商品の認知・販売において欠かせない職業ですが、近年インターネットやSNSの普及に伴いその需要は以前にも増して高まりつつあります。
中でもデジタルマーケティングの仕事は、人材需要が高く未経験から挑戦できる求人も見かけるようになりました。
しかし一方で「未経験からの挑戦はハードルが高いのではないか?」と思われている方も多いでしょう。
そこで今回はデジタルマーケティングの主な仕事内容や求められるスキルをはじめ、デジタルマーケティング資格をご紹介します。
デジタルマーケティングとは?
『マーケティング』とは、商品やサービスを売るための仕組みを作る仕事の総称です。その中でも特に検索エンジン・WEBサイト・SNS・AIなどのデジタル技術を用いた手法を『デジタルマーケティング』と言います。
参考:SNSマーケティングの勉強方法
よく耳にする『WEBマーケティング』は、デジタルマーケティングの一部に属します。WEBサイト内のマーケティングに特化し、マーケティングを推進する仕事です。
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デジタルマーケティング資格おすすめ8選
本項目では未経験からそれらの知識やスキルを身につけるためにおすすめしたい資格をご紹介します。参考:転職にも強いWebマーケティング資格おすすめ
ウェブ解析士
『ウェブ解析士』は、WEB上のデータを適切に解析しその結果を元に企画提案・コンサルティングをする職業です。この資格について勉強することで、デジタルマーケティングに必要なデジタルデータの活用方法や、アクセス解析などの必要なスキルを体系的に学ぶことができます。
これからデジタルマーケティングに関する知識を学ぼうとする人におすすめの資格です。
参考:ウェブ解析士は意味ない?
提供団体名 | ウェブ解析士協会 |
資格の内容 | アクセス解析、KPI設計・事業に即した計画立案・ファシリテーションなど、 実務で活躍できる人材を養成する認定資格 |
試験費用 | 17,600円 |
公式URL | https://www.waca.associates/jp/ |
WEB検定
『WEB検定』は、次の4つの認定試験から構成されている検定です。- WEBアソシエイト
- WEBデザイナー
- WEBディレクター
- WEBプロデューサー
中でもWEBディレクター資格(WEBディレクション試験)は、WEBを活用したプロジェクトを成功に導くためのディレクションスキルを問う資格です。
取得することでWEB知識に長けた人材であることをアピールできるでしょう。
提供団体名 | 株式会社ボーンデジタル |
資格の内容 | プロジェクトを成功に導く「WEBディレクション」を問う試験 |
試験費用 | 10,000円 |
公式URL | https://webken.jp/ |
Google広告認定資格
『Google広告認定資格』は、Google広告に関する基礎から上級レベルの知識持っていることを認定する資格です。検索広告・ディスプレイ広告・動画広告・ショッピング広告などの科目に分かれており、英語・日本語・韓国語などの22言語に対応しています。
この資格を取得することで、WEB広告運用に関する十分な知識があると示すことが出来ます。
提供団体名 | |
資格の内容 | Google広告に関する専門知識があることを認定する資格。 検索広告・ディスプレイ広告・動画広告・ショッピング広告・アプリ広告・測定の分野に分かれている。 |
試験費用 | 無料 |
公式URL | https://skillshop.exceedlms.com/student/catalog/list?category_ids=2847-google |
Webアナリスト
Webアナリスト検定は、Webアナリストとして活躍するための知識・スキルを有していることを証明する資格。希望者に対しては、試験を受ける前に5時間程度の講義を受けることができます。
講義では、Googleアナリティクスを体系的に学べる他、分析前のデータ整理などWebアナリストの仕事に取り組む前の業務準備なども含めWebアナリストについて網羅的に学べます。
受講者の約8割が合格していることから、しっかりと勉強に取り組めば合格を狙えるでしょう。
提供団体名 | 一般社団法人日本Web協会 |
資格の内容 | Google Analyticsなどの分析ツールを用いたアクセス解析やマーケティング分析・結果から得たデータをもとに Webサイトやホームページなどの改善・提案方法のスキルを問う試験 |
試験費用 | ・講座+試験:22,000円前後 ・試験のみ:17,600円 ※開催する協会加盟企業によって異なる |
公式URL | https://www.jwa-org.jp/webanalyst/ |
マーケティング・ビジネス実務検定
マーケティング・ビジネス実務検定は、仕事ですぐに役立つトータルなマーケティング実務知識や時事情報・実務事例が習得できる資格です。変化や流動の激しい現代社会において、特定の業種・業界にとらわれない幅広い共通のマーケティング知識が求められているという考えのもと、マーケティング実務の知識を総合的に判定するための検定試験として誕生しました。
検定試験はA級・B級・C級の3つのレベルがあり、実際の業務で発生する場面を細かく想定し体系的に区分されています。
参考:マーケティング・ビジネス実務検定は意味ない?
