そこでこの記事では、Webデザイン業務の効率化に貢献するおすすめAIツールについて、5つ厳選して紹介していきます。AIは人間の仕事を奪ってしまうほど高い知能を持っているとも言われていますが、Webデザイン業は奪われてしまうのか、AIと上手にかかわるにはどうしたらいいのかといった内容についてもまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
Webデザインに使えるおすすめAIツール5選
Webデザインの現場で役立つ、AI技術が盛り込まれたツールは続々と登場しています。正しく活用することで、仕事のスピードアップや成果物のクオリティ向上に大きく貢献することでしょう。ここでは、Webデザインに使える代表的なAIツールを5つご紹介します。参考:AIの勉強
Canva
手軽にプロレベルのデザインが作成できる「Canva」は、多くのWebデザイナーに重宝されているグラフィックツールです。豊富なテンプレートと直感的な操作性により、スライドやポスター、SNS用のグラフィックなどを短時間で作成することができます。プリセットされた素材だけでも優秀なCanvaですが、生成AI機能を駆使することでより表現力豊かなデザインを作成できるように。Canvaの生成AIでは、以下のような素材を生み出すことが可能です。
- オリジナル画像(イラスト、絵画、写真など)
- 動画に差し込む音楽
- オリジナルのAIナレーター
- 広告に差し込む文章 etc...
AIによって自分が求める素材を生成し、それを元に魅力的なデザインを作成していく。Canvaであれば、Webデザインにおけるこれら一連の流れを1サービスで簡潔でき非常に効率的です。
関連サイト:Canva
Midjourney
「Midjourney」は、ユーザーが入力したテキスト情報から画像・イラストを生成する、AIアートジェネレーターです。チャットサービス「Discord」上で動作するため、操作が簡単なのもポイント。Midjourneyに限った話ではないですが、最初から思うような画像を生成していくことは中々難しいのが事実。しかし、プロンプト(入力となるテキスト情報)に工夫を凝らしていくことで、Webデザインにも使える自分だけのオリジナル画像が生み出していけることでしょう。Midjourneyは数ある画像生成AIの中でも調整できる項目が多いので、使いこなすことができれば強力な助けになってくれるはず。
基本的には有料プランでの展開ですが、約25枚までであれば無料でも作成することができます。一度使い心地を試してみて、自分好みの素材が作れそうか確認してみるといいですね。
関連サイト:Midjourney
Runway
映像・動画編集に特化したAIツールが「Runway」です。手間のかかる動画作成作業を大幅に削減出来るとして、近年多くの動画編集者・Webデザイナーの注目を集めています。プロンプトとしてテキストや画像を入力すれば、意図に沿った動画をものの数秒で生成してくれるという、これまでの常識を覆す画期的なシステムが大きな魅力。本来動画制作と言えば「撮影→編集→素材挿入」といった多くのステップが必要ですが、Runwayを使えばそれらがすべて不要になります。作成できる動画は4秒〜16秒と短時間ではあるものの「Webサイトに組み込むキャッチーな動画が欲しい!」といった悩みを解消する一助となることはほぼ間違いないでしょう。
無料版でも105秒の手持ち時間があるので、4秒の動画であれば約26本試作することができます。動画を駆使することの多いWebデザイナーの方には、ぜひ利用していただきたいAIツールです。
関連サイト:Runway
Petalica Paint(旧Paints Chainer)
「Petalica Paint(旧Paints Chainer)」は、自身で作成したイラストの線画をアップロードするだけで、AIが自動で着色してくれる無料のウェブアプリケーションです。Web上で動作するので、別途ソフトをインストールしたりする必要なく、すぐに利用できる手軽さが魅力。画像やイラストを生成するAIはたくさんありますが、すべてAI頼りになると温かみが感じられなくなってしまうことも往々にしてあります。ネット上で何らかのイラストを見て「これはAIが描いたものだな」と気づいた経験のある人も多いはず。Petalica Paintなら、手書きの温もりを残しつつも、イラスト制作の手間はしっかりと効率化できるのがポイントです。
