スマートシティとは?|ビッグデータとIoTがつくる未来都市を徹底解説
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インターネットと関連の深い通信事業者と自動車会社。ちょっと前まではあまり接点のなかった2社が相互協力を図ろうとしている背景には国家主導で進められているスマートシティプロジェクトがあります。
同じく国家プロジェクトのSociety 5.0と並行するかたちでAI、IoT、ビッグデータなどの新技術を駆使しながら、これまでとは根本的に違う新しい都市の姿を描き出していくスマートシティ。
ここではスマートシティの目的と現状、そのめざす方向性について紹介します。
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スマートシティとは?
ムンバイやブラジリヤなどの計画都市をのぞいて、世界の都市の99%は自然発生的に生まれてきました。数十年~数百年の歴史のなかで支配体制や社会生活が変化し、それに合わせて変貌してきた都市はさまざまな点で無駄や非効率性をかかえています。
たとえば最近大きな課題になっている気候変動について、過去からのつながりに縛られた都市では根本的な解決がむずかしいかもしれません。
そこでゼロからICT主体の都市づくりをはじめていくのがスマートシティ。
コンピュータとネットワーク、さらにはビッグデータ、IoT、5G通信サービスなどの最新技術を使って都市機能を「つくりなおして」課題を解決していこうとしています。
内閣府、総務省、経済産業省、国土交通省などが参加し日本政府主導の「スマートシティ官民連携プラットフォーム」が 2019年に誕生しました。
また、これに対応するためにネットワークを担う通信キャリアや人の動き(モビリティ)を担う自動車会社などではスマートシティに焦点をしぼった技術開発と都市コンセプトの立案が急速に進められています。
スマートシティの発想により解決できそうな社会課題
従来は個人単位、企業単位で進められてきたICT戦略を都市単位で行うスマートシティ。それによってどんな社会の課題が解決できるでしょうか?
ここではスマートシティにより解決に向かうと考えられる社会課題を紹介します。
気候変動
新型コロナウィルス感染にいたる前には地球温暖化による気候変動が世界が直面する最大の課題と言われていました。二酸化炭素などの温室効果ガスの排出は社会のなかで個人や企業が別々にエネルギーを使用した場合、思うように統制がとれず人口あたりの排出量も大きくなっていきます。
ICTとビッグデータの活用により「都市のなかで使われるエネルギー」を一括管理して効率化していけば「生活水準は変わらずに温室効果ガスの排出を減らす」施策も可能になりそうです。
過疎化と少子高齢化
近年地方都市を中心に過疎化と少子高齢化が進み極端に人口の減少した限界集落の問題がクローズアップされています。公共交通機関の不便な場所に住み自動車運転に不安になった老人が、日用品の買い物や病気の診療など生活に必要な行為すら不便をおぼえる環境にあります。
自動走行する電気自動車により買い物の足を確保する、インターネットと高精細映像技術を利用して精度の高いリモート診療を実現するなどICT技術の応用による深刻な社会的課題を解決に向けての努力が必要です。
インフラの老朽化
日本の高速道路や大型の橋の多くは1960~80年代の高度成長期に建設され現在では老朽化がはじまっています。しかし政府財政の赤字がかさんでいくなかで高速道路建設・大規模な架橋を当時のスピードで行っていくのは困難でしょう。
移動手段として電気自動車や新交通システムを使用し、同時にIoT技術による電子会議システムにより「人が移動がする必要性を減らしていく」なかでよりコンパクトで最大限の活力が生まれてくる新しい社会インフラが構築できると考えられます。
災害対策
大規模な地震や台風などの災害時にはクルマで避難しようとする人々が道路に殺到して都市機能が停止するほどの渋滞が起こってしまうリスクがあります。そんな場合に車両どうしが通信機能を持ち情報を交換していけば最悪な渋滞と都市機能の崩壊を予防できると考えられます。
このように都市の機能をゼロから作りなおす努力によってスマートシティは現在の日本がかかえる社会的課題を解決していきます。
各地で進行中のスマートシティプロジェクトとは?