C級はマーケティング・オペレーション基礎レベルのため、まずはC級から取得を目指してみましょう。
提供団体名 | 国際実務マーケティング協会 |
資格の内容 | 特定の業種や職種にとらわれない幅広い共通のマーケティング知識を測る検定試験 |
試験費用 | ・A級:11,600円(税込12,760円) ・B級:6,800円(税込7,480円) ・C級:5,700円(税込6,270円) ・A級・B級併願:18,400円(税込20,240円) ・B級・C級併願:12,500円(税込13,750円) |
公式URL | https://www.marke.jp/ |
Googleアナリティクス個人認定資格
Googleアナリティクス個人認定資格とは、Google社が提供するGoogleアナリスクの習熟度を認定する資格です。Googleアカウントさえ発行していればいつでも受験可能であり、万が一不合格だったとしても24時間後には再受験できます。しかし資格保有期間は、試験合格後から1年と定められており、資格を保有し続けたければ再度受験が必要です。
なおGoogle社が提供する下記2つのコース事前に受講しておけば、Googleアナリティクスの基礎から応用までを網羅的に学ぶことができます。
- Google アナリティクス初級者向けコース
- Google アナリティクス上級者向けコース
上記コース及びテスト自体も無料のため、資格取得費を抑えたい人におすすめの資格です。
参考:GA4の資格
提供団体名 | Google社 |
資格の内容 | Googleアナリティクスの習熟度を認定する資格 |
試験費用 | 無料 |
公式URL | https://support.google.com/analytics/answer/3424288?hl=ja&ref_topic=3424286&sjid=13185999998063103439-AP |
Google広告認定資格
Google広告認定資格は、Google社が提供するGoogle広告にまつわる知識を問う試験です。本試験には2023年11月現在、次の11つの種類があります。
- Google 広告「検索広告」
- Google 広告ディスプレイ
- Google 広告動画
- ショッピング広告
- Google 広告アプリ
- Google 広告測定
- Google 広告「検索広告」プロフェッショナル
- Google 広告「ディスプレイ広告」プロフェッショナル
- Google 広告動画プロフェッショナル
- Google 広告クリエイティブ
- オフライン販売の促進
資格取得に向けた過程では、広告運用のノウハウとGoogle広告に関する知識を深めることができるでしょう。
また資格取得後は、これらの知識を有してる旨を証明することができます。
提供団体名 | Google社 |
資格の内容 | Google 広告に関する基礎および上級レベルの知識を図る試験 |
試験費用 | 無料 |
公式URL | https://support.google.com/google-ads/answer/9702955?hl=ja |
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、情報処理技術者試験の一区分に属する国家資格。試験制度のスキルレベル4に相当し、情報処理技術者試験の中でも難易度の高い資格の1つです。
エンジニア界でも知名度は高く、難易度についても周知の通りとなっているため、保有していると一目置かれることでしょう。
当然転職・就職時も同じく高い評価を受け、選考が優遇されることもあります。
資格手当や報奨金の対象としている企業も多いため、取得を目指したい資格です。
提供団体名 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |
資格の内容 | 事業企画、業務改革推進、情報化企画、製品・サービス企画などの部門において、 ITを活用した基本戦略の策定・提案・推進を遂行するための知識・実践能力を保有している旨を証明する資格 |
試験費用 | 5,700円(税込) |
公式URL | https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html |
デジタルマーケティング資格の勉強もできるおすすめスクール
ここでは、デジタルマーケティング資格の勉強もできるおすすめWebマーケティングスクールをご紹介します。ワナビーアカデミー