Petalica Paintには、以下に示す3種類のAIが搭載されています。自分の画風や、そのイラストのテイストにあったものを選ぶことで、より自然な着色を施してくれることでしょう。
- たんぽぽ:淡く柔らかい階調
- さつき:ムラのないグラデーション
- かんな:階調強め。ハイライトと印影が出る
Webデザインに手書きイラストを挿入して温かみを加えたい、という場合に重宝するはずです。
関連サイト:Petalica Paint
ChatGPT
生成AIの代表ともいえる「ChatGPT」も、しっかりWebデザインに活用することができます。Webメディアに欠かせないブログ記事やメルマガ制作等はもちろん、デザインのアイデア出しに煮詰まった時の相談相手としても大いに活躍してくれることでしょう。また、有料版である「ChatGPT Plus」に加入することで、より多くの機能が利用できるように。例えば、対話形式で手軽に画像が生成できる「DALL·E 3」や、プログラミングのコードまで書けるようになる「Code Interpreter」等が挙げられます。これらを活用すれば、デザインにオリジナルの画像を組み込んだり、Webサイトの基となるワークフレームを作成してもらったりと、Webデザイン業務を大幅に効率化できるはずです。
文章生成AIとしては誰でも無料で利用することができますし、使い方次第では無料版でも優秀なアウトプットを提供してくれることは大いにあります。2022年11月の公開からだいぶ日が経ったこともあり、Web上に活用レビュー等も多数公開されているので、扱いやすさはトップクラスと言えるでしょう。
参考:生成AIが学べるスクール
関連サイト:ChatGPT
FlexClip
「FlexClip」はオンライン動画編集ツールで、簡単にプロ仕様動画を作成できるため、Web動画編集の分野で高く評価されています。豊富なテンプレートと直感的な操作性によりビジネス動画やライフスタイル動画を短時間で制作可能です。豊富な動画テンプレートと著作権フリー動画、写真、音楽を提供するだけでなく、AIテキストから動画生成、AI記事から動画生成、AI画像生成などのAI機能も搭載されています。FlexClipの生成AIは下記のような素材や動画を生成することが可能です。
- 字幕とBGM付きの動画
- あらゆるテーマの動画スクリプト
- オリジナルの画像(イラスト、写真など)
- オリジナルのAIナレーター etc...
AIツールを活用することで、複雑な動画制作プロセスが簡素化でき、より迅速に自分のアイデアを具現化することができるでしょう。
関連サイト:FlexClip
AIによってWebデザインの仕事はなくなるのか?
AIの進化により、Webデザイナーの仕事に対する不安の声も無視できません。実際AIはかなり優秀であり、基礎的なデザインスキルだけで副業的に取り組んでいる人や、プログラミングのコーディングを主軸に活動しているような人の場合は、じきに仕事が無くなってしまう可能性もゼロではないでしょう。一方で「AIに使われる」のではなく「AIを使いこなす」側のWebデザイナーになることができれば、AI台頭の現在においても活躍が期待できます。自分のデザイン業務を効率化したり、よりクオリティを高めたりするために、AIを仲間と認識して切磋琢磨していくのです。AIと仕事を分担すればその分自分の手が空くようになるため、その時間で新たなスキルを習得していけば、より需要の高いWebデザイナーになることもできます。
良くも悪くもAIは機械であり、まだまだ人間の考えを完全に理解することは難しいのが現状。Webデザインは見栄えだけでなく、いかにして人の心を掴むかが重要な業界であるため、AIに頼り切りになることなく、人間にしか出来ない役割をきっちりと全うしていきたいですね。
参考:Webデザインが学べるスクール
WebデザインをするうえでのAIの効果的な使い方
「AIを使いこなす側になるべき」という話をしてきましたが、具体的にはどのように活用していけばいいのでしょうか。Webデザインにおける効果的なAIの使い方としては、以下のようなものが挙げられます。- デザイン作成前段階のアイデア出し
- デザインに使用する素材づくり(画像、動画など)
- デザインに盛り込むコピーの考案 etc…
AIはあらゆる知識を取り込んだ存在であるため、アイディアジェネレーターとして大活躍します。漠然と頭に浮かんでいるイメージをAIに投げかけ対話を続けていくうちに、インスピレーションが得られてアイデアが具現化することも大いにあり得るでしょう。
