに触れており、パソコンに慣れている」「Python学習のフォローを適切に行える大人がいる」などのケースをのぞき、子どもがいきなりテキストプログラミングを学ぶのはおすめできません。Pythonで本格的なプログラミング学習を始める前に、ビジュアルプログラミングでプログラミングの楽しさ・可能性を体感してもらいましょう。
ビジュアルプログラミングとは、コードを書かずにコンピューターに命令するプログラミングです。プログラミングはブロックを組み合わせるだけでよく、キーボードに不慣れな子どもでも操作に迷うことはありません。
子どものプログラミング学習で重視すべきは、「楽しい」「自分でもできる」と思わせることです。Pythonで本格的なプログラミングに取り組むのは、ビジュアルプログラミングでプログラミングのカンを身に付けてからでも十分間に合います。
Pythonを学べるおすすめのプログラミングスクール
「子どもにPythonを習得させたい」というご家庭は、Pythonを学べるプログラミングスクールを利用するのがおすすめです。プログラミングスクールなら、家庭での習得が難しいPython学習をプロがしっかりとフォローしてくれます。ほとんどのスクールはビジュアルプログラミングから始めるため、子どものやる気を引き出しながら高度なテキストプログラミングに移行することが可能です。
Pythonコースを備えた、おすすめのプログラミングスクールをご紹介します。
F@IT Kids Club(ファイトキッズクラブ) オンライン校
出典:F@IT Kids Club(ファイトキッズクラブ) オンライン校コンピューター分野における日本のトップメーカー・富士通が運営するプログラミングスクールです。子どもの効率的な学習を目指して開発されたF@IT Kids Club独自の教材を使い、デジタル社会に必要なプログラミングスキルの獲得を目指します。
スクールでの授業は、子どもたちが教材や動画を見て自分で学びを進めていくスタイルです。指導にはIT知識や人材育成経験が豊富な講師が当たり、子どものペースに合わせた指導・フォローを行います。子どもはトライ&エラーを繰り返しながら、プログラミングに必要な思考力・スキルを獲得することが可能です。
Pythonを学びたい子どもには、「テキストプログラミングコース」が用意されています。対象は小学5年生から中学生で、ビジュアルプログラミングの学習経験を持つことが必須です。
対象外の学年だったりプログラミングの基礎に不安があったりする場合は、ビジュアルプログラミングコースから学習をスタートしましょう。
コース名 | テキスト プログラミングコース |
対象年齢 | 小学5年生から中学生 |
入会金 | 要問い合わせ |
授業料 | 要問い合わせ |
授業時間 | 90分 |
授業回数 | 月2回(隔週日曜日 午後) |
Schole
出典:Scholeツールやゲームなどの開発を通してプログラミングの楽しさを学べる、子ども向けオンラインプログラミングスクールです。
講師は東京大学・大学院の理系を卒業したエンジニアが務めており、プログラミングに役立つ実践的な知識を効率的に学べます。プログラミング学習と勉強との両立についても相談できるため、プログラミング学習の進め方に悩みを持つ家庭には特におすすめです。
授業スタイルは、生徒1人に講師1人のマンツーマン式が採用されています。大勢の前では萎縮してしまう子ども・自分から質問や疑問を投げ掛けるのが苦手な子どもも、不安なく学べるでしょう。
スクールにはPythonを学べるテキストプログラミングコースもありますが、対象はパソコンの基礎を持つ子どもです。英語やタイピングに不安がある場合は、パソコンの基礎から学習を始めることとなります。
実際のところ、ビジュアルプログラミングとテキストプログラミングの間には大きな壁があります。Scholeは子ども一人ひとりに寄り添った指導で、ビジュアルプログラミングからテキストプログラミングへのスムーズな移行を目指しています。
対象年齢 | 小学3年生から高校2年生 |
入会金 | 無料 |
授業料 | 28,000円(税込) |
授業時間 | 60分 |
授業回数 | 月4回(週1回) |
まとめ
Pythonは、AIやデータサイエンス分野での開発に多用されているプログラミング言語です。Pythonコースを備えているプログラミングスクールは増えており、家庭でも本格的なプログラミング学習を進められます。ただし子どものプログラミング学習で重要なのは、プログラミングのカンを身に付けること・プログラミングを楽しむことです。子どもがテキストプログラミングのレベルに達していないと思われるうちは、無理にPythonを学ばせる必要はありません。
Pythonの学習を目指すにしても、まずは楽しさ重視のビジュアルプログラミングからスタートしてはいかがでしょうか。
小学生のPythonの学習の有効性については、こちらの記事で詳しく紹介しています。Python学習について悩んでいるご家庭は、ぜひチェックしてみてください。
「ScratchよりPythonをやれ」は正しいか | 阿部和広先生インタビュー
小学校でのプログラミング教材として定着しつつあるScratch。日本語版の翻訳者であり、Eテレ『Why!? プログラミング』監修者でもある阿部先生を取材し、Scratchやプログラミング教育に関する疑問や批判をぶつけました。
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