ワナビーアカデミーの「Webマーケティングコース」は、3ヶ月でWebマーケティングスキルを習得するオンライン・オフライン(東京校舎/長野校舎)の講座です。プロ講師によるリアルタイム授業と充実した自主教材、予算を使った実践授業が特徴で、質問があれば専用チャットで無制限にできるうえ、復習授業も回数無制限で受けられます。
学習内容は、Webマーケティングの基礎から実践講習、クライアントワーク研修まで幅広く網羅されており、最終段階としてGoogle広告認定資格の取得試験が実施されます。
マケキャンbyDMM.com
マケキャンbyDMM.comは、Webマーケター養成スクール3年連続No.1の実績を誇るスクールです。未経験に特化したカリキュラムによって、3か月間で即戦力として活躍できるWebマーケターを目指せます。授業はオンライン授業と通学を組み合わせたハイブリッド形式で進められ、オンライン授業では動画コンテンツを活用しながら学習、スクールに通ったときは実践的なワークを行います。このようにインプットとアウトプットを繰り返す反転学習によって、短期間で実践的スキルを習得できるのです。
個別指導でさまざまな学習ニーズに応えられるようになっているため、資格取得を目指したいと考える人も安心して学習を進められます。
デジプロ
デジプロは、仕事に直結するスキルが身に付くWebマーケティングスクールです。国や地方自治体、民間企業などが参画する「日本リスキリングコンソーシアム」のリスキリングパートナーにも選ばれています。スキルアップにつながる実践的カリキュラムが特徴で、はじめに動画視聴によって事前自習を行い、現役Webマーケターの直接講義を受けるというスタイル。分からないことがあれば講師に質問し放題なので、つまずくことなく学習を進められます。
講座の受講期間中は、Google広告認定資格を取得するための講義も実施されます。Webマーケティングを勉強しながら、受講期間中に資格取得を目指せるのは嬉しいポイントですね。
BMP
BMP(Break Marketing program)は、短期間でWebマーケティングに必要な知識とスキルの習得を目指すWebマーケティングスクールです。“超実践”を謳うだけあり、カリキュラム全体のうち約8割が実践課題となっています。課題はプロ講師が添削。合格基準に達した場合のみ次のフェーズを開始できるステップアップ型を採用しているため、確実にスキルを習得しながら学び進められる環境があります、
また、完全オンラインで学習できることから、受講生の多くはフルタイムの仕事を持っているとか。
それでも最後まで多くの受講生が学び終えられるのは、徹底したサポート体制があるから。スキル習得はもちろん、提携するキャリアコンサルタントが転職まで徹底的に支援してくれます。
2020年に運営を開始したばかりですが、受講生は年々増えており、今では数多くの卒業生がWebマーケターとして活躍しています。
WEBMARKS
WEBMARKSは、最短4ヶ月で現場で使えるスキルの完全マスターを目指すWebマーケティングスクールです。
実務研修や転職支援に力を入れており、多くの受講生がWebマーケター転職を実現しています。転職支援はもちろんですが、フリーランスとして案件を獲得した事例も多数。まだ働き方を決めかねている人もWEBMARKSであれば、受講しながら今後の進路やキャリアを決めることができるでしょう。
また、WEBMARKSでは、SEOとWeb広告の両方を学べるカリキュラムが提供されています。
SEOとWeb広告というアプローチスタイルが全く違うマーケティング知識を習得できるため、他のWebマーケターと差別化を図ることができるでしょう。また、在学中のクライアントワークを通じて卒業時には、売上により貢献できるスキルも身に付けられます。
即戦力レベルのスキルを身に付けたいと考えている人は、ぜひ受講を検討してみはいかがでしょうか。
デジタルマーケティングに関する資格を取るメリット
デジタルマーケティングに関する資格を取得することで得られるメリットは、次の通りです。転職が有利になる
まず転職が有利になる点が挙げられます。テクノロジー技術の発展に伴い、デジタル技術を用いたマーケティングを行う企業が増えつつあります。
デジタルマーケティングに関する資格を有していれば、ある程度の知見や知識があると見込まれ、選考時も優遇されることが期待できます。
またエージェントサービスを利用する時などにも、アドバイザー側から推薦しやすくなるといった利点もあるでしょう。
参考:Webマーケティング転職エージェント
昇進や昇給に繋がる可能性がある