また、画像や動画の生成AIを活用すれば、作業にかかる時間を大幅に削減できると同時に、自分だけのオリジナル素材を生み出すことも可能です。意図に合ったフリー素材探しに時間を要する必要もなくなりますし、競合他社との差別化にも効果を発揮します。
もちろん、ChatGPTをはじめとする文章生成AIを利用すれば、バナー広告等に盛り込むコピーの素案作成にも一役買うこと間違いなし。広告のターゲットとなるユーザーに合ったコピー案を短時間で大量に用意できるようになるため、業務効率化はもちろんデザインの質を高めることにも寄与するはずです。
参考:AIスクール
AIを利用したWebデザインスキルを学べるおすすめスクール4選
ここでは、AIを利用したWebデザインスキルを学べるおすすめWebデザインスクールをご紹介します。デジタルハリウッドSTUDIO|Webデザイナー専攻 超実践型就職・転職プラン
デジタルハリウッドSTUDIOのWebデザイナー専攻 超実践型就職・転職プランは、Webデザインスキルを習得して就職・転職を目指す人向けのスクールです。
未経験から即戦力が身につく超実践型のカリキュラムでは、デザインの基礎やソフトの使い方はもちろん、マーケティングや生成AIについても学べます。受講中に実案件課題にトライできるため、現場で役立つ本物のスキルを習得しやすいでしょう。受講中に制作したポートフォリオは、そのまま就職・転職活動に活かせます。
マイナビワークスと連携しており、専門のキャリアアドバイザーから多角的にサポートしてもらえるのも魅力の一つ。求人数が豊富でマッチングしやすく、個別のキャリア相談から求人紹介まで一貫してサポートしてもらえます。
DMM WEBCAMP Webデザインコース
Web制作と運用の実務スキルまで習得したい人には、DMM WEBCAMPのWebデザインコースがおすすめです。最短8週間で働きながらでも副業できるだけのWebデザインスキルが身につくため、忙しい人やお急ぎの方にもぴったり。現役のデザイナー講師がマンツーマンで指導してくれて24時間質問OKなので、未経験者でも効率よく学習を進められます。
Webデザインだけでなく、サイト制作やSEO対策についても学ぶことが可能。SEOの知識があれば、サイトの現状把握や改善、ユーザー導線を考えたサイト制作を行えるようになります。
テックアカデミーWebデザインコース
テックアカデミーWebデザインコースでは、副業・フリーランスを目指す人向けに、最短かつ確実な解決策を提供しています。生成AIの研修を企業で行うほどの実力を持つスクールで、他のスクールでは得られないスキルを身につけられるでしょう。
案件の保証やキャリア支援を受けられるのも嬉しいポイントです。5万円分の案件を必ず提供してもらえるため、実績がある状態で案件獲得や転職にトライできます。受講生満足度は97%と非常に高く、プログラミングスクール受講者数NO.1にも選ばれているスクールです。
SAMURAI ENGINEER (侍エンジニア)Webデザインコース
SAMURAI ENGINEER (侍エンジニア)が提供するWebデザインコースは、完全未経験からプロのWebデザイナーを目指すオンラインITスクールです。
完全未経験からでも実践的なスキルが身に付くカリキュラムには定評があり、最終的には月収30万円を稼げるまでのスキル習得を目指します。スキルに関する解説を視聴するだけに限らず実際の案件に近い課題にも取り組むため、カリキュラムが進むに従ってさまざまなWebデザインスキルが身につくでしょう。
また、在学中は実際の報酬が出る案件をインストラクターと共に取り組みます。報酬ありの案件であったとしても現役Webデザイナーが伴走型の支援を提供してくれるため、安心して案件にチャレンジできるでしょう。案件獲得から納品までの流れを経験できる他、実績を持つ状態で卒業できるのも嬉しいポイントです。
WebデザインのAIまとめ
当記事では、昨今注目を集めているAIの中でも「Webデザインに特化した生成AI」について、おすすめのサービスをご紹介してきました。様々なサービスが展開されていますが、いずれも上手に活用することができればデザイン業務を大幅に楽にしてくれることはまず間違いないでしょう。いつでも相談できるあなただけのアシスタントとして、大きな力になってくれるはず。
一方で、AIの活用が進む今、これまで以上に高いWebデザインスキルが求められるようになってきていることも確か。AIに淘汰されてしまうことのないよう、AIを扱う側になることを意識することはもちろん、人材価値を高めるためにも新たなスキル習得等に積極的に励んでいきたいところですね。