国の主導ではじまったスマートシティ官民連携プラットフォーム、もうすでに全国約100都市でスマートシティプロジェクトがはじまっています。ここではそのいくつかを紹介します。
企業、大学・研究機関、地方公共団体、関係府省等から構成されるこのプラットフォームを軸に、官民が一体となって全国各地のスマートシティの取組を強力に推進していきます。
https://www.mlit.go.jp/scpf/projects/index.html >
愛知県豊田市|社会インフラと協調する先進モビリティ活用事業
シェアリングステーション内のでの超小型電気自動車の自動走行、立ち乗り型パーソナルモビリティの自動走行などにより安全で効率的な移動を実現します。車両から排出されるCO2の削減や老齢化したドライバーによる交通事故の削減なども視野に収めた試みです。
三重県菰野町|こもののおでかけをMaaSで便利にするプロジェクト
MaaS(Mobility as a Service)とは多様な移動手段を活用し都市の利便性を高めていこうとするスマートシティの考え方です。菰野町ではオンデマンド乗合交通、コミュニティバス、一般・高速路線バス、鉄道、ロープウェイ、タクシーを組み合わせながらAI予約・配車システムにより交通不便な地域に住む人たちが出発地から目的地まで快適かつスピーディに動ける仕組みづくりをはじめています。
使用言語を日・英・ポルトガル・韓国・簡体中国語と5カ国対応して海外からの労働力確保にも道を拓いています。
東京都千代田区|大手町・丸の内・有楽町地区スマートシティ推進コンソーシアム
大手町・丸の内・有楽町の約120haのエリアを対象とし日本を代表するビジネス街に新技術・データを活用した都市・地域課題解決の取組を行っています。災害ダッシュボードの設置、人流データベース(Wi-Fiによる位置情報と動画情報で人の流れを把握する)やパーソナルモビリティ、ロボットによる維持管理など。
平常時における都市機能のスマート化と災害時の安全確保(帰宅難民の解消など)を追い求めています。
大分県|遠隔操作ロボットアバターを通じた世界最先端地方創生モデルの実現
大分県内各地の観光スポットに釣り体験などの体験型観光に活用できるロボットアバターを配置。施設や工場などでも活用できる労働力としてのアバターの開発。
ロボットアバター開発企業の誘致・学校教育分野でのアバター導入などを通して人口減少に伴う消費ダウンにブレーキをかけつつ次世代の地域を担う新産業の創設を図っています。
スマートシティとSociety 5.0の関係は?
近未来に向けてICT技術を活用して新しい社会をデザインしていく政府プロジェクトには、もう一つ内閣府・経済産業省などが主導するSociety 5.0があります。スマートシティとSociety 5.0。
この二つのプロジェクト、どこが違ってどこが共通するといった関係でなく二本のレールとして私たちの社会を未来に導く指針といえます。
あえていえばSociety 5.0は「新しい社会はかくあるべき」とコンセプトを中心に語っています。
一方のスマートシティは気候変動、少子高齢化、災害対策といった具体的な課題に対する解決法を模索していくプロジェクトといえます。
スマートシティが現在の諸問題を解決した先にある新しい社会がSociety 5.0といったところでしょうか。
プログラミング能力がさらに重要に
スマートシティの実現のためには、様々なものをプログラミングによって作る必要があります。それぞれのIoTデバイスを開発したり、総合管理システムを構築したり、機械同士の通信を行ったり。現在はWebプログラミングが人気ですが、スマートシティ計画が進めば、また組み込み系のプログラミングが重要になってくることが予想されます。いずれにせよ、インターネットと現実世界の両方でプログラミングの技術が必要になってくることは間違いありません。自分でプログラミングを行わないにしても、プログラミングの力でどの程度のことができるのか、勉強しておいて損はないでしょう。
プログラミングに代替されるような仕事は今後なくなっていきます。しかし、プログラミングを使って何かを作り出す仕事はしばらくなくならないでしょう。スマートシティ化に向けて、今のうちにプログラミングを学んでおくことをおすすめします。
まとめ|スマートシティの時代に生き残る人材とは?
私たちの社会がスマートシティを必要とする一つの大きな理由には人口減少が今後もつづく社会的状況があります。人が足りない!だからICT技術に任せる!
AIと機械に代われる仕事はしなくていいようにして人間は創造的な作業に専念する!
こうした流れの中で、仕事のあり方も変わっていくでしょう。
AIの進歩はめざましく数年後には人間にしかできないと思われていたプログラミング作業もかなりの部分カバーしてしまいそうな雰囲気です。
機械設計や生産管理もAIができてしまう時代が来そうです。
こうしたなかで重要な役割を果たしていく人材はさらに次の世代を提案してける創造性の持ち主でしょう。
科学技術を理解する理系アタマが必要ですが、それだけではなく発想をジャンプさせ「いままでだれも考えなかったアイデア」を生み出す創造性がたいせつになりそうです。
急速な変化をつづける社会、そのなかで埋もれぬ強い人間力をもった子どもを育てていきたいですね。
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