組織内でデジタルマーケティングを強化するような動きがあれば、昇進や昇給につながる可能性も考えられます。企業としては、デジタル技術をマーケティングに応用できるスキルを持つ人材を求めているものの、そもそもの母数がまだ少ないため採用にも苦戦しがちです。
そのため社内でデジタルマーケティングに関する資格を持つ人材がいれば、社内のデジタルマーケティングを推進できるよう積極的に昇進や昇給を行い裁量権を付与するような取り組みが行われることも想定されるでしょう。
スキルが身に付く
デジタルマーケティングの資格について勉強すると、テクノロジーやデジタルの分野についての理解を深められるのと同時にビジネスの基礎となるマーケティング知識も身に付きます。これからのビジネス社会で必要となるスキルを身に付けることができるため、市場価値の高い人材へと成長できるでしょう。
また“資格を取得する”ということは、自身のスキルを対外的に証明する1つの方法でもあります。
資格を取得しておけば取得の過程でスキルが身に付くだけではなく、取得後も評価ツールとして役立つでしょう。
参考:マーケティングの勉強
デジタルマーケターの主な仕事内容
デジタルマーケティングの主な仕事内容は大きく分けて次の通りです。参考:Webマーケティングの仕事内容
デジタルデータの分析
アクセスしたユーザーの行動履歴・サイトの滞在時間・広告の閲覧率・メール開封率・口コミなど膨大なデジタルデータからユーザーの好み・行動パターン・傾向などを細かく分析します。データの分析は、デジタルマーケティングを行う上で土台となる大切な業務です。
企画提案
デジタルデータの分析結果を元に、目標達成のための具体的な施策を考え企画提案します。競合他社との差別化を図り商品の販売促進に繋げる企画は、デジタルマーケターの腕の見せどころです。
施策実施
提案した企画が通った後は、立案したマーケティング施策を実施します。デジタルマーケターは施策の段階でも、プロモーション会社への発注依頼やSNS・WEB広告運用などの実務にまで深くかかわるケースが多く、業務も多岐に渡ります。
参考:Web広告運用スクール
効果検証
施策を実施した後は、その施策がどのような効果・成果を生んだのかを検証します。デジタルマーケティングの世界は、数字がリアルタイムで動きます。またトレンドや市場も刻々と変化していきます。
そのため常にスピード感を持ってPDCAサイクルを回し、次の施策へと繋げる行動力・推進力が求められます。
デジタルマーケターに求められるスキル
デジタルマーケターを目指すにあたり、求められる具体的なスキルは次の通りです。マーケティングや広告運用知識
デジタルマーケターとして仕事をするためには、基礎となる広汎なマーケティング知識が必要です。デジタルマーケティングには多くの手法があり、ケースや状況に対し適切な手法を選択しなければなりません。
未経験から応募できる求人もありますが、実務経験がなくても一定の基礎知識を有しているだけで転職・就職の際に有利に働くこともあるでしょう。 まずは副業から始めてみるという手もあります。
参考:広告運用副業
数字を解析する能力
デジタルマーケティングでは、常に様々なデータを追いかけ分析・解析を行います。そのためには数字に強いこと、数字を解析してそこから結果や有効な施策を導き出す能力が求められます。
もちろん最初はどの数字に着眼し、どのように分析すべきか分か分からないと感じることもあるかもしれません。
デジタルマーケターの経験を積むことで、自ずと数字を解析する能力も身に付いてくるでしょう。
WEBに関する知識
デジタルマーケティングを行う上で、WEBに関する知識は必要不可欠です。WEBを取り巻く環境は日々変化しているため、常に新しい情報を取り入れ知識をブラッシュアップし続ける必要があります。
デジタルマーケティング資格まとめ
今回は、デジタルマーケティングについての概要から必要なスキル、おすすめの資格などについてお伝えしました。デジタル化の動きが加速する中で、デジタルマーケティングはもはやなくてはならない仕事の1つです。
今後も引き続き需要が見込まれることから、将来性も期待できる人気の職種でもあります。
未経験からの転職も十分にチャンスがあり、実務経験を積みながらステップアップできる、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
ただしデジタルマーケティングの仕事内容は幅広く、様々な知識が必要です。
デジタルマーケターを目指すのであれば、まずは基礎から知識やスキルを習得することをおすすめします。
就職・転職活動の際のアピールになると同時に、多少でも知識・スキルがあることで実務への導入もスムーズになるでしょう。